新日本キックボクシング協会/伊原道場稲城ジム
「KNOCK OUT 2」
2009年5月3日(日)東京・稲城総合体育館
開場15:00 開始15:30
▼メインイベント(第11試合) 日泰国際戦 ミドル級 3分3R
○後藤龍治(伊原/日本ミドル級王者/IMFスーパーウェルター級王者)
KO 1R2分3秒 ※右ローキック
●ゲン・カー(タイ/元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級2位)
昨年12月に6度防衛の王者・松本哉朗を破って日本ミドル級王座に就くも、今年3月の『TITANS
NEOS』では貴之ウィラサクレックにまさかのTKO負けで不覚をとった後藤。その試合でザックリと切られた左頬の傷跡も生なましいまま、復帰戦を迎えた。相手は数々の日本人選手に勝っているゲン・カー(ゲーンカート)。
1R、左ハイキックを飛ばしてくるゲン・カーに、後藤は得意の相手の両肩を抑えて回しながら蹴る右ローキック。早くも後藤の日本人離れした圧力に下がるゲン・カーは右ストレートを伸ばす。後藤は右ローを狙い撃ち。
その右ローでゲン・カーがバランスを崩し始めると、後藤は今度は左ロー。ゲン・カーはこれも嫌がり、明らかに効いている様子。するとゲン・カーは接近戦を挑んでくる後藤を首相撲に捕らえてヒザ蹴り、さらにテンカオ。
後藤は下がらずに左フック、右ロー。亀になって足をかばいながら下がるゲン・カーにパンチを浴びせてローへつなぎ、左右のローを浴びせる。最後は右ローが強烈に決まり、ゲン・カーは大の字に。立ち上がることが出来ず、後藤が圧勝を収めた。
「勝てて安心しました。モチベーションの上がる相手と試合が出来たのがよかったです。弱いヤツとはモチベーションが上がらないからダメなんですよ。それが今後の課題でもあります。ずっと勝ってるタイ人だったのでモチベーションが上がりましたね。大輝に負けてるヤツに負けたくないと思っていたのでよかった」と後藤。
前回、貴之に敗れたのは「モチベーションが上がらなかった」のと「前日計量だといつも調子が悪い」のが理由だと明かした。
「僕、前日計量だと必ず体調を崩すんです。自分の力が元に戻る前に疲れが来る。これも課題ですね。2〜3週間前に偶然発見したリカバリー方法があって、それがハマりました。まだまだやれるなと思いましたよ」という。
「アゴが弱いのは知っていたので、本当はパンチを狙おうと思っていましたが、ゲン・カーは片手を伸ばすムエタイガードじゃなく閉じるガードなのでローが当たると思ってローに行ったら入ってすぐ効いたのが分かりました」と、なかなかの戦略家ぶりを発揮した後藤。
今後の目標については「自分との闘いです。自分の強さを求めたい。目標は100戦。身体が動く限りはやりたい。納得できる強さを身に付けたいです」と、キックボクシングの“達人”を目指すとした。
▼セミファイナル(第10試合)フェザー級 3分3R
○ピンペット・ソー・トーサポン(タイ/元ラジャダムナンスタジアム認定同級1位)
判定2−0 ※30−29、30−29、30−30
●菊地大介(伊原稲城/日本同級2位)
2月のディファ大会で内田雅之を破り、フェザー級2位にランクされていよいよ王者・蘇我英樹が持つベルトも視野に入ってきた菊地。今回の対戦相手はMA日本キックボクシング連盟で“狂拳”竹内裕二と対戦した83勝(18KO)24敗1分を誇るピンペットだ。
1R、菊地は相手の出方を探るようにパンチと蹴りを上下に散らしていく。ピンペットは蹴り足を掴んでの攻撃が多く、左フックから右ストレートへ繋げてくる。
2R、ローで崩していこうとする菊地だが、ピンペットは蹴り足を掴んでコカしたり、ロープまで持って行きヒザ蹴りを見舞ったりする。さらにワンツーを鋭く突き刺してヒザ蹴りへ繋ぐなど、ピンペットのペースで試合は進む。
3R、ローから近付いていく菊地にピンペットは組みを多用して距離を潰す。投げ、回しての崩し、ヒザ蹴りと多彩な組み技。菊地が近寄るとすぐに脇を差していくか首相撲に捕らえ、距離をゼロにしてしまう。この巧みな間合い操作で、最後はバテ気味となったが有効打をもらわず判定で勝利を得た。
▼セミファイナル(第9試合) 日本バンタム級次期王座挑戦権決定戦 3分3R
○池田茂由(伊原/同級1位)
判定3−0 ※30−26、30−26、29−25
