サステイン
「プロフェッショナル修斗公式戦
修斗伝承6 ROAD TO 20th ANNIVERSARY」
2009年3月20日(金・祝)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:00
▼メインイベント(第8試合) 世界バンタム級チャンピオンシップ 5分3R
○BJ(リバーサルジム横浜グランドスラム/第2代王者)
一本 3R0分38秒 ※スリーパーホールド
●正城ユウキ(X-ONR GYM湘南/同級1位・挑戦者)
※BJが3度目の防衛に成功。
チャンピオンBJにとって3度目の防衛戦は、練習仲間の後輩でもある正城の挑戦を受けて行われた。「最初は酷かった。本当にクソ弱かった」と一緒に練習を始めた頃を振り返るBJ。
自身が尊敬する先輩マモルと「対戦した時に状況は似ている」と重ね合わせるが、「試合を受けたことを後悔させる」と同じ結果(BJはマモルに2勝1分)にはならないと言い放つ。
挑戦者・正城も「胸を借りようとは思っていない」と全力で叩き潰しに行くことを宣言した。
1R、ローを蹴るBJに正城がパンチで前に出て組際にアッパーを入れて組み付く。コーナーへ押し込み、BJが正城の腕をカンヌキにし、共にヒザ蹴り。足を掛けてテイクダウンに行く正城だが、着地する寸前にBJが体を入れ替えて上になる。
正城が立とうとすると首を狙うBJ。それでも正城は立ち上がり、コーナーへ押し込んでいく。一度離してパンチを入れ、また組み付く正城。
2R、正城のハイキックを受けてそのまま押し倒すBJ。起き上がるとパンチの打ち合いを展開し、BJが組み付いてテイクダウンを奪うも正城はすぐに立ち上がる。タックルでコーナーへ押し込んでいく正城、BJがガブってブレイクに。
スタンドに戻ると再びパンチの打ち合いを展開する両雄、フックを何発かヒットさせたBJはタックルでロープへ押し込む。すぐに体を入れ替えて離れ、パンチの打ち合いに持っていく正城はタックルでコーナーへ詰めていく。これもブレイク。パンチの打ち合いの中、ラウンド終了のゴングが鳴った。
3R、始まるとすぐに打撃戦からタックルに入る正城だが、BJは首相撲に捕らえると正城を下に落とし、動物のような素早い動きであっという間にバックを奪うとスリーパーの体勢に! しばらく耐えた正城だったが、レフェリーがストップ! BJが最強の挑戦者を退け、3度目の防衛に成功した。
「一本で勝てたけれど3Rまでいっちゃったのが課題。何度か取れる機会があったけれど慎重になってしまいました。スロースターターが働いたのかもしれませんね。だから3Rは行けるだけ行けと思った」と試合を振り返るBJ。
フィニッシュの動物的な素早い身のこなしについては「自分で言うのも何だけれど神懸かってましたね。昔からああいう体勢で取るのが得意だったので本能のまま動けました」と語る。
「やりづらさは無かったが、向こうも吹っ切れて思い切って来ていた。強くなってるのが嬉しかったです。最初は本当に弱かったのでここまで来たのが嬉しかった。努力は大事だと思いましたね」と正城の成長を認めながらも、「後輩との喧嘩は負けられない。足を止めて打ち合いをしようよって雰囲気を感じたので“やってやる”と思いました。
踏み込みは向こうの方が強かったような気もしましたが、それ以外は俺の方が強かった。後輩から売られた喧嘩には負けられないです。まだまだだよ、本気になったら俺は強いよと言ってやりたい」と、先輩の意地を貫いた。
これでバンタム級トップランカーとはほぼ一通り拳を交えたBJ。1位の正城を退けた今後の目標については「強いヤツとは誰とでもやる。緊張感をもってやりたい。水垣のセコンドでWECに行くので、アメリカにどういう強い選手がいるのかを見てきたい」と、海外も視野に入れていくとした。
▼セミファイナル(第7試合) 世界フェザー級チャンピオンシップ 5分3R
○上田将勝(パラエストラ東京/第5代王者)
判定3−0 ※30−26、30−27、30−27
