MA日本キックボクシング連盟
「BREAK THROUGH-13〜突破口〜」
2009年10月18日(日)東京・ディファ有明
開場15:30 開始16:00
▼ダブルメインイベント2(第13試合) WBCムエタイルール統一王座決定戦 スーパーライト級 3分5R
○山本佑機(橋本/MA日本ライト級1位)
KO 1R2分43秒 ※3ノックダウン
●獅センチャイジム(センチャイムエタイ/NJKFスーパーライト級4位)
※山本が初代王者に就く。
序盤から仕掛けたのは獅。ほとんど様子見することもなく、パンチで突進していく。だが6月の吉本光志戦以来、パンチに自信を深めてきたという山本は慌てることなく対応すると、ロープに詰めてのパンチ連打の中、左フックでダウンを奪う。
なおも攻め込む獅がパンチを入れる場面もあったが、今度は赤コーナー付近での山本の右ストレートで2度目のダウン。ダメージが深いかとも思われた獅だったが、初のタイトルマッチのチャンスに意地で蘇生。
鼻血を出しながら立ち上がったが、すぐに山本がロープに詰め、右ストレートを見舞ったところでレフェリーがストップ。WBCムエタイルール・トーナメント6階級目にして、ついにMA勢が一矢報いてベルト奪取に成功した。
●山本のコメント
獅センチャイは準決勝の加藤渉戦で速攻で殴り合いに持ち込んで倒してたイメージがあったけど、(自分の準決勝の)HANAWA戦と違って落ち着いていたので、左フックも合わせられてよかった。変則的なスタイルは分かっていたので、対応できた。(前の試合の)エリー(隆司)さんが負けると思ってなかったからプレッシャーを感じちゃって、焦った。
ウェルター級はNJKF同士だし、ライト級は波に乗ってる大和(哲也)君とやりづらい河野さん。これで(MAからの王者が)俺だけだとちょっと寂しい。でもスーパーライトは獲って当たり前かなというメンバーだったし、わざわざ自分のために作ってくれたみたいな。師範がMAの理事長なのでジムに保管してあるベルトをずっと見ていて、欲しいな欲しいなと思っていた。久しぶりのベルトだし、初代だしベルトも新しいのでうれしい。
12月の試合の方が、相手がボクシングのチャンピオンだからちょっと怖い。久しぶりにダウンしてしまうかもしれない。2試合連続で乱打戦を仕掛けられたが、自分としてはその方が面白い。今回のトーナメント4選手のレベルではパンチで負ける気はしなかったから、変に蹴り合いになる方がイヤだった。対策もしてたし、相手が自分の望む展開にしてくれた。
吉本(光志)さんとやって、自分でも打ち合えるんだという自信がつ いていたのでHANAWA戦でも殴り倒せるのが分かった。自分には打たれ強さはあるから、パンチの展開でよかった。トーナメントの他の選手はみんな自分の半分ぐらいの戦績で、記者会見の時から「このレベルなら勝てる」と思っていたので、これからはこのベルトの価値を上げるようにしていきたい。
▼ダブルメインイベント1(第12試合) WBCムエタイルール統一王座決定戦 フライ級 決勝戦 3分5R
○大槻直輝(OGUNI-GYM/NJKFライト級2位)
TKO 3R2分12秒 ※左タテヒジでのカットによるドクターストップ。
●エリー隆司(武勇会/MA日本フライ級1位)
※大槻が初代王座に就く。
1、2Rはローとミドルの攻防が中心となる中、エリーはパンチから首相撲へ。本来はエリーの得意分野である首相撲の攻防にしっかり対策してきたという大槻は序盤から何度もエリーを転ばすことに成功。大外からの右フックも多用しつつ徐々に流れを引き寄せる。
3Rは一転、序盤からパンチの応酬となったがそこからの組みの展開でも大槻が優位に立つ。そして2分過ぎ、エリーのガードが空いているのを見越した大槻が左のタテヒジをクリーンヒット。これでエリーは眉間をカット、ドクターチェックの後ストップが宣せられた。元学生キック王者の大槻はプロ11戦目で初のタイトルを獲得した。
●大槻コメント
前はまさか自分がチャンピオンになれるとは思ってなかったので、ここまで来れてすごくうれしい。でも、実力はまだまだだと思うので、ベルトに似合うようなチャンピオンになっていきたい。ベルトは感触がいい。相手は首相撲が強いと分かっていたが、自分も自信がなくはなかったので1回組んでみようと思ったら組み負けなかったので、積極的に仕掛けられた。
首で転ばすこともできたのでよかったし、向こうも首でやられると思ってなかっただろうから、精神的なプレッシャーを与えることができてよかった。首が得意なことは隠してたんです(笑)。最後のヒジは、相手のガードが空いていたので入りそうだなと思って出したら入った。
序盤から、ジャブは入るとトレーナーから言われていた。ヒジで切ったのは初めて。入った瞬間にすごい音がして、パックリ切れたのでTKOかもしれないという手応えがあった。今後はもっと実力をつけながら、他団体のチャンピオンともやっていきたい。
▼第11試合 ノンタイトル ショーダウンマッチ 58kg契約 3分3R延長R
○RIOT(真樹ジムオキナワ/MA日本フェザー級王者)
KO 2R1分53秒 ※ヒジ打ち
●高橋拓也(習志野/MA日本バンタム級1位/元王者)
1R、左ミドルとローを蹴ってくるRIOTに対し、高橋はカウンターの右ストレートを返していく。2Rもミドル、ローにハイも交えて攻めるRIOT。
