新日本キックボクシング協会/藤本ジム
「SOUL IN THE RING Z」
2009年12月13日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
写真&レポート=鈴木雄一郎
▼ダブルメインイベント(第13試合) 日泰ライト級国際マッチ 3分5R
○石井宏樹(藤本/TOITSU王者元日本ライト級王者/ラジャダムナンスタジアム認定スーパーライト級5位)
KO 1R2分38秒 ※ボディ連打
●シークン・ロムシートーン(タイ/元ルンピニースタジアム認定フェザー級1位)
元日本ライト級“絶対”王者とコールされた石井は、自信に満ち溢れてコールに応じていた。ムエタイ路線をひた走る石井の相手は、元ルンピニーフェザー級1位のシークン。体格差で石井に劣るシークンがどう出てくるかが見物である。
1R開始早々、石井が回り込んで左ロー、右ローとつなぎ、右ボディーストレート、左ボディと上下に打ち分けていく。サウスポーのシークンは左ミドルを中心に応戦。
的確に左ローを放ちつつ、距離をとって右ローを追撃する石井。シークンは左ミドルを放つが右ローを返す。ジリジリと距離を詰めていく石井は、シークンを赤コーナー際に詰めると右ボディストレート、左ボディと一気に畳み掛けようとするも、ガードをしながら辛くもコーナーから脱出するシークン。
そして左ミドルを放ち、反撃の姿勢を見せる。
ロープ際に追い詰めてパンチの連打をすると、シークンをニュートラルコーナーへ追い詰めて、左右フックとボディ打ちの連打! 石井の猛攻に崩れ落ちるシークンは悶絶、10カウントで立ち上がれず。そのままKOとなった。
今年は打倒ムエタイ路線をひた走り、全て完勝している石井。ラジャのタイトル再挑戦も現実となる日はそう遠くはないのかもしれない。
▼ダブルメインイベント(第12試合) 日本ヘビー級タイトルマッチ 3分5R
○松本哉朗(藤本/同級王者)
TKO 2R1分37秒 ※右ヒジ
●嚴 士鎔(伊原/同級3位)
※松本が初防衛に成功
松本がヘビー級王座の初防衛戦を行う。ヘビー級では決して大きいほうではないだけに、体重で上回る厳がパワーでねじ伏せてくることが予想される。ミドル級時代に培ったスピードとテクニックがヘビー級でどこまで通用するかが楽しみである。
1R、ゴングと共にダッシュして突っ込んで右ストレートを放つ厳。そのままパンチの打ち合い、そして蹴り合いの展開になっていく。
松本はフックやアッパー、左ミドルを豪快に当てていく。厳は右ローを中心に松本に応戦。右ローからワンツー、組みを仕掛ける厳だが、松本が前蹴りで牽制し、ジャブ、右ミドル、右アッパーと次々に仕掛けていく。
2R、左フック、右アッパーを仕掛けて先手を打った松本。厳がパンチの打ち合いを仕掛けると、松本がこれに応じ、激しいパンチの打ち合いに。
これに場内が沸き上がり、両者の攻防の激しさが増していく。距離を取って左ミドルを放つ松本だが、厳はカウンターで左ストレートを返す。
再び距離を取った松本が飛びヒザ! 直後に右ストレート、左ローとつないでいく。そして、松本が狙い済まして放った右ヒジが厳の額を切り裂く!大量の出血が見られたと同時にドクターチェックへ。あまりの傷の深さに即ストップ。右ヒジ一閃で初防衛を果たし、年内最後の試合を強烈な右ヒジで締め括った。
▼セミファイナル(第11試合) 日泰ウェルター級国際マッチ 3分5R
○クンスック・アラビアジム(タイ/元ルンピニー&ラジャダムナンライト級王者)
判定2−0 ※50−50、49−47、50−49
●緑川 創(藤本/日本ウェルター級王者)
王者になった緑川の今年最後の大一番、それがムエタイ超えだ。ラジャ・ルンピニーでベルトを巻き、タイのK-1MAXと言われているS-1トーナメントを制覇したクンスックを迎え撃つ。キャリアで劣る緑川が、どこまで立ち向かえるか?
