4月7日（水）東京・戸越銀座にあるJ-ROCK workout studioにて中村和裕（吉田道場）が公開練習を行った。中村は4月25日（日）東京・日本武道館で開催されるジェイロック『吉田秀彦引退興行〜ASTRA〜』で吉田秀彦（吉田道場）の引退試合の相手を務める。

　吉田の最後の相手に選ばれた中村が気迫のこもった公開練習を見せた。自ら5分2Rのミット打ちを志願した中村は、最初から田代勝久トレーナーの持つミットに全力でパンチを叩き込んでいく。

　 重量級らしからぬスピードで次々にパンチを放ち、乾いた衝撃音が鳴り響く中、中村のパンチは田代トレーナーの手からミットを弾き飛ばすほどの切れを見せる。その後も中村は時折、険しい表情で声を出しながら、息の上がるような激しいミット打ちを繰り返した。

「コンディションはバッチリですよ。動きが切れてる？　はい。いつも通りにやろうとは思っているんですけど、いつもよりも気合が入っています」と中村。

吉田との試合が決まり、周りからは「見たかったという人もいれば、仲間たちは複雑な思いがあるとも言っていました」と様々な反響があったが、「吉田さんと自分にしか分からない歴史がある。それは仲間うちやマスコミの皆さんにも分からないと思います。今回の試合はいつもと違います」と、この一戦には特別な感情を抱いている。しかし「吉田選手は中村選手にとって敵ですか？」という質問に、中村は「敵ですね」とはっきり答えた。

「記者会見が終わってから、吉田さんとは会ってもないし、口も聞いていないです。自分と吉田さんには深いものがあって、すぐには気持ちを切り替えられなかったですが、今ははっきりと敵だと思っています。殴って、殴って、殴って、殴るって感じです。殴って勝つのが恩返しだと思いますし、一本勝ちよりもKO勝ち？　自分の望みはそうです。（総合格闘家として自分がやってきたことの方が上だという自負はある？）その気持ちは相当あります。昔から思ってました。僕が名前のある選手に勝っても評価されなかったし、実力で自分のことを見て欲しいと思ってましたから」

　対戦相手としての吉田を「力が強いし、道衣を着て上になられたら逃げるのは大変でしょうね。あとは右のクロスが変則的だと思います。また吉田さんは練習と違って、試合で力を出すタイプなので、そういうところも意識して練習しなきゃいけないですね」と分析した中村。

「相手に道衣を着せて数回ですけど練習しました。道衣を着た相手と試合をするのは初めてで、戸惑いもあると思いますけど、こればっかりはやってみないと分からないです」と道衣に対しては警戒心を見せるが「試合まではきっちりと倒すイメージを固めて、それに見合った練習をします。吉田さんを倒すイメージは繰り返しやっています」と自らのKO勝利を誓う。

　吉田の引退試合である以上、武道館は吉田の応援一色になることが予想される。対戦カード発表会見で中村自身、「セコンドはいらない」と一人で吉田に立ち向かう気持ちを見せていた。

　 そしてこの日も中村は「作戦も全て自分で考えているし、特にセコンドはいらないですよ。周りのことは意識してないというのが本音です。ここ数年は自分が吉田道場を引っ張ってきたし、吉田さんが象徴としていますけど、吉田道場は俺なんだよというところを見せたい。自分がヒールになるとか、そういうことはなんぼのもんじゃいって感じです。僕は吉田さんを倒しに行くだけです」と言い切った。

ジェイロック
「吉田秀彦引退興行〜ASTRA〜」
2010年4月25日（日）東京・日本武道館
開場14：00　開始16：00

＜追加対戦カード＞

▼オープニングファイト　バンタム級（62kg）
小森亮介（吉田道場/DEEPフューチャーキングトーナメント2008バンタム級優勝）
VS
村田卓実（和術慧舟會A-3）

▼オープニングファイト　ミドル級（84kg）
坂下裕介（チームクラウド）
VS
長井憲治（U-FILE CAMP.com）

▼オープニングファイト　ヘビー級
誠悟（フリー）
VS
星龍（チーム新日本）

＜決定対戦カード＞

▼メインイベント　無差別級　
吉田秀彦（吉田道場/バルセロナ五輪柔道78kg級金メダリスト）
VS
中村和裕（吉田道場）

▼セミファイナル　フェザー級（65kg以下）
小見川道大（吉田道場/戦極フェザー級グランプリ2009準優勝）
VS
ミカ・ミラー（アメリカ/アメリカン・トップチーム）

▼ウェルター級（77kg）
長南　亮（TEAM.M.A.D）
VS
チャ・ジョンファン（韓国/CMA KOREA/冠岳BJJ）

▼ライト級（70kg）
小谷直之（ロデオスタイル）
VS
ホルヘ・マスヴィダル（アメリカ/キューバ/アメリカン・トップチーム）

▼ライト級（70kg）
中村大介（U-FILE CAMP.com）
VS
天突頑丈（PUREBRED/修斗世界ウェルター級8位・環太平洋同級5位）

▼ライトヘビー級（95kg）
エンセン井上（PUREBRED/初代修斗世界ヘビー級王者）
VS
アンズ“ノトリアス”ナンセン（ニュージーランド/ETK）

▼ウェルター級（77kg以下）
白井祐矢（TeamM.A.D./第4代DEEPウェルター級王者）
VS
チェ・ミルス（イギリス/M1グローバル/チームトロージャン）

▼第1試合　フェザー級（65kg以下）
長倉立尚（吉田道場/DEEPフューチャーキングトーナメント2008ライト級優勝）
VS
毛利昭彦（毛利道場）

＜チケット料金＞
ロイヤルVIP席100,000円（1〜2列目、専用入場ゲート、特典付き）完売
VIP席70,000円（専用ゲート、特典付き）
RRS席30,000円　S席17,000円　A席7,000円

＜チケット販売所＞
イープラス＝http://eplus.jp/astra/
電子チケットぴあ＝http://pia.jp/t/　TEL：0570-02-9999（Pコード：815-695）
ローソンチケット＝http://l-tike.com/　TEL：0570-084-003（Lコード：34538）
CNプレイガイド＝TEL：0570-08-9999

＜お問い合わせ＞
株式会社ジェイロック＝TEL：03-5485-2200

＜テレビ中継＞
スカパー！HD「スカチャンHD」
生中継　4月25日（日）16：00〜（ch未定）
※同日再放送、リピート放送あり
視聴料金3,150円/番組（税込）

スカパー！「スカチャン」
生中継　4月25日（日）16：00〜（ch未定）
※同日再放送、リピート放送あり
視聴料金3,150円/番組（税込）

スカパー！e2「スカチャン」「スカチャンHD」
生中継　4月25日（日）16：00〜（ch未定）
※再放送はリピート放送を含め全2回放送
視聴料金3,150円/番組（税込）
※生中継と再放送2回の計3回の視聴可能
※事前に「吉田秀彦引退ASTRA4・25視聴チケット」を購入
（販売期間3月15日〜4月24日）