M-1MC
M.I.D Japan プレゼンツ
M-1 FAIRTEXムエタイチャレンジ2009『Yod Nak Suu vol.1』
2009年3月1日(日)東京・ディファ有明
開場15:30 開始16:00
▼メインイベント第二試合 WPMF世界フェザー級タイトルマッチ 3分5R
○アヌワット・ゲーオサムリット(タイ/王者)
TKO 1R2分05秒
●駿太(谷山/WMAF世界フェザー級王者/挑戦者)
※アヌワットがWPMF世界フェザー級王座を防衛。
ファン投票で「最も見たいムエタイ選手」として最多票を集めたアヌワットがM-1に初参戦。
WBCムエタイ世界&ラジャダムナン&ルンピニー王座など計10冠ものタイトルを獲得し、2004年と2005年のタイ国スポーツ協会選出のムエタイMVP選手に輝いている正真正銘のスーパースターだ。
過去2度来日し、1998年に16歳で深津飛成を5RでKO、2005年にはあの小野寺力の引退試合の相手を務め2RでKO勝ちを収めている。
この超強敵を迎え撃つのは“打倒ムエタイの新旗手”駿太だ。『M-1』でVS日本人無敗のコムパヤックに初黒星をつけ、昨年はWBCムエタイ世界ランカーのセーンチャイに判定勝ち、ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者トーンとドローなど大躍進。
年末には敵地ラジャダムナンに乗り込み、WMC世界フェザー級タイトルに挑戦したが、デンダナイの技巧の前に判定負けを喫した。
駿太がスラッガーのムエタイ選手と対戦するのは今回が初めて。どんな試合が展開されるのか、そして快挙は達成されるのか!? リングに両雄が登場するとワイクーを舞う。ベルトを巻いたままのアヌワットは駿太よりも体の厚みを感じさせる。
1R、駿太が左ローで先制、アヌワットは左のボディ、間髪いれず右フック。そのまま前へ出て強打を次々と駿太に炸裂させ、その迫力に場内は大きくどよめく! 両腕のガードを上げてブロックしようとする駿太だが、アヌワットの右ストレートはガードを打ち破り、続いて左右のボディ打ち、空いたテンプルへの左フックで防戦一方になる駿太!
前蹴りで体勢を立て直そうとする駿太だが、アヌワットは左右でボディを叩いて右ストレートと左フックで駿太を後退させる。右フックで大きくバランスを崩し、体が泳ぐ駿太! そして左フックで駿太がダウン!
立ち上がった駿太もパンチを返そうとしたが、アヌワットが右のクロスから右ボディ、そして右フックの連打で駿太の体が泳いだところでレフェリーが試合をストップ! 駿太に何もさせず、一方的な展開でアヌワットが王座防衛を果たした。駿太はリング上で号泣し、しばらく立ち上がることは出来なかった。
アヌワットは2月12日にタイでコムパヤック(M-1のコムパヤックとは別人)をKO寸前まで追い込んで判定勝ち、3月23日にはラジャダムナンスタジアムでその再戦がほぼ決まっている。
●アヌワットのコメント
「KOで勝つことが好きなので狙っていました。相手はパンチが上手いと思ったので、先に倒してしまおうと思いました。一発当たれば勝てるとすぐに分かりましたね。(狙っていたのは)左のボディと顔、的を全て狙っていました。
(事前に駿太の試合映像は見たか?)いえ、見たことが無いです。タイで試合をやったのは知っています。(日本の寒さは大丈夫だったか?)いろんな国に行ってるから関係ないです。(今後も日本で試合をやりたい?)それはプロモーター次第です。呼ばれたらやりたい。(K-1の60kgは?)会長しだいです。組まれたらやります。私のスタイルはパンチとローキックだから、ヒジ・ヒザ無しでも全然関係ありません」
●駿太のコメント
