パンクラス
「PANCRASE 2009 CHANGING TOUR 北岡悟凱旋興行」
2009年6月7日(日)東京・ディファ有明
開場15:00 開始17:00
▼メインイベント ライト級戦 5分3R
○北岡 悟(パンクラスism/初代戦極ライト級王者)
一本 1R1分26秒 ※アキレス腱固め
●坂口征夫(TEAM坂口道場/同級2位)
1・4『戦極の乱2009』で五味隆典からアキレス腱固めで秒殺勝利を収め、戦極初代ライト級チャンピオンとなった北岡の凱旋試合。2008年1月30日以来のホームリングであるパンクラス登場だ。会場は1,880人(超満員札止め=主催者発表)で埋め尽くされ、北岡の入場でボルテージが上がる。
戦極と同じ「哀 戦士」の入場曲で花道に登場すると、リング手前で場内をぐるりと見渡す北岡。その視線の先の観客から歓声と拍手が沸き起こる。もちろん、表情は“キモ強”と称されたそれだ。もはや完全に北岡ワールド。
パンクラスのランキングでは上位のため、坂口が後から赤コーナーで入場。レフェリーチェックの際には、両者とも真正面から睨み合う。
1R、サウスポーの北岡はゴング直後にいきなり片足タックル。坂口は首に腕を巻いてガブり、立ち上がったが北岡はさらにドライブをかけてテイクダウンに成功。
ハーフガードをパスし、坂口が起き上がってくるところを得意のフロントチョークに捕らえる!
もう終わりかと思われたが、坂口が立つと北岡は自ら腕を解き、すぐにタックル。坂口は逆にフロントチョークの体勢になって倒れるのを拒むが、北岡は片足を取って再びテイクダウンに成功する。
すると今度は五味からタップを奪ったアキレス腱固め!
坂口は踵で蹴って脱出を図るも、北岡が力を込めると苦悶の表情を浮かべて仰け反るようにタップした。
何度も両手を挙げてリング四方の観客を煽る北岡は、「たくさんのご来場、ありがとうございます。戦極初代ライト級チャンピオンの北岡悟、そしてパンクラスismの北岡悟です。たくさんの来場、嬉しいです。戦極のチャンピオンになってパンクラスに帰ってくることが出来ました。また勝って、帰ってきます。自分がいない間も、他のパンクラスの人間が頑張ってくれると思うので、パンクラスの応援よろしくお願いします」と、エースらしい挨拶。
そして、自分のショートスパッツをアピールして「ショートスパッツでの足関節も極まります!」と、最近のロングスパッツ批判に対しての反論。さらに「戦極もパンクラスも、総合格闘技はサイコーです!」と叫んだ。
「組むのは決めていました。打撃を我慢するくらいの気持ちに近い。(坂口は)当てる勘は鋭いので警戒していました。そこは出させないことに成功しました」と試合を振り返る北岡。フロントチョークをやめたのは「上になった時にハーフで狙う型があるんですけれど、坂口選手のアゴの引き方が思ったより強かった」と理由を語る。
8月2日の『戦極〜第九陣〜』(さいたまスーパーアリーナ)で決定している戦国ライト級王座の初防衛戦、VS廣田瑞人戦については「今日の試合で反省点があるので、気合い入れなおさないと。坂口選手も廣田選手も変わらないとは言いましたが、甘く見ているわけじゃない。強いとは思っています。ぶっちゃけ、この試合に向けてもライト級GPや五味戦前と同じ練習を自分に課してやれたので、それをまたやるだけです」とコメント。
ショートスパッツをアピールしたのは「ノイズをひとつ消そうと思ったからです。あと、それだけで話題になるでしょう? 僕はショートのままで行きます」との理由で、次回パンクラス登場については「来年の春くらいかな」と答えている。
なお、坂口は「自分をランキングから外してください。引退はないと思う。もういっぺん、一から出直してランカーにふさわしい選手になります」と、パンクラスにランキングから外して欲しいと直訴した。
▼セミファイナル 初代フライ級キング・オブ・パンクラス決定戦 5分3R
○砂辺光久(フリー/同級1位)
KO 1R4分35秒 ※左フック
●江泉卓哉(総合格闘技道場武門會/同級2位)
※砂辺が初代王座に就く。
ついに新設されたフライ級(58kg以下)王座。初代チャンピオンの座を争うのは、この階級のパイオニアとしてパンクラス最軽量級を牽引してきた沖縄在住の砂辺と、豪腕でKOを量産してきた江泉。ベルトを初めて巻くのはどっちだ!?
