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【NJKF】心が怪物相手に大善戦!超激闘の末、アヌワットが最終ラウンドKO勝ち

2010/07/11



NJKF/センチャイムエタイジム
「MuayThai Open12」

2010年7月11日(日)東京・ディファ有明
開場15:00 開始15:30

▼第14試合 WPMF世界フェザー級タイトルマッチ 3分5R
○アヌワット・ゲオサムリット(タイ/ゲオサムリット/王者、ムエタイ10冠王)
KO 5R33秒 ※右フック
●心・センチャイジム(センチャイムエタイ/挑戦者・同級3位、WBCムエタイルール日本同級王者、NJKF同級3位)
※アヌワットが初防衛に成功。

 5度目の来日を果たしたアヌワット。傑出したハードパンチを武器にラジャダムナンスタジアムのミニフライ、ライトフライ、スーパーフライ、フェザー級の4階級を制覇、ルンピニーのフェザー級王座も獲得するなど、合計10冠王。タイのスポーツ協会が選出するムエタイMVPには2004年と2005年に選ばれ、史上初の2年連続受賞となったムエタイ界のスーパースターだ。過去4度の来日ではいずれもKO勝ちを収めている。

 今回、このKOモンスターに挑むのはWBCムエタイルルール日本フェザー級チャンピオンの心。WBCムエタイルール日本フェザー級王座決定トーナメントと“俺だけの長渕争奪マッチ”を制した心が、フィジカルの強さと首相撲からのヒザで奇跡の勝利を収めることが出来るか? アヌワットは5月29日にスイスで行われた大会で1RKO負けを喫しており、調子を落としていることからチャンスはありそうだ。

 試合前には、『SRC』で活躍する総合格闘家・郷野聡寛から両選手に花束が贈られた。

 1R、両者がいきなり仕掛けた。心がパンチ&ローで前へ出れば、アヌワットは重い左ジャブを何度も突き刺し、右フックを強振する。パンチの打ち合いで場内が沸き、心はアヌワットの強打をもらっても打ち返す。真正面からの危険な打ち合いにも心は下がらない。

 ならばとアヌワットは左ヒジ! これで心は額から流血! ドクターチェックとなり、再開後、心はパンチで前へ出て再び打ち合いを展開する。ローを蹴るアヌワットをパンチで下がらせ、飛びヒザ蹴り。顔面を血で真っ赤に染めながらも、下がらずにアヌワットの強打とやり合う。しかし、流血が酷くなり、2度目のドクターチェック。再開後、ゴングと同時にアヌワットがフックを放つと、怒った心は睨み合い。このラウンドはジャッジ三者とも10−9。

 2R、パンチ&ローで前へ出る心にアヌワットも左右のフックを振り回して応戦。心に組まれるとヒジ&ヒザを警戒してか、心に胴に両手を回して完全に組み付き、ブレイクを待つ。左ジャブというよりも重い左ストレートを多用して突き刺し、右フックにつなげるアヌワット。心も右ストレート、左右フック、アッパーでアヌワットをロープ際まで追い詰める。

 ヒジを繰り出すアヌワットに心もヒジを打ち返す! 右ボディストレート、左レバーブローで心のボディを狙いだすアヌワットだが、早くも疲れが見え始めた。打ち合いに持っていく心。このラウンドはジャッジ2名が10−9でアヌワット、1名が10−10。

 3R、心は猛然とパンチ&ヒジで前へ出る! アヌワットをロープ際まで追い詰め、フック&ヒジの壮絶な打ち合いが至近距離で展開される。心は飛びヒザ、アヌワットは首相撲からの崩しや前足払いで応戦。アヌワットが上下のパンチで攻めれば、心は組んでのヒザ蹴り連打!

 首相撲からのヒザ蹴りでアヌワットをコーナーへ追い詰め、再び至近距離でのヒジとパンチの激しい打ち合いが繰り広げられる! が、心はアヌワットのヒジで今度は左目上をカットされて2カ所から激しい流血。それでもドクターチェック後、心はパンチで前進して飛びヒザ蹴りを見舞う。ゴング後に心がヒザを放つと、アヌワットも手を振り上げる! レフェリーがすぐに止めに入るが、両者ともかなりエキサイト。このラウンドのスコアは10−9でそれぞれアヌワットと心、10−10が1名とスプリットに。

 4Rもさらに激しさを増していく。開始と同時にローとパンチのラッシュで前に出た心がアヌワットをコーナーへ押し込み、アヌワットもフックで反撃。さらに壮絶なヒジ合戦! 心は組んでのヒザ蹴りと離れての飛びヒザ蹴り、アヌワットはレバーブローを叩き込むが、明らかにスタミナ切れで心に押されていく。

 顔面を血に染め、前へ前へと出て攻め続ける心に場内は大熱狂! アヌワットも一発で倒そうとフックを強振するが、すでにパワーがなく心は打ち返していく。アヌワットのパンチをもらいながらもパンチを打ち返し、ハイキックやミドルキックを蹴る心。スタミナ切れで手数が減り、下がるアヌワット。場内にはまさかの大番狂わせ実現の予感が漂い、大いに沸く。このラウンドはジャッジ2名が10−10、1名が10−9で心!

