DEEP事務局
「DEEP 42 IMPACT」
2009年6月30日(火)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:15
※本戦開始前にフューチャーファイトあり
観衆=1,610人(売切れ札止め=主催者発表)
▼メインイベント DEEPミドル級タイトルマッチ 83.9kg以下契約 5分3R
○福田 力(GRABAKA/挑戦者)
判定2-1
●中西裕一(フリー/第4代同級王者)
※福田が第5代DEEPミドル級王座に就く。中西は初防衛に失敗。
昨年5月、ミドル級王座決定トーナメント決勝で対戦している2人。この時は中西が福田を下し、チャンピオンとなった。しかしその後、福田は連戦連勝。
特に急遽参戦が決まった4月のDREAMではあのムリーロ・ニンジャを下し、一気に評価を高めた。逆に中西は年末に白井祐矢と対戦するも、判定負けしており、勢いでは挑戦者・福田に分があると言っていいだろう。福田は4月のDREAMに引き続き、長州力の入場曲パワーホール(※福田はかつてWJプロレスに在籍していた)をリミックスした曲で登場。
中西はチャンピオンベルトを肩にかけての入場だ。
1R、サウスポーの福田に対しオーソドックスの中西。中西はジャブと左フックを放つ。福田もジャブを突いてタックルに入るが中西は倒れない。
福田が鋭い踏み込みから左ストレート! これが中西の顔面を捕らえる。ジリジリと距離を詰めて前に出る福田。ここで福田のインローがローブローとなり、試合が一時中断となる。
再開後、中西は足を使って距離を取りジャブを放つ。福田は再びタックルでテイクダウンを狙うが、中西はそれを切って離れ際に右フックを放つ。福田の左ストレートに合わせて組み付く中西。首相撲の攻防になると中西がヒザ蹴り、そして右のショートフックを当てる。
左ストレートで前に出る福田だったが、中西は福田の上体に組み付いて細かいパンチを入れる。福田が前に出て来ようとすると中西は左フックでそれをストップ、さらにローとミドルで福田に距離を詰めさせない。
2R、タックルでテイクダウンを試みる福田。中西はしっかりとそれを切ると、離れ際に左フックを当てる。中西は福田の右に右に回りながらジャブ&アウトロー、そして右ミドルで福田の動きを止める。福田は強引に距離を詰めて右フック。中西もすぐに左フックを返す。ワンツーで前に出る福田。
中西は距離が詰まると左フックを返して、しっかりと距離を取る。右ミドルのフェイントを入れて前に出る中西。そしてタイミングの良い右ミドルを福田に叩き込む。福田は中西をロープに詰めて左ストレート。
中西はそれを空振りさせると、首相撲に持ち込み細かいヒザ蹴りとパンチを当てる。中西は確実に自分の間合いを保ち、福田の前足に左右のローを集める。そして中西はパンチのフェイントから右ミドル! さらに中西は左のパンチとステップワークを駆使し、福田に距離を詰めさせない。
福田もインローから前に出てタックルでテイクダウンを試みるが、中西の腰は強く倒れない。距離が開くと中西の右ミドルが福田の左の側面を捉える。右フックで前に出る福田。
中西はコーナーを背負うものの、福田がパンチを打つとその脇をくぐるようにして体勢を入れ替える。福田も左ミドルを蹴るが、中西もすぐに右ミドルを蹴り返す。
3R、いきなり左ストレートで飛び込む福田。中西は首相撲からヒザ蹴り、そして離れ際に左フックを放ち、すぐに距離を取る。福田の左ミドルを受けて、中西も右ミドル。さらに中西は右ミドルから返しの左フックを当てる。前に出て右フックで距離を詰める福田。
中西はそこに首相撲で組み付きヒザ蹴り、そして離れ際の右ストレート! 中西はこの右ストレートで福田の前進を止めて、引っ掛けるような左フックで距離を取る。