砂辺は中村あゆみが歌う「僕が僕であるために」(原曲は尾崎豊)で入場、リングインするとロープワークを見せる。
1R、圧力を掛けていくのは江泉。クラウチングスタイルで低く構えて、パンチを打つ気充分だ。
右ローを蹴ると砂辺が逆にパンチで前へ出てすぐにタックル、リフトアップして豪快にマットへ叩きつける。江泉はフロントチョークの体勢になるが、極まらず放す。
中腰になる砂辺は江泉の両足を持ってリング中央まで引きずっていき、パウンドを落とす。両足を払ってのパスガードは失敗してガードを戻されるが、また足を払ってのパウンドを叩き込む。立ち上がってさらにパウンド、同時にサイドへパスしたが、これはブレイクに。
スタンドに戻ると、江泉がパンチで前へ出ようとしたところで、サイドへ回った砂辺が左フック一閃! バッタリと倒れる江泉!
鮮やかなKO勝ちで砂辺が初代チャンピオンの座に就いた。腰にベルトを巻かれると砂辺の目から涙がこぼれ落ちる。「まず、この試合を受けて自分とタイトルマッチで殴り合いをしてくれた江泉選手、どうもありがとうございました。16年間、このベルトに憧れてこの競技をしてて良かったと思います」と、涙声で語る砂辺。
しかし、解説席に座っていた前田吉朗を見つけると「前田吉朗、笑いすぎや、お前は!」と一喝。
「このベルトの価値を高めるために頑張ります。試合前に同じフライ級の選手が何か言ってたんですけれど(第4試合に出場した廣瀬のこと)そいつもぶっ倒します! とにかくこのベルトを自分が巻いていることを皆さんに感謝します」と、チャンピオンらしく締め括った。
「倒した瞬間は喜びで、ベルトを巻いた時は重みを感じました。16年間、アマも含めてベストバウトがこのベルトに繋がりました。練習どおりのことが出来て、練習どおりのパンチのカウンターだった。
セコンドに付いてくれた石井(大輔)さんもパンクラスの選手でしたし、一緒に入場してくれたミノワマンさんもパンクラス。控え室で柳澤(龍志)さん、窪田(幸生)さん、山宮さん……パンクラスに関わってきた人と握手してパワーをもらいました。その結果です。(江泉とは)志田幹、前田吉朗、吉本光次……やってきた人たちの次元が違う。新人王レベルには負けないと思っていて、それが確信になりました」と、喜びいっぱいの試合後の砂辺。
「入場曲は鈴木みのるさんにお願いして中村あゆみさんの曲にしました。鈴木さんには“知らねえよ”と言われましたけれど(笑)。コンビニでよく耳にしていて、これ(歌詞)は俺に言ってると思いました」と入場曲に関するエピソードを明かした。
▼第9試合 日韓対抗戦4対4 ライト級戦 5分2R
○大石幸史(パンクラスism/同級1位)
判定2−0 ※20−19、20−20、20−19
●キム・ヒョンクワン(韓国/パンクラス・コリア/チーム・タックル)
※大石の勝利により日韓対抗戦は日本チームが2−1で勝利。
1勝1敗で迎えた日韓対抗3対3大将戦。ここで勝敗が決まる。大石は4月に続いて2大会連続参戦、キムは2007年10月に一階級上の現ウェルター級王者の和田拓也を苦しめている。
1R、いきなりタックルに行く大石がコーナーでテイクダウン。抱え込むキムのボディを叩き、アキレス腱固めに行くがこれは立たれてしまう。すぐに組み直すも一度離れた大石はジャブからのタックルでテイクダウン。両脇を差して抑え込む。
