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【ストライクフォース】皇帝ヒョードルが戦慄のTKO勝利!ミドル級王者はシールズ

2009/11/08


「M-1 GLOBAL/STRIKEFORCE
FEDOR VS ROGERS」

2009年11月7日(土)アメリカ・シカゴ

<主な試合結果>

▼ヘビー級ワンマッチ 5分3R
○エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)
TKO 2R1分46秒 ※レフェリーストップ
●ブレット・ロジャース(アメリカ)

 元PRIDEヘビー級王者ヒョードルがメインイベントに登場! PRIDE活動休止以降もティム・シルビアやアンドレイ・アルロフスキーという元UFCヘビー級王者を次々と撃破し、最強の座をゆるぎないものとしているヒョードル。対するロジャースは総合戦績10戦10勝、しかもその全てKOか一本勝ちという選手だ。

 1R、ジャブを突き、細かくパンチのフェイントを入れるロジャース。ヒョードルは間合いを測りながら左右のフック! 圧力をかけてロジャースを下がらせる。そしてヒョードルが右フックからロジャースをテイクダウン! 一気にパウンドで攻めようとするが、ロジャースもすぐに立ち上がり、ヒョードルを金網に押し込む。ここでヒョードルが鼻頭かをカットし、大量の血が吹き出す。

 試合がスタンドに戻ると、ヒョードルが右ストレートから飛び込んで返しの左フック! これでロジャースが後退! 必死に組み付こうとするロジャースだったが、ヒョードルはロジャースの脇を差してテイクダウンを奪う! そしてハーフガードからヒョードルがアームロック。しかしロジャースがブリッジを効かせてグラウンドで上を取る。

 インサイドガードからパンチをまとめるロジャース。ここでヒョードルはロジャースの腕をキャッチして腕十字! ロジャースの股の間をくぐるようにして上のポジションを取り返すと、亀になるロジャースにパンチをまとめる。再びヒョードルがハーフガードで上になると、ロジャースも必死に両足を入れてガードに戻す。立ち上がったヒョードルはイノキ・アリ状態から右のパウンドで飛び込む。

 2R、ジャブで前に出るロジャース。ヒョードルはそれを捌きながら、左フックを返す。そしてヒョードルが右ストレートから左フック。組むと投げを打って、ロジャースがバランスを崩したところに左右の連打! パワフルなパンチを叩き込むヒョードルだったがロジャースは両手でそれをブロックし、ヒョードルを金網に押し込む。

 ヒョードルはロジャースのテイクダウンを阻止し、スタンドの展開に持ち込むと、ロジャースの左フックに内側から強烈な右フック! この一撃がロジャースの顔面を打ち抜き、ロジャースがダウン! ヒョードルが追撃のパンチを落としたところでレフェリーが試合をストップ! ヒョードルが豪快なTKO勝利で最強の座を守り、大会のメインイベントを締めくくった。

▼ミドル級チャンピオンシップ 5分5R
○ジェイク・シールズ(アメリカ)
判定
●ジェイソン“メイヘム”ミラー(アメリカ)

 非UFCファイターとして、ウェルター級で無類の強さを発揮するシールズが階級を上げて、メイヘムとのミドル級チャンピオンシップに挑戦。真っ白いガウンを身にまとい花道に現れたメイヘムはド派手なダンサーと共にハイテンションのダンスを披露! 花道のカメラを見てニヤリと笑い、ケージ(金網)に向かう。

 対するシールズは落ち着いた表情で花道に登場。客席のファンと手を合わせながらメイヘムの待つ金網に入った。ウェルター級から階級を上げる形となるシールズだが、メイヘムと並んでも体格的に見劣りはしない。

 1R、ジャブをつくシールズ。メイヘムがワンツーを返すと、そこにカウンターのタックルを合わせてメイヘムをテイクダウンする。メイヘムは金網を背にし、尻餅の状態から立ち上がろうとするが、シールズはメイヘムの両足を束ねてそれを阻止。メイヘムが右手をマットについて体を起こそうとすると、シールズはメイヘムの左足を両足の間に挟み、メイヘムの右手を払いつつ、メイヘムの腰をコントロールする。

