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【K-1】京太郎がアーツを完全KOで王座防衛!ハリ、シュルトは危なげなく勝利

2010/04/03


FEG
「K-1 WORLD GP 2010 IN YOKOHAMA」

2010年4月3日(土)神奈川・横浜アリーナ
開場16:00 開始17:00
※オープニングファイトは16:20〜


▼メインイベント(第7試合) 3分3R延長2R
○バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム/K-1 WORLD GP 2009準優勝)
判定 3-0 ※3者とも30-26
●アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ/フリー/K-1 WORLD GP 2003 in Paris優勝)

 オランダのアムステルダム市内で起きた暴行事件の容疑者として取調べを受けるなど、今大会への出場が危ぶまれていたバダ・ハリが試合前日に日本入り。2月It's Showtimeでのムラッド・ボウジディ戦以来(2RKO勝利でIt's Showtimeヘビー級王者になる)となる今年2戦目を日本で行なう。

 昨年はK-1 WORLD GP 2009 FINAL決勝戦でセーム・シュルトに敗れたものの、黒星はシュルト戦の1敗のみ。そのシュルトにもIt's ShowtimeのワンマッチではKOに下しており、K-1の新たな顔として期待が大きいだけに、今回の直前での来日でコンディションが心配される。

 対するイグナショフは、05年のボンヤスキー戦(延長判定負け)以来、5年ぶりの日本での試合。その間、海外では13戦(8勝5敗)をこなしており、昨年10月にはオランダでシュルトに判定負けを喫している。しかし、そのわずか1週間後にK-1 Collizionでロン・スパークスを右ハイキックでKOするなど、K-1への意欲は衰えていない。

 ここ3年ほどはベラルーシからニュージーランドに移住。「K-1のことを忘れたことはなかった。母国にいると人気者でどこへ行っても有名人でみんなにちやほやされてトレーニングをすることがとても難しかった。昔の僕はかなりエゴイストだった。でも全ては過去のもの。プロの仕事が出来るファイターとして戻ってきた」と復活を期す。

 過去にはバダ・ハリにKO勝ち(2003年6月8日、右ボディストレートで3RKO勝利)の結果も残すが、「バダ・ハリはもうあの時のヤングボーイではない。試合の経験と体重が増え、パンチも重くなった」と慢心はない。25歳のゴールデンボーイに、32歳のレッド・スコーピオンは一撃の毒針を突き刺すことができるか。
 
  1R ともにオーソドックス。イグナショフのムエタイ式のアップライトの構えに、ハリも高いガードから、素早いカウンターを狙う。じりじりと間合い詰めるのはハリ。ロープに詰めると左ミドルをヒットさせ、すかさず回転の速い左右の連打を放つが、イグナショフも上半身を大きく反らし、ギリギリのデフェンスでかわしていく。ともに大小のフェイントを織り交ぜているため、不用意に中に入れず。1R採点は3者ともに10-9でハリのラウンド。

 2R 両者ともにスピードを確認した2R。まだイグナショフは得意のヒザ蹴りを出していない。じらされるハリはクリンチからイグナショフを放り投げてしまう。右のフェイントから、いきなり飛び込んでの左ストレートをヒットさせたハリ!

 ぐらついたイグナショフはなんとかロープづたいに逃げ、手数を返せない。ついにコーナーに詰めたハリは、左右のフックをテンプルにヒット! イグナショフからダウンを奪う。立ち上がったイグナショフをハリが詰めるも2R終了のゴング。2R採点は3者ともに10-8でハリ。

 3R 最終ラウンド。イグナショフは先に右ミドルを放つが、力不足。ローもスピードに欠ける。こうなるとハリの独壇場。逃げるイグナショフは遠い間合いを取り、近付けばクリンチするが、それを突き放したハリは、強引に左右を振り回していく。終盤になっても手を出してこないイグナショフにじれたハリは「来い!」と叫ぶが、イグナショフも挑発に乗らず。

 そのまま試合終了のゴングが鳴った。判定は3者ともに30-26(3-0)の大差でハリが完勝。不完全燃焼ながら、ハリは5月It's Showtimeでのビッグマッチ、ヘスティ・カラケス戦に向け、白星をまたひとつ重ねた。


▼セミファイナル(第6試合) K-1スーパーヘビー級タイトルマッチ 3分3R延長2R
○セーム・シュルト(オランダ/正道会館/王者)
判定3-0 ※30-27、30-27、30-28
●エロール・ジマーマン(キュラソー島/ゴールデングローリージム/挑戦者)
※シュルトが4度目の防衛に成功。