福田の左ストレートを空振りさせて右ストレートを当てる中西。ジャブと前(左)手で距離を測り、福田の前進を止め、右ミドルを蹴り込む。福田も必死にワンツーで前に出て行くが、中西はひらりひらりとそれをかわす。そして右ミドルを蹴る中西。福田も左ストレート、右フックを返す。
首相撲の攻防になると中西は福田を突き放して細かいパンチ、右ミドルで福田に距離を詰めさせない。
ここで福田が両足タックル! 中西はそれを切りつつ、アームロック狙い。やや背中を見せるようにしてスタンドの状態をキープする。
残り30秒、中西は距離を取りながら右ミドル。さらにジャブ、ワンツーを当てる。これを受けながらも福田は強引に前に出て左ストレートを放っていった。
常に自分から前に出て行ったのは福田だったが、それを巧みに捌きながら自分の攻撃を当てていった中西。中西のアウトボクシングがハマッたようにも見えたのだが判定は2−1で福田。中西のアウトボクシングよりも福田の前に出る姿勢が評価された結果となった。
▼セミファイナル 65.8kg以下契約 5分3R
○宮田和幸(Brave)
判定2-0
●山崎 剛(GRABAKA)
8月大会でフェザー級タイトルマッチが発表される中、フェザー級注目の日本人対決が行われた。今回が2度目のDEEP参戦となる宮田VSGRABAKAの山崎。宮田のセコンドには前田日明、山崎のセコンドには菊田早苗らGRABAKA勢がつく。
1R、サウスポーの山崎はオーソドックスに構える宮田の左に回る。じりじりと距離を詰めて前に出る宮田。山崎がロープを背負ったところで宮田が左フック! 組みの攻防になると山崎がグラウンドで下になる。ガードポジションから腕十字を狙う山崎。
しかし宮田は体を起こして強烈なパウンドを連打! そしてイノキ・アリ状態になると宮田がサッカーボールキック! ここから一気に山崎の顔面にパンチを落とす!
宮田のパンチを顔面に受け続ける山崎だったが、自ら前転して足関節! 山崎は膝十字やヒールホールドを仕掛けていく。
山崎はこれを凌がれるものの、今度は宮田の腕に標的を定めて腕十字へ! 宮田もすぐにそれに反応して腕を引き抜くと、インサイドガードの状態をキープ。この状態でラウンド終了となった。
2R、ここも1Rと同じように距離を探る展開が続く。ここで山崎が片足タックルでテイクダウンを狙うが、宮田はそれを切る。亀の状態になる山崎は宮田の腕をアームロックに捕らえるがここはブレイクとなる。
ブレイク後、左ミドルを蹴る山崎。宮田がパンチで前に出てくるところにカウンターのタックル! しかし宮田はそれを切ると、逆に豪快に山崎を投げてテイクダウンを奪う。ガードポジションを取る山崎はアームロックを仕掛けつつ、1Rと同じように宮田の足もとに滑り込んで足関節を狙う。
宮田は山崎の三角絞めを担ぐようにして、山崎のバックを奪う。山崎は宮田にバックを許しながらも、果敢にアームロックを仕掛けて宮田に攻めさせない。
3R、山崎がインロー、左ストレート、左ミドル。さらに山崎はバックブローも見せる。そして宮田がロープを背負ったところで山崎が両足タックル、これを切られるとバックを見せてスタンドをキープする。ブレイク後、宮田が強烈な左フック! そのまま山崎をロープにふっ飛ばし、宮田がテイクダウンを奪う。山崎は宮田の体を蹴り離し、亀になりながら立ち上がる。
すると宮田は山崎の体を高々と持ち上げてジャーマンスープレックス! 山崎の体が宙を舞うと、場内がどよめく。山崎もすぐに亀になって展開を作ろうとするが、宮田のバックキープは強い。ブレイク後、山崎が飛びヒザ蹴りから左ストレート! そのまま前に出るが宮田にテイクダウンを奪われる。
最後は宮田が立ち上がったところで試合終了となった。山崎のグラウンドテクニックが光ったものの、判定は2−0で宮田。フェザー級での圧倒的なフィジカルと身体能力を見せ付けた。
▼第9試合 83.9kg以下契約 5分2R
△桜井隆多(R-BLOOD/第2代ミドル級王者)
ドロー 判定0-1
△金原弘光(U.K.R.)
