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11月18日（日）東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『70’s 全日本キック中量級最強決定トーナメント～開幕戦～』にて、1回戦で“左ミドルの魔神”サムゴー・ギャットモンテープ（タイ）を迎え撃つ全日本スーパーウェルター級チャンピオンの山内裕太郎（AJ）が、13日（火）東京・大久保のAJジムで公開練習を行った。
 前回、サムゴーがレイ・スターリンと対戦した時はセコンドに就いた、元ムエタイ二階級王者のヌンサヤーム・ギャットウィチァンが山内の勝利を断言した。ムエタイを知り尽くす男が“打倒サムゴー”の秘策を山内に叩き込んだのである。
まず山内は4分2Rのミット打ちを披露。1Rはヒザ蹴りなどの足技を中心に、2Rはパンチ＆ヒジをコーチのヌンサヤームの持つミットに叩き込んだ。接近戦での攻撃が多かったのは「あの距離で勝負できないとスターリンと同じ結果になる」（中島貴志AJジムチーフトレーナー）からだという。
 パンチのイメージが強い山内だが、ミット打ちでは珍しく飛びヒザ蹴りを繰り出す。今回の試合では“飛ぶ山内裕太郎”も見せたいという。「常に新しい自分を見せたいと思っているので、飛んだり跳ねたりもしたい。そう言ってやらないのが俺ですけど（笑）」。
相手の骨をへし折るサムゴーの得意技、左ミドル対策も明らかにした。サムゴーが左ミドルを蹴ってきた時に前蹴りやヒザを内腿に入れて蹴りをストップしてしまうヌンサヤーム直伝の“裏技”だ。
「完全にサムゴー対策を意識した練習メニューをやっています。第一に左ミドルを始めとした攻撃を出させないことが目標。その次が出された時の対応策を考えています」（山内）。つまり、サムゴーの攻撃を封じて、自分の攻撃を当てるという試合を目標にしているのだという。
ミット打ちを終えた山内は「今回のトーナメントでは最初、スターリンとの決着をつけることをモチベーションにしていました。でもそのスターリンがサムゴーにあっ気なく2RでKO負けしてしまったのでビックリしましたが、サムゴーと自分がやってやろうじゃないかというのが新たにモチベーションになりました。だから1回戦でやれるのはありがたいし、結果を出したい」と、サムゴー戦へ向けての意気込みを語る。
9・29サムゴーVSスターリン戦は「スターリンが一番左ミドルをもらう位置にいたので、1Rを見終わってヤバイと思った。ガードの上からは（ハイキックを蹴ってKOしたのは）驚いたけど、体重が増えているので蹴りも重くなっていると感じましたね」と分析。
しかし、ルンピニースタジアムのライト級王者であり、小林聡を粉砕した全盛期の頃を100％とすると「正直、30～40％まで落ちていると思う。自信はありますよ」と、もはやサムゴーは“過去の人”だと言い切った。
 中島チーフトレーナーも「トーナメントの8人の中で一番厄介なのはサムゴー。でも、ヌンサヤームさんがサムゴーに対して自信を持っているので山内が勝てると思っている。相手はタイ人ですが、山内の方からヒジ・ヒザを出させたいですね」と山内の勝利を信じて疑わない。
サムゴー対策のカギを握るヌンサヤームコーチは「最初が危ない。サムゴーは1Rは元気だから。だから1Rは見て、2、3Rで前へ出て行く。サムゴーの間合いは遠いから、山内が近付いていくことでスタミナが切れる。どんどん距離を詰めた闘い方をすれば、山内がヒジでKOするでしょう」と、戦略まで明かしての必勝宣言だ。
「前は凄かったけど、今はスタミナがない。それに彼はパンチ、ヒジが嫌いだから体力がないところを突いて行く」と、山内同様にサムゴーは下り坂にあることを明言。それでも「蹴りだけ危ない。ローキックも重い。心配はスタミナだけ。この前の試合で勝ったから怖いよ。あと、お金に対する欲も怖い」と、攻撃力といわゆる“お金が懸かったタイ人”の怖さを強調した。
