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総合格闘技団体DEEPの代表のみならず、PRIDEの広報、去年は格闘技界大連立にも名を連ね、選手以上に幅広い活動を展開している佐伯繁DEEP代表。去年は12月を除いて後楽園ホールを常に満員にし、優良なイベントとして定着させ、地方大会も精力的に行っていった。今年はどんなアイデアで勝負を賭けるのか?

■去年はDEEPというものが確立されてきた年だった

――まず去年を振り返っていただいて、DEEPにとってどんな年でしたか?

「4月以降、PRIDEが休止になってからはトップ選手には目標が見えない中での大会だったと思います。そんな中で去年はフューチャーキングトーナメントの予選を全国でやったり、clubDEEPで地方をたくさん回ったりしたように、全国でやっていきたいという気持ちは強いんですけれども、今年はもっと考えてひとつひとつ地方にしても余裕のある大会、隅々まで目が行くような大会をひとつひとつをやっていきたい。

 去年はどっちかというとやれるだけやったという感じだったので、今年はそれよりも踏み込んで企画モノとかコンセプトなどをしっかりしようと。いろんなことを考えた1年でした」

――では、今年は去年よりも大会数は減るんですか?

「いや、今のところ減らすつもりは無いです(笑)。ただもうちょっと、自分の所の組織というかスタッフも含めていろいろ改革をしたい。今年はもっと攻められるように。今まではどっちかというと攻めるというより“やってた”という感覚が強かったので、今年はちゃんと攻めたい。DEEPとしてのテーマは“攻める”のと“改革”ですね」

――去年の後楽園ホールのナンバーシリーズはどの大会も面白くて満足感が高く、お客さんも満員でしたね。他の人にお勧めできる優良な興行に成長した、と思いました。12月は別ですけど。

「順調に来てた分、12月は大阪でもあったのでお互いに食い合いましたね。あと怪我人が多かったという部分で、お祭り的な大会になってしまいました。今年はそういった部分も安定させてやっていきたいですね。12月をやった時は“あ、やっぱり昔のじゃあダメなんだな”ってちょっと感じました(笑)。いろんな面で勉強になりました」

――でも、年間を通して後楽園はDEEPの色が出ていました。DEEPの世界観が確立されたような印象を受けましたよ。

「そうですね。地方も含めてウチで試合をやっていきながら上がってきた選手が増えてきているんで。どこどこの団体から来たとかじゃなくて。それでウチの色が出てきたんだと思います。またどこからか来ることがあれば、その時はかき回してもらえれば面白いと思うし。いろいろと育ってきてますね、いろんな面で。DEEPというものがどういうものか、選手も理解してくれて、ちゃんと確立されてきた気がします」

――clubDEEPで地方を回ってきて、地方の格闘技熱はどう感じましたか?

「熱的に言ったら地方も変わりませんよ。特に富山はいつも安定しているし、去年でいったら浜松、金沢、山口は熱かったですね。金沢なんか1500人も入りましたから! 異常な熱気でしたよ。そういう意味では東京、大阪、名古屋以外の都市の方が熱が出やすいです。みんな飢えていますよ。金沢なんか総合の大会は初めてだったし、メインに出た地元の藤田選手が負けちゃったのは衝撃的に思ったんじゃないですか。大都市ではなく“ここには来ないだろうな”って思われてるようなところに熱があります」

――フューチャーキングトーナメントはブロック別に予選をやって全国展開しましたが、地方の選手のレベルに関してはどうですか?

「確実に小さい大会に出て経験は積んできているので、全くの素人が出たわけではなく、レベルは高かったと思います。その中で体重の軽い方がレベルは高いですね。年々そうなってきてます。大きい選手は少なくなっている。地方の方が大きい選手はまだいますが、今の日本人の主軸は70Kg〜65Kgだなと思いましたね。今年はもうひとつ下のバンタム級(61Kg)もやらないといけないので、そういった地味な選手発掘の作業も大事だなと思います」

――コレは伸びそうだ、という選手はいましたか?

「65Kgではまだ高校生の石橋幸太(総合格闘技DOBUITA)、70KgではLUIZ(禅道会横浜支部)あたりかな」


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