 そしてシールズは背中を見せて立ち上がろうとするメイヘムのバックに周り込み、バックマウントの状態からパウンド! ここからシールズはマウントポジションに移行するが、メイヘムはブリッジを効かせてシールズの脇を差すようにしてここから脱出! 逆にシールズを金網まで押し込んでいく。

 距離を取るメイヘム。シールズはすぐに片足タックル。メイヘムの体を金網に押し込む。メイヘムは先ほどと同じように、金網を背にしてシールズのテイクダウンをディフェンス。立ち上がると首相撲からヒザ蹴りを放つ。

 そして今度はメイヘムがシールズを金網に押し込んで、持ち上げるようにしてテイクダウンを奪う。立ち上がってパウンドを打つメイヘム。シールズはメイヘムの足を担ぐようにして立ち上がり、タックルに入る。メイヘムはそれを切ると、シールズのバックに周りこみ、シールズの体を持ち上げるようしてテイクダウン! 亀の状態になるシールズに鉄槌を落とす。

 2R、ジャブ、ワンツーで前に出て行くメイヘム。シールズは組み付いてテイクダウンを狙うが、メイヘムは四つ組みの攻防でシールズの後ろに周りこむ。そしてここからメイヘムはシールズをバックコントロール。しかしシールズも体を回転させ、メイヘムの片足を抱えるようにしてメイヘムの体を金網に押し込む。そしてバックを巡る攻防からシールズがマウントポジションを奪う!

 金網を蹴ってここから脱出しようとするメイヘムだが、シールズはすぐにメイヘムの後ろについてバックコントロール。メイヘムも1Rと同じようにマウントポジションを取らせて脱出を試みるが、シールズはしっかりとポジションをキープし、亀の状態になるメイヘムにツイスター!(※グラウンド状態でのコブラツイスト)

 これは極まらないが、シールズは金網を背にして立とうとするメイヘムを寝かせてバックチョーク! メイヘムも必死にそれを外すと、体を反転させて上になる。するとここでシールズが下からヒールホールド! メイヘムはシールズの体を抱えてそれをディフェンスする。

 3R、一気にパンチで前に出て行くメイヘム。そのままシールズに組み付いてテイクダウンを奪うが、シールズはすぐに体を起こし、両足タックルでメイヘムの体を金網に押し込む。そしてシールズがメイヘムをテイクダウン、サイドポジションでメイヘムを押さえ込む。足を入れてポジションを返そうとするメイヘムだが、シールズはマウントポジションを奪ってパウンド! メイヘムはバックを取られるものの、すぐに体を反転させて上のポジションを取る。

 ガードポジションを取ったシールズは、すぐにメイヘムの足元にタックルに入り立ち上がる。シールズはメイヘムを金網まで押し込んでテイクダウン。立ち上がるメイヘムにしつこく組み付いて片足タックル。しかしメイヘムはそれを潰してバックからメイヘムがチョーク! これがガッチリと入るが、ラウンド終了のブザーが鳴る!

 4R、右ストレートで飛び込むメイヘムにシールズは左ミドル、タックルを合わせてメイヘムをテイクダウンする。尻餅をついた状態で金網に背中をあずけるメイヘム。メイヘムはこの状態をキープし、グラウンドでの展開を阻止する。メイヘムの足を畳んで、金網際から引き出そうとするシールズだったが、この攻防が長く続き、ブレイクとなる。

 再開後、左のヒザ蹴り、右ミドルで前に出るメイヘム! シールズはそれをキャッチするようにしてテイクダウンを奪うと、パスガードしてメイヘムをサイドポジションで押さえ込む。ここからシールズは肩固めを狙いつつ、マウントポジションへ。背中を見せて逃げようとするメイヘムをコントロールし続ける。

 5R、メイヘムがワンツーで前に出ると、シールズもそこに右ストレートを返す。メイヘムに組み付いて、金網まで押し込むシールズ。片足タックルでメイヘムの体をコントロールし、メイヘムに尻餅をつかせる。ここからシールズはメイヘムの背中をマットにつけさせて、マウント、バックポジションを奪う。

 メイヘムの後ろからチョークを狙いつつ、コツコツとパンチを打つシールズ。この状態が長く続いたが、メイヘムは体を反転させてグラウンドで上のポジションを取る。ここから一気にパウンドで攻め込むメイヘム! しかしシールズはすぐにタックルでメイヘムをテイクダウン! じっくりとメイヘムを押さえ込んで、残り1分を過ぎたところでマウントポジションを取る。

