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【修斗】佐藤ルミナの愛弟子・土屋大喜が接戦を制して環太平洋王者に!

2010/01/23


サステイン
「プロフェッショナル修斗公式戦
The Way of SHOOTO〜Like a Tiger、Like a Dragon〜」

2010年1月23日(土)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:00

▼メインイベント(第10試合) 環太平洋ライト級王者決定戦 5分3R
○土屋大喜(roots/同級7位)
判定3−0 ※30−28、30−27、29−28
●門脇英基(和術慧舟會東京本部/元同級世界王者・現同級3位)
※土屋が第4代王者に就く。

 リオン武の世界王者奪取に伴い、空位となっていた環太平洋のベルトをかけて門脇と土屋が対戦。元世界王者でもある門脇は2度目のタイトル奪取を、土屋は師匠・佐藤ルミナが初代王者だったベルトを目指し、今大会のメインイベントで激突した。

 1R、土屋は細かくフェイントを入れながら、ジャブ、右ロー、右ストレート、右フックを次々と繰り出していく。門脇はそれをしっかりとディフェンスし、土屋のパンチに合わせて片足タックル。

 そのまま土屋に尻餅をつかせてテイクダウンを狙うが、土屋はマットに手をつき、コーナーとロープに体を預けるようにして立ち上がる。試合がスタンドに戻ると土屋が右ローを蹴りながら、それをフェイントにした右ストレート。

 門脇は土屋が間合いを詰めてくるところに右のヒザ蹴りを合わせる。しかしアグレッシブに手数を出し続ける土屋の右フックがヒット! これで門脇が後退する。

 2R、ここもローを蹴りながら、右フックを狙う土屋。そこに門脇の右のヒザ蹴りがヒットするが、土屋は下がることなく前進。右アッパーを打ち込み、そこからパンチをまとめて門脇を下がらせる。しかし門脇は土屋のパンチに合わせて片足タックル。

 土屋はそれを必死に切ろうとするが、門脇は土屋の後ろに周り込みながら、土屋をマットに寝かせる。ハーフガードで上になった門脇は、土屋の首の後ろに手を回し、土屋の上体を固めてコツコツとパンチを落とす。門脇がパンチを落としていたものの、レフェリーはブレイク。試合がスタンドに戻ると、土屋が右ストレートから右ハイキック! これは当たりが浅かったものの、土屋は右フックで門脇を下がらせる。

 3R、ここも右フックから一気に連打をまとめる土屋だが、門脇は果敢に片足タックルを仕掛けて土屋に組み付く。コーナーに体を預けてテイクダウンを阻止する土屋。

 しかし門脇も必死に土屋の体にくらいつき、立った状態の土屋の後ろに周り込みテイクダウン。そして立ち上がろうとした土屋の腕を狙って、必殺のカドワキスペシャルへ!(※腹固め+スリーパーホールド)

 土屋はスリーパーだけはとらせまいと、必死に自分の顎を引いてディフェンスする。門脇はならばと土屋の顔面に鉄槌とパウンドを連打。するとここでもレフェリーはブレイクを命じ、試合はスタンドに戻る。

 再開後、土屋は一気に門脇をコーナーまで詰めて左右のパンチを連打! 門脇は両手でガードを固めて必死にそれをディフェンス。土屋はガードの間を狙ってヒザ蹴りを突き上げるが、門脇も土屋の猛攻を凌いで右ストレートを強振! これが土屋の顔面を捉える!

 しかし土屋はそれでもパンチで前進を続けて、門脇に連打をまとめる。門脇もそこにパンチを返していくが、土屋が最後まで前に出続けて試合終了となった。判定は3−0で土屋。門脇との接戦を制した土屋が師であるルミナが初代王者だったベルトを腰に巻いた。

 インタビュースペースでは「とにかく必死にやりました。自分の中ではピンチの記憶しかないです。何発か手応えのあるパンチがあったんですけど、まだ倒せるパンチじゃないってことですね。3Rに門脇選手の得意な形になったんですけど、かっこ悪くてもいいから耐えようと思ってました。(3Rのブレイク後のラッシュは?)固められている時から『もしブレイクになったらラッシュしよう』って考えてました」と試合を振り返った土屋。

 デビューから7戦目での王座戴冠はスピード出世とも言える結果だが、土屋は「この試合もまだ早いと思っていたし、まだまだ強い人はたくさんいます。次の試合がノンタイトルでも防衛戦でも、必死に試合をやるだけです」と今後の抱負についてコメント。

 師であるルミナも「やることはやったし、100点満点で85点くらいの割といい点数でもいいんじゃないですかね(笑)。今日はピンチを脱出して、気持ちも前に出た試合をしたし、まずはいい試合をして良かったなと思います。本人の言葉にもあったように、まだまだこれからです」と土屋の更なる飛躍に期待を寄せた。



▼セミファイナル(第9試合) ライト級 5分3R
○リオン武(シューティングジム横浜/同級世界王者)
一本 3R4分11秒 ※腕ひしぎ十字固め
●ジェラルド・ロバート(アメリカ/Fit NHB)

