▼WBC世界バンタム級タイトルマッチ 3分12R
○長谷川穂積(真正/王者)
KO 1R2分28秒
●ネストール・ロチャ(米/挑戦者・同級4位)
※長谷川が9度目の防衛に成功。
7月14日(火)神戸ワールド記念ホールで行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチは、チャンピオン長谷川穂積(真正)が4位挑戦者のネストール・ロチャ(米)を初回わずか148秒でストップ。9度目の防衛に成功した。
同じリングで行われたWBA世界ミニマム級タイトルマッチで王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)に挑んだ高山勝成(真正)は健闘及ばず、12回をフルに戦って0-3判定負け。3度目の世界王座獲得はならなかった。
3戦ぶりにオーソドックス型を迎えた長谷川は右リードを突いてスタート。じっくりとロチャにプレッシャーをかける。ロチャは長谷川の打ち終わりに右を狙っていたものの、スピード差があって思うようにいかない。そうやってロチャの打ち気を誘った長谷川は初回中盤、相手の隙を突く左ストレートから返しの右フックをアゴに決めて最初のダウンを奪う。
ゆっくりと崩れ落ちたロチャにはダメージがあり、再開後の追撃でまたも倒されると、立ち上がったものの続行に応じられずストップされた。正味148秒のTKO劇だった。
3月のマリンガ戦に続く初回KO防衛を果たした長谷川。9度防衛は勇利アルバチャコフに並ぶ歴代2位タイの記録だが「言うても2位でしょ」と涼しげな表情で語っていた。
高山は終始目まぐるしく動き、手数を出し続けたが、チャンピオンも迎え撃って応戦。左フック、強打の右アッパーをコンビネーションにおりまぜてペースをゆずりわたさない。6回高山はゴンサレスのパンチで左目上をカット。この影響も多少はあったか。終盤は左ボディーを好打し王者の動きを一瞬止めるシーンもつくった高山だが、最後までゴンサレスもひるむところを見せず王者らしさを演出。高山をダウン寸前に追い込む場面もあり、その力を示した。ダウンシーンはなく、スコアはジャッジ全員が118-110。結果は大差がついたが白熱のナイスファイトだった。
「今日のためにベストを尽くしダメだったので……」潔く敗戦を認めた高山だが、今後についてはこれ以上言及せず「今は考えられない」とした。
|