また、全日本キックを通じてサムゴーの近況も報告された。先月は田舎に帰る用事などがあって練習はしていなかったというが、今月に入ってからはかなり練習しているという。賞金が200万円と聞いて、目の色が変わったそうだ。それを聞いた山内は「先程の30～40％は撤回します。お金が懸かっているから70％になる」と、一気に警戒心を高めた。
前回のスターリン戦では契約体重にまで落とせず、グローブハンデで試合に臨んだサムゴーだが、今回は70Kg級トーナメントということもあり特例は一切認めない。もしオーバーした場合はファイトマネーの大幅カット、トーナメント参加を認めず山内が不戦勝扱いとなる。メインイベントなので山内VSサムゴーは行われるが、公式戦にはしない旨を全日本キックはサムゴー陣営に通達済みであるという。
 トーナメント全体を見渡し、「決勝に上がってきて欲しいのはスターリン」と語る山内。7・29後楽園での直接対決ではドローに終わっているだけに、決着を付けたいとの構えだ。「それと、ダークホースと言っては失礼ですが、石毛（慎也）さんは未知のところに怖さがありますね。スターリンもヒジで切られたらお終いですから」と、ニュージャパンキックボクシング連盟から乗り込む石毛の名前も挙げた。
今回のトーナメント出場者は、全日本キックボクシング連盟に加盟しているジムの選手は山内のみ。山内が負けた時点でベルトは海外かフリー系、または他団体に流出してしまうことになる。
「そのプレッシャーはあります。だからこそ優勝しないと始まらない。優勝して当たり前、順当に勝つのは山内だと言われているかもしれないけど、このメンバーで優勝するのは難しいことだと思うので、そこで優勝してこそチャンピオンだと思います。誰とやっても勝つには一筋縄ではいかない。気合いを入れて闘いたいと思います」
サムゴーだけではなく、山内もまた賞金は手にしたいと語る。「キックを始めて試合でこんな大金を手にするチャンスは初めてですからね。何としてでも勝って20万円くらいの“高級自転車”を買いたい。そして車は来年です」と、わらしべ長者ならぬわらしべ王子になると語った。
●70’s全日本キック中量級最強決定トーナメント賞金
優勝 200万円
準優勝 60万円
第三位 30万円（2人）
KO賞（トーナメント全試合一律）10万円
ALL JAPAN KICKBOXING
2007
「70’ｓ 全日本キック中量級最強決定トーナメント～開幕戦～」
2007年11月18日（日）東京・後楽園ホール
開場17：00 本戦開始18：00
オープニングファイト開始17:15
＜全対戦カード＞
▼第8試合 70’sトーナメントAブロック一回戦 70Kg契約3分5R（延長1R）
サムゴー・ギャットモンテープ（タイ/元ルンピニースタジアム・ライト級王者）
VS
山内裕太郎（AJジム/全日本スーパー・ウェルター級王者）
▼第7試合 70’sトーナメントBブロック一回戦 70Kg契約3分5R（延長1R）
レイ・スターリン（オランダ・KBアーネム/WFCA世界ミドル級王者）
VS
石毛慎也（NJKF・東京北星ジム/元NKBウェルター級王者）
▼第6試合 70’sトーナメントBブロック一回戦 70Kg契約3分5R（延長1R）
川端健司（チームドラゴン/2006年R.I.S.E.70kgトーナメント第3位）
VS
望月竜介（U.W.F.スネークピットジャパン/全日本スーパー・ウェルター級1位）
▼第5試合 70’sトーナメントAブロック一回戦 70Kg契約3分5R（延長1R）
クリストフ・プルボー（スイス・スクランブル渋谷/全日本ウェルター級2位）
VS
白虎（和術慧舟會・RANGER品川ジム）
▼第4試合 全日本フェザー級王座次期挑戦者決定戦 3分5R（延長1R）
水落洋祐（はまっこムエタイ/同級3位）
VS
上松大輔（チームドラゴン/同級4位）
▼第3試合 全日本バンタム級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R（延長1R）
寺戸伸近（BOOCH BEAT/同級1位）
VS
ウエンツ☆修一（スクランブル渋谷/同級3位）
▼第2試合 全日本スーパーウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R（延長1R）