1R、開始早々、ジャブから右ボディストレートを放つ緑川は前に出て距離を詰めていく。クンスックは様子見なのか、緑川の出方を見ているようだ。そんなクンスックに緑川はロープに追い詰めて右ミドル!更に右フックを追撃する緑川。
しかしクンスックは右ハイを放ち、更に左ミドルを放ち、緑川のガードをこじ開ける。終盤に緑川はワンツー左フック、右ボディストレート、左フックを当てていき、クンスックを追い詰めていく。
2R、左右のローを打ち分ける緑川にクンスックは左ハイを返す。緑川は右ボディストレートを多用していく。左フックから右ボディストレートを仕掛けた緑川に、クンスックはタイミングを合わせて強烈な左ミドルを放つ。
右ローを何とか返した緑川は、回り込んで左ローを放つが、今度は強烈な右ミドルを返すクンスック。緑川がワンツー、左フックを放つが空を切ったところでゴング。
3R、右ボディストレートから左フックを仕掛けた緑川。クンスックは右ミドルを返し、左ミドル、左ローと足技が冴え渡る。緑川が右ローを返したところにクンスックが左ハイ、直後にワンツーを追撃。右ローを返す緑川。前に出てくるクンスックは左ミドル、左ローを放ち緑川にプレッシャーをかけていく。
4R、左フックから右ローとすばやいコンビネーションをつなげる緑川。クンスックが左ミドルを放つと、豪快な音が鳴り響くと共に、緑川のガードをこじ開ける。距離をとり、体勢を整えた緑川はワンツー右ロー、左フック右ローと反撃していく。クンスックは左ミドルを放ちながら距離をとっていく。
5R、緑川が右ローを放つも、クンスックにかわされてしまう。前蹴りで牽制する緑川だが、クンスックが左ローを合わせ、左ミドルを追撃。緑川が右ボディストレート、左フック、右ストレートをつなげ、クンスックに応戦していく。終盤はパンチの打ち合いになるも、首相撲からもみ合いになり、最終Rのゴングが鳴り響いた。
緑川は両手を挙げて勝利をアピールするも、勝利者コールはクンスック。ムエタイの壁を乗り越えることができなかった緑川だが、善戦していただけに、悔しい結果となった。
▼第10試合 日本ライト級 ランキング戦 3分3R
○松本芳道(八景/同級2位)
TKO 3R1分07秒 ※レフェリーストップ(ヒジによる出血がひどく、続行不可能と判断)
●中尾 満(伊原/同級4位)
▼第9試合 日本ミドル級ランキング戦 3分3R
△阿久澤 英一(山田/同級2位)
ドロー 判定0−0 ※29−29、29−29、30−30
△榊 克幸(トーエル/同級6位)
▼第8試合 日本ライト級 ランキング戦 3分3R
○勝次 (藤本/同級6位)
判定3−0 ※三者とも30−26
●平野一誠 (トーエル/同級3位)
▼第7試合 日本フェザー級 ランキング戦 3分3R
△田中義人(伊原/同級5位)
ドロー 判定1−0 ※30−30、30−30、30−29
△内田雅之(藤本/同級4位)
▼第6試合 日本バンタム級 3分3R
○江幡 塁(伊原土浦)
判定3−0 ※30−28、30−29、30−28
●阿部泰彦(JMN/同級2位)
▼第5試合 日本ウェルター級 ランキング戦 3分3R
○後藤高志(トーエル/同級7位)
判定3−0 ※29−27、30−27、30−27
●隼 侍(伊原稲城/同級6位)
※2Rに隼侍は右ストレートでダウン1あり
▼第4試合 日本ウェルター級 3分3R
○ロッキー壮大(治政館)
判定3−0 ※20−19、20−18、20−19)
●小川大介(トーエル)
▼第3試合 日本フェザー級 3分2R
△平井 順(トーエル)
ドロー ※判定1−0 ※20−20、20−20、20−19
△森本竜太(治政館)
▼第2試合 日本ミドル級 3分2R
−ショウケン(山田)
無効試合 1R0分35秒 ※双方の偶然のバッティングにより続行不可能
−梅崎和彦(治政館)
▼第1試合 日本ウェルター級 3分2R
○後藤綾亮(藤本)
判定3−0 ※20−17、19−17、20−18
●林 泰倉(トーエル)
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