キムは立ち上がって離れ際に左右フック。左右のパンチを振り回して前進するキムをまたもタックルでテイクダウンする大石だが、残り30秒をしっかり抑え込んで終了した。
2R、キムが右ハイキックからバックスピンキック、大石はパンチからタックルで片足を持ち上げてテイクダウンする。身体を起こした大石がパウンド、キムも下から打ち返してブレイク。
フックの空振りの応酬から大石がタックルでテイクダウン、キムのハーフガードをパスすることが出来ず、跳ね上げられたため離れる。
スタンドに戻ってまたタックルに行った大石にキムが左右の強打を繰り出し、大石もパンチで応戦して危ない打ち合いとなったが、大石が右ストレートからのタックルでテイクダウン。
クロスガードのキムに大石がパウンドを入れ、何とかパスガードしようとしたが攻めきることが出来ず、試合終了のゴングを聞いた。大石が判定2−0で日本チームに勝利をもたらした。
▼第8試合 日韓対抗戦4対4 ミドル級戦 5分3R
○佐藤豪則(Laughter7/同級1位)
一本 1R4分26秒 ※腕ひしぎ十字固め
●キム・フン(パンクラスコリア/Team Tackle)※初参戦
日韓対抗3対3の中堅戦は、8月に予定されているミドル級タイトルマッチ(チャンピオンは竹内出)の次期挑戦者決定戦の意味合いもある試合。3連勝中の佐藤と、キックボクシング・レスリング・合気道など様々なバックボーンを持つキムが対戦する。
1R、サウスポーの佐藤は左ロー、左ハイ、左ミドル。キムが蹴りを防ごうと手を伸ばしたことで、サミングとなってしまい試合中断。再開後、真っ直ぐにパンチで入ってくるキムに佐藤は待ってましたとばかりにタックル、キムは脇を差して堪えるがテイクダウンされ、佐藤は上をキープ。
キムは暴れて逃れようとするが、佐藤はキムが起き上がろうとしたところで腕十字! しばらく耐えたキムだったが、佐藤が体勢を作り直して絞り込みタップを奪った。
勝った佐藤は手でベルトを巻くポーズをして、「佐藤豪則です。名前を覚えて帰ってください。次の8月はタイトルマッチが出来るような気がするので、出来る際はご来場をお願いします」と、タイトルマッチ挑戦をアピールした。
▼第7試合 日韓対抗戦4対4 ヘビー級戦 5分2R
○チェ・ムベ(韓国/チーム・タックル)
判定3−0 ※20−18、20−19、20−19
●藤井勝久(フリー)
日韓対抗3対3の先鋒戦。韓国側はこれが2年半ぶりのパンクラス参戦となるチェ・ムベ、日本側は4連敗中の藤井だ。
1R、見合いから藤井が右ストレートをヒットさせ、ムベは左フックの二連打で突っ込む。
藤井も右ストレートで迎え撃ち、ムベがコーナーへ詰めていってアッパー。藤井も右フック。一度離れるが、ムベが胴タックルから再びコーナーへ。
ムベがテイクダウンに行ったところで藤井がロープにヒジをかけたため口頭注意が与えられる。
ワンツーで突っ込むムベを右ストレートで迎え撃った藤井。ムベはそのまま組み付いてコーナーへ押し込み、クリンチアッパーとフック。ムベの左フックで藤井の鼻から血が噴き出る。
大きな右フックから組み付くムベ、藤井にコーナーを背負わせてクリンチアッパー。しかし、離れたところで藤井の左のパンチがまともに入り、追撃の左でマウスピースが吹っ飛ぶ!
