ニュージャパンキックボクシング連盟
「アサヒカルピスビバレッジ(株)PRESENTS
WBCムエタイルール日本統一王座決定戦
〜ROAD TO REAL KING 11〜」
2009年9月23日(水・祝)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼第10試合 WBCムエタイルール日本統一王座決定トーナメント決勝 スーパーフェザー級 3分5R
○赤十字竜(キング/NJKF同級王者)
KO 2R2分7秒 ※左ヒジ打ち
●末広智明(大道塾吉祥寺支部/07北斗旗軽量級王者)
※赤十字が初代WBCムエタイ日本スーパーフェザー級王座に就く。
初代スーパーフェザー級王座は、NJKFが誇る若きエース赤十字と大道塾のチャンピオンである末広の間で争われた。
1R、序盤に赤十字が軸足蹴りで末広を転倒させて舌を出しながらのガッツポーズで不敵に挑発。末広が前蹴りを上手く使いながらパンチとロー、赤十字のローはしっかりとカットしていく。
しかし、赤十字は単発ローからヒジ、左フックをヒットさせてからの左右ローに切り替える。トリッキーなフェイントも混ぜながら、奥足を狙った蹴り込みの深い左ローをヒットさせていく。
2R、末広は前蹴りと右フックを使って前へ出て行く。赤十字は強いパンチを入れてさらに強い左ローを巧みに当てる。
末広がパンチでやや攻め始めたと思った矢先、末広の右の蹴りに合わせて赤十字がカウンターの左ヒジ一撃!
この一発で仰向けに倒れた末広は、立ち上がろうとするも座るのが精一杯。左目を大きく腫らし、目の下もカット。赤十字が衝撃的なKOで初代王座に就いた。
「応援ありがとうございました。前からヒジで切られていたので、いつか早く切りたいと思っていたのでスカッとしました。これからも精一杯練習をして、もっともっと強くなります」と、21歳の若きエースは狙っていたヒジでのKO勝ちを喜んだ。
▼第9試合 WBCムエタイルール日本統一王座決定トーナメント決勝 バンタム級 3分5R
○TOMONORI(OGUNI/WMCインターコンチネンタル・スーパーフライ級王者
)
KO 3R2分16秒 ※右ストレート
●島んちゅ泰(真樹オキナワ/MA日本バンタム級2位)
※TOMONORIが初代WBCムエタイ日本バンタム級王座に就く。
準決勝の松本圭一太戦では相手に1ポイントも与えることない圧勝ながら、判定まで粘られたため、自ら「しょっぱかった」と評したTOMONORI。“ベルトコレクター”の異名通り、4本目となるWBCムエタイ日本王座のベルトをコレクションに加えるか? 対する島んちゅは準決勝TSUYOSHI戦を逆転KOで勝ち上がって来た“琉球サイボーグ”。
1R、島んちゅがミドルキックから組みヒザ。予想通り組んで来た。TOMONORIはスピードのあるパンチのコンビネーションから右ロー、2発目にして早くもローで島んちゅがガクッと膝を折る。距離をとった攻撃が強いTOMONORIの技を防ぐべく、島んちゅは速いコンビネーションをもらいながらも組み付き、ヒザ蹴りに持ち込む。頭から入ってしまうため、バッティングの注意をとられた。
2R、島んちゅがミドルからのパンチを当ててTOMONORIを仰け反らせ、組みヒザに持っていく。TOMONORIのコンビネーションを回転させまいと、執拗に組んでのヒザ蹴り。
TOMONORIは首相撲に苦しめられるが、組み際にフック&アッパーをヒットさせてヒザ蹴りでも応戦。そして重い右ローへと繋いでいく。
3R、島んちゅがパンチでTOMONORIをロープに釘付けにするまさかの場面が訪れるが、TOMONORIはウィービングとブロッキングで致命打はもらわない。右ローでダメージを与えていくと、島んちゅに首を捕まれて後続打が出せない苦しい展開。
しかし、離れ際に左フックで回り込み、連打を決めるTOMONORI。右ローでダメージを与えて前蹴りで距離をとる。その動きを何度かやって距離を測ったところで、島んちゅが右の蹴りに来るところへカウンターの右ストレートを炸裂!
凄まじい一撃に、バッタリと倒れる島んちゅ。何とか起き上がろうとして膝を着くが、頭が持ち上がらずKO! TOMONORIが鮮やかな一発KOで、また一本、ベルトをコレクションに加えた。
TOMONORIは「久々にKOで勝てたのでちょっとホッとしています。このベルトがメインじゃなくて、もっと上のベルトを狙って頑張ります」と、次はWBCムエタイ世界のベルトを獲ることを宣言した。
▼第8試合 WBCムエタイルール日本統一王座決定トーナメント決勝 スーパーバンタム級 3分5R
○国崇(拳之会/NJKFフェザー級王者)
TKO 2R2分38秒 ※左ヒジ打ち
●前田浩喜(インスパイヤード・モーション/NJKFバンタム級王者)
※国崇が初代WBCムエタイ日本スーパーバンタム級王座に就く。
NJKF同士の決勝戦となったスーパーバンタム級。両者は2007年11月にもNJKFバンタム級王座決定戦で対戦しており、その時は前田がダウンを奪って判定勝ちしている。約2年ぶりの再戦でベルトを巻くのは今度はどっちだ!?