今年4月のDEEP初参戦では約3年ぶりの勝利を手にし、長い連敗から脱出した金原。対する桜井は2月の後楽園大会では試合中に足を負傷し、福田力にまさかの秒殺負け。その福田戦以来の復帰戦となった。
1R、サウスポーに構える金原は距離を測りながら左ミドル。それをキャッチして桜井がテイクダウンを奪う。金原はハーフガードからアームロックで立ち上がろうとするが、逆に桜井がアームロックを仕掛けて上のポジションをキープ。
そこから桜井が金原のバックに回り込む。体を反転させてポジションを返そうとする金原。桜井は上のポジションをキープし、アームロックから腕十字を狙うが、金原はその動きに合わせて綺麗にポジションを返す。
インサイドガードから細かくパンチを落とす金原。しかし桜井もフックガードで金原の体を浮かしてスイープに成功する。下になりながらもアームロックを仕掛ける金原。ここは両者の体がロープ外に出てしまい、ブレイクとなる。
ブレイク後も金原はサウスポーに構えて左ミドル。桜井は右のパンチで距離を詰めて金原をテイクダウンする。金原はガードポジションから三角絞め、さらに腕十字を狙う。
2R、右のパンチで突っ込む桜井に右フックを返す金原。桜井は金原をロープに押し込んでテイクダウンを奪う。サイドポジションからアームロックを狙う桜井。金原はハーフガードに戻し、桜井の体を大きく浮かせる。桜井は上のポジションをキープし、ハーフガードから強烈なパウンド! しかし金原は桜井の足を抱えて股の間を潜るようにしてポジションを入れ替える。
ハーフガードで上になった金原は足を抜いてパスガード、しっかりと桜井の体を抑え込み、自分の右膝で桜井の右腕を潰してパンチを落とす。
桜井は金原の足を取ってタックルでテイクダウンを狙うが金原は倒れない。亀になる桜井にパンチを打つ金原。しかし桜井が渾身のテイクダウン、さらにアームロックを狙うが金原は立ち上がる。そして今度は金原がテイクダウン! 細かくパンチを落とす。ブレイク後、金原が左ミドル、桜井は左フックを返す。桜井の投げを潰して上になる金原。
最後は金原がハーフガードからパンチ、アームロックを狙ったところで試合終了となった。
勝利を確信しガッツポーズを作る金原。しかし判定はジャッジ1名が金原を支持したものの、残り2名はドロー! 動きを止めない互いの持ち味が発揮された試合だったが、結果は痛み分けに終わった。
▼第8試合 87kg以下契約 5分2R
○RYO(ランズエンド・ZERO-ONE MAX)
判定3-0
●ベルナール・アッカ(フリー)
HERO’SやK-1のリングで活躍したアッカがDEEP初参戦。アッカの名前がコールされると場内から大きな声援が行った。
一方のRYOは“あいのりレスラー”崔領二の実兄で、DEEPでは驚異的な身体能力でインパクトある試合を見せている。さらにRYOはこの試合に向けてチーム吉鷹で打撃の技術を磨いてきたという。
1R、ジャブとインローを見せるアッカ。これがローブローとなり試合が一時中断となる。再開後、RYOが強烈な右ロー。
アッカがパンチを打ち返すと、RYOがそこにカウンターのタックルを合わせてテイクダウンを奪う。しかしすぐに立ち上がるアッカ。RYOはアッカをコーナーに押し込み、ブレイクとなる。
ジャブで距離を測るアッカ。そこからインローを蹴るが、RYOがカウンターの右ストレート! これがモロにアッカの顔面を捕らえ、アッカがロープに下がる。一気に組み付いてテイクダウンを狙うRYO。アッカはロープを背にしてそれを許さない。
この攻防が続き、レフェリーからは両者に口頭注意が与えられる。ブレイク後、アッカがジャブからパンチを細かく突くと、RYOは上体を振りながら右フック。そのままRYOがアッカをロープにまで押し込むが、アッカのヒザ蹴りがローブローになってしまう。
