新日本キックボクシング協会/伊原道場
「MAGNUM 23」
2010年7月25日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼メインイベント 第13試合 日本ウェルター級タイトルマッチ 3分5R
○緑川 創(藤本/王者)
判定3−0 ※50−47、50−48、50−48
●藤田ゼン(横須賀太賀/1位)
今年3月、藤田の負傷(緑川が倒れた後に攻撃したため)によりノーコンテストとなった因縁の対決に決着を付けるべく、ウェルター級王者・緑川が1位の藤田を迎え撃った。
1R、ロー中心に攻めていく藤田に緑川もローを返していく。藤田が長いジャブからボディストレートを打つと緑川は左右のフック振って前に出る。離れた間合いから藤田は飛びヒザを放つもこれはかわされる。
2R 、藤田は前蹴りで距離を測りつつ、離れてはロー、近づいては首相撲から縦ヒジを狙う。と、ここでまたも藤田の飛びヒザ、しかし緑川はしっかりとかわし、逆に藤田の着地の瞬間、左右のフックを当てる。
3R、前蹴りを多用するようになった藤田、リーチ差を有効に使い、長いジャブからローを効かせていく。緑川も飛び込んでの右ストレートや左右のフックで距離をつぶそうとするも、藤田はうまくバックステップし、右ローでダメージを蓄積させていく。
4Rも藤田は冷静に距離を測り緑川を懐に入らせない、しかしラウンド中盤、ボディから左右の連打で一気に詰めて来る緑川に、藤田も近い距離でパンチを返すようになり、ラウンド終了間際に激しいパンチの交換で、緑川が左フックをヒットさせる。
そして5R、もはや完全に打ち合いに来た藤田、しっかりとローも効かせつつ打ち合いになれば足を止め連打で王者を仕留めにかかる。距離が詰まり、触れ合う度に繰り返されるパンチの交錯に場内も一気にヒートアップ。ここで緑川の強烈なボディが入るが、藤田も引かずに右ストレートで顔面を跳ね上げる。試合終了15秒前、ロープ際の打ち合いで緑川の左フックが遂に直撃し、藤田が尻もちを着くようにダウン。今日1番の大歓声を残し、激戦のメインイベントは王者の防衛成功で幕を閉じた。
試合を振り返った緑川は「藤田選手はすごく気持ちの強い選手だったけど打ち合いでは負ける気はしなかった。ローは効きましたね、でも今回はダウンも取って、キッチリ勝てたと言えるかなと思います。リーチ差があったんで、中に入ってコンパクトに行こうと思って、最後のダウンは、打ち合ってれば当たるかなって(笑)」と語り、7月31日に新日本がMAキックとの対抗戦に乗り出した今、交流戦出場への意志について聞かれると「(交流戦は)出たいですね、戦いたい選手は……キシェンコとやりたいですね。打ち合いたいです」と大きな目標をぶちあげた。
▼セミファイナル 第12試合 63.5kg契約国際戦 3分5R
○パーカーオ・クランセーンマーハーサーラカーム(タイ)
KO 2R2分48秒 ※左ヒジ
●石井宏樹(藤本/初代TOITSU王者)
3度目となったラジャダムナン王座挑戦から4カ月ぶりの試合となる石井。今回の相手となったのは現在20歳でノーランカーのタイ人選手。過去幾度となく現役のラジャランカーから勝利を収めて来た石井だけに今回は当然圧勝が予想されていたが……?