 K-1の絶対王者として君臨するセーム・シュルト。ワールドGPで4タイムス・チャンピオンとなり、スーパーヘビー級王座も獲得。昨年初めに不覚をとったバダ・ハリにもGP決勝でリベンジを果たし、向うところ敵なしの状態が続いている。5タイムス・チャンピオンとなるべく、2010年初戦でスーパーヘビー級タイトルマッチを戦う。

 不動の王者への挑戦相手に選ばれたのは、禁断の同門対決となるエロール・ジマーマン。シュルトとは同じゴールデン・グローリー所属ながら、ベルギーに近いブレダのジムで、今回の大一番に向け、アリスター・オーフレイムを“仮想シュルト”に見立てスパーリングを繰り返してきた(現在のシュルトは北部のフローニンゲンで練習)。

 さらに、3月21日からタイに渡り、グーカン・サキと2週間の練習をこなし、タイから直接、日本入り。過去には「バダ戦やレミー戦の前にシュルトとスパーリングした」経験もあり、シュルト対策は万全だ。

「自分が格闘技を始めた頃にセームはすでに試合をしていたが、俺はステファン・レコのファイトスタイルの方が好きだった」と、同門対決に躊躇はない。“ボーン・クラッシャー”は、身長212cmのハイタワーを切り崩すことが出来るか?

 1R 谷川プロデューサーによるスーパーヘビー級タイトルマッチ宣言、そしてオランダ国家斉唱後、試合のゴング。開始早々、飛び込むような左アッパーで一気に間合いを詰めるジマーマン。シュルトの顔面をとらえることに成功する。

 しかし、シュルトは三日月蹴りの軌道に近い左の前蹴りと左リードジャブ、さらにヒザ蹴りで2度、ジマーマンをロープに釘づけにする。ガードを固めるジマーマンは、起死回生の1発を狙うも不発。2者が10-9でシュルトのラウンドとなる。

 2R 大きな右フックで再三、飛び込むジマーマン。ときおり左の相打ちをヒットさせる。しかしシュルトも左右のジャブ&前蹴りを槍のように突き刺し、近付けばヒザを突き上げる。

 シュルトの右ストレート1発でたちまちロープを背にしてしまうジマーマンは、左のカウンター狙いも突破口を開けず。このラウンドは3者10-9でシュルトが取る。

 3R ジャンピングしての右フックを放つジマーマン。しかし、左ジャブの相打ち狙い以外は詰められない。シュルトはじりじりと圧力をかけ、ときおりハイキックも織り交ぜていく。

 ジマーマンの大きな左アッパーをかわしたシュルトは、終盤はジャブだけで制空圏を支配。そのまま危なげなく試合を終えた。

 判定は3-0でシュルトが王座防衛。“絶対王者”の強さを見せつけた。試合が終わればノーサイド。同門の両者はともに記念撮影に収まった。


▼第5試合 K-1ヘビー級タイトルマッチ 100kg以下契約 3分3R延長2R
○京太郎(チームドラゴン/王者)
KO 2R1分56秒 ※右フック
●ピーター・アーツ(オランダ/チーム・アーツ/挑戦者)
※京太郎が初防衛に成功。

 K-1ヘビー級(-100kg)王者の京太郎に、Mr.K-1ピーター・アーツが減量を敢行し、挑戦者として王座に挑む。

 京太郎は、昨年9月のカラエフ戦、12月のスポーン戦と2連敗中。初防衛となるアーツ戦に向け、練習環境を変え極真会館での出稽古を敢行。長身の佐藤匠をスパーリングパートナーにアーツ対策を練ってきた。

 ともにフィジカルトレーニングを積んだ長島☆自演乙☆雄一郎のMAX日本代表決定トーナメント優勝にも刺激を受け、「誰も勝つと思っていなかった中でトーナメントを優勝したのは凄い。横浜アリーナでは8割がアーツファンだと思うけど、泥臭くても勝つことが重要」と悲壮な決意で臨む。チームドラゴンを訪問した武蔵からの“武蔵流”のアドバイスも受け、日本人としてヘビー級戦線生き残りを賭けて必勝体制で臨む。

 対するアーツは、昨年ジマーマン、西島、グーカン・サキに勝利しており、ベテランの意地とテクニックが際立つ。今回のヘビー級タイトルマッチに向け、大幅な減量を敢行。オランダ・チャクリキジムでは、ともにK-1を長く支えたバンナとサウナスーツを着て猛練習に励み、契約体重から3kgも軽い97kgで計量をパスした。39歳にして、新たな王座戴冠を目指す。

