
12月10日(日)東京・リバーサルジムにて、“柔術&グラップリングセミナーが開催され、セミナー内で所英男とスパーリングを行った最強のカポエイラマスター”柔術現役世界王者フーベンス・シャーレスを直撃! 総合進出も視野に入れるフーベンスが独自の視点で所にホイラー戦に向けてのアドバイスを送った。
「今日お見せした技はすべて、私がムンジアルで使った技です」
予定時間をオーバーして続いたテクニックセミナーの締め括りに、フーベンスはこんな言葉を残した。一見、実力差がないと決まらないような派手なテクニックで、いわゆる“魅せ技”ばかりだと思っていただけに、フーベンスのこの言葉には驚かされた。
特にグラップリングにおけるアームドラッグを基点にしたパスガード、足をフックしないバックポジションからの崩しなどは、ギなし・総合格闘技においても充分使えるテクニックだったといえるだろう。
そしてこの日のメインでもある所とフーベンスのスパーリングは、道衣を着用して行われた。すぐに引き込み下からオモプラッタでスイープし、そのまま後に付くと、セミナーでも披露したギを利用しての締め技でタップを奪う。
慣れない道衣に戸惑いも見せる所だったが、柔術世界王者と肌を合わせる数少ない機会とあって、果敢に膝割りパスガードを仕掛け、自ら引き込んで下から腕十字や三角絞めにトライするなど、積極的な動きを見せる。しかしそこは柔術の現役世界王者。上手く道衣を掴み所をコントロールし、所の動きにカウンターを合わせてポジションを奪っていった。
スパーリング終了後、フーベンスに所の印象を訪ねると、「とても強いという印象を受けたよ。ただしパスガードにおける攻防に関しては、もっと治した方がいいと思うよ」という返事が返ってきた。
所のグラップリング技術における評価として、関節技に比べると、ポジショニングを含めた柔術的な動きは劣る、という見方が多い。
このことを聞いてみると、フーベンスは「そんなことはないよ」と否定した。むしろ「思っていたよりも、寝技のテクニックが高くて驚いた」という。
こちらの予想以上に所を高く評価するフーベンスだったが、一つだけ所の課題として挙げたことがある。それは所本人も自らの弱点として認めている“力の使い方”だ。所は兼ねてから自分のパワー不足や極め力のなさを課題にしており、今年に入ってからはウエイトトレーニングにも本格的に取り入れている。しかしフーベンスの認識は少し違う。
≫フーベンスが指摘する所の課題、そしてホイラー対策とは!?
その続きはこちらから!
|