1R、序盤から飛ばしていく石井、パンチからヒジも織り交ぜてローに繋げる華麗なコンビネーションで対戦相手のパーカーオを攻め立てる。3発、4発とまとまった攻撃を幾度と無く当て、たまにパーカーオがローを返せば当てられた瞬間にさらに強いローを叩き込むなど試合は圧倒的に石井ペース。
しかし1Rが終了し、コーナーに戻って来たパーカーオの顔に、全くダメージは見られない、石井のパンチはしっかりとブロッキングされていた。
2R、明らかに攻撃の威力が増したパーカーオ。ミドル、ボディストレートで圧力をかけ、ヒジで石井のアゴの下辺りをカットする。石井も強いパンチを返して行くがその分パンチが単発になってしまう。首相撲に組んだパーカーオは組みから左ヒジ! これがアゴをモロに捉え、石井はマットに倒れこむ。横を向いたまま、起き上がれない様子を見てレフェリーは試合をストップ。タイから来た無名の怪物が戦慄の日本デビューを果たした。
▼第10試合 52kg契約 3分3R
○江幡 睦(伊原道場/日本フライ級王者)
判定 3−0 ※三者とも30−27
●フォンペート・チューワッタナ(タイ/ラジャダムスタジアム認定スーパーフライ級10位)
デビュー以来9戦無敗で日本フライ級王者となった江幡は7月にランキング入りしたばかりのラジャダムナンフライ級10位フォンペートと対戦。
1R、フォンペートのローにワンツーを合わせる江幡、打ち終わりにローもかぶせていく。フォンペートのミドルをキャッチし、そのまま江幡が右ストレート! フォンペートはダウンを取られるも手を広げ、効いてないとアピールする。
2R、江幡の左ストレートがフォンペートの顔面を捉える。首相撲を多用し始めたフォンペート、ヒザを当て、何度も江幡を倒すように転がしていく。
3Rには江幡の左ストレートが面白いように当たり、首相撲でもコカされないようになっていく。終盤にはボディからフックのコンビネーションも当て、判定3−0で江幡が無敗記録を「10」に伸ばした。
▼第9試合 フライ級国際戦 3分3R
○デェダムロン・KBA(タイ/元ルンピニーミニフライ級&フライ級王者)
判定 3−0 ※30−28、30−29、30−28
越川大樹(市原/日本フライ級1位)
元ルンピニー2階級王者に挑んだ越川。1R、細かいローからハイを飛ばす越川、しかし落ち着いた様子でこれを見切るデェダムロン。越川はワンツー、強いローを当てるも、デェダムロンはニヤリと笑い、来い来いと挑発を返す。
2R、エンジンがかかったかのようにデェダムロンが前に出る。強烈なミドル、ローを当て、重いストレートを叩き込む。越川も反撃しパンチの連打を顔面にヒットさせるもデェダムロンは全くグラつかずパンチを返す。
3R、エンジンがかかったかと思いきや早くもガス欠のデェダムロン、攻撃が首相撲一辺倒になる。越川はコンビネーションで攻めるもうまく距離をつぶされ首相撲に持ち込まれてしまう。終盤には越川のアッパーが入るも決定的なダメージにはならず、テクニックで上回ったデェダムロンがフルマークで判定をモノにした。
▼第11試合 73kg契約 3分3R
○宮本武勇志(治政館/日本ミドル級王者)
判定 3−0 ※30−29、30−29、30−28
●今野 明(藤本/日本ミドル級2位)
▼第8試合 日本フェザー級 3分3R
○兼子ただし(伊原道場/10位)
判定 2−0 ※30−29、30−29、29−29
●古河たすく(トーエル/4位)
▼第7試合 日本ライト級 3分3R
○湯澤尚矢(伊原道場/7位)
判定 2−0 ※29−28、29−28、28−28
●勝次(藤本/3位)
▼第6試合 日本ウェルター級 3分3R
○斗吾(伊原道場/5位)
KO 3R1分53秒 ※右ストレート
●後藤貴志(トーエル/6位)
▼第5試合 70kg契約 3分3R
△阿久澤英一(山田/日本ミドル級3位)
ドロー ※30−29、30−30、29−29
△準侍(伊原稲城/日本ウェルター級7位)
▼第4試合 日本ウェルター級 3分3R
○竹若佑輝(八景/日本ライト級9位)
判定 ※三者とも30−29
●佐々木超一(伊原道場/8位)
▼第3試合 日本フェザー級 3分2R
△古谷佑太郎(揚心)
ドロー ※20−19(古谷)、20−18(KAZUYA)、20−20
△KAZUYA(伊原)
▼第2試合 日本ミドル級 3分2R
△博通(治政館)
ドロー ※20−19(野井)、20−20、19−19
△野井翔健(山田)
▼第1試合 日本バンタム級 3分2R
○春樹(横須賀大賀)
判定 3−0 ※三者とも20−19
●薄井将徳(八景)
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