 そして迎えた最終5R、やはりパンチで前へ出る心は、アヌワットにロープを背負わせてパンチとヒジ、アヌワットもパンチとヒジを打ち返す! 至近距離での激しい応酬に場内はさらにヒートアップ。パンチを出しながら前へ出る心、下がるアヌワット。

 しかし、心が近寄ろうとしたところでアヌワットが左レバーブロー、続けてハイスピードの右フック! ついに“鋼鉄の拳”が大爆発した! 前のめりに倒れる心! ダウンカウントが数えられ、心は立とうとして両腕で身体を支えるが、前に潰れるようにして倒れ、レフェリーが試合をストップ! コーナーに駆け上がり、拳を突き上げて勝利をアピールするアヌワット! 大激闘に幕が下ろされた。

 敗れたとはいえ、前に出続けて大善戦した心をセンチャイ会長は笑顔で抱き寄せて「よくやった」と労う。ゲオサムリットのアナン会長も心に握手を求め、「4Rは非常によかった。接戦でした。あなたに敬意を表します」と心を称えた。大苦戦の末に勝利をもぎとったアヌワットも「毎回今日みたいな試合を5R続けられたら、心はきっといい選手になる。両方とも最後まで諦めることなく、5R打ち合えて楽しかった」と心に賛辞を送った。

 また、アヌワットは大和哲也が優勝したK-1ライト級(−63kg)について、「僕の普段の体重は63kg。ヒジ、ヒザがなくても大丈夫。僕のスタイルはパンチ主体だからね。オファーがあればいつでもやります」と、参戦意思を表明した。


▼第13試合 60kg契約 3分5R
△セーンアティット・サシプラパジム(タイ/元ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級王者)
ドロー 判定0−1 ※49−49、49−50、49−49
△大野信一朗(藤本/元・新日本キックボクシング協会フェザー級王者)

▼第12試合  61.5kg契約 3分5R
○デンサイアム・ルークプラバーツ(タイ/センチャイムエタイ/元ルンピニースタジアム認定バンタム級王者、元WMC同級王者)
TKO 4R2分49秒 ※右ヒジによるカットでストップ
●宇都宮城(u.f.c./元・新日本キックボクシング協会日本ライト級8位)

▼第11試合 55kg契約 3分3R
○デェダムロン・KBA(立川KBA/元ルンピニースタジアム認定ミニフライ級&ライトフライ級王者)
判定3−0 ※三者とも30−28
●王子(横須賀大賀)

▼第10試合 75kg契約 3分3R
○入月健一(S.V.G.)
判定3−0 ※29−28、29−28、30−28
●ヌンポントーン・バンコクストア(新宿レフティー/元ルンピニースタジアム認定ライト級3位)

▼第9試合 70kg契約 3分3R
○山崎陽一(シルバーウルフ)
KO 1R2分42秒 ※右ストレート
●太陽照明(インスパイヤード・モーション/NJKFスーパーウェルター級3位)

▼第8試合 スーパーフェザー級 3分3R
○勇鷹(インスパイヤード・モーション/NJKFフェザー級6位)
負傷判定3−0 ※三者とも20−16
●KEI(E.S.G./NJKF同級10位)
※バッティングで

▼第7試合 55kg契約 3分3R
○凱・センチャイジム(センチャイムエタイ/NJKFバンタム級8位)
判定3−0 ※30−29、30−29、30−28
●星雄晴(町田金子/NJKFバンタム級7位)

▼第6試合 ウェルター級 3分3R
△カズ宮澤(PIT)
ドロー 判定1−1 ※30−29、29−30、29−29
△GORI(菅原道場)

▼第5試合 スーパーライト級 3分3R
○マリモー(キング)
KO 1R24秒 ※左フック
●宮島教普(誠至会/NJKF同級7位)

▼第4試合 ライト級 3分3R
△凌太(OGUNI/NJKF同級14位)
ドロー 判定1−0 ※29−29、30−29、29−29
△浅瀬石真司(町田金子/NJKF同級9位)

▼第3試合 スーパーフェザー級 3分3R
○アッキー☆(町田金子)
判定3−0 ※三者とも30−29
●田辺睦翔(はまっこムエタイ)

▼第2試合 スーパーウェルター級 3分3R
○YETI達朗(キング)
KO 1R2分27秒 ※右バックブロー
●木村将司(はまっこムエタイ)

▼第1試合 ライト級 3分3R
○浅野タクミノカミ(誠至会)
KO 2R1分58秒 ※ヒザ蹴りで3ノックダウン
●湊 一成(バリー道場)

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