パンクラス
「PANCRASE 2008 SHINING TOUR」
2008年6月1日(日)東京 ・後楽園ホール
開場11:30 開始12:00
観衆=2,000人(満員)
▼メインイベント(第8試合) ミドル級 5分3R
○KEI山宮(GRABAKA/同級1位)
判定 3−0 ※三者とも30−29
●金原弘光(U.K.R.)
前回のディファ有明大会で“パンクラスエース”近藤有己を倒したことで、坂本靖常務から“KY(空気が読めない)”と揶揄(やゆ)された山宮は、当て付けるように“KY”と大きくデザインされたスパッツを履いて入場。
1R、サウスポーの山宮に対し、オーソドックスの金原が重い右ミドル、右ロー。山宮は右ジャブで距離を取る。一気に組み付こうとする金原だが、山宮は突き放す。バックブローを出す山宮はあまり深追いせず。
金原が接近戦にいくと、山宮は上下に散らすパンチ。山宮がパンチを当ててはすぐに離れるヒット&アウェイで手数を決めていく。金原はローで攻めるが、詰め切れない。
2R、ジャブで距離をとる山宮に対し、金原は右ロー、右ミドルを飛ばす。右アッパーから左フックを決める山宮。そして飛びヒザで近づくも、山宮は下がって自分の距離を保つ。
金原を中心に山宮がぐるぐると回る展開に。カウンター狙いの山宮がなかなか攻めてこないとみるや、金原はかかと落とし。終始スタンドの攻防のみで、お互いに様子見のまま、このラウンドは終了した。
3R、山宮が出てきたところに合わせて、金原は右ミドル、右ハイ。接近戦で激しく手数を出し合うも、お互いに深追いはしない。
金原は前に出てミドル、パンチを出すと、山宮は細かいパンチのコンビネーションを当てる。金原の右ミドルが何発もクリーンヒットしたために、山宮の左腕と左わき腹は真っ赤に染まる。
お互いに見合う展開が続く中、業を煮やした金原のセコンドを務める滑川康仁が「プロレスラー魂を見せろ! 打ち合いにいけ!」と両者に激を飛ばす。
「自分の立てた戦略が崩されるぐらいに、グサリとくるものだった」という山宮は、場内の空気を読んだかのようにここで一気にパンチのラッシュ! 金原もこれに応戦したが、自軍のコーナーに垂れてあった水で滑ってしまう。
そこを見逃さずに山宮がパウンド連打。何とか立ち上がった金原だが、最後に山宮の左フックを被弾し、試合終了。僅差の判定で山宮が勝利し、パンクラスでの連勝記録を“3”に伸ばした。
▼セミファイナル(第7試合) ミドル級戦 5分3R
○竹内 出(SKアブソリュート/第7代ミドル級王者)
一本 1R4分49秒 ※ヒールホールド
●ジュニオール(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
1Rゴングと同時に、飛びヒザの奇襲攻撃を仕掛けるジュニオール。冷静に組み付いた竹内はテイクダウンに成功。ガードを固めるジュニオールに対し、竹内は上からこつこつとパウンドを打ちながらチャンスを伺う。
下のジュニオールはパンチを出しながら三角絞め狙い。竹内がパウンドを放つが、長い手を生かしたジュニオールは竹内の腕を掴む防御で有効打を決めさせない。
残り時間1分のところで、竹内がアキレス腱固めへ。起き上がったジュニオールは重いパウンドを放つも、竹内は足をキャッチしたまま離さない。ヒールホールドに切り替えると、ジュニオールはあえなくタップ! パンクラス19戦目の竹内が初の一本勝ちで王者の貫禄を見せ付けた。
▼第6試合 ライト級戦 5分3R
○小路伸亮(KRAZY BEE/同級7位)
TKO 2R4分1秒 ※パウンドでレフェリーストップ
●伊藤崇文(パンクラスism/同級4位)
1R、低く構える両者はじっくりと様子をみる。伊藤が蹴りを放つと、「効いてない」とばかりに小路は手を広げ挑発。小路が前に出たのに合わせて、伊藤が片足タックル。しかし小路は粘り、テイクダウンを許さない。