 メイヘムは半身になり、シールズを押して自分の体を抜くようにして脱出。シールズに背中をあずけながら立ち上がると、左右のフックとハイキックで前進! しかしシールズは落ち着いてそれをディフェンスし、試合終了のブザーを聞いた。

 判定は3−0でシールズ! 卓越したテイクダウンとグラウンドコントロールでメイヘムとのノンストップバトルを制し、ミドル級王者の称号を手にした。

▼ライトヘビー級 5分3R
○ゲガール・ムサシ(オランダ)
TKO 2R3分42秒 ※レフェリーストップ
●ソクジュ(カメルーン)

 この試合は10・6DREAMのスーパーハルクトーナメント準決勝として行われる予定だったが、ムサシが負傷欠場。約1カ月の時を経て、アメリカの地で実現した。

 1R、ムサシがジャブと前蹴り。ソクジュもジャブから前に出て右ローを蹴る。ムサシは細かいフェイントを入れてソクジュを下がらせると右ハイキックを蹴る。ソクジュもガードを上げてパンチで前に出るが、ムサシはバックステップでそれをかわし、前に出て右ハイキックを蹴る。ソクジュは飛び込んでショートの距離で左右のフック。ムサシは落ち着いてそれをディフェンスして右ロー。しかしムサシのインローが立て続けにローブローと判断されてしまう。

 不服そうな表情を浮かべるムサシだったが、試合が再開されるとプレッシャーをかけて前進。ソクジュも左フックからタックルでテイクダウンを狙うが、ムサシは倒れない。逆にムサシがソクジュを金網に詰めてヒザ蹴り、強烈な右ローを叩き込む。

 そしてムサシはソクジュが体をかがめるところに左ミドル! さらに左フックを連打! このソクジュの猛攻で下がるソクジュだったが、組の攻防になるとムサシを投げてハーフガードで上になる。しかしここでムサシは脇を差してブリッジを効かせて上のポジションを取り返す。ソクジュはすぐに立ち上がり、再び投げでムサシをテイクダウン。立ち上がろうとするムサシの首をキャッチしてギロチンチョークを仕掛ける。

 ムサシは頭を抜いてそれをディフェンス、ソクジュを金網に押し込んでテイクダウンを狙うが、グラウンドで上を取るのはソクジュ。イノキ・アリ状態からパウンドを打つ。ムサシは下からソクジュの顔面を蹴り上げ、足でソクジュのバランスを崩して草刈スイープ! 最後はムサシがグラウンドで上になったところでラウンド終了となった。

 2R、ジャブとローのフェイントで前に出るムサシ。左フックで飛び込むと、そのままソクジュを金網に押し込む。ムサシはテイクダウンを狙いながら、ソクジュのボディと足にヒザ蹴りを連発する。そして離れ際に左右のフックとアッパー! ソクジュも必死にガードを固めてパンチを打ち返す。ムサシは四つ組みの状態からソクジュの足を刈ってテイクダウンを狙うが、バランスがいいのはソクジュ。ハーフガードでソクジュが上になる。

 しかしここでムサシが下からアームロック! これで体を起こすと、そのまま両足タックルのような形でソクジュを金網に押し込んでテイクダウンを奪う。インサイドガードからパウンドをまとめるムサシ! ソクジュは一方的にこのパウンドを受け続ける! ここでレフェリーが試合をストップ! スタンドとグラウンド、両局面で上手さを見せたムサシがソクジュを下した。

▼ヘビー級 5分3R
○ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)
判定
●アントニオ・シウバ(ブラジル)

 ヴェウドゥムはPRIDEやUFCで活躍した元ADCC&柔術世界王者。シウバは日本では戦極を主戦場とするヘビー級ファイターだ。

 1R、お互いに細かく手を出し、距離を探る中、ヴェウドゥムがジャブから右ハイキックを放つ。シウバがローを蹴ると、そこにヴェウドゥムは右ストレートを返す。すると今度は同じようにシウバがヴェウドゥムのローに右ストレートを返す。ここでヴェウドゥムが左フックからシウバに突進。シウバはヴェウドゥムのタックルを切って、グラウンドで上を取ると金網際でパウンドを連打! ヴェウドゥムは必死にそれをディフェンスし、シウバの片足を取って体を起こすがシウバは倒れない。