「初めてのKO負けです。これは強がりではなく、落ち着いていたし、身体も動く感じだったし、気持ちも切れなかった。パンチが脳に効いている感じは無く意識はハッキリしていたし、試合の内容も全部覚えています。ただパンチをもらったというよりも腕で押されて行ったり来たりフラフラしたという感じになってしまいました。何をもらっているのかは分かりませんでした。右のアバラは多分、折れています。 本当は前蹴りで距離を離してローを散らし、アヌワットのパンチの距離じゃない少し後ろの距離で闘う作戦だったんですが、今まで味わったことのないパンチの圧力に圧されてしまって、一発もらってから出てきたのでもう打ち合うしかないと思いました。勉強になりましたが、2分で終わってしまって……皆さんに申し訳なかったです。もっと出来ると思ったんですが……。2分でやられてしまった、何も見せられなかったですね。
向こうがラッシュしていて疲れているのが分かりました。もう少し頑張ったら……と思いましたが、後の祭りです」
▼メインイベント第一試合 WPMF世界ライト級王座決定戦 3分5R
○増田博正(スクランブル渋谷/元・全日本ライト級王者)
判定3−0 ※50−48、50−49、49−48
●デッーサムット・チョールークサムット(タイ/元WPMF同級王者)
※増田がWPMF世界ライト級王座に就く。
昨年5月、現役ラジャダムナンスタジアム認定ライト級チャンピオンのグーピーをスプリット判定ながらも破る快挙を達成した増田。11月にはWBCムエタイ認定試合でトゥワントーンに敗れたが、今回はWPMF世界ライト級王座決定戦というチャンスが巡ってきた(今年からウィラサクレック会長がWPMFの日本支局長を務めている)。
対するはそのWPMF世界ライト級王座のベルトを巻いていた実績のあるデッーサムット。パンフレットにも経歴やデータが記載されておらず、1981年生まれであること以外、一切のプロフィールが不明だという。
増田が36歳にして掴んだこのチャンスをものにして自身3本目のベルトを巻くか? また、所属するスクランブル渋谷では昨年11月からウエンツ☆修一、クリストフ・プルボー、板橋寛と毎月チャンピオンが生まれており、増田がベルトを奪取すればひとつのジムに同時に4本のベルトを保持するという快挙も達成する。
1R、サウスポーの増田はジャブをつきながら右に回って左インロー。デッーサムットも右ミドルを蹴るが、増田もすぐに左インローを返す。増田のジャブをはたいて右ハイキックを蹴るデッーサムット。
増田はそれをスウェーでかわすと、ジャブで距離を測りながら左インロー。デッーサムットが右ボディストレート、右ハイキックを放つが、増田は動じることなく左インローを徹底する。ラウンド毎にジャッジの採点が発表されるWPMFルール、1Rは3者とも10−10のイーブンとなった。(10−10、10−10、10−10)
2R、右ミドルから右ストレートを打つデッーサムット。増田はそれをかわして左インロー、デッーサムットの右ミドルには軸足蹴りを合わせる。1R以上に圧力をかけて前に出るデッーサムットは右ハイキック、右ミドルからの右ストレート、右ボディストレートと右の攻撃で増田を下がらせる。
増田も必ず左インローを蹴り返すが、やや手数ではデッーサムットが上。増田はジャブからのインローを繰り返し、確実にデッーサムットの左足にダメージを蓄積させる。このラウンドはジャッジ1名がデッーサムットを指示したものの、残り2名はイーブン。(10−9、10−10、10−10)
3R、前足を上げながら前に出て、すぐに組み付くデッーサムット。首相撲の展開になると増田をマットに叩きつける。さらに距離が離れるとデッーサムットは右のボディストレート。増田はそこに右フックのカウンター、そして左ストレート!
