2月11日(木・祝)東京・新宿ピカデリーにて、全国ロードショー中の映画『インビクタス/負けざる者たち』の大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、前プロボクシングWBC世界フライ級チャンピオンの内藤大助(宮田)がゲスト出演した。
この映画はクリント・イーストウッドが監督で、1995年、ネルソン・マンデラ大統領(モーガン・フリーマン)がアパルトヘイトの余波の残る南アフリカで、ラグビー・ナショナルチームのキャプテン、フランソワ・ピナール(マット・デイモン)と共に、国を、国民の心をひとつにしようとした感動のヒューマンドラマ。
“負けざる者たち”という不屈の精神をテーマにしており、昨年11月29日、亀田興毅に敗れて世界王座から陥落後、35歳とボクサーとしては高齢ながらも1月29日に現役続行を表明した内藤がイメージに合うということで起用されたもの。奇しくもこの日はマンデラが解放された日で、ちょうど20年目にあたる。
映画を鑑賞した内藤は「面白かったですね。最後は感動しました。諦めずに、自分にも例えられることで、チーム一丸となって最後まで闘う姿に感動した。本当に感動して最後はウルッときたし、面白かったので、最近感動してない人に見てもらえれば感動すると思います」と感想を述べた。
現役続行を表明した不屈の精神が重なり合うとの言葉を受けると、「27年間も収容されていたんですよね。僕はプラス思考で考えるようにしているんですが、正直、これでよかったのかなとかまた辛い想いをするんだろうな、とか思うわけですよ。でも、27年間も(刑務所に)入っていたのにずっとあきらめずに、出てきてまた行動しているわけじゃないですか。それに比べたら……俺なんかまだ全然できるよ、とプラス思考になりました」と、映画で勇気付けられたと語る。
今の話題として朝青龍問題の品格について訪ねられると、「やっぱり常識ってあるし、大事だと思います。あまりなことをやったり言ったりはダメだと思うよ」とチクリ。
内藤選手は品格がありますね、と司会者に言われると「もしそう思われるなら嬉しいですよ。でも、負けてから急に週刊誌で叩かれはじめたからビックリした! チャンピオンじゃなくなった途端に、内藤はギャラ、ギャラってうるさいとか。言ったことないよ、そんなの(笑)。負けたら大変だよ。頑張らなきゃ」と、思わぬマスコミへの愚痴も飛び出した。
また、明日より開幕するバンクーバー冬季五輪に出場する選手たちへ、「同じスポーツマンとして気持ちも分かるし、プレッシャーもあると思うけれど、それを跳ね除けて頑張って欲しい。メダルを取れるにこしたことはないけれど、とれなくても悔いが残らないように頑張って欲しいです」とメッセージを送った。
ワーナー・ブラザース
「インビクタス/負けざる者たち」
丸の内ピカデリーほかにて全国ロードショー中 |