2R、組み付きに行くムベをパンチで迎え撃つ藤井、ムベは組み付くとクリンチアッパーを連打。ショートのアッパーが面白いように入り、藤井は何度もアゴが跳ね上がる。ブレイク後、藤井はロー、ムベは意表を突く右ハイキック。
ムベのローをかわして藤井が右ロー。見合いが多く、レフェリーはアクションを要求。それでも両者は単発、ついにはレフェリーが試合をストップし、両者にアグレッシブの口頭注意が与えられた。再開後、大振りの一発狙いのパンチで前へ出て行くムベ、藤井は右へ回りながら右ロー。
ムベはフックから組み付いてコーナーへ押し込むがブレイク。残り10秒、レフェリーが手を叩いて両者にアグレッシブを要求するが、特に手も出ず消化不良な内容で試合終了。ムベが判定で勝ちを得た。
「皆さん、こんにちは」と日本語で挨拶したムベは「戦極で試合をやって不覚をとったので、次こそ全力を出したいと思います。プロレスリング界から格闘技に転向したパンクラスは韓国でも知られているので、もっとみんな頑張って試合をするといいと思います。私は韓国でレスリング道場をやってます。
私は喧嘩が好きではないので、格闘技をもっとみんなに知ってもらいたいです。私が5年間、格闘技を続けている気持ちは“あなたのことが好きだから〜!”(ここだけ日本語)」と、ムベはチャン・ドンゴンの化粧品CMのパロディで場内の笑いを誘った。
▼第6試合 バンタム級戦 5分2R
○川原誠也(パンクラスP’sLAB横浜/同級1位)
判定3−0 ※三者とも20−19
●曹 竜也(闘心)
1R、ガードを下げた構えから追いかけていく川原、サウスポーの曹は大きく回り込んでいく。川原がボディ、曹がタックルに入ってくると右フックを合わせようとしたがこれは失敗。
組み付かれるもすぐに突き放す。曹のタックルへの左フックは空振り、組み付かれるがまたも離れる。
大きく回り込む曹に川原は左フック、右ストレート。パンチで何度も仕掛ける川原だが、大きく回り込む曹を捉えきることが出来ない。
それでも入り込もうとしたところ、曹の右フックがクリーンヒットして川原が腰から落ちる! すぐにタックルへ行く曹だが、川原はコーナーを背にしてガブり、テイクダウンを阻止。これはブレイク。曹が左ハイキックからタックルに入ったところでラウンド終了となった。
2R、川原が左右フック、曹はやはり大きく回り込んで川原の間合いから離れていき、近づいてくると前蹴り。川原の左フックに左ストレートを返す。
曹のヒザ蹴り、タックルに川原が左右フック。曹は回り込んで川原の打ち気をそらし、タックルを仕掛けていく。
残り時間1分になると曹もパンチで前へ出ていく。今度は川原が逆にタックルからバックへ回り、立ち上がって蹴りとパンチ。残り10秒でも川原がテイクダウンし、上になってパンチを入れた。判定はダウンを奪われたものの終始、前へ出て攻めて行った川原の勝利となった。
▼第5試合 ミドル級戦 5分2R
○KEI山宮(GRABAKA/ライトヘビー級1位)
KO 1R1分1秒 ※右ロングフック
●大堀竜二(TRIAL)
1R、サウスポーの山宮がクラウチングスタイルからのジャブでグイグイとプレッシャーをかけていき、大堀がロープを背にしたところで左のフェイントをかけて右ロングフック一閃! この一発で大堀はダウン!