1Rからスピードがあって手数が出る好試合となった。お互いにハイキック、ミドルキック、ローキックと強くて鋭い蹴りを放ち、またお互いにその蹴りに返しのパンチを繰り出していく。
国崇は右ストレート、サウスポーの前田は左ストレートを突き刺し、一瞬たりとも気の抜けない速い展開で攻撃が交わされていく。
一進一退の攻防が続いたが、終盤に国崇の右ヒジに前田がガクッと腰を落とし、国崇がヒジとパンチで詰めに行ったところでラウンド終了。
2R、国崇が右ハイキックと右ミドルを上手く使い分け、前田も鋭い左ハイキックで応戦。両者共に上中下に手と足の攻撃を振り分けるテクニシャンぶりを見せ付け、スピードある展開。
しかし、右ストレートで前田をロープ際まで追い詰めた国崇が、左フックを返してきた前田に返しの左ヒジ! 全力で振り下ろしたようなダイナミックなヒジで、前田は崩れ落ちるようにダウン! 壮絶なシーンに場内は大きく湧き上がる。
何とか立ち上がった前田だが、ヒジでカットされた傷口から血がボタボタと大量に流れ落ち、ドクターチェックを受けたところでドクターストップ。
国崇が壮絶決着で好試合を制し、リベンジに成功すると共に初代王座のベルトを腰に巻いた。
国崇は「ありがとうございました。WBCムエタイ初代チャンピオンの国崇です。今回の練習はキツクて吐き気がするくらいやっていたので、勝ててよかったです。海外の強豪と闘ってもっと強くなっていきます」と、さらなる飛躍を誓った。
▼第7試合 WBCムエタイルール日本統一王座決定トーナメント決勝 フェザー級 3分5R
○心センチャイジム(センチャイムエタイ/NJKF同級3位)
判定3-0 ※49-48、49-48、50-47
●アトム山田(武勇会/MA日本同級1位)
※心が初代WBCムエタイ日本フェザー級王座に就く。
7月の準決勝で本命と言われていた米田貴志を破る番狂わせを演じたアトム。これまで3本のベルトを獲得している33歳のベテランである。MAにWBCのベルトをもたらすことが出来るか? 対する心は空手、アームレスリング(両手で高校王者)を経験してムエタイに辿り着いた22歳の新鋭・心。
1R、アトムは左右に構えを変えるトリッキーな動きで前に出て、ボディフックとローキック。心は首相撲に捕まえるとバックへ回り、ヒジとヒザをぶち込む。アトムも首相撲で応戦するが、心の上手さが目立つ。
2R、アトムは組み際にフックを合わせ、掴まれてもヒジとパンチ。さらにバックブローを2度ヒットさせる。心はミドルキックから首相撲で勝負するが、アトムも首相撲で応戦してヒザ蹴りの打ち合いに。
3R、組まれるとアトムがヒジ、離れ際にフックとアッパーの連打。アトムがアグレッシブな攻撃で優勢に立ったと思いきや、心も組んでのヒジ・ヒザで応戦し、至近距離での激しいヒジの打ち合いが繰り広げられる。
この壮絶なヒジ合戦で心は左目の下をカット、流血してドクターチェックを受ける。再開後、アトムはバックブロー、心はヒジ連打と首相撲からのヒザ蹴り。
4R、心のボディへのヒザ蹴りでアトムがスタミナを奪われ、やや手数が減る。そこへ心は激しいヒジとヒザの波状攻撃。アトムの顔がデコボコに変形するほどヒジを打ち込む。アトムも組み際にフックを合わせ、ヒジで反撃するが、首相撲からのヒザ蹴りとヒジの連携で心が優勢に。
5R、心は徹底して組みヒザをボディと顔面に打ち分け、さらにヒジ。壮絶な攻撃に場内は騒然となる。アトムも豪快なフックとヒザ蹴りを返すが、心のしつこい首相撲からのヒザ蹴りにバテ気味だ。最後まで心が自分のスタイルで攻めまくり、判定3-0で勝利を得た。
心は「サワディカップ!」(こんにちは)とタイ語で挨拶し、「このために頑張って練習してきました。センチャイジムに入って3年目になるんですが、センチャイジムの初代チャンピオン、そしてWBCムエタイの初代チャンピオンになりました。嬉しい限りです。センチャイ会長、僕にムエタイを教えてくれてありがとうございます! これで満足せずもっと努力して真のチャンピオンになることを誓います!」と、心は22歳らしく元気溢れるマイクで締め括った。そして、センチャイ会長と固く抱き合った。
▼第6試合 スペシャルマッチ 70kg契約 3分3R ヒジなしルール
○TATSUJI(アイアンアックス/06&07K-1MAX日本代表決定トーナメント準優勝)
判定2-0 ※29-28、29-29、30-29
●健太(E.S.G/NJKFウェルター級王者)
7月26日の『RISE 57』でイム・チビンに敗れ、「ここから這い上がるしかない。しっかり勝って2月のMAX日本トーナメントに繋げたい」と生き残りを賭けてNJKFに参戦したTATSUJI。