小松隆也（建武館/同級5位）
VS
武田一也（JMC横浜）
▼第1試合 フェザー級3分3R
倉田光敏（AJ）
VS
義和（SVG）
▼オープニングファイト第3試合 ライト級3分3R
白濱卓哉（建武館）
VS
原田直樹（BOOCH BEAT）
▼オープニングファイト第2試合 ライト級3分3R
西山洋介（光）
VS
佐藤 琉（JMC横浜）
▼オープニングファイト第3試合 ウェルター級3分3R
牧平圭太（AJ）
VS
増田光紀（超越塾）
＜チケット料金＞
SRS席15,000円/RS席10,000円/S席7,000円/A席5,000円
※全席指定・当日は500円増し
※SRS席は全日本キックのみでの販売
＜チケット発売場所＞
チケットぴあ＝℡0570-02-9999
イープラス＝http://eplus.jp/
ローソンチケット＝℡0570-00-0777
CNプレイガイド＝℡0570-08-9999
後楽園ホール＝℡03-5800-9999
全日本キック＝℡03-3365-1171 http://www.aj-kick.com
＜お問い合わせ＞
全日本キック＝℡03-3365-1171
全日本キックボクシング連盟認定/藤原祭り2007実行委員会
ALL JAPAN KICKBOXING 2007
「Fujiwara Festival ～藤原祭り2007～」
2007年12月7日（金）東京・後楽園ホール
開場17：00 本戦開始18：30
※本戦前にオープニングファイト数試合予定
＜決定対戦カード＞
▼メインイベント スペシャルマッチ 57kg契約 3分5R
藤原あらし（S.V.G./全日本バンタム級王者）
VS
前田尚紀（全日本フェザー級2位/藤原）
▼セミファイナル 全日本ミドル級タイトルマッチ 3分5R
中村高明（藤原/全日本ミドル級王者）
VS
吉武龍太郎（アイアンアックス/同級4位/挑戦者）
▼スペシャル・エキシビジョンマッチ
※試合形式・出場選手・すべて未定
▼全日本ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
湟川満正（AJ/同級1位）
VS
渡辺雅和（チームドラゴン/同級6位）
▼全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
藤牧孝仁（はまっこムエタイ/同級3位）
VS
上杉武信（藤原/同級6位）
▼全日本ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
金 統光（藤原/同級3位）
VS
吉川英明（チームドラゴン/同級4位）
▼全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
海戸 淳（S.V.G./同級2位）
VS
鈴木真治（藤原ジム/同級8位）
※他、3R数試合を予定
＜チケット料金＞
SRS席20,000円 RS席10,000円 S席7,000円 A席5,000円
※当日券は500円増し
＜チケット発売所＞
チケットぴあ＝℡0570-02-9999
イープラス＝http://eplus.jp/
後楽園ホール＝℡03-5800-9999
全日本キック＝℡03-3365-1171 http://www.aj-kick.com
＜お問い合わせ＞
全日本キック＝℡03-3365-1171
藤原ジム＝℡03-3805-1457
●全日本キックボクシング連盟 2007年度・大会スケジュール
・11月18日（日）後楽園ホール
・12月7日（金）後楽園ホール
▼70’sトーナメント準決勝
川端VS望月の勝者
VS
スターリンVS石毛の勝者
▼70’sトーナメント準決勝
プルボーVS 白虎の勝者
VS
サムゴーVS山内の勝者
●2008年度上半期スケジュール
・1月 4日（金）後楽園ホール
・2月 9日（土）新宿FACE
・3月20日（木・祝）後楽園ホール
・4月26日（土）後楽園ホール
・6月22日（日）後楽園ホール
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