KGS
「3A-LIFE presents RISE 60」
2009年11月22日(日)東京・JCBホール
開場14:00 本戦開始15:00
※オープニングファイトは14:30〜
観衆=2,730人(超満員=主催者発表)
▼メインイベント(第14試合) 第2代RISE 70kg王者&2010年K-1 WORLD MAX日本代表決定トーナメント出場者決定戦 3分5R延長1R
○龍二(リアルディール/RISE DEAD OR ALIVE TOURNAMENT'07王者)
判定3−0 ※49−46、49−47、49−45
●白須康仁(キングビースト/WMAF世界スーパーウェルター級王者)
※龍二が第2代RISE 70kg王座に就く。2010年K-1 WORLD MAX日本代表決定トーナメント出場権を獲得。
日菜太のタイトル返上を受けて、龍二と白須が第2代王者決定戦。両者は今年5月の『RISE55』で対戦し、延長を含む12分間ノークリンチノンストップの殴り合いを展開。この時は龍二が僅差の判定勝利を収めている。今回はタイトルマッチなので5Rでの闘いだ。
しかも、試合前にこの一戦が来年のK-1 WORLD MAX日本代表決定トーナメントへの出場権を懸けて行われることも発表され、両者ともに得るものが大きいだけに勝利へのモチベーションが高まっただろう。
1R、前回同様に圧力をかけて前に出て行くのは龍二。クロスカウンターを警戒してストレート系ではなく左フックを多用し、好調な時のバロメーターでもある右ローキックとテンカオで攻める。白須はロープを背負いながら龍二の奥足に狙いを定めたローからのパンチ。
パンチを出しながら龍二が前に出て、白須が下がりながら左フックを返した直後、龍二の右ハイキックがクリーンヒット! 白須が早くもダウンを喫する。
すぐに体勢を立て直して龍二のストレートはパーリングでかわしていく白須。ダメージは深刻ではないようだ。
2R、やはり前に出るのは龍二。白須もパーリングでストレート系のパンチをかわし、奥足ローから左右のフック。しかし、またも龍二のパンチに左フックを返した直後、龍二の右ハイキックがヒット! 白須は2度目のダウンを喫してしまう。
白須が立ち上がると一気にパンチ連打でラッシュをかけていく龍二。白須もフックとローで応戦し、前回同様激しい打ち合いが繰り広げられる。
ラウンド後半になると、白須の奥足ローが効き始め、龍二は気になる様子。
3R、ローをフェイントしてのパンチ、パンチからローと攻める白須。龍二は奥足へのローをカットするが、自分がローやヒザを蹴った直後のカウンターで奥足ローをもらってしまう。それでも龍二は左ロー、右ロー、左右フックでどんどん前へ出る。
奥足ローをカットして、パンチで前に出る龍二に対して白須は下がりながらのローとフック。終盤には両者足を止めての打ち合いを展開して場内を沸かせる。
龍二は明らかに奥足が効いているが、それでも前に出る。
4R、終始圧力をかけて前に出るのは龍二。左フック、ヒザ、右ストレート、左アッパー、右ストレートと多彩なパンチで白須をコーナーへ釘付けにする。
特にパンチでロープを背負わせて、1回掴んでヒザ蹴りを入れ、すぐに押して離し、またパンチを入れるという攻撃が有効だ。白須がローを蹴れないように、パンチで上体を仰け反らすように前へ出る。
5R、白須のローに左フックを合わせていく龍二。これによって白須のローの数が減る。
龍二も右ロー。白須は距離を詰められると右アッパーからの右フックをヒットさせるが、龍二もショートの右アッパーで白須のアゴをかち上げる! 前回同様、ほとんどクリンチがなく、腕と腕が合わさるとお互いに押して距離を作り、打ち合った両者。今回も男と男のド突き合いとなった。
判定は2度のダウンを奪った龍二が最大4ポイントの差をつけて判定勝ち、白須を返り討ちにしてRISE70kg級のベルトと来年2月に開催される『K-1
WORLD MAX日本代表決定トーナメント』の出場権を獲得した。
龍二は「白須選手はやはり強かったです。ローは正直、効いてたんですけれどセコンドの会長が(コーナーに戻った時に)なぜか背中をバシバシ叩くので、痛いのが背中にいって耐えられました(笑)。
RISEにシャンペンをもらったので今日は呑みます! ウソです。でも呑みます。ボク事なんですけれど、来年子供が出来るのでチャンピオンの親父になることが出来て嬉しいです。来年2月、MAXに行ってRISEのチャンピオンとして恥ずかしくない試合をして、もう1個ベルトを獲ってきます」と、RISEのファンにMAX制覇を約束した。