すかさず蹴りに行く山宮をレフェリーが制し、山宮が鮮やかな秒殺KO勝利を飾った。山宮はすぐにグレート・ムタのコスチュームに早着替えしてのパフォーマンス、水を口に含んで毒霧吹きまで見せた。
▼第4試合 フライ級戦 5分2R
○廣瀬 勲(ストライプル/同級3位)
判定3−0 ※20−18、20−19、20−19
●中村圭志(TEAM坂口道場)
1R、右ストレート一発で中村が廣瀬を仰向けにぶっ倒すが、廣瀬はすぐに体を起こしてタックルでテイクダウン。
立ち上がろうとする中村のバックを奪う廣瀬はじわじわとスリーパーを狙い、中村は動いて逃れようとする。
長い時間その体勢が続き、残り2分でキャッチが入るも中村は動いて逃れた。それでも廣瀬はバックに着いたまま、バックマウントから四の字フック。最初のスリーパーの形まで再びもっていけることなく、ラウンドが終了した。
2R、サウスポーの廣瀬は弾丸タックル、切った中村がバックに回ろうとしたが、廣瀬が上四方を奪ってすぐにバックへ! そしてスリーパーでキャッチが入る。中村は体を起こして逃げようとしたが、四の字フックの廣瀬は密着したまま再びスリーパーへ。
だが、これも極まらない。バックをキープしたまま殴り、何度もスリーパーの体勢に入る廣瀬。残り2分、廣瀬のスリーパーはまたも極まらず、ついにブレイクがかかる。
残り1分、中村が右ストレートで勝負をかけるが、すぐにタックルでテイクダウンされた。一度は立ち上がった中村を、残り30秒で廣瀬がテイクダウン。中村が首に腕を巻きつけて動きを封じ、勝敗は判定に持ち込まれた。
判定3−0で勝利を得た廣瀬はマイクを握り、「セミでフライ級のタイトルマッチがあるけど、戦績がいい自分が(※パンクラス戦績6戦全勝)フライ級で一番なので、どっちが勝っても俺に挑戦させてください。俺、まだネオブラッドのご褒美もらってません!」と、セミファイナルで決定するフライ級初代チャンピオンへ挑戦状を叩き付けた。
▼第3試合 フェザー級戦 5分2R
○赤井太志朗(ノヴァ・ウニオン・ジャパン)
判定2−0 ※20−19、20−20、20−19
●村田卓実(和術慧舟會A-3)
1R、赤井は右手を上げてフックの形、左手は下げてアッパーの形という奇妙なサウスポーの構えでジリジリと前へ出て行く。村田が一歩進むと右フックを合わせようとする。
村田は回り込みながら右ストレート、リングを大きく使って回っていく。ジリジリと前に出る赤井と回り込む村田という展開が続いたが、村田がタックルに入ってようやく別の展開に。しかし、これはブレイク。
赤井は前へ出て右フックと左ボディ、ジャブから左ボディ。
村田は回り込みながらのジャブ、右ストレート、右ミドル。両者はグルグルとリング上を大きく使って回る。村田は追われながら右ミドル、右ストレート。残り20秒で赤井が左フックを放った。
2R、村田が前に出ると左手でボディを叩き、下がると右手で圧力をかけていく赤井。村田がタックルに来るとヒザを合わせる。どんどん前に出る赤井、村田はタックルに行くもテイクダウンは奪えない。右で圧力をかけて左でパンチを放つ赤井に、追い詰められてパンチをもらう場面が多い村田。
タックルが決まらず、下がったところに左フックを貰って大きくバランスを崩す。
赤井は組み付いてコーナーへ押し込み、太ももへのヒザ蹴りを連打。残り時間1分になると両者は離れ、赤井がパンチで前に出ると村田がタックルで反対側のロープまで運んでいく。片足タックルに切り替えてテイクダウンを仕掛けていった村田だが、赤井に堪えられて逆に鉄槌の連打をもらってしまった。判定で赤井が勝利した。
▼第2試合 ウェルター級戦 5分2R
△窪田幸生(TEAM坂口道場)
ドロー 判定0−0 ※20−20、19−19、20−20
△鈴木槙吾(ALLIANCE)