これがデッーサムットの顔面をとらえるが、デッーサムットはニヤリ。右のヒザ蹴りから組み付いて増田を首相撲に持ち込む場面が増える。ややパンチでの攻めを見せた増田だったが、再びジャブ&インロー。徐々にこのローでデッーサムットの体が流れるようになる。
さらに増田は組みの攻防になっても左のヒジ打ち。デッーサムットの右ミドルをブロックして左ストレートで飛び込むなど、デッーサムットに攻めるチャンスを与えない。戦い方を切り替えたかのように首相撲を多用するデッーサムットに対し、それを凌いで増田はインローを蹴り続ける。
増田にとってはペースを掴みかけたラウンドとなり、ジャッジも1名が増田を支持。(10−10、9−10、10−10)
4R、ここもほとんどパンチや蹴りの攻防はせずに組み付くデッーサムット。しかし増田も組みヒザに対して左ヒジ。デッーサムットの右ハイキックには左インローのカウンターを合わせる。距離が開くと必ず左インローを当てる増田。デッーサムットが左ミドルを蹴ってくると、そこに左ストレートを狙う。
ローが効いて来たのか、構えをサウスポーにスイッチするデッーサムット。しかし増田はそこに再び左ストレート、そして奥足への左ロー! デッーサムットはこれを嫌うように増田に組み付く。増田はデッーサムットの攻撃を受けると必ず左インローを返して、デッーサムットを後退させる。
そしてデッーサムットがロープを背負ったところで増田が左ストレート! 首相撲の攻防でもデッーサムットに有効打は与えず、逆に左のインローでデッーサムットを転倒させる。ジャッジ1名が10−10のイーブンとしたが、残り2名は10−9で増田。遂にポイントで増田がデッーサムットをリードする。(10−10、9−10、9−10)
5R、逆転を狙うデッーサムットはいきなり右フック! 左アッパーから右ストレート、さらに右ハイキックと一気に前に出て増田を下がらせる。増田は組み付いてデッーサムットの猛攻を凌ぐと、逆に鋭いワンツー! 左ストレートと左のヒザ蹴りを返す。
距離が離れるとジャブ&ローで攻める増田。デッーサムットは増田の攻撃を受けてロープまで下がってしまう。増田はそこに左ローを連打、さらにデッーサムットがミドルを蹴るとそこに左ストレートを合わせる。
一発逆転のバックヒジ打ちを見せるデッーサムットだったが、増田はそれをしっかりとブロック。左ローを中心とした攻撃でデッーサムットを後退させ、試合終了間際には左ハイキック、ワンツーを立て続けに当ててデッーサムットを追い込んだ。
判定は50−48、50−49、49−48で増田! 見事に増田がWPMF世界ライト級のベルトを腰に巻いた。試合後、増田は「やっと世界チャンピオンになれました。このベルトを取れなかったら、先のことをどうしようかと思っていたんで、試合前はすごく緊張しました。でもたくさんの人に応援してもらって、勇気を持って戦うことが出来ました」と挨拶。「あとはもう1本、WBCムエタイのベルトを目指して頑張りたいと思います!」と、新たなベルト取りをアピールした。
●増田のコメント
「相手が色々と狙っていたんで、ちょっと行きづらかったですね。ヒジを合わされると思ったんで、最初はインローくらいしか当たらないかなと思って蹴ってたんですが、2Rくらいからインローが効いてきたのが分かりました。そこからは落ち着いて戦うことが出来ましたね。
ヒジを合わされるのが怖かったんですが、後半は奥足のローも蹴れたし、4・5Rはパンチも当たりました。下から崩して最後はパンチで倒そうと思っていたんで、プラン通りに戦えたと思います。最後に倒せなかったのは悔しいですけど。ポイントはほとんど気にしてませんでした。もともと後半で勝負をかけるつもりだったし、前半は捨ててもいいと思っていたんで。
タイトルマッチはベルトを取らなきゃ意味がない試合だし、このベルトを取れなかったらWBCムエタイも目指せないので、精神的にはプレッシャーがありました。だから試合に勝ってホッとした部分はあります。このベルトが通行手形じゃないですけど、これでまたWBCムエタイを目指すチケットになったと思うし、アピールも出来たんじゃないかなと思います。これからはWBCムエタイに照準を絞って、やっていきたいです」
▼セミファイナル 日タイ国際戦ライト級 3分5R
○カノンスック・ウィラサクレック(ウィラサクレック・フェアテックス/M-1フェザー級王者)
TKO 1R1分15秒 ●遠藤智史(AJ/全日本ライト級王者)
全日本ライト級王者の遠藤がM-1に参戦。対戦相手のカノンスックは昨年、吉本光志に敗れはしたものの、石川直生や海戸淳ら全日本キック勢を下しており、未だに日本人キックボクサーにとっては高い壁といえる存在だ。チャンピオンとして最初の試合となった遠藤はカノンスック超えを果たすことができるか?