▼セミファイナル(第13試合) SUPER FIGHT ヘビー級契約 3分3R延長1R
○金泰泳(正道会館/W.M.T.C.世界ジュニアミドル級王者/UKF世界ライトヘビー級王者)
延長R 判定3−0 ※三者とも10−9
●マグナム酒井(士魂村上塾/RISE MIGHTY EIGHTY TOURNAMENT'06王者/第6代MA日本キックボクシング連盟ヘビー級王者)
K-1創成期から活躍してきた空手家・金がRISEに初参戦。その金を迎え撃つのは、RISEヘビー級戦線を牽引し『G-BAZOOKA』ヘビー級トーナメント準優勝、80kg級の『MIGHTY
EIGHTY TOURNAMENT』優勝の実績を持つマグナム。このカードは酒井が以前より熱望していたカードであり、とうとう本人の願いが叶うことになった。
マグナムは「金選手は私が現役時代に最も闘ってみたかった選手の1人」というRISEの伊藤隆KGS代表の想いを背負ってか、伊藤代表が現役時代に入場テーマ曲に使用していた『Livin'
La Vida Loca』で入場……と思いきや、郷ひろみが同曲を日本語でカバーした『ゴールドフィンガー’99』だった。
1R、マグナムは左フックを主軸にパンチとローのコンビネーションでジリジリと金を攻め込んで行く。落ち着いた表情で金の動きを見て左フック。金はあまり手を出さず、まずは様子見の姿勢。
2R、お互いにローを蹴り合い、金はテンカオを突き刺す。マグナムは金が組んでくると首相撲で鮮やかにコカしてみせる。左ジャブを多用し、ローを蹴る金。右アッパーではマグナムのアゴを跳ね上げた。さらに得意の右ストレートを強打。
マグナムは上下のコンビネーションで応戦するが、金の強い攻撃が目立つ。
3R、両者とも打ち合う気満々で前へ出る。パンチが交錯するが、抱きついてしまうのはマグナムの方。金が序盤から蹴り続けていたテンカオが効いているようだ。マグナムが首相撲の要領で金を崩してコカすと不可解なイエローカード。
バテ気味のマグナムは最後の力を振り絞ってレバーブロー、右フックを繰り出していくが、金は圧力をかけてマグナムを下がらせ、組み付いてのヒザ蹴り。
最後は両者がパンチで打ち合ったが、判定は三者とも30−30のドロー。延長戦に突入する。
金は徹底した組みヒザを多用、スタミナ切れのマグナムは苦しそう。組まれ際にフックやアッパーを放つが、すぐに組まれて体力に優る金にヒザを入れられ、押し倒される。判定は三者とも10−9で金。マグナムは金に勝つという想いを果たせなかった。
「始めまして、金です。マグナム選手に凄く頑張って試合をしていただいたので、やりやすかったです。初めてRISEに上がらせてもらいましたが、これでも一生懸命に頑張りました」と金は笑顔でマイクアピールした。
▼第12試合 RISE 60kgタイトルマッチ 3分5R
○板橋 寛(スクランブル渋谷/王者)
KO 2R2分29秒 ※パンチ連打
●尾崎圭司(チームドラゴン/RISE DEAR OR ALIVE TOURNAMENT’06王者/挑戦者)
※板橋がRISE 60kg王座2度目の防衛に成功。
今年1月に初代王者・裕樹を破り、7月にはTURBOを退けて初防衛に成功した板橋が、早くも2度目の防衛戦を迎えた。
挑戦者はこれが約3年ぶりのRISE参戦となる尾崎。2003年にRISEでデビュー、2006年にDEAD OR ALIVEトーナメントを制し、翌年にはK-1MAXにも参戦。今年に入り大幅な減量を敢行し、70kg級から60kg級に転向してKrushライト級GPでは山本元気に敗れるものの、過去のRISEでの実績などが評価され、いきなり板橋とのタイトルマッチが組まれることになった。
「なぜいきなりタイトルマッチなのか分からない。RISEの60kgで頑張っている選手が他にもたくさんいるのに」と、今回のタイトルマッチに不快感を露わにした板橋。その怒りが、試合で爆発した。
1R、尾崎は右のハイキック&ミドルキックをテンポよく繰り出し、蹴り中心の試合を組み立てる。サウスポーの板橋はそれに対し、尾崎が蹴ってくると軸足の左足内股を左インローで狙い撃ち。ジャブ、ローと堅実な攻めで対抗する。
2R、尾崎の右ミドルに対して板橋は徹底的に軸足への左インローを合わせる。
