M-1MC主催
「M.I.D Japanプレゼンツ
M-1 FAIRTEX SINGHA BEERムエタイチャレンジ2009
Yod Nak Suu vol.2」
2009年6月21日(日)東京・ディファ有明
開場15:30 開始16:00
▼メインイベント(第12試合) M-1スーパーウェルター級タイトルマッチ 3分5R
△クンタップ・ウィラサクレック(タイ/WSRフェアテックス/王者)
判定1−0 ※49−48、49−49、49−49
△石毛慎也(東京北星/元NKBウェルター級王者/挑戦者)
※クンタップが防衛に成功
4・18全日本キックのリングで欧州ムエタイ戦士クリストフ・プルボーに敗れてしまったクンタップが再起戦、元NKBウェルター級王者・石毛とタイトルマッチで激突。
1R、前に出る石毛に対し、クンタップは前蹴りで距離を取る。腰を落としながらクンタップは左ロー。石毛が右ストレートを合わせる。クンタップは左ミドル2連打。そして右フックからローにつなぐ。石毛は前に出ながらボディ。クンタップはミドルで突き離す。このラウンドは石毛がプレッシャーをかける展開が続く。
オープンスコアリングが採用され、このラウンドは10−10が3票。
2R、石毛は左ミドル、右ハイ。クンタップは下がりながらも左ミドル。石毛の左フックに右フックもかぶせる。お互いに様子を探るようにミドルを蹴り合う。石毛の入りに合わせてクンタップが右フック。
ヒジも合わせ、石毛が一気に後退! チャンスとみたクンタップが前に出てパンチ連打。石毛もパンチで応戦し、ここでゴングが鳴っても両者はパンチを出しあうほど熱くなってしまう。10−10、10−9の2票はクンタップへ。
3R、クンタップは左ミドル。スイッチしては右ローと蹴り技中心の攻撃へ。石毛は前進しながら相手にロープを背負わせる展開を見せるも、攻めあぐねてしまう。クンタップの左ミドルで石毛の右腕は真っ赤に染まる。
クンタップの左フックに対し、石毛の右フックがクリーンヒット! ふらつくクンタップ。チャンスとみた石毛はボディへ集中打。石毛はつめるも、クンタップはテンポよく左ミドルで突き離す。10−10、10−9の2票は石毛へ。
4R、石毛が前に出てボディ、フック。そして前に出ながらロー。一方のクンタップは左ミドルを返すのみで明らかにスタミナ切れが見える。ミドルを受けながらも石毛は前に出てパンチ。クンタップもアッパー、右フックと応戦し手数を減らさない。10−10、残る2つの10−9は石毛とクンタップに。
5R、石毛の圧力の前に、クンタップは左ミドル。組み付いてくるクンタップに石毛はヒジを合わせる。左ミドルに徹するクンタップ。石毛はパンチで出るが。クンタップに執拗に組み付かれてしまう。
最後にクンタップが石毛をこかしたところで終了。勝利を確信したクンタップは両手を広げ勝利をアピールしたが、判定決着はドロー。
かなりの苦戦を強いられ、ドロー防衛という結果にクンタップは「スミマセン、スミマセン……」と日本語で連呼していた。
▼セミファイナル(第11試合) M-1スーパーフライ級王座決定戦 3分5R
○関 正隆(昌平校/元NKBフライ級王者)
判定3−0 ※49−48、49−47、50−48
●ウエンツ☆修一(スクランブル渋谷/J-NETWORKスーパーフライ級王者)
※関がM-1スーパーフライ級新王者に
全日本キックで寺戸伸近に敗戦以外は11戦10勝と勢いのあるウエンツと元NKBフライ級王者の関が王座をかけて激突。
1R、距離をつめるウエンツに対し、ロー連打を見舞う関。距離をつめるウエンツがパンチラッシュ。関は左ジャブから右ロー。ウエンツも右ローから前に出る。ロープ際につめるとお互いにクリンチ。ウエンツの圧力に押され、下がりながらも関は左ミドル3連打を返す。
2R、変わらず圧力をかけるウエンツに対し、下がりながら関が徹底したロー攻撃を見せる。関の蹴りをかわすとウエンツが右ストレートをヒットさせる。関が右ローを出すと、ウエンツはパンチをまとめる。
ウエンツが手数を出していき関をコーナーに詰めたところでゴング。10−10、10−9でウエンツ、10−9で関とこのラウンドのポイントは分かれる。
3R、関が右ロー。その右ローにウエンツが左フックをあわせる。ウエンツはコーナーに追い込んだがここで偶発性のバッティング!