RYOはその場にうずくまり、ダメージ回復のインターバルが与えられる。当初アッカには口頭注意だけだったものの、RYOのダメージが深刻なためイエローカードが提示された。
再開後、RYOはアッカの打撃をかいくぐりタックル。アッカをテイクダウンしたところでラウンド終了となった。
2R、鋭いローを飛ばすアッカに対し、組み付いてテイクダウンを狙うRYO。アッカはRYOの体をロープに押し込んでボディにパンチを打ち込む。ブレイク後、ジャブと左ミドルでRYOをコーナーに詰めるアッカ。RYOはそこに右フックで飛び込んでいくが、アッカはバックステップでそれをかわす。そしてアッカがインローを蹴るのだが、これがまたしてもローブロー。
これでアッカにはこの試合2枚目のイエローカードが提示される。さらにここでアッカが左目尻から出血し、ドクターチェックが入る。
再開後、左ミドルで前に出るアッカ。RYOは両足タックルでテイクダウンを狙うがアッカは倒れない。するとアッカの目尻の出血がより一層ひどくなり、すぐにドクターチェック。アッカは「大丈夫!」とアピールするが出血はひどい。ドクターチェック後、アッカの左ミドルにRYOが左ジャブで踏み込む。さらにRYOが右ストレートから突進してアッカをコーナーに押し込む。
RYOはここからアッカの体を持ち上げてテイクダウンを狙うが、ここでアッカがロープを掴んでしまい、レフェリーはブレイク、口頭注意を与える。
RYOがテイクダウンを奪った状態からの試合再開。必死に立ち上がろうとするアッカを抑え込むRYO。残り10秒でアッカが立ち上がると、RYOがジャーマンスープレック! 最後の最後でRYOが豪快な投げ技で見せ場を作った。
判定は3−0でRYO。試合後、RYOはマイクを握り「東京では勝率が悪くて、勝ちにいく試合をしてしまいました。これからはメチャクチャ練習して、面白い試合をして東京のお客さんにも覚えてもらうように頑張ります」と心境を語った。
▼第7試合 無差別級契約 5分2R
○金親尊氏(チームタックラー) 判定3-0 ●田澤和久(THUG
LIFE香和)
中尾“KISS”芳広率いるTEAM
TACKLERの金親。2003年に石井淳を下して以来のDEEP参戦となる。足利尊氏の子孫でもあるという金親は刀を持っての入場だ。
対する田澤はHEATでクリスチアーノ上西を下し、2月のDEEP後楽園大会ではチーム・オオヤマのティム“ビッグパーム”パーシーに一本勝ちしている。メガトン戦線を占う一戦となった。
1R、右ストレートから飛び込んでいく田澤。そこから投げでテイクダウンを狙う田澤だったが、金親は巧みに田澤のバックに回り込む。
亀になる田澤にパンチを落とす金親。立ち上がった田澤はパンチで距離を詰めていくが、金親は首相撲からヒザ蹴りを突き上げる。
田澤はそれを受けながらも金親を豪快に首投げ! しかし金親はすぐに立ち上がりグラウンドの展開を許さない。そして試合がスタンドになると金親が強烈な右ロー! さらに首相撲から強烈なヒザ蹴りを突き上げる。その後も首相撲とローキックというムエタイテクニックで攻める金親。
終了間際、田澤がフロントチョークを狙うが、これは極まらなかった。
2R、金親は田澤をロープまで押し込み、顔面に細かくパンチを打つ。ロープ際で組み合う展開が続き、レフェリーはブレイク。両者に口頭注意を与える。再開後、金親は田澤の首を取って首相撲から鋭いヒザ蹴りを連打! 田澤は強引に投げを狙うが金親は倒れない。ブレイク後、金親の鋭いジャブが田澤の顔面を捕らえ、さらに右フックがヒット!