同時にパンチで圧力をかけて尾崎を下がらせ、右、左、右とパンチをヒットさせて尾崎がロープにもたれかかる場面も。そして、尾崎が左ジャブを返してきたところへ左ストレートのカウンター! これでダウンを奪う。
尾崎が立ち上がると、一気にパンチでラッシュをかける板橋。左ストレートを主軸に攻め立て、尾崎をコーナーに詰めてパンチのラッシュ! 尾崎はブロックを固めるが、板橋の左フックが入ってグラつく。一方的な展開となったため、レフェリーはスタンディングダウンを宣告。
レフェリーが間に入ると、尾崎は腰から砕けてマットに倒れる。
何とか立ち上がった尾崎だが、足元がフラついてまともに歩けない。その様子を見たレフェリーがストップをかけ、板橋のKO勝ちが決まった。新旧エース対決は、現エースの板橋が意外とも言える圧倒的な差を見せ付けての勝利となった。
板橋は「RISEのルールではRISEのチャンピオンが一番強いのを証明しないといけないと思っています。ヒジ無しならRISEのチャンピオンが一番というのをこれから証明していきます。そして、スクランブル渋谷が一番強いんです」と高らかに宣言した。板橋はこれで驚異の9連勝。
▼第11試合 HAYATO FINAL MATCH 70kg契約 3分3R延長1R
○TATSUJI(アイアンアックス/RISE DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’05王者)
判定3−0 ※30−26、30−26、30−25
●HAYATO(クロスポイント吉祥寺/UKF世界スーパーウェルター級王者)
※HAYATOはこの試合をもって引退。
2000年にプロデビューし、『K-1
WORLD MAX』を中心に活躍したHAYATOが引退試合を迎えた。「どうしても倒してやりたい相手と戦いたい」と、指名したのは同じくMAXのファイターであるTATSUJI。両者は2006年&2007年の日本代表決定トーナメントで対戦し、いずれもTATSUJIが勝利している。
1R序盤からいきなりフックで打ち合う両者、「変な作戦なしに悔いが残らないよう、完全燃焼でいきます」(HAYATO)、「ラストマッチに失礼無いよう、1Rから持ち味のパンチで攻めて全力で行きます」(TATSUJI)との試合前のコメント通りの闘いを展開する。
HAYATOはパンチに左ミドルキックを混ぜ、TATSUJIは右フックからヒザ蹴り、そして左右フック。
HAYATOはやや動きが悪く、バランスを崩す場面が見られる。TATSUJIはその隙を見逃さずに左右フックでコーナーへ追い詰め、メッタ打ちにしてスタンディングダウンを奪う。逆転しようとフックが大振りになってしまうHAYATOにTATSUJIが前へ出て、HAYATOが仰け反るようなパンチを叩き込んでダウンを追加する。
もう後がないHAYATOを全力で叩き潰しに行くTATSUJI。左フックからの連打で攻めるが、HAYATOはゴングに救われた。
2R、HAYATOは左ミドルを連打し、TATSUJIを近寄らせないようにしてパンチ。フックに右アッパーを合わせるとTATSUJIが目に見えてスローダウンする。離れては危険と見たかTATSUJIは接近戦を仕掛け、ヒジを押し当てて距離を作ってのショートパンチ。HAYATOもジャブを多用して右フックを繰り出す。これでTATSUJIの左目上が切れて流血。
3R、倒そうとして大振りになるHAYATOに、TATSUJIがフックで前へ出る。打ち合いを避けてのヒザ蹴りを連打し、HAYATOがパンチで行くとすぐに組んでのヒザ蹴り。最後はTATSUJIがコーナーに詰めての連打を見せたが、HAYATOも打ち返して試合終了。
2度のダウンを奪い、終始攻め続けたTATSUJIが最大5ポイントの大差をつけて判定勝ち。
しかし、HAYATOも全てを出し切った満足感があったのか、笑顔でTATSUJIを祝福。マイクを持ったTATSUJIは「試合しながら感動しました。HAYATO選手は自分のパンチをもらっても最後まで前へ来て精神力が凄いと思いました。HAYATOさん、お疲れ様です」と労をねぎらい、「自分の父親が還暦を迎えるので、親父、いやまだお父さん、還暦おめでとう。世界チャンピオンになって言いたかったけれど、来年はMAXで世界を獲りに行きます」と父にもメッセージを送った。
その後、HAYATOは引退セレモニーで9年間の現役生活に別れを告げた。