関は額をカットしてしまい、両者に減点1となる。ウエンツはチャンスとばかりにパンチで追うが、関は下がりながら反撃。左ミドルで関が突き放す。ウエンツはヒジも合わせたが、関は決定打を許さない。10−9、10−9、10−8の3票が関に入った。
4R、首相撲を仕掛けたウエンツはヒザ蹴りを集中打。関は蹴りをポイントで当てていき、ウエンツが組みつく展開。離れれば、蹴りを連打で見舞うウエンツ。関は右フックを被せる。組み付いてはひたすらヒザのウエンツ。
10−10、10−9はウエンツ、もう一つの10−9は関に入り、一進一退の攻防のまま最終ラウンドへ。
5R、右ローのウエンツ、関はワンツーからロー。ここで両者の組む展開が目立つ。ワンツーで下がらせ、左ローを出し手数を増やすウエンツ。お互いに頭を突き出してのド突きあいとなり、再びバッティングが起こる。関は思いっきりのいい右ストレートを見せたが、ウエンツは組みにいく。ウエンツが前に出てはパンチ&ヒザ。関が最後に左ハイを出したところで終了。関が接戦を制し、M-1新王者となった。
▼第10試合 M-1スーパーライト級王座決定戦 3分5R
○西山誠人(アクティブJ/元WFCA世界ライト級王者)
TKO 3R1分30秒 ※ドクターストップ
●菅原勇介(TARGET/J-NETWORKスーパーライト級王者)
※西山がM-1スーパーライト級新王者に
元WFCA世界ライト級王者で、J-NETWORKライト級のエースと君臨してきた西山。しかしここ2戦はチャイディ、カノンスックに連敗を喫している。
対する菅原も今年J-NETWORKスーパーライト級王者を獲得するものの、前回のRISE有明大会ではツグト“忍”アマラに判定負けを喫している。ベルトを手にすると共に復活の狼煙を上げるのはどっちだ?
1R、ローの蹴りあい。西山が一気に距離をつめ、パンチをまとめる。ヒット&アウェーの西山はパンチを有効に決めていく。菅原は下がりながらもヒジを出し、西山のラッシュを組み付きながら食い止める。三者とも30−30。
2R、どっしり構える菅原はプレッシャーをかける。西山はフックからローと上下に攻撃を散らす。西山の当てては下がる展開の前に、菅原は捕まえ切れずに攻めあぐねてしまう。接近戦で西山のヒジがヒットし、菅原はカット! 三者とも10−9で西山。
3R、これまで以上に前にでる菅原。前蹴りから右フックと飛ばしていく。西山は組み付いてしのぐ。菅原の出血がひどくなり、ドクターチェック。ここで試合はストップし、西山がベルト奪取した。
▼第9試合 M-1スーパーフェザー級王座決定戦 3分5R
○AKIRA(チームドラゴン/前J-NETWORKフェザー級王者)
判定3−0 ※48−47、49−47、49−47
●木村天鮮(レグルス池袋/J-NETWORKスーパーフェザー級王者)
※AKIRAがM-1スーパーフェザー級新王者に
当初、今大会ではスーパーフェザー級王座決定戦としてトーナメント形式の試合が行われる予定だったが、AKIRAと木村のワンマッチで同王座決定戦を行うこととなった。両者はJ-NETWORKで3度対戦しており、AKIRAが2勝1敗と勝ち越している。
1R、右フック、左ハイと積極的な攻めを見せる木村。AKIRAはバックスピンキック、バックブローとトリッキーな攻めを見せる。木村の左ハイの打ち終わりを狙って、AKIRAがはパンチのラッシュ。10−9、10−10、10−10で木村に一票。
2R、左ミドルを飛ばす木村に対し、AKIRAは足をキャッチしてのパンチ。木村が前に出るもAKIRAは下がりながらパンチ。AKIRAは組んでからのヒジを多用し、木村はカ額をットしてしまう。三者とも10−9でAKIRA。
3R、木村のパンチをかいくぐり、AKIRAがくみつく。AKIRAの前進に合わせて木村がヒジ。組み合う展開の中、左ミドルをキャッチし木村が転倒させられる場面が目立つ。木村のパンチに対し、AKIRAはひたすら組みつき。バッティングで今度はAKIRAがカット。これで両者に減点1。三者とも10−10。
4R、ひたすら組み合う展開が続く。組み付いてくる木村にヒジを見舞うAKIRA。AKIRAの前進に合わせて木村が左ハイ。お互いにパンチを出し合ったところでゴング。10−10、10−9、10−10でAKIRAに一票。
5R、組みに来る木村に対し、AKIRAはひたすら突き放す。木村は左ハイと大振りするも、AKIRAはこれをかわしパンチをまとめる。お互いに決定打はなく判定へ。AKIRAが二本目のベルトを巻いた。
▼第8試合 スーパーファイト タイ大使館認定試合 60kg契約 3分5R
○ジョームトーン・チューワッタナー(タイ/WBCムエタイ世界フェザー級王者)
判定2−0 ※49−48、50−50、50−49