田澤がロープまで下がり金親に組み付いてブレイクを待つ。そしてブレイク後、金親の強烈な右ローで足が止まる田澤! さらにそこから金親の右フックが当たり田澤がぐらつく! その後も金親は強烈な右フックと首相撲からのヒザ蹴りで田澤を攻め続けた。
判定は3−0で金親! メガトンファイターには珍しい技巧派ぶりを見せ付けた金親が見事な勝利を挙げた。
▼第6試合 70.3kg以下契約 5分2R
○ISE(PUREBRED大宮) 判定3-0 ●クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)
コイケはブラジリアン柔術で数々の実績を持ち、総合格闘技でもclubDEEPを中心に4戦4勝オール一本勝ちを収めている脅威の新人。ISEはいつものようにBONS軍団を引き連れて迫力満点の入場。
1R、リーチで優るコイケはISEの周りをグルグルと回る。そこに右ローを蹴るISEは両手で「来い、来い」とコイケを挑発する。コイケは強引に距離を詰めると、自ら飛びつくようにしてISEをガードポジションに引き込む。
ISEは体を起こして強烈なパウンド。コイケもすぐに上体を起こして立ち上がるが、再び飛びついてガードポジションで引き込む。ISEは背筋を伸ばしてパウンド、立ち上がってパンチを狙うが、コイケは下からISEのバランスを崩して上のポジションを取ることに成功する。
ここからパスガードを狙うコイケに対し、背中を見せて立ち上がるISE。コイケはガードポジションに引き込むとISEの上体を引き付けてパウンドを打たせない。
2R、右ストレートからパンチをまとめるISE。コイケは距離が詰まると組み付いてガードに引き込む。
ISEが立ち上がりブレイクとなるが、その後はISEがパンチで飛び込む→コイケが組み付いてガードに引き込む→ブレイクという展開が何度も続く。残り1分、インサイドガードのISEのパウンドが立て続けにヒット! コイケもISEの頭が下がったところにフロントチョーク! この体勢のまま試合終了となった。
判定はフルマークでISEの勝利だったものの、試合内容に納得がいかなかったのか、ISEは苦笑いを浮かべてすぐにリングを降りた。
▼第5試合 77.1kg以下契約 5分2R
○べ・ミョンホ(韓国/CMA KOREA/釜山チ-ムM・A・D) 判定3-0 ●九十九優作(和術慧舟會TIGER
PLACE)
かつてPRIDEで活躍した現ベラトールミドル級王者のへクター・ロンバートと互角の勝負を繰り広げている影の実力者・九十九。対するミョンホはMARSを主戦場にしていた韓国人ファイターだ。
1R、細かくジャブを突き、そこから左フック、左アッパーを打つミョンホ。九十九は圧力をかけて前に出てミョンホに組み付く。九十九はミョンホをテイクダウンしようとするがミョンホは倒れない。ブレイク後、ワンツー、そして左アッパーで前に出るミョンホ。
九十九も必死にパンチを打ち返すが、ミョンホの左フック、右ストレート、そして左フックが立て続けにヒット! 九十九が腰から崩れて尻餅をついてしまう。
ミョンホは打撃を嫌って組み付こうとする九十九にフロントチョーク。九十九はそれを抜いてパスガードを狙うが、ミョンホはアームロックからポジションを返して腕十字を狙う。九十九は上のポジションを取り、イノキ・アリ状態からパンチを狙う。この状態のまま、ラウンド終了となった。
2R、左フックで前に出る九十九に対し、ミョンホはカウンターの両足タックル。テイクダウンを奪われた九十九が体を起こしたところでミョンホは三角絞めを狙う。背筋を伸ばしてそれをディフェンスし、ミョンホを抑え込む九十九。ここから九十九はフロントチョークを狙うが極まらない。
グラウンドで上のポジションを奪ったミョンホはじっくりと九十九を抑え込み、体を起こしてパウンド!九十九はそのパウンドに合わせて三角絞めを仕掛けるがこれも極まらない。
残り1分、一気にパンチを落とすミョンホ。九十九はミョンホの脇を潜るようにしてミョンホのバックに回り込みパンチを打つ。
判定では1Rにパンチでダウンを奪ったミョンホの勝利。DEEPデビュー戦を飾ったミョンホはハム・ソヒと一緒に記念撮影、リング上からプレゼントを客席に投げ入れた。
▼第4試合 77.1kg以下契約 5分2R
○岩瀬茂俊(T-BLOOD)
