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【M-1ジュニア】3階級で新王者誕生!伊藤紗弥は初防衛に成功、溝口達也は王座陥落

2010/03/28



 3月28日(日)東京・大森ゴールドジムサウス東京ANNEXにて、M-1ジュニアの5大タイトル戦が行われた。尚武会の溝口達也と伊藤紗弥が初防衛戦を迎える他は、上位ランカー同士の王座決定戦となった。

 25kg級では、彗星の如く現れた、安本晴翔(士道館橋本道場)と、ここ最近、絶好調の状態が続いている大西陸(フリー)が激突。両者は1月のムエロークジュニアでベストバウト賞を受賞するも、ドローに終わっている。

 この一戦でベルトを賭けた形で決着をつけることとなる。首相撲からヒザで攻め立てる安本に対して、大西はワンツーや右ローで応戦・前に出るスタイルをとっていく。前に出てくる大西に、ひるむことなく、しつこく首相撲からヒザをつなげ、大西の動きを封じていく。結局、この首相撲からヒザが決め手となり、安本が判定でフルマーク。新王者となった。

 30kg級では、“突貫小僧”溝口達也(尚武会)が、次期挑戦者決定トーナメントを制覇した稲垣柊(WSR蕨)を迎えての初防衛戦を行うこととなった。ワンツーを中心に前に出る溝口に、稲垣は左右のミドルを使い分けていく。

 やや下がり気味の稲垣に、徐々にプレッシャーをかけていく溝口。しかし、中盤から稲垣がミドルや首相撲で猛追をかけていき、追い上げを見せて溝口を破り、稲垣が新王者となった。

 35kg級では、“天才少女”伊藤紗弥(尚武会)が、次期挑戦者決定トーナメントを制覇した名倉彗悟(堀切KMC桜)を迎えて初防衛戦を迎える。両者は過去に3度対戦し、いずれも伊藤が勝利している。4度目の対戦ということもあり、これ以上の連敗は決して許されないだけに、リベンジと共に王座奪還を果たしたいところだろう。伊藤は初防衛戦を制して王者としての誇りを見せ付けておきたいところ。

 ローやミドル、回り込んで左ローと、多彩に攻めていく伊藤。前蹴りで牽制しながら自分の距離を保っていく。名倉は距離をとって右ローを放ち、ワンツーを追撃していく。伊藤は前蹴りやミドルで徐々に圧力をかけていき、前に出ていく。伊藤の圧力に押されてか、名倉が下がるシーンが目立つ。その後、伊藤が手数で圧倒し、フルマーク判定で伊藤が初防衛に成功した。

 40kg級では、2月のM-1アマチュア大会で激突した野上克輝(WSR九州)と坂入泰士(ドージョー☆シャカリキ)がダイレクトリマッチで空位となった王座を争うこととなった。野上が右ローで1Rで秒殺KO勝ちを収めている。坂入は野上に勝てば一気に40kg級のトップクラスに躍り出ることとなる。

 ゴングが鳴ると同時に、野上が突っ込み、強烈な右ローを叩き込んでいく。腰を落とした坂入に容赦なく野上が右ローをしかけていく。そして青コーナーにつめて、とどめの右ロー!坂入からダウンを奪う。カウントが進むも、ダメージが深く、レフリーが試合をストップ。そのままKOとなり、野上が35kg級に続き、40kg級王座を獲得。2階級制覇に成功した。

 45kg級では、2月のM-1アマチュア大会で小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)のローブローにより、梶颯(Kickbox)の反則勝ちという不本意な結果となった。リマッチの機会が王座決定戦という形で実現。空位の王座を賭けた“完全決着戦”となる。

 序盤、小笠原は様子見なのか、梶の出方を探っている。時折左ミドルを放つ程度だ。梶はミドルは右ハイで前に出ていく。ロープ際で首相撲からヒザの展開が続き、互いに一歩も退かない。終盤、梶がスタミナを切らしてきたのか、動きに精彩を欠き始める。左右のミドル、テンカオと手数を増やして梶に攻めていく。結果、小笠原がフルマーク判定で梶を下し、カミナリモンに続き、M-145kg級の王座を獲得し、2冠王者となった。

 また、ワンマッチでは、初代M-1 25kg級王者の服部柊斗(鍛錬会)が手数で圧倒して判定で勝利。また、M-1 50kg級王者の名倉拓海(堀切KMC桜)は得意の首相撲が出ず、いいところがないまま、山浦俊一(フリー)に敗れる波乱が起きた。

 14日にテレビ朝日で放送された「熱血!ホンキ応援団」に出演した優音(藤原ジム)も参戦。距離をとり、間合いを図るも、首相撲で苦戦を強いられることに。ローやミドルで徐々に巻き返していき、判定で勝利。

 なお、次回大会は5月23日(日)千葉・天王台ジムにて開催予定となっている。


M-1MC
「M-1 FAIRTEX SINGHA BEER ムエタイチャレンジ
第33回ウィラサクレックジムアマチュア大会
M-1 Kid's CHAMPION CARNIVAL 2010」

2010年3月28日(日)東京・大森ゴールドジムサウス東京ANNEX
計量10:00 開始10:45

<試合結果>

▼M-1 25kg級王座決定戦
○安本晴翔(士道館橋本道場/同級1位)
判定3-0 ※30-29、30-28、30-28
●大西陸(フリー/同級2位)
※安本が第2代M-1 25kg級新王者に



▼M-1 30kg級タイトルマッチ
○稲垣 柊(WSR蕨/同級1位)
判定2-1 ※30-28、29-30、30-28
●溝口達也(尚武会/同級王者)
※稲垣が第4代M-1 30kg級新王者に


▼M-1 35kg級タイトルマッチ
○伊藤紗弥(尚武会/同級王者)
判定2-0 ※30-29、30-30、30-28
●名倉彗悟(堀切KMC桜/同級1位)
※伊藤が初防衛に成功

▼M-1 40kg級王座決定戦
○野上克輝(WSR九州/同級1位)
KO 1R34秒 ※右ローキック
●坂入泰士(ドージョー☆シャカリキ/同級8位)
※野上が第3代M-1 40kg級新王者に。35kg級に続き、2階級制覇達成


▼M-1 45kg級王座決定戦
○小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/同級2位)
判定3-0(30-28、30-28、30-27)
●梶颯(Kickbox/同級1位)
※小笠原が第2代M-1 45kg級新王者に。カミナリモン45kg級に続き、2冠王者達成



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