12月13日(日)東京・新宿FACEにて、プロフェッショナル修斗公式戦「THE ROOKIE TOURNAMENT 09 FINAL」が開催された。
今年1年をかけて争われた新人王決定トーナメントの決勝戦が行われた今大会。すでに佐藤洋一郎の優勝が決まっているミドル級を除く6階級で新人王が誕生した。
毎年ハイレベルな試合が繰り広げられる決勝戦だが、今年は6試合中3試合が本戦ドローになり、延長戦で優勝者が決まる接戦が続出。例年以上に実力の拮抗した決勝戦となった。 そんな今年のトーナメントで見事にMVPに輝いたのが山本“KID”徳郁率いるKRAZY
BEEに所属する弱冠19歳の矢地祐介。矢地は1回戦で丸井憲一郎を判定で下すと、準決勝では小林ミツルを1RでKOし、決勝戦では公式戦4戦4勝のジャックナイフツネオと対戦。 序盤はテイクダウンを奪われる苦しい展開の矢地だったが、1R終了間際に三角絞めを極めかけると、2Rにジャックナイフの片足タックルにカウンターのアームロック! スタンドの状態から一気にジャックナイフの右腕を絞り上げて、そのまま一本勝ち。新人王トーナメントを制すと共にMVPを受賞している。試合結果・各階級の新人王&三賞は以下の通り。 ■2009年度 修斗新人王
フライ級 ろん(柔術兄弟) バンタム級 飛猿☆No.2(PUREBRED川口REDIPS) フェザー級 吉田圭多(総合格闘技道場コブラ会)
ライト級 矢地祐介(KRAZY BEE) ウェルター級 松本光史(MASTER JAPAN) ミドル級 佐藤洋一郎(グレイシーバッハ東京)
ライトヘビー級 ジャイアン貴裕(パラエストラ松戸) MVP=矢地祐介 技能賞=松本光史 敢闘賞=佐藤洋一郎 サステイン
「THE ROOKIE TOURNAMENT 09 FINAL」 2009年12月13日(日)東京・新宿FACE
開場17:00 開始18:00
▼第6試合 新人王決定トーナメント ライト級 決勝戦 5分2R
○矢地祐介(KRAZY BEE) 一本 2R2分21秒 ※チキンウィングアームロック ●ジャックナイフツネオ(シューティングジム大阪)
1回戦で丸井憲一郎を判定で下し、準決勝では小林ミツルを1RでKOしている矢地。対するジャックナイフはモヒカン&ロングスパッツが特徴の超ハイテンション選手。トーナメントでは沖喜祥尚、中山浩彰を下している。 1R、矢地のハイキックをブロックしてジャックナイフがテイクダウン。ガードポジションから腕十字や三角絞めを狙う矢地。ジャックナイフはそれを潰してパンチを落とす。試合がスタンドに戻ると激しく打ち合う両者。再びジャックナイフがグラウンドで上を取ってパンチを落とすが、矢地は下から三角絞めを仕掛ける。 2R、今度は矢地がジャックナイフをテイクダウン。ジャックナイフが片足タックルの要領で体を起こして立ち上がるが、ここで矢地がカウンターのアームロック! 一気にグラウンドに持ち込んでジャックナイフの右腕を絞り上げ、矢地が見事な一本勝ちを収めた。
▼第5試合 新人王決定トーナメント フライ級 決勝戦 5分2R
△ろん(柔術兄弟) 判定0−0 ※3者とも19−19 △天風 ゆうすけ(ピロクテテス新潟) ※延長Rでろんが判定3−0で勝利、トーナメント優勝
三重のろんVS新潟の天風という顔合わせになったフライ級。1Rは天風がテイクダウンを奪うと、ろんはガードから足を効かせて天風を攻める。天風はその仕掛けをディフェンスしながら、こつこつとパンチを落とす。 2Rはろんがテイクダウンを奪い、トップポジションをキープ。天風もテイクダウンを奪い返す展開となるが、本戦の判定はドロー。延長に入るとろんが先に天風をテイクダウンし、ポジショニングで天風を圧倒した。
▼第4試合 新人王決定トーナメント フェザー級 決勝戦 5分2R