 武蔵の引退式に続いての京太郎の入場。気合十分の表情。対するアーツも減量のため頬がこけた精悍な顔つきでリングイン。ともにタイトルマッチ宣言後に、両国国歌斉唱を聞く。

 1R リングサイドで武蔵が見守る中、ゴング。両者が向かい合うと身長差は歴然だが、アーツの肩・胸回りの筋肉の落ち具合が目立つ。ともにオーソドックスの構え。アーツのワンツーに京太郎はコーナーに詰まらず右回り、打ち終わりに巧みにローを返す。ヒット&アウェイで突いては離れる京太郎。アーツはじりじりと圧力をかけていく。

 しかし、京太郎はアーツのパンチに右のショートフックをヒット! さらに左右の連打でアーツをコーナーに詰めると続けて右をクリーンヒットさせコーナーでダウンを奪う! 立ち上がったアーツ。残り時間は10秒。京太郎はラッシュをかけ、またも右フックをヒットさせると、アーツがダウン。しかし、これはゴングの直後でノーダウンとなる。アーツはゴングに救われた形でコーナーに戻る。1R採点はダウンを取った京太郎が3者ともに10-8で優勢。

 2R 開始早々、右フックをヒットさせた京太郎。アーツは口を空けて呼吸し苦しげにクリンチ。左右の連打で逆襲に出るが、いつもの圧力に欠ける。左ミドルをヒットさせた京太郎はアーツの遠い間合いからの左ストレートに、チームドラゴン最大の武器であるカウンターの右フックを顔面にクリーンヒット!

 アーツが前のめりにマットに倒れ、京太郎がヘビー級王座の初防衛に成功した。試合後、リング上で京太郎は、前日に亡くなった祖母のためにどうしても勝ちたかった、とを涙を流しながら挨拶した。


▼第4試合 3分3R延長2R
○アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデングローリージム)
KO 1R2分40秒 ※右ヒザ蹴り
●ジャバット・ポトラック(ボスニア・ヘルツェゴビナ/チーム ポトラック/K-1ファイティングネットワーク・プラハ大会2007優勝)

 今回、DREAMではなくK-1に出ることになった理由を個別会見で「ただノーと言えなかっただけだよ」と答えたアリスター。昨年は、K-1で4戦2勝。アーツ、テイシェイラを撃破してのGP準決勝バダ・ハリ戦は大きな話題を呼んだ。09年は並行して総合格闘技でも3戦全勝。

 シルヴェスター、トンプソン、藤田をマットに沈めている。5月15日には米国ストライクフォースでブレット・ロジャースとの同ヘビー級王座防衛戦が決定しており、打倒ヒョードルの最右翼と目されている。

 対するポトラックは、ボスニア・ヘルツェゴビナ出身。9歳で松涛館空手を学び、16歳の頃にキックボクシングとボクシングを同じタイミングで始め、その頃からK-1に出ることを夢見ていたという。16歳で入った軍隊には24〜25歳の2005年まで在籍し、多くの戦死者を見てきたと語る。

 アマチュアで約140試合、プロでも57戦44勝の戦績を誇り、メルヴィン・マヌーフ(2005年2月13日)やダニエル・ギタ(2008年11月6日)にも勝利している実力者だ。得意技という右フック──ボスニア言葉で“ユムルック”はアリスターを相手に火を吹くか !?

 1R ともにオーソドックスから左を突いた両者。アリスターはいつものようにガードを固めてパンチを狙うが、序盤は慎重な動き。ポトラックは左フックから得意の右の素早い連打! アリスターは近付き組み付いてのヒザ蹴りを狙う。

 クリンチにきたポトラックに、アリスターはテンプルに右フック! 至近距離でクリーンヒットではないものの、あまりのパワーにポトラックは思わずダウンを喫してしまう。さらにアリスターは立ち上がったポトラックの頭を抑えて強烈な右ヒザ! 両手をバンザイして後方に倒れたポトラックが10カウントを聞いた。


▼第3試合 3分3R延長2R
○ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team)
判定3-0 ※3者とも29-28
●タイロン・スポーン(スリナム/ブラックレーベルファイトクラブF.F.C./WFCAクルーザー級2008世界王者)