1R、サウスポー同士の両者。遠藤が右ローを蹴り、右の前蹴りでカノンスックを突き放す。カノンスックはガードを上げて強烈な左ロー。
遠藤の前蹴りをすくって、左ストレートで飛び込む。ジャブから左ローで前に出るカノンスック。遠藤が前蹴りを出すと、先ほどと同じように左ストレートのカウンターを狙う。
そしてカノンスックが左ローから右フック! これが遠藤の顔面を打ち抜き、遠藤がダウン! 何とか立ち上がった遠藤だったが足元はフラフラでダメージは大きい。一気に襲い掛かるカノンスック。
左ストレート、右フックで遠藤を下がらせる。そこにヒザ蹴りを合わせ、組み付こうとする遠藤だったが、その離れ際にカノンスックが右フックを強振し、遠藤が2度目のダウン! 遠藤はここから立ち上がることが出来ず、カノンスックが豪快なKO勝利。遠藤にとっては厳しい試合結果に終わった。
▼第9試合 日タイ国際戦 55kg以下契約 3分5R
△藤原あらし(S.V.G./前・全日本バンタム級王者)
ドロー 判定1−0 ※48−48、48−48、48−47
△アピラック・KTジム(タイ)
“打倒ムエタイ”を掲げ、1月の「ムエローク」でのヨックモラゴット・ペットフォーカス戦に続き、今年でVSムエタイ2戦目を迎えるあらし。
対するアピラックは現在18歳でプロフィールは不明。3人兄弟の末っ子であり、実の兄は同大会で黒田アキヒロと対戦するアピサック・KTジム、そして大高一郎と対戦するアピシット・KTジムの双子兄弟の弟にあたる。
前日計量では、「僕の戦績は70戦あって50勝ぐらいしている。4回連続、右ハイでKO勝ちしているので今回も右ハイで決めたいね」とあらし戦に向けて自信満々のコメントを残している。
1R、お互いに様子見のように攻撃を出し合う中、展開が動いたのは2R。ミドル、ハイと上下に打ち分けるあらしの蹴り足を掴んだアピラックはそのままジャンピング右ハイ! これを首筋にくらったあらしは痛恨のダウン! 前のめりに倒れたためにここで試合終了かと思われたが、何とか立ち上がるあらし。
チャンスとみたアピラックは一気に畳みにかかり右ハイも交ぜていく。これをしのいだあらしは、左ミドル、左フック。下がるアピラックのボディに強烈なパンチを打ち込む。
ダメージを感じさせないあらしは3Rになると猛反撃! 左ローを何発も当てアピラックを棒立ちにさせる。追い込まれてもアピラックは焦ることなくミドルを返す。そして首相撲を仕掛ければ、あらしを転がし倒れ際にヒジを落とす荒業も。あらしはバックスピンを狙ったが、これはローブロー。
4R、あらしが右ローで徹底し、アピラックをロープ際に詰める。この攻撃を嫌がるようにアピラックはすぐに組み付き、首相撲。離れればあらしは右フック、右ローと打ち分けるコンビネーションで前に出続ける。
遂に最終R。左フックを浴びせたあらしは、左ミドルでコーナーに追い込みラッシュを仕掛ける。ダウン寸前にまで追い込んだが、アピラックはクリンチで組み付きダウンを免れる。逆転勝ちを狙うあらしが圧力をかけても、アピラックは前蹴りと首相撲で徹底的な逃げを見せたまま試合終了。
後半に持ち返したあらしだったが、この試合はドローに終わった。
▼第8試合 第2代M-1バンタム級王座決定戦 3分5R
○寺戸伸近(青春塾/全日本同級王者)
TKO 2R0分24秒
●前田浩喜(インスパイヤードモーション/NJKF同級王者)
※寺戸が第2代M-1バンタム級王座に就く。
全日本キックとNJKFの王者が激突! 清水VS荻野の一戦がワンマッチに変更となったため、この試合は第2代M-1バンタム級王座決定戦として行われる。二冠王になるのは果たして!?
