日本サンボ連盟
「第35回全日本サンボ選手権大会/女子オープン大会」
2009年7月5日（日）東京・スポーツ会館4階体育室
開会式9：30　試合開始10：00

　昨年の大会で史上初の10連覇を達成した日本サンボ界のエース松本秀彦が、今年もシニア62kg級を制して大会連覇記録を驚異の「11」に伸ばした。

　同階級には昨年68kg級で出場して優勝＆MVPを獲得した植松直哉（クロスポイント府中）がエントリーし、順当に勝ち上がれば準決勝で松本と当たるということで注目されていたが、残念ながら負傷で欠場。対決は実現しなかった。

　松本は2回戦（1回戦はシード）こそ6-0の判定勝ちだったが、準決勝は足関節技（マツロック1）で一本勝ち、決勝戦も同門の稲葉雄基を残り時間1分48秒に腕ひしぎ十字固めで極めて一本勝ちを収めるという貫禄の勝利。

「初戦はなんか気合いが入らなくていつもあんなもんです。昔は緊張したけれど今は緊張感がないのがダメですね。

　 決勝は稲葉がいい動きをしていた。あいつは一番熱い。気持ちが折れないので燃えさせてくれました。よく決勝まで勝ち上がって来たと思います。決勝はいい動きが出来ましたね。自分なりのいい動きが出来た。自分のやりたいことが出来たので決勝戦は満足しています」と大会を振り返る松本。

　植松については「やってやろうと思っていました。どうやって勝とうか、圧倒的に勝って見せたいというのがあった」と欠場を残念がり、世界大会へ向けて「月並みですが頑張ります」とコメントを残した。

　今大会で波乱を巻き起こしたのは「菊地商店」というチーム名で出場した選手たち。
シニア82kg級で小野瀬拓見、シニア90kg級で菊地嘉幸、シニア100kg超級で豊田虎徹と三階級制覇を達成。特に小野瀬は決勝でも腕固めによる一本勝ちを飾り、大会MVPも獲得した。

　小野瀬は21歳で柔道三段、2006年の柔道国体に出場という経歴。チームリーダーの菊地は柔道五段で平成15年度の全日本柔道B強化選手、豊田は柔道四段、柔道全日本ジュニア体重別5位＆全日本学生5位＆講道館杯出場という経歴をそれぞれ持つ。

　果たして何者たちかとその正体を聞くと、全員が神奈川県警所属で「柔道でメシを食っている」のだという。「サンボは柔道に通じるものがあるので、柔道の経験を活かそうと有志を集って出場しました」とのこと。菊地商店という名前は、菊地の実家の雑貨屋から付けたネーミングだそうだ。

　また、2007年の『ADCC第7回サブミッションファイティング世界選手権』の女子55kg以下級で優勝した塩田さやかは、巴戦で二連勝して女子60kg級を制している。

▼決勝戦
○大石健二（三多摩サンボスクール）＝青
1-0
●小野寺基泰（スポーツ会館） ＝赤

▼シニア52kg級（4名出場）
優　勝　大石健二（三多摩サンボスクール）
準優勝　小野寺基泰（スポーツ会館）
第３位　渡辺和久（木口道場）
第４位　吉成　仁（スポーツ会館）

▼決勝戦
○伊藤　要（三多摩サンボスクール）＝赤
1-0
●八重樫大輔（横浜サンボアカデミー） ＝青

▼シニア57kg級（7名出場）
優　勝　伊藤　要（三多摩サンボスクール）
準優勝　八重樫大輔（横浜サンボアカデミー）
第３位　鈴木岳男（TEAM KAZE）
第４位　柴生田大輔（スポーツ会館）

▼決勝戦
○松本秀彦（木口道場）＝赤
一本　3分12秒　※腕ひしぎ十字固め
●稲葉雄基（木口道場） ＝青

▼シニア62kg級（10名出場）
優　勝　松本秀彦（木口道場）
準優勝　稲葉雄基（木口道場）
第３位　桜井孝男（蒲田サンボアカデミー）
第４位　小野瀬雅仁（クロスポイント府中）

▼決勝戦
○大原裕樹（誠心館格闘クラブ）＝赤
3-2
●石田　一（新潟サンボクラブ） ＝青

▼シニア68kg級（19名出場）
優　勝　大原裕樹（誠心館格闘クラブ）
準優勝　石田　一（新潟サンボクラブ）
第３位　中島大輔（三多摩サンボスクール）
第４位　鈴木康裕（スポーツ会館）

▼決勝戦
○高本裕和（アンプラグド国分寺）＝赤
4-0
●嘉見俊宏（山田スポーツクラブ） ＝青

▼シニア74kg級（11名出場）
優　勝　高本裕和（アンプラグド国分寺）
準優勝　嘉見俊宏（山田スポーツクラブ）
第３位　丸山航平（日本ウェルネススポーツ専門学校）
第４位　重石　徹（SKアブソリュート）

▼決勝戦
○小野瀬拓見（菊地商店）＝青
一本　1分21秒　※腕固め
●勢田誠一（TEAM KAZE） ＝赤

▼シニア82kg級（8名出場）
優　勝　小野瀬拓見（菊地商店）
準優勝　勢田誠一（TEAM KAZE）
第３位　椎名　淳（興武館）

▼決勝戦
○菊地嘉幸（菊地商店）＝赤
1-0
●小澤幸康（TEAM KAZE） ＝青

▼シニア90kg級（8名出場）
優　勝　菊地嘉幸（菊地商店）
準優勝　小澤幸康（TEAM KAZE）
第３位　千葉記位（SKアブソリュート）
第４位　本田和嘉（菊地商店）

▼決勝戦
○田矢信二（無所属）＝赤
9-0
●吉田靖宏（興武館） ＝青

▼シニア100kg級（2名出場）
優　勝　田矢信二（無所属）
準優勝　吉田靖宏（興武館）

▼決勝戦
○豊田虎徹（菊地商店）＝赤
8-2
●丸田　剛（JMSDF横須賀） ＝青

▼シニア100kg超級（4名出場）
優　勝　豊田虎徹（菊地商店）
準優勝　丸田　剛（JMSDF横須賀）

▼女子48kg級（1名出場）
優　勝　八木沼志保（アンプラグド国分寺）

▼第3試合
○塩田さやか（AACC）＝赤
2-0
●本田綾香（追浜柔友会）＝青

▼女子60kg級（3名出場）
優　勝　塩田さやか（AACC）
準優勝　本田綾香（追浜柔友会）
第３位　西高紫野（土浦日本大学高等学校）