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【NKB】名キックボクサー・小野瀬邦英の主催興行、弟子の須賀は敗れ引退

2009/06/12


NKB実行委員会/SQUARE-UP道場
「2009継続シリーズ」

2009年6月12日(金)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始17:30



▼メインイベント(第12試合) NKBフェザー級 3分5R
猪ノ川真(大塚道場/NKBフェザー級6位)
判定3−0 ※47−46、48−45、48−47
須賀聖二(SQUARE-UP道場/NKBフェザー級8位)
※猪ノ川は1Rに右フックでダウンあり。また、5Rには須賀が右ハイキックでダウンあり


 両者は昨年8月に拳を交えており、痛み分けのドローという結果に終わっている。今大会ではメインイベントにて昨年のリマッチが実現。完全決着戦となる。猪ノ川がコツコツと攻め立てて勝利を掴むか? 須賀が一撃で仕留めてフェザー級最前線に殴りこみをかけるか?

 1R、ゴングが鳴ったと同時に、両者は突っ走ったかのようにリング中央へ飛び出し激突。須賀は本来のパンチ主体の展開かと思いきや、意外にも右ローを多用。

 一方、猪ノ川は頭を小刻みに振りながら独特のリズムを刻みながら自分の距離を保つ。時折右ローを打つも、様子見なのか手数が少ない猪ノ川。もつれこんでロープ際での攻防に差し掛かり、猪ノ川の左ハイキックが須賀をとらえる。

 しかし、当たりが浅く、ダウンには至らず。終盤、残り5秒のところで、須賀の豪腕が火を吹いた! 須賀の右フックで猪ノ川からダウンを奪う。

 2R開始早々、須賀の右フックで猪ノ川をぐらつかせる。すかさず須賀は右フックを振り回す。

 しかし、猪ノ川はこれを右前蹴りでうまく合わせて須賀を後退させる。接近戦に持ち込む猪ノ川は、右ヒジで須賀の額を切り裂いた。中盤頃から須賀の動きに鈍さを感じられ、徐々に失速し始める。それを猪ノ川は見逃さず、右ローで攻め込まれる展開に。

 3R、猪ノ川の右ローが効いてきたのか、猪ノ川の左インローで須賀が崩れる。2Rに続いて、猪ノ川が右ヒジで須賀を切り裂き、須賀の額を鮮血で染めていった。ここへきて、須賀の手数が更に減り始める。須賀のスタミナの消耗が激しい様子が伺える。

 それでもガードを固めて猪ノ川に立ち向かう。右フック、右ストレートを豪快に放つ須賀に、須賀の応援団もこれに続けと言わんばかりに声援を送っていた。

 4R、ゴングと同時に、須賀はドクターチェックを受ける。試合再開のアナウンスが流れ、試合が続行。須賀はパンチ主体のスタイルに戻し、本来のファイトスタイルに。蹴りをほとんど出さず、右ストレート・左右のフックを単発で仕掛ける。しかし手数の少なさが目立つ。

 猪ノ川が前に出ると、ワンツー、右ロー、を次々に放ち、ガードが下がったところを左ハイキックが須賀をとらえる。更に右ヒジで切り裂きにかかる猪ノ川。

 5R、首相撲を仕掛ける猪ノ川はそこからヒザへとつなげ、立て続けにヒザを見舞う。下がる須賀。首相撲から脱出した須賀は、自ら打ち合いを仕掛け、これに猪ノ川が応じて壮絶な打ち合いがリング上で展開される。両者の応援が激しく飛び交い、その激しさは更に増していった。

 終盤には、猪ノ川の右ハイキックが須賀をとらえて起死回生のダウンを奪う。明らかに効いている須賀に更なる追撃を仕掛ける猪ノ川は、コーナーに詰めてパンチの連打を見舞う。

 47-46、48-45、48-47で僅差の判定で猪ノ川が勝利を収めた。最終Rで起死回生のダウンを奪い返したのが勝利につながったようだ。リング上に上がった子供と共に勝利を分かち合った猪ノ川。リングインタビューでも「勝てたことが嬉しい」と満面の笑みを浮かべる。

 敗れたものの、素晴らしい試合を展開した須賀もマイク片手に一言。そこで出た言葉が何と引退宣言! 