「もっと早くここに来るべきだった」──オランダ・チャクリキジムでトム・ハーリック会長の下、アーツらとともに厳しい練習に励んできたバンナ。「昔のようなコンディションに戻りたかったし、いま37歳でもう格闘技人生は終盤に差し掛かっている。

 最後は自分の満足が行くように終わらせたいから、またハードなトレーニングを始めたんだ」と、選手生活の最終章を悔いなく完全燃焼するつもりだ。映画などの芸能活動もストップし、フランス語ではなく英語でコミュニケートする。プライド高きバトルサイボーグの「以前とは全く違う姿を見せられると思う」とハーリック会長も太鼓判を押す。

 対するスリナム出身のスポーンは、ホースト2世の呼び声高きテクニシャン。16歳の時にミドル級でプロデビューし、現在のヘビー級まで徐々に体重を上げてきたところも師匠ゆずりだ。「ホースト先生はジェロムとの試合経験があるので、どういう試合運びをしたらいいのかを学べた」とバンナ超えに自信を持つ。

 PRIDEにセコンドとして来日経験があり、クロコップとの決戦を控えたヒョードルの練習パートナーを務めたこともある。09年は3勝1敗1無効試合。12月にはヘビー級王者の京太郎を判定で下すなど、大器の片鱗を見せている。右拳には「(プレートが)まだ中に入っている」というが、バンナに快勝し、5月It's Showtimeでのメルヴィン・マンヌーフ戦(95kg契約)に向け、大物食いで勢いをつけたいところだ。

 1R 序盤から強い右を放つバンナ。スポーンはバンナのローに右ストレートを合わせていく。サウスポーのバンナに、オーソドックスのスポーン。スポーンが右ヒザ蹴りを放ったところにバンナがカウンターの右をヒットさせると、スポーンがダウン!

 立ち上がったスポーンにバンナはコーナーで左右の連打にボディーと猛烈なラッシュをかける。ガードを固めたスポーンが凌いだところで1Rが終了。採点は3者ともにダウンを奪ったバンナが10-8で優勢。

 2R ホーストをセコンドにつけたスポーンは、右ミドルでバンナの古傷である左ヒジを狙う。なおも力強い左右を打ち込むバンナに、スポーンはテンカオ気味のヒザ蹴り!

 さらに跳びヒザを放つと、バンナは思わず尻餅をつく(ノーダウン)。手数が減ってきたバンナに、スポーンはカウンターのテンカオ!

 さらにバンナの右に合わせて、再三右ヒザを突き上げていく。しかし、バンナもときおり強い左1発で形勢を逆転し、2R採点は3者ともにイーブン。

 3R 最終ラウンドを守れば勝利のバンナ。対するスポーンは、バンナの右に強烈な右ヒザをレバーに突き上げる。さらに右ミドルでバンナの左上腕狙い、続けて右ハイキックも繰り出していく。左フックもテンプルにヒットさせるが、バンナはロープを背にガードを固める。

 終盤、右ストレートをヒットさせたバンナに、スポーンはヒザ蹴り。最後までバンナは決定打をもらわず凌ぎ、試合は判定へ。試合はジャッジ3者全員の支持を得て、バンナが復活の勝利をあげた。


▼第2試合 3分3R延長2R
○グーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル/K-1 WORLD GP 2008第3位)
判定3-0 ※30-27、30-28、30-28
●シング“心”ジャディブ(インド/パワーオブドリーム/K-1 WORLD GP 2009 ASIA GP優勝)

 トルコ移民でオランダ在住のサキと、インド出身日本在住のシングの対戦。サキの09年はブンク、スポーンに連勝も、前田、ズラフリオフ、アーツに3連敗。復活を期した2010年は、すでに2試合を勝利しており、ほぼ1カ月に1回のハイペースで試合をこなしている。

 今大会前にはジマーマンとタイ・パタヤのゴールデングローリージムで合同トレーニング。タイ人トレーナーさらにコー・ヘーマスの下、練習に励んできた。シングの195cmの長身からのヒザ蹴りを警戒するが、「体重が軽く、自分の方がテクニックを持っている」と、“アジアのシュルト”攻略に自信を持つ。開幕戦の勝利で「今回のヘビー級タイトルマッチの勝者に挑戦すること、さらに京太郎にリベンジしたい」と再浮上を狙う。

 対するシングは、J-NETWORKヘビー級王座獲得後、K-1に参戦。09年アジアGPでヨンス、ミンホ、金泰泳の3人を1日で下し、WORLD GPへの出場権を獲得した。