 世界王者リオンにとって2010年の初陣となったこの試合。しかしリオンは減量に失敗し、前日計量ではリミットをクリアできず。試合当日の今朝に何とか計量をパスしたものの、コンディションに不安を残す形で試合を迎えることになる。

 対戦相手のロバートは全身にタトゥーをほどこし、顔にストリートファイトでつけた傷を持つという危険な雰囲気を持つアメリカ人ファイターだ。

 1R、前蹴りで距離を取ろうとするロバートに対し、リオンは得意の右ストレート。距離が開くと強烈な右ローでロバートを蹴り込んで行く。

 ロバートはそれを受けてすぐにパンチを返し、体を左右の振りながらワンツー、左ミドルを蹴っていくが、リオンはそれを落ち着いてディフェンス。確実に右ローを当てて、ラウンド終了間際にはロバートのタックルを切ってスリーパーを狙う。

 2Rに入ってもロバートのパンチにペースを崩すことなく、前蹴り、右ストレート、右ローを当てていくリオン。ロバートもボディへのジャブから顔面への右ストレートで前に出て行くが、リオンのガードは固い。右ローを中心に攻撃を続けるリオンだったが、ロバートの動きを止まらず。

 ならばとリオンはロバートの左フックにタックルを合わせて、ロバートをテイクダウン。パンチを落としつつパスガード、マウントポジションを奪うが、ここも残り時間がなく、ラウンド終了となる。

 3R、ここまで打撃をメインに試合を組み立ててきたリオンだったが、ここはすぐにロバートに組み付いてテイクダウン。パスガードとパウンドを織り交ぜて、確実にロバートにダメージを与えていく。

 ロバートも必死に足を利かせて、リオンの攻撃をディフェンスするが、リオンがマウントポジションを奪取。じっくりとロバートを押さえ込んだリオンは、残り1分を切ったところで腕十字! 減量苦で動きに精彩を欠いたリオンだったが、最後はきっちりと一本勝ちを収めて、世界王者の貫禄を見せた。

 試合後、マイクを持ったリオンは「減量に失敗しちゃって力が出なくてすいません。正直、しんどかったです」と苦笑い。しかし「5月はちゃんと仕上げて来るんで、日沖発選手とやりたいです。日沖選手、僕と戦ってください!」と現在世界ランキング1位で、まだ対戦経験のない日沖発との防衛戦をアピールした。



▼第8試合 フライ級 5分3R
○阿部博之(SHOOTO GYM K’z FACTORY/同級世界9位)
判定3−0 ※30−27、30−28、30−27
●ATCHアナーキー(パラエストラ東京/同級世界1位)

 初代世界王者ランバー・ソムデートM16が誕生したフライ級でランカー対決が実現。現在3連勝中のATCHは世界1位にランキング。

 対する阿部は昨年9月の吉岡広明戦こそ一本負けを喫したものの、抜群の極めの強さを誇り、5勝のうち4勝が一本勝ちという成績を残している。ランバーのベルトに手をかけるのはどっちだ!?

 1R、互いにサウスポーの両者。阿部はジャブ、右フックを打ちながら前に出てATCHに組み付く。ATCHは距離を取りながらテイクダウンを阻止するが、阿部が右フックからのタックルでATCHをテイクダウンする。

 阿部はATCHの上体を押さえ込んでパスガード、横センタクバサミ(※両足で相手の首を絞める)からアームロック、腕十字を狙うが極まらない。試合がスタンドに戻るとATCHが左ストレート、左ロー。しかし阿部が左ストレートを当ててATCHを下がらせる。

 2R、阿部はタックルのフェイントを入れつつ、左ストレートから右フック。タックルとパンチを織り交ぜて、ATCHを後退させる。ATCHは阿部のタックルを切って、鋭いローを蹴っていくが、阿部はATCHをロープまで押し込んでテイクダウンを奪う。ガードポジションから足を利かせるATCHだったが、阿部はそれを飛び越えるようにしてパスガード。バック、マウントとポジショニングで攻める。

 3R、左ローを基点に、左ストレートから右フックで前に出るATCH。阿部もそれを押し返して同じように左ストレートと右フックを当てる。しかし徐々にATCHが打撃の圧力を増して、阿部をロープ際まで詰めてパンチをまとめる。ATCHのパンチで守勢に回る阿部だったが、終了間際に豪快な投げでATCHをテイクダウン! 一気にマウントポジションを奪うと、そこから腕十字を仕掛けていく。阿部が持ち前のテイクダウン・寝技の強さを見せて、世界1位のATCHを破る金星を挙げた。


▼第7試合 ウェルター級 5分3R
○児山佳宏(パラエストラ松戸/同級環太平洋9位)
判定3−0 ※30−26、30−25、30−24
●ウエタユウ(PUREBRED京都/同級世界10位)