再びタックルを決めた伊藤はテイクダウンに成功。ガードを取る小路に対し、伊藤は小路の胴や顔にパンチを散らしていく。小路は下からガードに徹するのみで、目立った展開はなし。
2R、組み付こうとする伊藤。小路は細かいパンチを連打させてテイクダウンを許さない。上からがぶった小路はこつこつとパンチ。伊藤のバックを取りながら立ち上がると、下の伊藤の顔面にサッカーボールキック。
伊藤は執拗にタックルにいくのみ。それを突き放す小路が、がぶりながらパウンド。バックを制した小路はそのまま伊藤の顔面にパンチを落としていく。口から血を流しながら一度は立ち上がった伊藤だったが、テイクダウンした小路がそのままパウンドを落としたところでレフェリーが試合を止めた。
勝った小路は「遅くても来年の春までにはベルトを巻きたい」とベルト奪取に向けて力強くマイクアピールした。
▼志田幹、島田賢二引退セレモニー
▼第5試合 ライト級戦 5分3R
○ラファエル・ドス・アンジョス(ブラジル/グレイシーフュージョン)
一本 1R1分25秒 ※アームロック
●平山貴一(和術慧舟会千葉支部)
1R開始と同時にアンジョスは右ロー。そして片足を上げてからのフェイントを入れた右ストレートを放つ。一気に組み付いたアンジョスは平山をテイクダウン。
上を取ったアンジョスはサイドポジションから得意技の腕十字へ。平山は反転しながら防御するも、アンジョスはそのまま腕十字(公式記録はアームロック)でタップを奪った。
▼第4試合 バンタム級戦 5分2R
○川原誠也(パンクラスP’sLAB横浜)
KO 1R0分41秒 ※パウンド
●柳澤雅樹(パラエストラ東京)
宇野薫も認める実力の持ち主、川原がケガから遂に復帰。
1R、寝技にいきたい柳澤がタックルに行こうとすると、川原はパンチで突き放す。柳澤が引き込んだところ、それに合わせて川原が強烈なパウンド3連打。これで柳澤が失神してしまい、試合終了。川原が2戦目も秒殺勝利を収めた。
▼第3試合 ライト級戦 5分2R
○坂口征夫(坂口道場 横浜)
KO 1R2分1秒 ※グラウンドでのキック
●倉持昌和(CORE)
1R、右ローで様子を見る坂口。パンチを出しながら倉持が組みついたところ、坂口は首相撲から得意のヒザ蹴り! これで倉持は崩れるように倒れてしまう。ダメージを隠すように倉持は両足タックルにいく。
これをうまく切った坂口は仰向けの倉持の顔面目がけてサッカーボールキック。さらに踏みつけからパウンドと猛攻を見せる。
倉持は頭部から大出血。慌ててレフェリーが試合をストップし、坂口がKO勝利。応援に駆けつけた俳優の弟・憲二も大喜びし、リング上で勝利の余韻に浸っていた。
▲応援に駆けつけた弟・坂口憲二(右)は兄を祝福
▼第2試合 バンタム級戦 5分2R
○川名蘭輝(ロデオスタイル/チームZST)
テクニカル一本 1R2分17秒 ※腕ひしぎ十字固めでレフェリーストップ
●村山トモキ(AJ/全日本キックボクシング連盟)
1R、お互いに蹴りを出し合う中、村山の蹴り足を掴んだ川名がテイクダウンに成功する。そのままトップポジションを取り続ける川名がサイドポジションへ。村山が起き上がろうとしたところに合わせて、川名が腕十字を極める。
腕は伸びきるも必死に耐えながら立ち上がろうとする村山。再び川名がトライし、腕十字を極めたところでレフェリーが試合を止めた。
▼第1試合 バンタム級戦 5分2R
○裕希斗(U-FILE CAMP.com)
一本 1R0分31秒 ※フロントチョーク
●清水俊裕 (宇留野道場/チームZST)
仮面ライダーのテーマ曲に乗りながら、変身ベルトを装着したまま入場した、パンクラス本戦初出場の清水。
開始早々、裕希斗は右ミドル2発。打ち終わりを狙って清水は片足タックルを仕掛ける。
これをがぶった裕希斗はそのままフロントチョークの体勢へ。これがガッチリ極まり、裕希斗が秒殺勝利した。
▼パンクラスゲート ライト級戦 5分2R
△八島勇気(P’sLAB東京)
ドロー 時間切れ
△好川 統(和術慧舟會A-3)
|