●ベニー・ユキヒデ(ホワイトタイガー/同級3位)
フライ級からバンタム級に転向した池田が、早くもベルト挑戦へのチャンスを手にした。今回、ベニーに勝てばタイトルマッチへのキップが手に入る。この階級で闘ってきたベニーも易々とは挑戦権を譲りたくないところ。
1R、ローキックの応酬から池田はパンチのコンビネーションを繰り出していき、サウスポーのベニーはミドル&ハイキックと蹴り中心。お互いに攻めては引き、という展開が続くが、池田のローからパンチのコンビネーションがいい。そして、左フックからの右ストレートで先制のダウンを奪う。
2R、ベニーはいきなり奇襲の飛びヒザ蹴りを発射! 池田はタイミングを見て得意の右ストレートを突き刺し、ベニーは組みヒザからヒジ。さらに左フック。
3R、倒し返そうと前に出るベニーは左フックで池田の右ストレートに応戦する。パンチとミドルで前に出て組んでのヒジ、ヒザで逆転を狙うベニーだったが、離れると池田が右ストレートを突き刺し、右ストレートでこの試合2度目のダウンを奪う。
判定は2度のダウンを奪った池田が勝利、王者・木暮智(ビクトリー)の保持するバンタム級王座への挑戦権を手にした。池田はマイクを持ち「今日勝ったので次はタイトルマッチ。菊地(剛介)先輩、深津(飛成)先輩が巻いていたベルトなので、伊原ジムに取り返したいと思います」と、王座奪取を宣言した。
▼第8試合 ウェルター級 3分3R
△渡辺健司(伊原稲城/日本ウェルター級6位)
ドロー 判定1−0 ※29−27、28−28、28−28
△スラデー・ソータンティップ(タイ)
3月のガンスワン・BeWell戦で11戦目にして初黒星を喫した渡辺が、再びムエタイと対戦する。スラデーは48戦30勝16敗2分の戦績を持つ。
1R、サウスポーのスラデーに渡辺は右ミドル、右ローからパンチに繋ぐ。ムエタイのリズムを崩すようなガチャガチャとした動きを意識的にやり、積極的に前へ前へと出て行く。スラデーは蹴り足を掴んでコカしに来るほか、左ミドルを的確に入れてくる。
2R、序盤にスラデーは左ストレートを2発当てて、このラウンドはパンチで行くと見せておいて以後は左ミドルを狙い撃ち。渡辺が入ろうとするところ、見ているところでスバズバと左ミドルが炸裂。絶妙のタイミングだ。
渡辺は距離を潰してのパンチ連打で勝負を懸けるが、スラデーに組まれる。
3R、パンチで距離を潰していく渡辺が前に出て行くと、フックから推されたように倒れたスラデーにダウンが宣告される。スリップにしか見えなかったため、渡辺のセコンドからも「ダメージないから気をつけろ」との声が飛ぶ。
するとスラデーはなりふり構わぬパンチ攻撃。足を止めての打ち合いを挑んでいく。渡辺も足を止めてパンチで立ち向かうが、スラデーの至近距離からの左ハイキックをもらってダウン! スラデーが失点を挽回してドローに持ち込んだ。
▼スーパーマッチ 70kg契約 3分2R
△三輪大樹(ホワイトタイガージム会長)
ドロー
△チェンライノーイ(タイ)
▼第7試合 フェザー級 3分3R
○勝岡 健(伊原稲城/日本バンタム級8位)
判定2−0 ※30−28、29−28、29−29
●小鳥(ホワイトタイガー/元日本バンタム級2位)
▼第6試合 58kg契約 3分3R
○拳士狼(治政館/日本バンタム級6位)
判定3−0 ※30−29、30−28、30−27
●吉川 靖(伊原/日本バンタム級10位)
▼第5試合 54.5kg契約 3分3R
○隼侍(伊原稲城/日本ウェルター級9位)
判定3−0 ※30−29、30−29、30−28
●小川大介(トーエル)
▼第4試合 日本ウェルター級 3分3R
△伊野康弘(伊原稲城)
ドロー 判定0−0 ※19−19、20−20、20−20
△北山淳太(トーエル)
▼第3試合 日本フェザー級 3分2R
△松本憲幸(伊原稲城)
ドロー 判定0−0 ※三者とも20−20
△金子太郎(治政館)
▼第2試合 日本バンタム級 3分2R
○江幡 塁(伊原)
判定2−0 ※20−19、20−19、20−20
●やす吉(治政館)
▼第1試合 日本ライト級 3分2R
○小野智史(伊原)
判定3−0 ※20−16、20−18、20−17
●ローマン(横須賀太賀)
※1Rに小野が右フックでダウン奪う。
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