判定3-0
●奥野'轟天'泰舗(フリー)
名門GUTSMAN・修斗道場の所属で、今年5月にジムを離れた奥野がDEEPに初参戦。岩瀬は今回が約1年ぶりのDEEP参戦、セコンドにはいつものように川尻達也、石田光洋がつく。
1R、軽くジャブを出す展開の中、奥野が鋭い右ストレートを打つ。岩瀬はそれをディフェンスすると、細かいパンチで奥野をロープに詰めて両足タックルでテイクダウンを奪う。岩瀬はここからじっくりとパスガード、そしてマウントポジションを取るものの、奥野はすぐに背中を見せるようにして立ち上がる。
岩瀬はパンチで奥野をロープやコーナーまで下げさせてタックル。しっかりと奥野の体を寝かせると、セコンドの石田の指示通りにパスガード、パウンドを狙う。岩瀬は立ち上がって、イノキ・アリ状態からパウンドを試みるが、奥野は下から蹴り上げを連打する。
岩瀬は落ち着いてそれを捌くとパスガードからマウントポジションへ。奥野が背中を見せて立ち上がろうとすると、岩瀬はバックポジションに移行してチョークスリーパーを狙う。奥野は終了間際、体を反転させてポジションを入れ替えるとパンチをまとめる。
2R、前蹴りから右ストレートで前に出る奥野。岩瀬はそれを受けて細かくパンチを返す。さらに岩瀬は片足タックルでテイクダウンを狙うが奥野は倒れない。ここで岩瀬が右目の下をカットし、ドクターチェックが入る。
再開後、上体を低くして右ストレートを狙う奥野。岩瀬もそこに右ストレートを返し、両足タックルでテイクダウンを狙う。背中を見せて立とうとする奥野をグラウンドに引きずり込む岩瀬。一度は奥野に立ち上がられた岩瀬だったが、すぐに両足タックルで奥野をテイクダウン。マウントポジションを奪うが、奥野のブリッジでポジションを返されてしまう。
体を起こしてパンチを落とす奥野。岩瀬はタックルに入るが奥野を倒せない。
残り1分、奥野の右ストレートが立て続けにヒット! 岩瀬がガードを固めて下がる。しかし岩瀬も必死に左フック、顔を血まみれにしながらも打撃戦を繰り広げた。判定は打撃とタックルを上手く使い分けた岩瀬の勝利。DEEPでは2007年の長岡弘樹戦以来の勝利を手にした。
▼第3試合 83.9kg以下契約 5分2R
○飛鷺輝(X-FORCE)
判定3-0
●長井憲治(U-FILE CAMP赤羽)
前回の後楽園大会では金原弘光と対戦した長井。対戦相手の飛鷺輝は昨年12月にDEEP初参戦、今年3月の西坂タツヒコ戦では6秒の秒殺KO勝利を収めている。
1R、いきなり右ストレートからパンチで飛び込む飛鷺輝。長井は首相撲からのヒザ蹴りを狙うが、飛鷺輝はそのままバックに回り込む。ブレイク後、パワフルな右ストレートで前に出ていく飛鷺輝。長井がそこに首相撲を狙い、飛鷺輝がロープまで押し込むという展開が続く。
この展開が長く続いたが、残り30秒、長井の左ミドルに飛鷺輝が右ストレート! これで長井の腰が落ちる。長井が何とか組み付いてダメージを凌ぐような形で1Rが終わった。
2R、右のパンチから組み付く飛鷺輝。長井はバックを取らせてアームロックを狙いながらテイクダウンを阻止する。ブレイク後、右のパンチで前に出て行く飛鷺輝。そしてここから長井の頭を下げさせて左右のヒザ蹴り! これで動きが止まる長井。長井がロープを背負いガードを固めて亀になるところに飛鷺輝は左右の連打をまとめる! 長井はそこからタックルでテイクダウンを狙うが、飛鷺輝はそれを潰して鉄槌。
パンチを受け続ける長井だったが、ここは長井の体がロープから出てしまいブレイクとなる。
明らかなダメージを与えて優位に立った飛鷺輝だったが、スタンドのパンチが大振りになってしまい、何度も長井に組み付かれてしまう。結局、飛鷺輝は2Rも中盤以降に決定的な場面を作ることが出来ず。判定勝利という結果に終わった。
▼第2試合 62kg以下契約 5分2R
○宮下トモヤ(POWER OF DREAM) 一本 1R1分34秒 ※フロントチョーク
●岡元飛竜(マッハ道場)
3月のclubDEEPではフューチャーキングの小森亮介に勝利している岡元が今大会で本戦デビュー。対する宮下は4月の後楽園大会ではクレイジー・ヒルに一本勝ちを収めている。