●ゲーオ・フェアテックス(タイ/WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者)
これまで多くの夢の対戦カードを提供してきたM-1が、ムエタイの本場タイでも実現が難しいと言われているビッグマッチを実現させた。それがこの一戦だ。
もともとゲーオとジョームトーンは階級が違い、しかもゲーオがルンピニー系、そしてジョームトーンがラジャ系ということもあり、ホームスタジアムとジムオーナーが各スタジアムでプロモーターを行うタイでは試合が組まれることがない組み合わせ。
まさに日本でしか実現しない夢のビッグマッチということになる。
1R、お互いに様子見の攻防が続く。ゲーオが左ローを出せば、ジョームトーンも左ローを返す。ゲーオがワンツー、ジョームトーンもワンツーと確実にパンチを返していく。
ゲーオの右ジャブが当たれば、ジョームトーンは間髪入れず強打のワンツー、ローを連打で決めていく。このラウンドは差がつかず三者とも10−10。
2R、ゲーオがスピード溢れる左ハイ、接近戦ではヒジ。これでジョームトーンは頬をカット! 勢いをつけるゲーオは右ジャブで距離をとりながら左ミドル。ジョームトーンも巻き返しを狙い左ロー、ミドルを散らす。
ゲーオをロープにつめると、ここでジョームトーンがゲーオの左ミドルに合わせてヒジを強振! これでゲーオはまぶたを切ってしまい、ドクターチェック。試合は再開。ゲーオはカットが大きく出血が激しく見られるため慎重な攻めになる。10−10、ジョームトーンに10−9の二票が入る。
3R、お互いにパンチをクロスさせ、ゲーオが右ジャブから左フック。飛び込んでの左ミドル。ジョームトーンも蹴りを返していくが、ゲーオの圧力に下がってしまう。
足払いで転倒させたゲーオ。鋭いサイドキックも放ち、ジョームトーンを吹っ飛ばした。この威力に場内からはどよめきが起こる。10−10、10−10、10−9とゲーオに一票。
4R、お互いに左ミドルの蹴りあい。ゲーオが転倒させる。ジョームトーンの入りに合わせて左ミドルを放つゲーオ。お互いに探りあいが続く。
首相撲の展開が繰り返され、目立った攻防はない。前蹴りで下がらせるジョームトーン。さらに蹴りの手数でゲーオを下がらせた。このラウンドは10−10×3で差はつかなず。
5R、パンチを出しては組み付くゲーオ。左ミドルを出すジョームトーンに、ゲーオはジャンプしながら左ミドル! お互いに組み合う展開となる。左右の蹴りを飛ばすが単発に終わってしまう。遠い間合いから蹴りを出し、深追いはしなくなった両者。最後にゲーオが強打のパンチで前に出るが詰めきれず。
試合が終了すると、お互いに四方の客に手を広げ勝利をアピール。ジョームトーンが僅差の判定で勝利。
「タイ大使館認定試合」として行われたために、タイ大使館より試合を見届ける関係者がリングに上がり、プレゼンテーターとしてジョームトーンにトロフィーを授与。さらに今回の為だけに特別に用意したというM-1
60kg級のベルトが贈呈された。
▼第7試合 M-1女子エクステンション 女子フライ級 3分3R
○☆MIKA☆(ワイルドシーサー)
判定2−0 ※30−29、29−29、30−29
●岡田敦子(RAPTUREKING/M-1女子ミニフライ級王者)
1R、ジャブで距離をとる岡田に対し、MIKAは左ミドル。岡田はバックステップでかわしヒットを許さない。組み付きも多用し、MIKAの攻撃を封じる。
2R、前蹴りから左ミドルのMIKA。岡田のパンチにもパンチで応戦し一歩も退かない。
左ロー、左ストレートとペースをあげるMIKAに対し、岡田は首相撲で組み付きMIKAを転ばせ印象点を稼ぐ。
3R、パンチラッシュの岡田に、MIKAは前蹴り。そして左ミドルで距離をとり、着実にパンチを当てて行く。ペースを上げる岡田はパンチラッシュを仕掛け、MIKAを下がらせたところで終了。
M-1女子ミニフライ級王座を獲得後、初の試合を迎えた岡田だったが、僅差で判定負けを喫してしまった。
▼第6試合 泰韓国際戦 55kg契約 3分3R
○ワンロップ・ウィラサクレック(タイ/WSRフェアテックス/WPMF世界S・バンタム級王者)
TKO 1R2分36秒 ※ドクターストップ
●崔鎭善(=チェ・ジンソン/韓国/韓国4冠王者)
M-1の絶対エース、ワンロップが登場。1R開始早々、ジンソンの右ミドルに、ワンロップが左フックを合わせダウンを奪う。
ワンロップは蹴りを多用するが、右ジャブでペースを握り、左ロー。ヒジも狙っていく。
ワンロップはジンソンをコーナーにつめる展開が続く。ジンソンもパンチを返していくが、ひょいひょいとパンチをかわすワンロップ。
ジンソンが前に出たところに左ヒジをクリーンヒット!