1Rから主導権を握ったのは寺戸。ワンツーからの右ローで寺戸が圧力をかけていく。右ローを何度も受けた前田はバランスを崩す場面も。前田も左ミドルを返していくが、寺戸の連打の前に押されっぱなし。寺戸はこつこつと右ローを当てていく。
2R開始早々、仕掛けた前田は前に出るも、寺戸の右ストレートでぐらつく。チャンスとみた寺戸は一気にラッシュを仕掛け、ダメ押しの右ストレート! これで大きく吹っ飛んだ前田は立ち上がれず、寺戸がTKO勝利。
圧倒的な強さを見せ、二冠王となった寺戸はマイクを握り、「今年一発目の試合でいい形で勝つことが出来て嬉しいです。全日本キックが一番です!」と全日本キックの強さをアピールしていた。
▼第7試合 バンタム級 3分5R
○清水雄介(尚武会/J-NETWORK同級2位)
TKO 1R2分30秒
●荻野隆一(チームドラゴン/J-NETWORK同級5位)
本来この一戦は、第2代M-1バンタム級王座決定トーナメント準決勝として行われる予定だったが、両者ともに前日計量で規定の体重をオーバーしていたためにワンマッチに変更となった。そして2人は減点1からのスタート。
1Rから荻野はワンツーで前に出るが、清水が下がりながら左ジャブを打っていく。距離が縮まれば、ヒジも振るう。
徐々に清水の左ジャブが効き始めた荻野は足元がふらつき始める。
トドメの右ストレートがクリーンヒットすると、荻野は前のめりにバッタリと倒れ、ここで試合終了。現在17歳の清水はこれで11戦9勝2分と未だ負けなし。どこまで強くなるのだろうか。
▼第6試合 日タイ国際戦ライト級 3分5R
○アピサック・KTジム(タイ)
TKO 3R1分19秒 ※ドクターストップ
●黒田アキヒロ(フォルティス渋谷/J-NETWORKライト級王者)
双子の兄弟アピシットが鮮烈なヒジによる秒殺TKO勝利を収めた余韻も冷めやらぬ内に、アピサックがリングイン。
迎え撃つは昨年12月のキックボクシング最強決定トーナメント『TOUITSU』で梶原龍児、吉本光志を破って決勝で石井宏樹と対戦して一躍名を挙げたJ-NETWORK王者の黒田だ。
1R、前蹴りの蹴り合いから右ローを蹴った黒田に、さっそくヒジを飛ばしてくるアピサック。組んでもヒジを突き上げてくる。
黒田が左フックから右ロー、アピサックはテンカオを突き刺して前蹴り、黒田が前に出てくるところへヒジ!