 昨年11月のJCBホール大会で加藤鉄史をKOし、2年8カ月ぶりの修斗復帰戦を飾った児山。対するウエタは朴光哲に敗れるまで、無敗街道を突き進んでいた関西の有望株。

 朴に敗れた後の佐々木信治戦では佐々木に圧勝し、世界ランキング入りも果たした。互いに実力者同士、生き残りをかけたサバイバルマッチとなった。

 1R、左ジャブとフックのフェイントで距離を取るウエタに対して児山はタックルを狙う。すぐにはテイクダウンできない児山だったが、タックルのフェイントから左フック! この一発でウエタをロープまで吹っ飛ばすと、一気にパウンドで攻め込んでいく。

 何とか立ち上がったウエタは再び左で距離を取りつつ、右ストレートから左フック。徐々に打撃の手数を増やしていくが、児山はパンチとタックル。そして児山が再び左フックでウエタに尻餅をつかせると、パウンドでウエタを攻め込む。

 2R、ウエタが左フックを放ったところに、児山がカウンターのタックルを合わせてテイクダウンを奪う。ここから児山はウエタの蹴り上げをさばきつつ、ウエタの顔面にパンチを落とす。ウエタもそれをブロックしつつ、立ち上がって試合をスタンドへ戻す。ウエタはジャブをつきながら右ストレート! これが児山の顔面にヒットするが、児山はウエタに組み付くとテイクダウンからのパウンドで攻め続ける。

 3R、ポイントでリードを許しているウエタは距離を取りながら飛びヒザ蹴り! 形勢逆転の一発を狙うが、児山がそれをキャッチしてテイクダウンを奪う。ここまでのラウンドと同じようにウエタを寝かせ続けてパンチを落とす児山。ウエタは児山の腕を抱えるようにして立ち上がる。そしてウエタが右ストレート!

 児山の顔面を捉えるものの、当たりは浅い。逆に児山がウエタの右ストレートをかわしてタックル、しつこくウエタにテイクダウンを仕掛ける。ここで試合は終了となり、児山がテイクダウン&パウンドをフルに活かした試合運びでウエタを下した。


▼第6試合 ミドル級 5分3R
○佐藤洋一郎(グレイシー・バッハ東京/同級世界6位/2009年同級新人王)
一本 1R2分23秒 ※スリーパーホールド
●佐藤拓也(PUREBRED京都/同級環太平洋5位/2008年同級新人王)

 活性化を見せつつあるミドル級のホープ対決。佐藤洋一郎は昨年の新人王でありながら、ワンマッチでもキャリアを積み、世界ランキング入り&バーリトゥードジャパン出場を果たした。一方の佐藤拓也は一昨年の新人王で、昨年は奥野泰輔と小西“獅子”優樹を下している。

 1R、サウスポーの佐藤拓は左ストレートを顔面とボディに打ち分け、そこから右フックを返す。これで前に出て行く佐藤拓だったが、佐藤洋がそれを空振りさせて右のショートフック、そして返しの左フック! これで佐藤拓が前のめりに倒れる。ここから佐藤洋はすぐに佐藤拓にパウンドで襲い掛かり、バックに周りこむとスリーパー! これががっちりと入り佐藤拓がタップ。佐藤洋が見事な一本勝ちを収めた。


▼第5試合 ライト級 5分2R
○美木 航(NATURAL9)
KO 1R3分15秒 ※左ヒザ蹴り
●ジョン・ジンソク(韓国/パラエストラ清州)

 5年ぶりの修斗復帰でパンクラスでキャリアを積んだコリアン・シューターのジンソクと対戦した美木。

 美木はサウスポーからジャブで距離を取って右フック、左ストレートを打つ。ジンソクもパンチを返して前に出ていくが、そこに美木が狙い済ました左のヒザ蹴り!

 これがジンソクのボディに突き刺さり、そのままマットにうずくまり試合終了。美木が必殺技のヒザ蹴りでジンソクを下した。


▼第4試合 ウェルター級 5分2R
―小知和 晋(和術慧舟會東京本部)
試合中止
―キム・ホ・ズン(韓国/グリ・チョンム)

 前日計量を無事にパスした小知和だったが、計量後に脱水症状で倒れ、一時は意識を失う状態に。その後、体調は回復し、病院での診察で異常なしと判断されたものの、話し合いの結果、試合中止となった。

▼第3試合 バンタム級 5分2R
○戸澤真澄美(GRABAKA)
判定3−0 ※3者とも20−18
●小泉慶嗣(和術慧舟會東京本部)

▼第2試合 新人王決定トーナメント1回戦 ミドル級 5分2R
○岡野裕城(マッハ道場)
判定3−0 ※3者とも20−18
●瀬戸哲男(極真会館浅草道場)

▼第1試合 新人王決定トーナメント1回戦 バンタム級 5分2R
△ランボー宏輔(パラエストラ千葉)
判定0−0 ※3者とも19−19
△金内雄哉(グレイシー・バッハ東京)
※優勢2−1でランボーが2回戦進出

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