これでカットしたジンソンはドクターストップとなり、ワンロップが圧倒的な差を見せつけ勝利した。
▼第5試合 泰韓国際戦 ミドル級 3分3R
○ゲンナロン・ウィラサクレック(タイ/M-1ウエルター級王者)
判定3−0 ※30−27、30−26、30−27
●崔榮善(=チェ・ヨンソン/韓国/韓国格闘技連盟Jrミドル級王者)
1R、どっしり構えるゲンナロンはじりじりと圧力をかけ、右ストレートを何度もクリーンヒット。ヨンソンの足をキャッチしては転倒させる。下がる一方のヨンソンだが、ゲンナロンの蹴りに合わせて右ストレートをヒットさせ、ゲンナロンがリング上に横に倒れる場面も。
2R、パンチの手数を増すヨンソンに対し、組み付いてのヒザを多用するゲンナロン。そして回転ヒジも狙う。ヨンソンは飛び込んでのヒジやヒザを狙うが、ゲンナロンは涼しい表情でかわしていく。
3R、パンチを打ってはすぐに組み付くゲンナロンはヒザ蹴りを執拗に狙っていく。ヨンソンが前に出てきたところに合わせて、ゲンナロンのカポエラキックがクリーンヒット! これでダウンしたヨンソン。
勢いついたゲンナロンが、ラッシュを仕掛けたが試合終了。最後のダウンがポイントとなり、ゲンナロンが勝利した。
▼第4試合 76kg契約 ※8オンスグローブ着用 3分3R
○貴之・ウィラサクレック(WSRフェアテックス/全日本スーパーウェルター級3位・J-NETWORK同級4位)
TKO 2R29秒 ※ドクターストップ
●寒川・バンゲリングベイ(バンゲリングベイ/M-1ライトヘビー級王者)※寒川直喜から改名
1R、蹴り、パンチと上下に散らす貴之は、寒川をコーナーにつめる。寒川は両腕ブロックでガードしながらこつこつと右ロー。プレッシャーをかけながら寒川が前に出ると、貴之は縦ヒジを合わせていく。
2Rには、積極的にパンチを振るい前に出る寒川。それに合わせて貴之がヒジを出し、これで寒川の額はカット! ドクターストップが即座にかかり貴之が勝利。3月の「TITANS」での後藤龍治戦に続いて、大物食いを果たした。
▼第3試合 M-1ヘビー級王座挑戦決定戦 3分3R
○悠羽輝(和術慧舟會DURO/J-NETWORKヘビー級4位)
判定3−0 ※29−28、30−28、30−28
●百瀬竜徳(TAGET/R.I.S.E.
G-BAZOOKAトーナメント‘05チャンピオン)
序盤は百瀬がロー主体で攻めるも、2Rになると悠羽輝が攻勢に。パンチラッシュから右アッパーでダウンを奪う。
3Rにはパンチとヒジで追い上げを見せる百瀬だが、逃げる悠羽輝を捕らえることができずに悠羽輝がダウンの差で勝利。コウイチ・ペタスが持つベルトへの次期挑戦権を獲得した。
▼第2試合 スーパーウェルター級 3分3R
○橋本健一(谷山)
判定3−0 ※30−27、30−28、30−27
●竹本雄一(小鉄組)
▼第1試合 女子55kg契約 3分3R
○難波久美子(契明)
判定3−0 ※29−28、30−29、30−28
●千佳子(WSRフェアテックス)
写真協力:M-1 MC
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