
K-1とDREAMが国内における活動を休止し、地上波テレビ放映から格闘技の試合中継が消えた今、格闘技界も不況の時代を迎えたと言われている。メジャーと呼ばれた2団体の隆盛と衰退は国内の他団体にどのような影響を与えたのだろうか? 格闘技界は本当に不況の時代を迎えたのか? そして、逆襲の一手はあるのか? 東北の復興活動を機に協力・交流関係が強まったシュートボクシング、修斗、RISEの名物広報が本音で語り合った60分!(取材日:2012年7月11日)
■広報にもドラマがある。まずは自己紹介から
ーーお忙しいところお集まりいただきありがとうございます。皆さんは各プロモーションの名物広報ですが、読者の方々にはあまり知られていないと思うので、まずは皆さんがどうして格闘技プロモーションの広報になったのか、ということからお聞きしたいと思います。まずは修斗プロモーション、サステインの北森さんから。
北森 格闘技業界に入ったのは1994年でした。元々はリングアナウンサー志望で、高校を卒業した18歳のときに地元・福岡のプロモーターのところに話を聞きにいったら、「今度興行やるから、じゃあやってみる?」と。そのときに選手で来ていたのが、西良典さん、中井祐樹さん、平直行さん、角田信朗さん、本間聡さん。セコンドで坂本一弘さんも来ていました。だから3月に高校卒業して、7月にはリングアナデビューしていました(笑)。
ーーそれはどういう興行なんですか?
→(左から)森谷SB広報、北森サステイン(修斗)広報、淵脇RISE広報
北森 総合格闘技とキックボクシングが入り混じった格闘技イベントで、そのアテンドをしていたのが若林太郎さん(日本修斗協会前理事)だったんです。そこで若林さんと知り合いました。あ、そうそう実は、僕は新日本プロレスのリングアナウンサー志望だったんです。高校生の時、履歴書を持って新日本プロレスの会場に行き、田中ケロさん(元・新日本プロレスのリングアナウンサー)に渡したことがあるんですよ。
淵脇 へぇー! 行動力がハンパじゃないですね。
森谷 ムチャクチャだね。凄い行動力だ。今とは違って。
北森 そうしたら上井(秀彦)さん(元新日本プロレス役員)に呼ばれて「20歳まで地元で勉強してこい。20歳になったらもう一度来い」と言われて。それで地元のイベントで裏方とかをやって、20歳になってから返事を聞きに東京へ行ったんですね。忘れもしない『G-1 CLIMAX』が開催されていた両国国技館で、上井さん、坂口(征二)さん、倍賞(専務・当時)さんと面談したんですが、「今うちには空きがないからなぁ」と。
ーー「来い」と言っておきながら(笑)。
北森 タイミングが悪かったんですよ。でもちょうどその時に、修斗のリングアナウンサーを変える変えないという話があって、若林さんから「お前やるか?」と誘っていただいたんです。その話をもらった10日後には上京してきて、その当時の若林さんの事務所に行ったら若林さんから「マジで? 変えるという話があるけどどうするって言っただけじゃん!」と言われました。僕は「東京に出て来いという話かと思って出てきちゃいましたよ」って(笑)。会社も辞めて、荷物も全部持って来ちゃったんです。
森谷 ムチャクチャだね。凄い行動力だ。
北森 完全な押しかけですよ。当時の関係者の皆さんは困ったと思いますよ。で、しょうがないかということになって、古いアパートに住みながらバイトをして、修斗の大会がある時はお手伝いに行っていました。
ーー人に歴史ありですね。もしかしたら、新日本プロレスでリングアナをやっていたかもしれなかったんですね。
北森 実はプロレスのリングアナのお仕事もちょいちょい、いただいていたんです。バトラーツ、みちのくプロレスのリングアナウンサーとして巡業に帯同していたこともあるんですよ。修斗の先輩で今、新日本プロレスの4代目タイガーマスクさんがいらして。タイガーさんに仕事を振って頂いていました。その時に新崎人生さんやサスケさんとかとも知り合いになりました。
その後、当時、修斗のスポンサーだった健康センターで働きながら修斗の手伝い、リングアナウンサーをやっていました。日本プロシューティング(当時の興行会社名)からワールド修斗に変わる97年に、坂本さんに拾われて坂本さんの下で働くことになったんです。そこからサステインに社名が変わりました。でも途中、1回この業界を辞めているんです。地元の福岡に帰っていたんですが、いろいろありまして2005年に「戻ってくるか?」という話を頂いて今に至ります。
ーーそれでは次にRISEの淵脇さん。
SRS広報座談会の内容
■第1章 広報にもドラマがある。まずは自己紹介から
■第2章 ファンのツイッター、フェイスブック、ブログはチェックしています
■第3章 広報がいま注目しているファイターたち
※以下GBR会員の方のみご覧になれます。
■第3章 広報がいま注目しているファイターたち(続き)
■第4章 「メジャーリングがなくなった影響で衰退」説に反論!
■第5章 再び格闘技界が盛り上がっていくためにはどうすればいいか?
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