 オランダでの出稽古も敢行したGPではテイシェイラと再延長までもつれ込むも悔しい判定負け。長身からのヒザ蹴り、ロングフックを得意とするなど、進境著しいところも見せている。

 2010年にはグラップリングにも挑戦し、DEEP Xに参戦。多くのプロファイターが練習するパワー・オブ・ドリームでの評価も高まっている。サキ戦に勝利し、「12月に試合がしたい」と、ワールドGP決勝トーナメント出場を狙う。

 1R 長身のシングに、思い切りよく左ハイで牽制するサキ。さらにガードの上からでも大きな右、バックキックも繰り出していく。サキはシングのローをかわしてカウンターの強烈な右ロー! シングはやや後退しながらもガードを固めて、近付けばヒザ蹴りを狙うが、サキもすぐに体を離す。1R終了で採点は3者10-9でサキのラウンド。

 2R コーナーからの対角線でワンツーヒザの得意のコンビネーションを放つシング。それを凌いだサキは、シングのパンチにカウンターの左を再三当てる。シングが前に出ると、すかさず前蹴りと老獪なテクニックも披露。さらにワンツーボディーと回転の速い連打。シングは前に出るも打撃を当てることが出来ない。2Rは2者10-10のイーブン。1者10-9でサキ。

 3R 強い左ローから攻め込むサキ。シングのロー1発に、サキは3発のワンツー&ローを素早く打ち込む。飛び込んできたシングにサキは的確な左フックをクリーンヒットさせると、シングが一気に後退。何とかサキのラッシュを凌ぐ。

 コーナーでテンカオを突くシングに、サキはコーナーでも決して留まらず、すぐに回り込んで左右を打ち返していく。試合は3R判定で3者ともにサキ。シングは多くのローを被弾しながらも前に出る“ハート”は見せたが、サキがまだまだK-1トップクラスの貫禄を見せた。


▼第1試合 3分3R延長2R
○セルゲイ・ラシェンコ(ウクライナ/キャプテン/K-1 WGP 2009 FINAL16 QUALFYING GP準優勝)
判定3-0 ※30-29、30-29、30-28
●佐藤 匠(極真会館/極真第36回全日本選手権ベスト16)

 2009年5月のK-1欧州予選決勝戦でザビット・サメドフに敗れるも、アグレッシブなファイトスタイルが評価され、FINAL16 QUALIFYING GPに出場。チオバヌ、ギドンを破るも、準決勝でギダにKO負けし、準優勝となったラシェンコ。

 ウクライナ出身で、14歳からボクシング、15歳でムエタイを始めた。同じウクライナのアルトゥール・キシェンコから「トレーニングしてボクシングをして来い!」とアドバイスを受けた22歳の若武者は、「ヒザ蹴りと左のレバーフックを見てほしい」と、日本マット定着を狙う。

 対するは極真会館所属の佐藤匠。2006年にK-1デビュー後、K-1ルールでは5勝5敗の五分の戦績。ラシェンコ撃破で一皮向けたいところ。「去年までは試合になると闘争心ばかりに偏っていたが、最近はゲームだと冷静に考えられるように成長できた」とクレバーさものぞかせる。一撃アカデミーでは、京太郎と週3回のスパーリングも敢行。

 カウンターのタイミングと試合運びを学んだ、という。ラシェンコについては「凄く攻撃的でタフ」と警戒しつつも、「3R粘って戦いたい」と最後まで諦めない極真魂を見せるつもりだ。地元・横浜で「自分が本戦でもやっていける選手だというのを見せたい」と意気込む。

 1R ポッチャリ体型のラシェンコと、ナチュラルヘビーの佐藤。ともにオーソドックス。開始早々、重い右ローを放つラシェンコ。佐藤が前に詰めると前蹴りで距離を取る。佐藤は左ジャブを突いて、ワンツーをヒット。ラシェンコは、ワンツーから打ち下ろしのローを走らせていく。1Rは3者ともに10-10のイーブン。

 2R 強いワンツーを打ち込むラシェンコに、佐藤はガードを固める。しかし、佐藤が打ち合いに転じると、ラシェンコは回転速く左右の連打をヒット! しかし、佐藤は下がらず逆に前に出て圧力をかけ返していく。ララシェンコの左ローに左右のフックも返した佐藤だが、2Rは3者ともに10-9でラシェンコのラウンド。