●田澤 聡(GUTSMAN・修斗道場/同級5位・挑戦者)
※上田が2度目の防衛に成功。
レスリングで山本“KID”徳郁と互角の成績を残し、2006年には圧倒的な強さで新人王を獲得、昨年3月28日に世界王座を奪取した試合も含めて現在10連勝中の上田が、努力の男・田澤の挑戦を受けて2度目の防衛戦に臨む。
1R、田澤のロー&パンチに上田がタックルを合わせてテイクダウン。下から足を絡めて行く田澤だが、上田はタイミングのいいパウンドを落としていく。パウンド→抑え込み→パウンド→抑え込みと確実に相手を削っていく上田。田澤は足を利かせるが逃れられない。
2R、ミドル&ローキックを放つ上田に田澤がパンチで向かっていくと、上田の右フックがカウンターで炸裂! 倒れる田澤を抑え込む上田。
何度かパウンドの体勢を作っていくが、田澤も足を利かせて容易には殴らせない。上田は足を使ってパスガード、サイドを奪ってアームロックを狙っていく。田澤がアームロックから逃れると、ハーフマウントとバックからパンチを叩き込んでいく上田。
さらにスリーパー狙いから残り10秒で腕十字を極めかける。田澤が耐えてラウンド終了。
3R、パンチ向かっていく田澤に上田がタックル、ガブった田澤を担ぎ上げて自軍コーナーまで運び、頭からではなく背中から落とす。もう一度、田澤がタックルに行き、同じような体勢になる場面も見られたが、今度は上田がトップを奪ってパウンド。そしてアームロック狙い。田澤は腕を取らせながら上を奪うが、すぐに上田がローリングして上を奪い返す。上田はパウンドを打ち込み、田澤が逃げようと動くとすぐに抑え込み、またパウンドを繰り返す。
上田が腕十字を仕掛けるが、腕を引き抜いて田澤が上になる。
離れて田澤がパンチの打ち合いに持ち込むが、上田の左のパンチで田澤が仰け反る。それでも打ちに行く田澤だったが、パンチの打ち合いでも上田の方がヒット数は優っていた。判定は最大4ポイントがつく大差で上田の勝利を支持。上田が2度目の防衛に成功した。
▼第6試合 フェザー級 5分3R
○扇久保博正(パラエストラ松戸/同級世界7位)
判定3−0 ※三者とも30−28
●徹肌ィ朗(和術慧舟會ネイキッドマン柔術/同級世界10位)
デビュー以来無敗の快進撃(5勝2分)を続ける2007年フェザー級新人王の扇久保。対するは約1年ぶりの修斗参戦となるADCC日本代表のグラップラーである徹だ。扇久保は極真空手12年の経験を持つだけだってリングインすると両腕で十字を切り、徹はパーマン軍団を引き連れていつも通りのコスプレ入場。
1R、出会い頭のパンチの打ち合いから、扇久保がテイクダウンするもすぐに両者は立ち上がる。組んだまま扇久保がコーナーへ押し込み、ヒザの打ち合いになるがブレイク。
徹がストレートから組み付き、カニバサミから足関を狙う。これは極まらず立ち上がろうとする徹に、扇久保がパンチとハイキックで猛然と突っ込む。
徹が組んでロープへ押し込み、何度か投げにいった徹が最後には豪快な投げでテイクダウン。自分の胸を扇久保の顔に激しく叩きつける。
2R、扇久保が左ミドル2発、引き込む徹に付き合わず猪木×アリ状態からローを蹴る。ブレイク。扇久保がタックルでコーナーへ押し込むも動きが無くブレイク。
扇久保は左ミドル、徹はパンチで接近して組み付くが、その度に扇久保がコーナーへ押し込む形となってブレイクになる。
扇久保の左ミドルに徹が左フックをクリーンヒットさせ、相手が組み付いてくると徹はコーナーへ押し込んで今度はスタンドでの肩パンチ連打。これもブレイクに。扇久保の2発目の左ミドルを受け止めた徹がテイクダウンしようとしたが、バランスのいい扇久保は倒れず逆にコーナーへ押し込んでいく。またもブレイク。蹴る扇久保に組み付く徹、扇久保がこれを切ってパンチを一発入れた。
3R、コーナーへ押し込む扇久保がテイクダウンし、立ち上がってパンチで攻める。徹が組みに行って扇久保がコーナーへ押し込み、ブレイク。扇久保はパンチ、蹴りから組み付いて徹をコーナーへ押し込む。離れるとパンチの打ち合いとなり、先に扇久保がタックルを仕掛けたが徹が引き込む。扇久保はこれに付き合わずブレイク。