△吉田圭多(総合格闘技道場コブラ会) 判定0−1 ※19−20、19−19、19−19 △越智晴雄(パラエストラ愛媛) ※延長Rで吉田が判定3−0で勝利、トーナメント優勝
公式戦無敗のままで決勝に駒を進めた吉田。対する越智は2回戦・準決勝を不戦勝という形で勝ち上がったが、ここまでの4勝は全て一本かKO勝利。
1R、リーチを生かして組んでからのヒザ蹴りで攻める吉田。越智は鋭い踏み込みから左右のフックで前に出る。
2R、吉田は越智の打撃にタックルを合わせていくが、そこに越智がフロントチョーク。吉田は必死にそれを凌いで、スタンドでは打撃とテイクダウンを織り交ぜて闘う。
越智も右ストレートで前進。やや越智が有利に試合を進めていたが本戦はドロー。延長に入ると、吉田が息を吹き返し、遠目からの打撃で越智を削り、テイクダウン。終盤にはマウントポジションを奪い、勝利を決定付けた。
▼第3試合 新人王決定トーナメント ウェルター級 決勝戦 5分2R
○松本光史(MASTER JAPAN) 判定3−0 ※20−19、20−18、20−18 ●ジプシータロー(シューティングジム大阪)
トーナメント1回戦がデビュー戦となった松本だが、ここまで全て一本勝ちと新人離れした強さを見せている。一方のジプシーは接戦を制しての決勝進出。対照的な勝ち上がりを見せた2人の決勝戦となった。 試合は1R序盤から松本がしつこいタックルでジプシーをテイクダウン。しかしジプシーはすぐに立ち上がり、松本にグラウンドでの展開を許さない。それでも松本はタックルに入り続け、ジプシーを圧倒。ジプシーも組み際の打撃、首相撲からのヒザ蹴りで応戦するが、松本がそれを圧力で押し切った。
▼第2試合 新人王決定トーナメント バンタム級 決勝戦 5分2R
△大塚のぞみ(TEAM LOCKS) 判定1−1 ※19−19、20−19、19−20 △飛猿☆No.02(PUREBRED川口REDIPS)
※延長Rで飛猿が判定3−0で勝利、トーナメント優勝
共に22歳で2008年デビューという同期対決となった一戦。昨年6月に両者は一度、対戦しているが、その時は大塚がTKO勝利を収めている。 1R、テイクダウンで優位に立ったのは大塚。飛猿はガードポジションからのアームロックとオモプラッタで反撃を試みるが、大塚はそれを潰してパンチを落とす。しかし2Rに入ると、飛猿が果敢にタックルに入り、大塚をコントロール。テイクダウンを許してもオモプラッタ、三角を仕掛ける。 試合は延長となるが、延長でも飛猿はしつこくタックル。何度か大塚をマットに寝かせることに成功。粘り強い試合運びで新人王をもぎ取った。
▼第1試合 新人王決定トーナメント ライトヘビー級 決勝戦 5分2R
○“ジャイアン”貴裕(パラエストラ松戸) 一本 1R3分52秒 ※スリーパーホールド ●後藤高士(パラエストラ加古川)
ジャイアンはドラえもんのジャイアンカラーのパンツを履いて試合に挑む。対する後藤は準決勝では腕十字による一本勝ちを収めている。 1R、パンチとレスリングで互角の展開が続いたが、ジャイアンが小手投げで後藤をテイクダウン。
サイドポジションで上になると、じっくり後藤を押さえ込みながらマウントへ。ここからパウンドを効かせると、最後はバックからスリーパー。一本勝ちで優勝を決めた。
▼メインイベント(第9試合) ウェルター級 5分2R
○ガイ・デルモ(アメリカ/TEAM BLAZE脇町) 判定3−0 ※20−18、20−18、20−17 ●マテウス・イリエ・ネキオ(ブラジル/PUREBRED大宮) ▼セミファイナル(第8試合) フライ級 5分2R
○猿丸ジュンジ(シューティングジム横浜) 判定3−0 ※3者とも20−17 ●ヒートたけし(和術慧舟會RJW/同級世界6位) ▼第7試合 フェザー級
5分2R ○直撃我聞(PUREBRED大宮) 判定3−0 ※3者とも20−18 ●根津優太(和術慧舟會東京本部) |