 3R ともに1段ギアを上げた打ち合い。ややラシェンコの疲労度が高いか。圧力をかける佐藤にロープを背にしたラシェンコは体を入れ替えるが、佐藤も右の上段の突きに近いストレートから右ヒザ! さらに左ミドルもヒットさせる。

 両者足を止めての打ち合いも終盤はややラシェンコが優勢。ヒザも突き上げ、試合は判定へ。3者ラシェンコでウクライナの新星が、粘る佐藤を振り切った。


▼オープニングファイト第2試合 3分3R
○プリンス・アリ(イラン/イラン大誠塾)
判定 3-0 ※30-27、29-27、29-27
●野田 貢(シルバーアックス/正道会館ウエイト制重量級3位)

 正道会館ウェイト制重量級3位の実績から06年にK-1初参戦した野田。バックボーンは相撲(同志社大学相撲部)という異色ファイターでもある191cm、100kgという外国人選手に引けを取らない貴重な日本人重量級で、08年12月から3連勝中。アビディ、カデット、ボンドラチェックに勝利するなど、海外勢にも苦手意識はない。

 対するアリは、イラン大誠塾所属。04、05年のイランボクシングヘビー級王者でもあり、イラン空手、ムエタイなども経験。08年のHEAT7では、下馬評を覆しK-1オセアニア王者のペック・アンドリューを逆転KOで下している。

 同キックトーナメントでは天田ヒロミと壮絶な打ち合いの末、敗れたが打撃能力の高さを見せた。オープニングファイトから、本戦出場に歩を進めるのはどっちだ !?

 1R ともにオーソドックス。ワンツーから左ハイを見せるアリ。さらにバックキックで野田を下がらせると、左右の強い連打とヒザ蹴り! ロープを背にした野田は、一瞬棒立ちとなってしまう。右アッパーを器用に突き上げるアリ。さらに左バックブローも打ち込み野田は後手に回る。1R採点は3者10-9でアリのラウンド。

 2R バックステップしながらもうまく体を入れ替えたアリは、ロープを背にした野田の右ヒザをレバーに突き上げるとすかさず右アッパー! さらに右ストレートをクリーンヒットさせると野田がスタンディングダウン。

 さらにアリはコーナーに詰めてラッシュをかける。野田はガードを固め、必死に防戦。アリもやや打ち疲れ。その隙を突いて、終盤は野田が反撃に転じる。2R採点は三者ともに10-8。

 3R 右アッパーを突くアリ。互いに疲労の色が濃いが、ポイント劣勢の野田が積極的に前へ出て行く。極端に手数が減ったアリに野田も詰め切ることができず。クリンチが多くなる。単発が多くなったアリもコーナーに詰められながらも決定打はもらわず、試合はそのまま判定へ。有効打をヒットさせたアリが3-0で勝利した。


▼オープニングファイト第1試合 3分3R
○高萩ツトム(チームドラゴン)
判定2-0 ※30-29、30-29、29-29
●上原 誠(士魂村上塾)

 オープニングファイト第1試合。上原は村上竜司率いる士魂村上塾所属。08年3月のK-1 JAPAN TRYOUT(ヘビー級)で合格しK-1参戦を果たした。デビュー後、キックルールで3連勝も、09年後半は天田、シングに敗れており、巻き返しを期す。

 対する高萩は、前田憲作率いるチームドラゴン所属。「褐色のドラゴン」のニックネームで04年からK-1参戦。ここ3試合は白星に恵まれておらず、上原同様、生き残りを賭けた戦いとなる。

 1R 互いに様子見の序盤。高萩は右ローを軸に圧力をかけると右ストレートをヒット。対する上原も左を返していく。1R採点は三者ともに10-10のイーブン。

 2R 頭から突っ込む上原に、ローで距離を取る高萩。上原のミドルに高萩はパンチ、さらに上原の左に右ヒザ蹴りをクリーンヒットさせる。。パンチを中心に攻める上原はボディストレート。コーナーから出た高萩はローハイと上下に蹴り分け、3者ともに1ポイントのリード。

 3R 序盤から激しい打ち合いとなった最終ラウンド。上原はアッパーを突き上げるが、頭を下げるため、バッティングとなる。一時タイムストップから再開。ハイキックをヒットさせながら、パンチで前に出る上原に、高萩は右ヒザ! 入ってくるところにも右ジェブを突き、さらに右ローも連打する。

 動きが止まった上原のローブローで一時中断後、それでも左右を振り回して前に出る上原が高萩を押し倒したところで試合終了。判定は、2-0(1者29-29)で的確に打撃を当てた高萩が勝利した。

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