徹はバックブローの奇襲をかけるが、扇久保が空振りさせてバックを奪いテイクダウン。徹は下からラバーガードでパンチを当て、扇久保もパンチを入れる。コーナーでのブレイクが多く噛み合わない試合となり、扇久保が判定勝ちを収めた。
▼第5試合 フライ級 5分3R
△田原しんぺー(総合格闘技道場STF/同級世界3位)
ドロー ※30−29、28−30、29−29
△春崎武裕(直心会修斗GYMS)
新設されたフライ級ランキングの中で最も王座に近いと言われているのが、ムエタイ出身のランバー。そのランバーに苦杯を舐めさせられている者同士の対戦となった。
1R、ローの打ち合いから組み付いた田原がテイクダウン、サイドへ一気にパス。マウントまでもっていきバックを奪うが、向き直った春崎がリバーサルに成功する。しかし、田原は下から腕十字、春崎は足を払いつつ腕を抜き、顔面へパンチを2発打ち込む。
2R、パンチから田原がタックル、抑え込まれる前に動いた春崎が上を取ることに成功するが、田原は下からのアームロック。田原が下から仕掛ける度に、春崎は腕を抜いてパンチを落とす。
立ち上がろうとした田原をフロントチョークに捕らえる春崎だが、ドントムーブの直後に田原が上になってパンチから腕十字。顔をまたいだ春崎が上を奪い返してパンチを叩き込む。
3R、パンチを繰り出した春先に田原が片足タックルでテイクダウン、肩パンチを入れて立ち上がろうとするも春崎が上になり、すぐに田原が上を奪い返す。田原がパンチ、リバーサルを狙った春崎のバックを奪って腕十字狙い。
またも上を奪い返した春崎がコツコツとパンチを入れ、下からの腕十字を仕掛けてくる田原をパンチで防ぐ。最後に腕十字を仕掛けていった田原だが、防がれて試合終了。判定は三者三様のドローだった。
▼第4試合 バンタム級 5分3R
△菅原雅顕(和術慧舟會Duroジム)
ドロー ※三者とも29−29
△高橋大児(秋本道場 JungleJunction)
1R、高橋が出会い頭のタックルでテイクダウンし、バックを取りに行ったところで菅原が立ち上がる。スタンドになると菅原は右ローを連発、高橋はローに合わせてのタックルで再びテイクダウンを奪う。パンチを入れつつバックを取りに行くが、高橋が立ち上がる。菅原がパンチと右ローで前へ出ると高橋がタックル。
2R、菅原がパンチで前へ出て足払いでテイクダウン、バックを取りに行くと高橋が前に落とし、上になる。
殴りつつパスガードを仕掛けていき、フロントチョークの体勢に固めながらマウントへ。フロントチョークが決まりかかるが、菅原は脱出。
高橋はすぐにサイドへパス、またもマウントを奪う。コツコツと殴り、片腕をネルソンに決めながらパンチの3連打。
3R、パンチで前に出る菅原に高橋がタックル。両者離れてパンチを打ち合ったところで菅原がバッティングで右目上をカットしてしまい、高橋も頭部を切って両者にドクターチェックが入る。再開後、パンチを打ち合って行くがヒットするのは高橋の方。パンチと蹴りで前へ出る菅原、高橋もパンチで打ち合ってタックルを狙っていったが、ジャッジ3者とも29−29でドローに終わった。
▼第3試合 フライ級 5分2R
○ATCHアナーキー(パラエストラ東京/同級世界5位)
判定3−0 ※三者とも20−17
●山上幹臣(総合格闘技道場STF/2008年度同級新人王)
▼第2試合 ウェルター級 5分2R
○アローイ石橋(日本/パラエストラ札幌)
TKO 1R0分13秒
●大河内貴之(日本/総合格闘技道場ACIU!)
▼第1試合 2009年度新人王決定トーナメント1回戦 フェザー級 5分2R
○小野島恒太(サムライ修斗クラブ)
TKO 1R終了時
●新国隆史(パラエストラ札幌)
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