1R、サウスポーの窪田が前に出て行くと、ワンツーで迎え撃つ鈴木。左右フックの窪田に鈴木の右ストレートがよく入る。窪田は左右フックで勢いよく攻めていくが、鈴木の右ストレートをもらって後退。右フックで何度もアタックをかける窪田だが空振りが多い。両者とも鼻血で同時にドクターチェックが入る。
窪田の右フックに左ハイキックを返す鈴木、窪田が打ち合いを挑んで行くと鈴木もこれに応じてノーガードでのフックの連打で逆に窪田を下がらせる。場内からは大きなどよめき。
鈴木がパンチで入ろうとしたところで、窪田のインローがローブローになってしまい、鈴木が倒れ込んで試合は中断。
再開後、パンチで攻める窪田に鈴木がタックルでテイクダウンすると、倒れ際に窪田がフロントチョーク。
しかし、入りは浅い。首を引き抜くと鈴木がパウンド。スタンドに戻るとパンチを振り回す窪田に鈴木の右ストレートが的確に入る。コーナーに追い詰められた窪田はヒザ蹴り。
2R、突っ込んだ窪田がバッティングとなり、試合は再び中断。再開後も窪田は前に出てフックを振り回していき、蹴りで応戦する鈴木に右フックを2度ヒットさせる。鈴木も前に出て右ストレートから右ミドル。前に出る鈴木はミドルと前蹴りでボディを攻め、左右のストレートで窪田をコーナーへ追い込んでいく。これはブレイク。
窪田の右フックが2度ヒット、それでもパンチを出して前に出て攻めて行く鈴木。この勢いに窪田は後退する。
パンチを打ち合っておいて片足タックルに行った鈴木は足関節技を狙うが、窪田は膝を着いてディフェンス。ブレイクとなり、両者に2度目のドクターチェック。
再開後、鈴木の右フックをかわした窪田がまたも右フックを被弾させ、鈴木は片足タックル。回り込みながらテイクダウンに成功するが、窪田がすぐに立つ。すると鈴木はバックに飛び乗るも前に落とされ、窪田が上になってパンチ! 残り時間は僅かだが、窪田は殴らずガッチリと抑え込んで上のポジションをキープしたまま終了のゴングを聞いた。
▼第1試合 ライトヘビー級戦 5分3R
○川村 亮(パンクラスism/第4代同級王者)
判定3−0 ※30−29、30−29、29−28
●内藤征弥(和術慧舟會A-3)
共に前戦は『戦極』でキング・モーに敗れている者同士の一戦。川村が第一試合に登場して、いきなり場内は盛り上がる。「僕は第1試合を任せられたのでいい試合をして、メインにどーんとつなげていきたい」との言葉どおり、観客に火を点ける熱い試合が出来るか?
1R、川村が右ローで先制し、ジャブ&ロー。内藤は迎え撃つ形でジャブ、川村は積極的にボディから顔面へフック、ボディから右アッパー。
下がる内藤に右フックを炸裂させ、さらにパンチで追いかけていき再び右フック! 劣勢の内藤は組み付いてその勢いを止めてヒザ蹴り。離れると川村が頭を振って内藤のパンチを避けながら入り込んでいくが、内藤は組み付く。川村が隙間から右アッパーを放って離れ、右フックを連続ヒットさせてパンチのラッシュ!
ドッと沸く場内。内藤もロープを背にパンチを打ち返すが、川村は構わずパンチのラッシュ! 右フック、右アッパーと全力でパンチを出して向かって行く。
サウスポーになった川村は左ボディから右フック、ジャブで突き放そうとする内藤のパンチを、頭を振って避けながらフックを繰り出していく。前半のラッシュで疲れが見えはじめて下がる川村に内藤の右ストレートがヒット! 両者組み合うが内藤もダメージがあり、何もしないままラウンド終了。
2R、内藤がワンツーから前へ出て両足タックルを狙うが、川村がこらえてコーナーへ。内藤がワンツー、劣勢の川村が胴タックルで組み付く。
離れると川村が右ストレートからさらにワンツー、これで内藤のヒザがガクッと折れる。組み付く内藤にボディ、アゴへアッパーを放って離れる川村。首相撲に捕まえてヒザで攻める内藤、川村はボディを殴るが、内藤のヒザ蹴りで動きが止まる!