▼第10試合 RISE 70kg級トーナメント2009 決勝戦 -70kg契約 3分3R延長1R
○小宮由紀博(スクランブル渋谷/LIGHTNING TOURNAMENT’07優勝)
KO 1R1分51秒 ※3ノックダウン
●守屋拓郎(スクランブル渋谷/元全日本スーパーウェルター級6位)
※小宮がRISE 70kg級トーナメント2009優勝。
▼第9試合 初代RISE 65kg級王者決定戦 3分5R延長1R
○吉本光志(team B.p.LEGEND/IKMF東洋ライト級王者)
延長R 判定3−0 ※三者とも10−9
●菅原勇介(TARGET/J-NETWORKスーパーライト級王者)
※吉本が初代RISE 65kg級王座に就く。
※本戦の判定は48−48、49−48(吉本)、48−48
▼第8試合 第2代RISE 55kg級王者決定戦 3分5R延長1R
○寺戸伸近(青春塾/第24代全日本キックバンタム級王者、M-1バンタム級王者)
KO 2R1分54秒 ※3ノックダウン
●TOMONORI(OGUNI-GYM/WMCインターコンチネンタル スーパーフライ級王者)
※寺戸が第2代RISE 55kg級王座に就く。
▼第7試合 -60kg契約 3分3R延長1R
○小宮山工介(北斗会館/2008年 RISING ROOKIES CUP 60kg級優勝)
判定3−0 ※30−27、30−26、30−27
●TURBφ(FUTURE_TRIBE ver.O.J/RISE FLASH to CRUSH TOURNAMENT’07王者)
▼第6試合 RISE 70kg級トーナメント2009 準決勝第1試合 -70kg契約 3分3R延長1R
○小宮由紀博(スクランブル渋谷/LIGHTNING TOURNAMENT’07優勝)
判定2−0 ※30−28、30−30、30−29
●池井佑丞(クロスポイント吉祥寺/RISE DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07準優勝)
▼第5試合 RISE 70kg級トーナメント2009 準決勝第2試合 -70kg契約 3分3R延長1R
○守屋拓郎(スクランブル渋谷/元全日本スーパーウェルター級6位)
KO 2R1分35秒 ※右ローキック
●丸山準一(バンゲリングベイ・スピリット/JCUホール)
※守屋が決勝戦に進出。
▼第4試合 RISE 70kg級トーナメント2009 リザーブマッチ -70kg契約 3分3R延長1R
○森田崇文(レーング東中野/2008年 RISING ROOKIES CUP 70kg級優勝)
判定2−0 ※30−29、29−29、30−29
●川端健司(チームドラゴン/RISE DEAD OR ALIVE TOURNAMENT'06 3位)
※森田がトーナメントリザーバーに決定。
▼第3試合 -55kg契約 3分3R
○Dyki(TARGET/2008年 RISING ROOKIES CUP 55kg級準優勝)
ドロー ※28−28、29−29、29−28
●狼鐘闘(club EDO)
▼第2試合 -65kg契約 3分3R
○左右田泰臣(シルバーウルフ/2008年 RISING ROOKIES CUP 65kg級優勝)
判定3−0 ※三者とも30−25
●五城雅範(アカデミアアーザ)
▼第1試合 -60kg契約 3分3R
○仲江川裕人(如心館/KAMINARIMON CLIMAX’07 65kg級優勝)
KO 3R1分40秒 ※左ハイキック
●後藤勝也(池袋BLUE DOG GYM)
▼オープニングファイト第2試合 KAMINARIMON 50kg級ジュニア王者決定戦 2分3R延長1R
○近藤翔吾(総合格闘技道場STF)
判定3−0 ※30−28、30−27、30−27
●白鳥大珠(ティダマンディ八王子)
※近藤がKAMINARIMON 50kg級ジュニア王座に就く。
▼オープニングファイト第1試合 KAMINARIMON 45kg級ジュニア王者決定戦 2分3R延長1R
○小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)
判定3−0 ※30−28、30−29、30−28
●近藤流星(総合格闘技道場STF)
※小笠原がKAMINARIMON 45kg級ジュニア王座に就く。
|