1月1日(土)、都内ホテルにて『Dynamite!!〜勇気のチカラ2010〜』の一夜明け会見が行われた。会見には谷川貞治FEG代表、笹原圭一DREAMイベントプロデューサー(以下、EP)、試合の勝者を中心に全9選手が出席した。
会見に出席した谷川代表は「昨年は苦しいバタバタした1年でしたが、いい大会だったと思います。大みそかは格闘技に興味のない人を惹きつけられる試合が出来るかなんですが、その意味では長島選手の試合が良かった。あとは古木選手、所選手の試合も良かったと思います。逆に残念だったのは桜庭選手のアクシデントでした。新チャンピオンになった高谷選手はおめでとうございます。フェザー級はいい選手が多く、長期政権を築くのは難しいと思うのですが、しのぎを削って盛り上げて欲しいと思います。
また昨日はK-1×DREAMのK-1ルール、DREAMルール、特別ルールの試合がありましたが、バンナ、ムサシ、ウィッキー選手は相手の土壌でも素晴らしい試合をしたと思います。緊張感のある試合になり、テレビ解説の魔裟斗も感情移入していて、大みそからしい試合でした。選手にはアリスターのように、格闘技が一般的に見て凄いなと思われる試合をして、格闘技を盛り上げてもらえればと思います」と大会を総括。
続いて笹原EPが昨日の大会で右耳に裂傷を負った桜庭和志(LAUGHTER7)について「桜庭選手は耳の上の部分が取れかけていた状態でした。試合後、すぐに病院に行き、血管をつなげるなど形成手術を行いました。手術は無事に成功しました」と報告。「2〜3日安静にして、退院する予定です。術後の状況が分かり次第、報告したいと思いますが、本人はとても悔しがっていました。新しい階級で手応えを感じていると思いますし、今年はまた頑張ってくれると思います」と大事に至らなかったことを明かした。
昨日の大会ではDREAMライト級王者・青木真也にDREAM特別ルールでKO勝利した長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾)は「あけおめ、ことよろ! 昨日はいい勝ち方が出来て最高でした。相手のルールで勝つことが出来て、しかもKOという最高の形でした。『あまりK-1を舐めないでください』と…魔裟斗さんが怒っていました(笑)。でも僕も同意見です。
昨日はK-1×DREAMとして見られていたと思うのですが、お客さんは格闘技を一緒くたに見ていて、その中身までは分からないと思います。僕は格闘技がホンマに凄い、格闘技の勇気の力、素晴らしさを伝えたいと思います」と挨拶をする。
大会後に各スポンサーのパーティーに出席し、試合映像も見たという長島。青木がクリンチを多用し、ドロップキックを繰り返すなど、ほとんど打撃でのコンタクトをしなかったことについては「技のかけ逃げって反則じゃないですか? 僕は(あの戦い方は)ないなと思いました」と苦言を呈す。
DREAM現役王者をKOしたことで、今後のDREAM参戦についても質問が上がったが長島は「自分は過去に総合格闘技はやったことがあるぐらいのレベルで、練習も池本誠知さんのジムで1年くらいしかやっていません。今回は特別ルールで勝てたわけで、総合格闘技は白帯だと思っています。もし総合格闘技をやるなら、一から練習をしてやっていきたいと思います。ただもしDREAMからオファーがあれば、それとこれとは別。プロとして必要とされるなら考えます」と回答。
「去年の日本トーナメントで優勝した時に『僕は魔裟斗さんとは違う方法でK-1を盛り上げる』と言いましたが、今年はもっともっと自分のやり方でK-1を盛り上げようと思います」と2011年の抱負を語った。出席者のコメントは以下の通り。
高谷裕之
「ベルトのおかげで最高の年明けになりました。このベルトを守ってフェザー級を盛り上げます。昨日は仲間と一緒に時間を過ごして、まだ試合の映像は見ていません。来年は65kgで行こうと思っています。決められた相手なら誰とでも試合をします」
マリウス・ザロムスキー
「昨日はあんな形で試合が終わり、改めて試合は何が起こるか分からないと思った。本当はハイキックで試合をフィニッシュする作戦だったのだが、アクシデントが起こってしまった。次は桜庭とのリマッチになるかもしれないが、その時はもっと長く試合をしたいと思う。昨日は大会後にパーティーに出席し、自分の試合はまた見ていないけれど、他の試合は見た。エキサイティングな試合が多く、いい大会だったと思う。自分も興奮したし、周りも興奮していた」
大和哲也
「昨日の試合は勝つことが出来ませんでした。谷川さんが言われたように、世間の人たちが見て、凄いと思われる試合をするべきだと思います。これから一つ一つそういう試合が出来るように頑張ります」
ゲガール・ムサシ
「昨日は勝つことが出来た。2週間前のオファーで、あのパフォーマンスが出来て満足している。今年も試合でベストを尽くしたい。昨日はパーティーに出た後、自分の試合も見た。そしてポテトチップスを食べて寝たよ(笑)」
川尻達也
「昨日は勝って首の皮一枚でつながったと思います。もう一回、てっぺんを目指して、アメリカでも日本でも強いヤツを倒して一番を目指します」
西浦“ウィッキー”聡生
「あけましておめでとうございます。今年も頑張ります。とりあえず2試合くらい勝って、最後らへんでベルトに挑戦したいと思っています」
所英男
「Dynamite!!のような素晴らしい戦いに出場できたことをうれしく思います。来年はバンタム級のトーナメントがあれば、そっちにエントリーしたいと思っています」
宮田和幸
「昨日は65kgでビッグネームの宇野選手に勝てて良かったと思います。まだ足りないところもありますけど、今年も全勝で行きます。試合の映像はまだ見てないんですけど、毎回、試合はああいう感じのグダグダです(苦笑)。でも自分は負けられないのでチャンピオンになるまで、あれで行きます。(次は高谷とのタイトルマッチを希望?)それは主催者が決めることなので、どちらでもいいです。高谷選手はベルトを獲ったばかりで、すぐにタイトルマッチはないと思います。もう1試合くらい強い選手と試合をして、その次に挑戦したいです」
★12・31「Dynamite!!〜勇気のチカラ2010〜」の試合結果はこちら
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