この外敵を迎え撃つはNJKFの激闘男・健太だ。「TATSUJI選手には悪いけれど踏み台にする」と、大一番に勝って自分がK-1MAXに進出する野望を燃やす。
1R、健太はパンチから右ローを狙い打ち、TATSUJIはそのパンチをしっかりブロックしてフックを返す。ミドルキック、ヒザ蹴りを混ぜながらのパンチと技の多彩さを見せる健太は、K-1では禁止されている首相撲でコントロールし、体勢を崩してのロー、コカしでTATSUJIを揺さぶる。健太の攻勢や上手さが目立ったが、終盤になるとバテたか、TATSUJIがフックで攻め込む場面も。
2R、TATSUJIもエンジンがかかり、得意のフックをフル回転させて攻め込んでいく。その圧力に下がらされた健太はロープ際でフックの連打をもらってしまう。
苦しくなった健太は首相撲からのコカしとヒザ。パンチが入り、相手が下がるのに気を良くしたか、攻めるTATSUJIは笑顔さえ浮かべる。逆に健太は圧力に後退して首相撲で逃げているような印象を与えてしまった。
3R、このラウンドが勝負と見たか、健太は真正面からTATSUJIとの打ち合いに挑む。「来い、来い」と手招きして挑発し、打ち合う健太。フックの回転力に優るTATSUJIが手数を出し、健太も右ストレートを突き刺す。
しかし、アームブロックでパンチの軌道をずらすTATSUJIに対し、健太はボディからのコンビネーションをもらって下がってしまう。
ならばと健太は首相撲に活路を求め、捕まえてのヒザとコカし、そして右ロー。TATSUJIは下がらずにフックで前へ出て、両者が意地を見せた熱闘は終了。
判定はジャッジ2名が1ポイントずつ差をつけてTATSUJIが2-0で勝利を収めた。健太も奮戦したが、TATSUJIのパンチの回転力が優ったようだ。
▼第5試合 WBCムエタイルール日本統一王座決定トーナメント準決勝 ライト級 3分5R
○大和哲也(大和/WMCインターコンチネンタル・ライト級王者&NJKFライト級王者)
KO 2R2分15秒 ※レバーブロー
●大江和也(HIMI/MA日本ライト級2位)
※大和がトーナメント決勝戦へ進出。
今大会のWBCムエタイ日本トーナメントで唯一の準決勝戦。7月にアメリカで伝説のムエタイ戦士ゲンサックを破り、2本目のベルトとなるWMCインターコンチネンタル王座を奪取した大和が、3本目のベルト獲得に乗り出す。赤十字と並ぶNJKFの若きエース(21歳)は、今年に入っての3戦全てがKO勝ちと波に乗っている。
対するMA日本キックボクシング連盟の大江は10戦10勝(2KO)と無敗の男。得意の泥試合に持ち込んで、番狂わせを起こすか?
1R、大和はローキック、大江はミドルキックでそれぞれ様子見。大江は飛びヒザ蹴りも混ぜながらフックを強く打ってくる。そのパンチをもらうと大和はパンチで応戦し、気の強いところを発揮。ラウンド終了間際、大和はゲンサックを沈めた強烈なレバーブロー!
2R、大江がいいタイミングの前蹴りと大和の前身を止め、パンチとハイキック。見るからに屈強な肉体から繰り出すフックは、かなり危険な印象を与える。ハイキックも軽く大和を捉えた。
大江のトリッキーな攻めにやや攻め込まれた感のあった大和だったが、急に圧力をかけだすと鋭いフックとヒジで追い詰めていって強烈なレバーブローからのさらに強烈な右ヒジですぐにダウンを奪う! 立ち上がった大江をパンチとヒジでめった打ちにし、最後はレバーブローで大江をくの字に吹っ飛ばしてKO勝ち! 大和が殺傷能力の高さを見せ付け、場内を沸かせた。
▼第4試合 交流戦 70kg契約(ヒジなしルール) 3分3R
△太陽照明(インスパイヤード・モーション/NJKFスーパーウェルター級2位)
ドロー 判定1-0 ※30-29、29-29、29-29
△Arthur・雅仁(習志野/MA日本ミドル級6位)
▼第3試合 ウェルター級 3分5R
○為房厚志(二刃会/同級5位)
判定3-0 ※49-48、49-48、50-49
●KEN(OGUNI/同級3位)
※勝者の為房は10・18MA日本キックのディファ有明大会で行われるWBCムエタイルール日本統一王座決定トーナメント、ウェルター級準決勝で水町浩と対戦。上田龍之介が欠場のため。
▼第2試合 アグレッシブマッチ ウェルター級 3分3R(延長1R)
○大和侑也(大和/同級7位)
KO 1R1分5秒 ※右フック
●DAI(誠至会/同級6位)
▼第1試合 交流戦 ライト級 3分3R
△靖卓(シルバーウルフ/元・同級4位)
ドロー 判定0-1 ※29-30、29-29、30-30
△竜宜(誠至会/同級16位)
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