 戦績は少ないものの勝ち星は全てKO勝利で飾り、かねてから掲げているNKBの理念である「倒すか倒されるか」に則った試合をし続け、ファンを魅了してきた須賀だったが、この試合で一戦から退く決断を下したようだ。




▼セミファイナル(第11試合) NKBフェザー級 3分5R
滑飛タイジ(テツ)
KO 4R58秒 ※3ノックダウン(右ローキック)
安田一平(SQUARE-UP道場)
※安田は2Rに右ハイキックでダウンあり。

 両者は昨年11月のテツジム主催興行にて拳を合わせており、山内(滑飛)が判定で勝利を収めている。安田陣営は判定に納得がいっていなかったようで、今大会でセミファイナルという大舞台でのリベンジマッチが実現。

 今大会から山内泰治は「滑飛タイジ」と改め、心機一転を図る一戦となる。滑飛が返り討ちを果たすか? 安田が雪辱を晴らし、リベンジ成功なるか? 激戦必至の一戦はどちらに軍配が上がるか?

 1R、序盤から互いにギラついた目でにらみ合い、リング内に緊張が走る。

 滑飛の右ローで試合の幕が開き、距離感を図りながら、左ローから右フックをつなげる滑飛。安田は左フックから右アッパー、右ヒザ、右ヒジと次々にコンビネーションをつなげていく。

 安田がインファイトを展開する中で、滑飛がロープを背負うと、安田は首相撲からヒザ、右ヒジを仕掛ける。安田はフックを中心にコンビネーションへとつなげる展開に。滑飛は右のロー・ミドル・ハイと、右を中心に攻め立てていった。

 2R、開始早々からインファイトの展開になり、パンチの打ち合いに。安田の右フックから右ヒザ、右フックから右アッパーと、絵に描いたような見事なコンビネーションが滑飛に襲い掛かる。

 安田の右ヒザが滑飛をとらえ、滑飛の動きが止まる。その後、滑飛がロープを背負い、安田の右ヒザを被弾。何とかロープから脱出した滑飛は、右ロー、左右のフックを交えながら安田に反撃、中盤に滑飛の右ハイが安田のアゴをとらえてダウンを奪う。

 3R、滑飛は右ローで安田を崩しにかかる。右ハイを放ち、直後に右ローをつなげる滑飛。更に左右のボディブローから右ハイをつなげ、安田に反撃を許さない。

 ロープを背にした安田は滑飛の右ヒザを被弾。滑飛は右の縦ヒジを交ぜ、安田を切り裂きにかかる。ここへきて、安田の手数が止まり始める。

 4R開始早々、滑飛は右ローを安田に見舞う。ローを受け続けてきたダメージが蓄積されてきた安田は、もはや反撃の力が残っていない。

 滑飛は一気に右ローでたたみかけ、安田からダウンを奪う。更に滑飛は右ローを連打。2度目のダウンを奪う。

 カウントが進み、直後に滑飛の容赦ない右ローの連打でレフェリーが割って入り、3回ダウンを奪って滑飛がKOで返り討ちを果たした。



▼第10試合 NKBウェルター級 3分5R
栄基(MTOONG)
判定3−0 ※48−47、48−46、48−46
島田力(渡辺/NKBウェルター級8位)

 1R、互いにローを放ちながら出方を探り合い、様子を見ながら相手の出方を待つといった展開。ローに加え、栄基はミドルを、島田はインロー追撃していく。島田はワンツーを放ちながらフットワークを活かしながら自分の距離を図る。

 2R、栄基が前蹴りを仕掛けると、島田はこれをキャッチ。キャッチしながら前進して右ストレートを栄基に見舞っていく。両者膠着状態になると、栄基が首相撲からヒザ、ヒジへつなげ、島田の反撃を封じていった。更に栄基はガードが下がった島田の隙をついて右ハイを打つ!