アピサックが右ストレートからの足払いで黒田をコカし、前に出てヒジを繰り出してくる。
2R、すぐに首相撲を仕掛ける展開となり、アピシットが軽々と何度も黒田を転がしていく。倒れ際には黒田の顔面にヒザも落とすという容赦ない攻めも見せた。右ハイ、右ミドルを飛ばすアピシットは余裕の表情でノラリクラリと試合を進める。
3R、こかす技術で黒田をリングにはわせ、長いリーチで突き飛ばすアピシット。右ストレートをクリーンヒットさせると、黒田は一瞬ぐらつく。
そこを見逃さなかったアピシットは縦ヒジ! 黒田の額はあっという間にザックリ切れ、ドクターチェックが入る。黒田の試合続行不可能となり、試合はストップした。
▼第5試合 日タイ国際戦 59.5kg契約 3分5R
○アピシット・KTジム(タイ)
TKO 1R2分04秒 ※ドクターストップ
●大高一郎(ストラッグル/全日本スーパーフェザー級2位)
試合前にアピシット&アピサックの双子ムエタイ戦士と、壮泰&山本佑機のスーパーツインズが6月14日のMA日本キックボクシング連盟ディファ有明大会にて、非常に珍しい“双子対決”を行うことが発表された。
リング上には4選手が上がり、さらにM-1の双子ラウンドガールも華を添えて双子三組が同じリング上に揃うという光景が見られた。
1R、ローの蹴り合いから大高が左フックをヒットさせ、すぐに右ローへ繋ぐ。アピシットは組んでのローで大高を転倒させ、ローとパンチで大高をロープに詰めていく。しかし、右ストレートや左フックをヒットさせるのは大高の方。
アピシットは左ミドル、そして大高の左フックをスウェーでよけるとカウンターの右ヒジ一閃! 大高は左目上をカットし、ドクターチェックで「動脈が切れている」と即座にストップ。その場で泣き崩れた。
▼第4試合 ヘビー級交流戦 M-1エクステンションルール 3分3R延長1R
○野口 学(土浦/MA日本同級8位)
延長判定3−0 ※三者とも10−9
●柿崎孝司(ウィラサクレック・フェアテックス)
1R、柿崎が左右のパンチを振り回して前に出て、野口がローで迎え撃つ。2Rは前に出て来る柿崎に野口が左フックを引っ掛けたり、左クロスカウンターを合わせるなどするが、柿崎の突進するパンチに仰け反る。
3R、お互いに蹴りから野口が左フックをヒットさせるが、柿崎のジャブ&突進ですぐに下がってしまうため見栄えが悪い。それでも野口が左フックから右ロー、さらに左ローと足へのダメージを与えていく。
柿崎のミドルと野口のローの蹴り合い、野口が手も出し続けてジャッジ1名が野口を支持したが、ドローで延長戦へ。
野口のローに大きくバランスを崩す柿崎だが、残り1分でパンチを繰り出して前へ出る。手を出し続ける柿崎と、防戦に回ってしまう野口。しかし、判定はローのダメージがポイントとなり、ジャッジ三者とも10−9で野口が勝利した。
▼第3試合、交流戦 68kg契約 M-1フレッシュマンルール3分3R
○73KING(クロスポイント・ムサシノクニ)
判定3−0 ※30−28、29−28、30−28
●神谷 勲(ファイティングマスター)
1Rから両者とも強い攻撃で打ち合いを展開。73KINGは左ミドルと左ハイキック、神谷はバックブローとロー。2R、サウスポーに構えた73KINGが左の飛びヒザ蹴りをヒット、続いてテンカオや顔面へのヒザ蹴りを突き刺していく。
首相撲の際、73KINGが首を絞めたとして神谷がエキサイト。神谷の左右フックとローに73KINGは組んでのヒザで応戦する。
2R後半にパンチでガンガンと攻めた神谷だが、73KINGのコカしもあって3Rはバテ気味。73KINGが顔面への前蹴りと徹底したヒザ蹴りでロープを背負わせる。
最後まで攻撃の手を休めなかった両者だが、73KINGが競り勝って判定3−0で勝利を得た。
▼第2試合 交流戦 59kg契約 M-1フレッシュマンルール3分3R
○中向居尚輝(S.V.G.)
判定3−0 ※30−28、30−28、30−29
●木村祐樹(ウィラサクレック・フェアテックス)
▼第1試合 交流戦ウェルター級 M-1フレッシュマンルール3分3R ○牧平圭太(AJ)
判定3−0 ※30−26、30−26、30−25 ●JYO(大誠塾)
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