1R、サウスポーの宮下が左ストレートから右アッパー。岡元の蹴り足をキャッチしてテイクダウンを奪う。しかそ岡元はそのまま宮下の体を後方に返して上のポジションをキープ。宮下はガードポジションを取るものの、すぐにタックルに入って試合をスタンドに戻す。
打撃の攻防になると突っ込む岡元に宮下が右フック、さらに左ストレート! 岡元がそれを嫌って組み付いてくると、宮下はそこに必殺のフロントチョーク! 一気に岡元の首を絞り上げると、岡元がタップ! 宮下が2連続で一本勝ちを収めた。
試合後、マイクを握った宮下は「第2試合からマイク失礼します」と前置きして「パンフレットを見てもらえば分かると思うんですけど、このリングで僕は5連勝しました。わがままを言わせてもらいますと、次は有名な選手とやらせてください!」とビッグネームとの対戦を堂々とアピールした。
▼第1試合 58kg以下契約 5分2R
○RYOTA(キングダム・エルガイツ)
判定3-0
●パット・アンギャンゴ(グァム/スパイク22)
グァムの金網総合格闘技PXCから参戦を果たすアンギャンコ。迎え撃つRYOTAは“トラブルメーカー”入江秀忠の愛弟子だ。
1R、オーソドックスのアンギャンコに大してサウスポーのRYOTAは右ロー。自らグラウンドに引き込むと、高い位置で両足をクラッチして鉄槌を入れる。そこからRYOTAは三角絞めに移行し、これが極まらないとみるや腕ひしぎ十字固めへ! アンギャンコの左腕がえげつない角度で伸びるが、アンギャンコはタップしない。
逆にアンギャンコはRYOTAの体を持ち上げるようにして腕十字を外すと、試合をスタンドに戻す。再開後、RYOTAはアンギャンコに左のミドル。それをキャッチされるとRYOTAは自ら引き込み、すぐにスイープ。残り30秒、RYOTAがマウントポジションからコツコツとパンチを落とす。
2R、じりじりと距離を詰めるRYOTA。タックルから引き込みを見せるがアンギャンコは寝技に付き合わず。その後もRYOTAはタックルやジャンプキックを見せて、そこから寝技に引き込もうとするが、アンギャンコは全く付き合わない。
攻防が噛み合わない展開が続き、両者に注意、そしてイエローカードが提示される。
RYOTAはタックルで組み付き自ら引き込むが、アンギャンコは上四方固めでRYOTAを抑え込む。しかしアンギャンコはただ抑え込むだけでブレイク。
残り1分、アンギャンコが強烈な右フックで前進! アンギャンコは一気にマウントポジションを奪い、そこからアームロック。RYOTAが両足をアンギャンコの体に絡めてポジションを返したところで試合終了となった。判定は1Rに寝技で見せ場を作ったRYOTAに軍配が上がった。
▼フューチャーファイト第3試合 5分2R 70kg以下契約
○加藤友弥(BONDS)
KO 1R1分30秒 ※右フックからのパンチラッシュ
●淡路基(DEEP GYM IMPACT)
リングス代表の前田日明がプロデュースする不良の格闘技大会『THE
OUTSIDER(ジ・アウトサイダー)』の看板選手、加藤友弥(BONDS)がDEEPに初参戦。
18歳で暴走族を引退すると、クラブの用心棒となり、現在は、DEEPを主戦場とするISEが代表を勤めるセキュリティー会社「BONDS」の専務取締役として活躍。「THE
OUTSIDER」で初めて格闘技の大会に出場、現在まで3戦3勝3TKO勝ちで、初代MVPに輝くなど現在活躍している。
1Rのゴングが鳴ると、淡路がタックルを仕掛けるも、これを潰した加藤。そのまま抑え込みながら強烈なパウンドを落としていく。
一度は立ち上がった淡路が再びタックルを仕掛けると、加藤はコーナーに押し込みポジションをキープ。立ち上がり際に加藤が怒涛のパンチラッシュ! これでバッタリ動きの止まった淡路の姿を見て、レフェリーが即座にストップ。プロデビュー戦を見事なKO劇で締めた。
試合後、加藤は前田代表と握手を交わし、リングを後にした。
▼フューチャーファイ第2試合 5分2R 70kg以下契約
○和田竜光(吉田道場)
一本 1R2分14秒 ※チョークスリーパー
●土田達也(総合格闘技道場DOBUITA)
▼フューチャーファイト第1試合 5分2R 62kg契約
○鍵山雄介(総合格闘技道場コブラ会)
判定3-0
●川崎泰裕(R-BLOOD)
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