 惜しくも当たりが浅くダウンまでには至らず。島田の右ストレートが栄基をとらえ、一瞬ぐらつかせるシーンがみられた。

 3R、島田はジャブで牽制しながら、間合いを図る。距離を詰めてローを放っていく。栄基は左ローや左ミドルを放ちながら、島田との距離を詰める。そして、栄基は左ハイで島田からダウンを奪う。栄基が首相撲を仕掛けようとした時、島田が右ストレートで合わせてきて首相撲を拒否。

 4R、開始早々、島田の右ストレートが栄基をとらえ、ぐらつかせる。何とか持ち応えた栄基は、首相撲からヒザへとつないでコーナーへ詰めていく。栄基の首相撲からヒザの展開が続く。そこへ縦ヒジも加えて島田を切り裂きにかかる。

 5R、島田がワンツーを仕掛けたところを、栄基は前蹴りで合わせ、左ミドルを追撃していく。島田はジャブで牽制しながらローを放つ。栄基が首相撲からヒザ、縦ヒジへとつなぎ、島田に応戦。栄基は左フックや左ミドルを放つが、島田の固いガードに阻まれる。

 48-47、48-46、48-46で三者とも栄基を支持。手数が出ていたのが勝利へとつながったのかもしれない。


▼第9試合 61.23kg契約 3分3R
KOHKI(MTOONG/NKBフェザー級7位)
KO 1R1分50秒 ※左フック
大作(SQUARE-UP道場/NKBライト級)
※KOHKIは1Rにパンチ連打でダウンあり。

 ゴングと同時に両者パンチによる激しい打ち合いの展開に。この打ち合いを制したのは大作だった。大作は回転の早いパンチの連打でKOHKIからダウンを奪う。

 その後も勢いが止まらない大作は、立て続けに左フックで2度目のダウンを奪い、そのままKO決着へとつながっていった。

 今大会では、1RKO勝利を収めた選手には、KO賞が与えられることになっており、前の試合で1Rで決着がつかなかった場合は、KO賞は次戦へキャリーオーバーされるという、面白い趣向のものだった。

 第2試合以降、1RKOがなかったため、この試合では7試合分のKO賞がキャリーオーバーとなっていた。それを大作が手中に収める結果となった。今大会である意味おいしいところを持っていったのは大作だったのかもしれない。



▼第8試合 NKBライト級 3分3R
大平 亨(SQUARE-UP道場)
判定3−0 ※29−28、29−28、30−28
潮田昌紀(仲FG)
※この試合は大平が計量オーバーのため、グローブハンデが適用された。大平は10オンスのグローブを使用。潮田は2R左ハイキックでダウンあり


▼第7試合 NKBライト級 3分3R
大和知也(SQUARE-UP道場)
KO 2R1分07秒 ※3ノックダウン(右アッパー)
亜斗武(杉並)
※亜斗武は1Rに左フックで1回、2Rに左フックで2回ダウンあり。


▼第6試合 NKBフェザー級 3分3R
夜魔神(SQUARE-UP道場)
ドロー ※29-29、29-29、30-30
高瀬雄一郎(TEAM OJ)


▼第5試合 NKBライト級 3分3R
石井修平(ケーアクティブ)
KO 2R37秒 ※左ハイキック
ノリ(渡辺)
ノリは1Rにボディ連打でダウンあり。また、石井はブレイク後にヒザ蹴りが入ったため、減点1が課せられた。

▼第4試合 NKBライト級 3分3R
朴正勝(TEAM OJ)
KO 2R1分27秒 ※3ノックダウン
山本大慈(渡辺)
山本は1Rに右ヒザと左フックでダウンあり。また、朴は1R右ハイキックでダウンあり。

▼第3試合 NKBフェザー級 3分3R
清水君高(MTOONG)
判定3−0 ※30−26、30−26、30−25
伊藤佑一郎(渡辺)
※清水は1R、2R共に右フックでダウンあり


▼第2試合 55kg契約 3分3R
阿部信二郎(大塚道場)
KO 1R2分04秒 ※左フック
戸田昌伸(SQUARE-UP道場)
※阿部は1Rに右フックでダウン2回あり。

▼第1試合 NKBフライ級 3分3R
新堂圭大(MTOONG)
判定2−0 ※30−29、30−30、30−29)
小沢頼寿(TEAM KOK)


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