高橋のフックに対してパンチのカウンターも入れ、赤コーナー付近に詰めるとヒジ打ち一閃! これでダウンした高橋は起き上がることができず、RIOTが9ヵ月ぶりの試合を勝利で飾った。
▼第10試合 WBCムエタイルール統一王座決定戦 ウェルター級 準決勝 3分5R
○為房厚志(二刃会北野/NJKFウェルター級4位)
KO 2R0分54秒 ※3ノックダウン
●水町 浩(士魂村上塾/MA日本ウェルター級1位)
※為房が決勝戦に進出。
8月の試合で足を痛めて負傷した上田龍之介の代役として、9月のKEN戦に勝って出場権を得た為房がビッグ・アップセットを演出した。
1Rは互いの前足にローを入れ合う中、水町がワンツーロー。コツコツとジャブを入れていた為房も終盤に飛び込んでの右を狙う。
そして2R、いきなり為房が爆発。左ハイで最初のダウンを奪うと、得意のパンチで突進しコーナーに詰めての右フックで2度目のダウン。起き上がってきた水町にさらに右フックを見舞ってKO。
日本拳法では長島☆自演乙☆雄一郎と同期にあたる為房がデビュー以来無傷の7連勝で本命視されていた大ベテランの水町を下し、決勝に駒を進めた。
12月4日、MAキック後楽園ホール大会での王座決定戦は宮越宗一郎とNJKF同士の対戦となる。
▼第9試合 WBCムエタイルール統一王座決定戦 ライト級 準決勝 3分5R
○河野雄大(武勇会/MA日本ライト級王者)
延長判定2-1 ※9-10、10-9、10-9
●海戸 淳(y-park)
※本戦は48-48、49-49、49-49
※河野が決勝戦に進出。
静かな立ち上がりを見せた試合は、2R終盤、海戸の左ハイから動き始める。そこからバックキックなどの回転系、パンチラッシュで攻めた海戸は、3Rもバックハイ、左アッパーなどで攻勢。
だが後半になると、海戸は序盤から河野が出していた右ローが効いている様子も見える。5Rになると河野は序盤からパンチで仕掛け、前蹴り、組んでのヒザで勝負をかける。攻防の中でヒジも入り、海戸は左目のあたりを軽くカット。
海戸もボディへのフックなどで応戦、バックキックを叩き込むと両手を挙げてアピール。本戦の判定はお互いにポイントを取り合ってのドローとなり、延長戦へ。
海戸が右ストレートをヒットし、さらにヒジで河野の右目あたりをカットさせるが、海戸自身の出血も続いており、ドクターチェックは海戸に入る。終盤は乱打戦となり、河野が右ストレート、海戸がジャブをヒット。
延長Rは優劣つけがたい拮抗した展開となったが、マスト判定はスプリットで河野に。
MAライト級王者の河野が決勝に進出し、大和哲也との王者対決で初代統一王座を争うこととなった。なお、大接戦の末に惜しくも敗れた海戸は2R途中に自ら出したバックブローで右腕を骨折、本戦中盤以降は右のパンチがほとんど出せない状態だったという。
▼第8試合 フライ級交流戦 3分3R
○加藤竜二(橋本道場/同級2位)
TKO 1R2分12秒 ※3ノックダウン
●三好 純(y-park/NJKFフライ級3位)
※三好は1R、右フック、左ハイキック、左パンチで各ダウン1
▼第7試合 ミドル級ランキング戦 3分3R
○武田一也(JMC横浜/同級3位)
判定3−0 ※30−27、30−28、30−28
●廣虎(WS沖縄/同級7位)
※廣虎は2R右パンチでダウン1
▼第6試合 ライト級ランキング戦 3分3R
○梶田義人(武勇会/同級5位)
判定3−0 ※30−26、29−26、29−26
●田中秀和(橋本道場/同級3位)
▼第5試合 フェザー級ランキング戦 3分3R
○千葉剣士郎(新東金/同級5位)
TKO 1R3分 ※3ノックダウン
●“野良猫”星野(WS群馬/同級7位)
※1R、星野は左フック、右フック、左ストレートで各ダウン1
▼第4試合 60kg契約 3分3R ヒジなし
○佐久本裕(菅原道場/スーパーフェザー級7位)
判定3−0 ※30−26、30−27、30−27
●須藤稔也(阿門会)
※須藤は2R右ストレートでダウン1
▼第3試合 フェザー級ジム対抗戦 3分3R
○虎舞拳隆(新東金)
TKO 3R1分9秒 ※3ノックダウン
●拳竜(士魂村上塾/MA日本フェザー級8位)
※拳竜は3R左ハイキック、右ヒザ、右ヒザで各ダウン1
▼第2試合 55kg契約 ジム対抗戦 3分3R
○桜井裕也(習志野)
判定3−0 ※30−26、30−27、30−27
●AKITAKA(HIMI-GYM)
※AKITAKAは1R右ハイキックでダウン1
▼第1試合 09年度新人王トーナメント決勝戦 フェザー級 ショーダウンマッチ 3分3R延長1R
○邦博(真樹ジムオキナワ)
判定3−0 ※三者とも30−29
●田辺裕貴(真樹ジムオキナワ)
▼オープニングファイト第2試合 ライト級ジム対抗戦 2分3R
○谷山俊樹(谷山)
判定2−0 ※29−28、30−28、29−29
●隈原和明(習志野)
▼オープニングファイト第1試合 ウェルター級ジム対抗戦 2分3R
△諸岡直人(Kインター柏)
ドロー 判定1−0 ※29−29、30−28、29−29
△芳野亮太(士道館ひばりが丘)
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