▼第10代全日本ミドル級チャンピオン中村高明　引退式

　当初は引退試合を行う予定だったが、本人の希望によりセレモニーのみとなった。元全日本キックGM・小林聡氏、2007年6月の全日本ミドル級王座決定戦で対戦した白川裕規らがリング上に上がり、中村の引退に華を添えた。

　中村の通算戦績は36戦24勝（10KO）12敗。

▼メインイベント（第6試合）　ライト級　キックルール　サドンデスマッチ　3分3R
○鈴木真治（藤原/元全日本ライト級3位）
判定2−0　※29−29、30−29、30−29
●細野岳範（チームドラゴン/元全日本ライト級1位、前J-NETWORKライト級王者）

　メインとセミで行われる“藤原ジムVSチームドラゴン”のトリを務めるのは現在6連勝中の鈴木。8月に元全日本ライト級2位の藤牧孝仁をTKOで下し、勢いに乗る。

　対する細野は、7月のNJKFセンチャイ興行で元ルンピニー・バンタム級王者デンサイアム・ルークプラバーツ（タイ）とヒジありで対戦しTKO負け、今後ヒジ＆首相撲の強化を課題としていた。

　1R、ローを散らす鈴木に対し、細野は前蹴りで突き放しながらヒジ。落ち着いた試合運びで細野がペースを握る。プレッシャーをかけながら組み付いた細野は首相撲でヒザ。離れたところで鈴木がヒジを返していく。

　2R、このラウンドも細野は組み付いてはヒザの展開に。鈴木のパンチには前蹴りで対抗し、接近戦でヒジを交ぜていく。それでも鈴木はパンチ、ヒジで前に出ながら強打を振るう。細野はタイミングよく前蹴り。

　3R、戦法を変えたように左ミドル連打の細野。距離が縮まるとヒジを振るう。お互いに接近戦ではヒジを交錯させる。ラッシュを仕掛けた鈴木は、細野をロープ際に詰めると右ハイキック！　これがクリーンヒットする。

　さらにパンチの連打を食らう細野は足元がふらつく。最後の場面が決定的な差をつけ、鈴木がキャリアのある細野から判定勝利し連勝記録は7に。引退セレモニーを行う先輩の中村高明にいい形でつないだ。

▼セミファイナル（第5試合）　ウェルター級　キックルール　サドンデスマッチ　3分3R
○渡辺雅和（チームドラゴン/元全日本ウェルター級6位）
判定3−0　※三者とも28−27
●渡部太基（藤原/元全日本ライト級10位）

　メインを務める鈴木と同じく藤原ジムのホープ、渡部。8月にキャリアのあるダイスケ・ルークハマッコをTKOで下している。対する渡辺は7月のNJKFセンチャイ興行でK・ルークプラバーツと対戦しハイキックによる秒殺KO負け。

　もう失態は許されないとばかりに気合のこもった渡辺は1Rから力のこもったパンチ。渡部はインローを返していく。お互いにパンチを交錯させる中、渡辺がキレのある前蹴りをクリーンヒットさせいきなりダウンを奪った。立ち上がる渡部のパンチにはヒジを合わせる。

　2R、渡部をロープ際に詰めて、ヒジ＆ヒザの渡辺。巻き返しを狙う渡部は強烈な右ストレートでダウンを奪い返した。両者ともにパンチで勝負に出る。渡部のパンチをかわすように、組み付いた渡辺は執拗に首相撲からヒザを連打する。

　3R、渡辺が徹底したヒザ蹴りの攻撃に出る。渡部は下がりながらもパンチからヒザで対抗する。さらに渡部はパンチ連打で反撃したが、すぐに渡辺が組み付いてはヒザ蹴りでペースを握らせない。そのまま主導権を握った渡辺が僅差の判定勝利を収めた。

▼第2試合　ライト級　キックルール　3分3R
△倉持厳（超越塾）
ドロー　判定1−0　※30−30、30−29、30−30
△原田直樹（青春塾）



▼第1試合　バンタム級　キックルール　3分3R
△松崎公則（STRUGGLE）
ドロー　判定1−0　※30−30、30−29、30−30
△菊地洋次朗（WSRフェアテックス）

▼オープニングファイト第2試合　スーパーウェルター級　キックルール　3分3R
○陸樹・チャモアペット・矢田部（チャモアペット・ムエタイアカデミー）
判定2−0　※29−29、30−29、30−29
●松田偉恭（DTS）※デビュー戦



▼オープニングファイト第1試合　スーパーフェザー級　キックルール　3分3R
○岩下文耶（朝久道場）
判定3−0　※三者とも30−39
●高木啓介（チャモアペット・ムエタイアカデミー）