 試合がスタンドに戻るとプレッシャーをかけて前に出るシウバ。ヴェゥドゥムはインローと前蹴りで距離を取ろうとするがシウバは下がらない。ヴェウドゥムはパンチから左ハイキック。シウバに組みつくが、シウバはヴェウドゥムの体をコントロールして、グラウンドに持ち込ませない。シウバがジャブから右ロー。ヴェウドゥムを下がらせるが、ヴェウドゥムも右ストレートを当て、シウバに組み付く。シウバはヴェウドゥムを首相撲に捉えてヒザ蹴り。

 ヴェウドゥムがシウバを金網に押し込むと、シウバは離れ際にパンチをまとめる。ヴェウドゥムは右ストレートから右ハイキック、そのままシウバに組みつき、離れ際に左右のフック。距離が開くとヴェウドゥムはノーガードの状態からハイキックを連打。シウバも同じようにガードを下げて、そのハイキックを空振りさせる。パンチの圧力をかけて前に出るシウバ。ヴェウドゥムを金網に押し込むと右フック! ヴェウドゥムはタックルでテイクダウンを試みるが、シウバは倒れない。そしてシウバは引き込むヴェウドゥムにパンチをまとめる。

 2R、右フックから突進するヴェウドゥム。しかしシウバはそれを押し返してグラウンドで上を取る。イノキ・アリ状態からシウバの足元にもぐりこみ、スイープを狙うヴェウドゥム。シウバは必死にグラウンドで上の状態をキープするが、ヴェウドゥムはシウバの脇を差すと、シウバの脇をくぐりつつ、鮮やかなスイープ! グラウンドで上になると、一気にパウンドで攻める。シウバも体を起こして立ち上がるが、そこにヴェウドゥムはヒザ蹴りと左フックを打つ。

 試合がスタンドに戻ると、ヴェウドゥムのパンチに合わせてもろ差しで組み付くシウバ。ヴェウドゥムはヒザ蹴りを打ちつつ、シウバと態勢を入れ替えるが、ここは両者共に動きがなくブレイクとなる。再開後、右ストレートから飛び込んで、組み付くシウバ。ヴェウドゥムはそれを突き放して離れ際に左右のフック! シウバを金網に押し返すと片足タックルでテイクダウンを奪う。

 ここからヴェウドゥムはじっくりとシウバの上体を固めてパスガード、アームロックから足関節と次々に関節技を仕掛ける。それをディフェンスしつつ、上のポジションをキープするシウバ。ヴェウドゥムはシウバの股下にもぐりこむようにしてスイープを仕掛ける。シウバは何とか上の状態をキープするが、ヴェウドゥムの多彩な寝技の攻めでグラウンドでは劣勢が続く。

 3R、インローを蹴って前に出るヴェウドム。シウバは右アッパーを突き上げるが当たらない。今度はヴェウドゥムが左アッパーから前に出てシウバに組み付き、金網まで押し込む。しかしここはシウバもテイクダウンを許さない。試合がスタンドに戻るとヴェウドゥムが右フックから片足タックル。そこから両足に切り変えてシウバをテイクダウンすると、亀になるシウバにヴェウドゥムはパウンドを連打! シウバは金網まで移動し、金網を利用して立ち上がるが、ヴェウドゥムはそのままシウバを金網に押し込む。

 シウバは四つ組みで態勢を入れ変えるとパンチを連打! これで下がるヴェウドゥムだが、距離が詰まると首相撲からヒザ蹴り。シウバを金網まで押し込むとタックルと首相撲でシウバを攻め込む。残り2分過ぎ、試合はスタンドへ。やや疲れの見えるヴェウドゥム。そこにシウバがパンチで前に出るが、ヴェウドゥムが首相撲から鋭いヒザ蹴り! これがシウバの顔面を捉える! この一撃で動きが止まったシウバ。ヴェウドゥムはシウバの頭をがぶり、亀になるシウバにパウンドを連打! そのままヴェウドゥムがハーフガードで上になるとパンチを落としながらパスガードを仕掛けたところで、試合終了となった。

 判定はヴェウドゥム。1Rこそシウバにポイントを奪われたものの、2・3Rは首相撲からのヒザ蹴りと見事なグラウンドテクニックでシウバを翻弄した。

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