ワンツーで前に出る内藤に川村が右フック! ワンツーで追撃すると内藤が首相撲からのヒザ、そして両足タックルで初のテイクダウンに成功。バックを見せて立ち上がる川村の背後に内藤が乗るが、滑り落ちて再び首相撲に。
アッパーを出して離れる川村、内藤のワンツー、川村の右フックが交互にヒット。組み合いになる両雄はもはやフラフラだが、「残り30秒」のコールで打ち合いに転じる。最後は組み合いとなり、両者ともスタミナ切れが著しい。
3R、川村がヘッドスリップで内藤のジャブを避けて右ストレート、内藤はジャブからワンツーを狙い、川村は左フックと右ストレートを狙う。このラウンド、川村は相手を見ながらの闘いだ。何とか右を当てたい川村だが、空を切る場面が目立つ。
内藤はジャブを突いてけん制するが、川村がヘッドスリップしてのアタックを繰り返す。
内藤の左目尻からの出血でドクターチェックが入った後、ジャブを出しながら前に進んでいく内藤。
川村はジャブを額で受けて左フックからの右ストレート。内藤が連打から首相撲で組み付くと、川村はコーナーへ押し込んでいき、離れ際に左右フック。残り時間30秒で左右フックを出しながら前へ出る川村、内藤をロープ際に追い詰めてアッパー&フック。
内藤も左右フックで打ち合う! 川村コールが沸き起こる中、試合終了。両者とも膝に手を当てて中腰となり、精根尽き果てたという様子。
終始アグレッシブに前へ出て攻めた川村の判定勝ちが告げられたが、川村は首を横に振って笑顔はなかった。
▽ネオブラッド・トーナメント
▼第8試合 ネオブラッド・トーナメント ライト級準決勝戦 5分2R
○ISAO(TEAM坂口道場)※本戦初出場
KO 2R1分3秒 ※スタンドのパンチ
●中村晃司(パンクラス稲垣組)※本戦初出場
▼第7試合 ネオブラッド・トーナメント ライト級準決勝戦 5分2R
○富山浩宇(パンクラスP’sLAB横浜)※本戦初出場
優勢判定3−0 ※三者とも20−20
●平山敬悟(パラエストラ八王子/チームZST/予選優勝)
▼第6試合 ネオブラッド・トーナメント フェザー級準決勝戦 5分2R
○齊藤 曜(パラエストラ仙台)
TKO 1R1分29秒 ※フロントチョークでレフェリーストップ
●田中康友(SKアブソリュート)
▼第5試合 ネオブラッド・トーナメント フェザー級準決勝戦 5分2R
○内山重行(GRABAKAジム/予選優勝)
TKO 1R1分27秒 ※ネックロックでセコンドからタオル投入
●富田浩司(パンクラス稲垣組)
▼第4試合 ネオブラッド・トーナメント バンタム級準決勝戦 5分2R
○吉武伸洋(パンクラス稲垣組)
優勢判定2−1 ※三者とも20−20
●川名蘭輝(ロデオスタイル/チームZST)
▼第3試合 ネオブラッド・トーナメント バンタム級準決勝戦 5分2R
○佐々木亮太(BAD ASS 13)
TKO 1R4分23秒 ※チョークスリーパーでレフェリーストップ
●島崎太郎 (U-FILE CAMP.com/予選優勝)
▼第2試合 ネオブラッド・トーナメント フライ級準決勝戦 5分2R
○清水清隆(SKアブソリュート)
一本 1R4分 ※チョークスリーパー
●石井拓麻(ALLIANCE)
▼第1試合 ネオブラッド・トーナメント フライ級準決勝戦 5分2R
○矢島雄一郎(禅道会総本部/チームZST)
TKO 1R2分24秒 ※アームロックでレフェリーストップ
●辻田大祐(秋本道場Revo龍tion/予選優勝)
▼パンクラスゲート第4試合 ミドル級戦 5分2R
△成田健二(和術慧舟會東京本部)
時間切れドロー
△高い山登(フリー)
▼パンクラスゲート第3試合 ライト級戦 5分2R
△小畑公史(坂口道場)
時間切れドロー
△原 昭仁(U-FILE CAMP町田)
▼パンクラスゲート第2試合 フェザー級戦 5分2R
○木山和慶(ALLIANCE)
TKO 2R1分10秒 ※ミドルキックでレフェリーストップ
●中村謙作(吉田道場)
▼パンクラスゲート第1試合 バンタム級戦 5分2R
○沼倉雄太(TRIAL)
KO 2R1分34秒 ※スタンドのパンチ
●林 紘之(和術慧舟會H・T・W)
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