8月7日(土)・8日(日)東京・千駄ヶ谷の東京体育館にて、新極真会『カラテドリームカップ2010』が開催された。
3回目を迎えるカラテドリームカップだが、今年から2年に一度国際大会として開催されることになり、ロシア、リトアニア、ブルガリアなどから約100名の選手が出場し、全階級合計1,360名の大会となった。
海外勢の猛威がもっとも吹き荒れたのは学生部門。いわゆる大学生や専門学校生が対象となる階級だが、年齢的にも一般と被るだけに、体重別ではあるものの、海外勢に体力差、運動能力差を見せつけられる結果となった。軽中重それぞれの階級の出場選手の約半数が海外勢に占められ、日本の学生選手は緒戦から海外勢に苦しめられ、早々に敗退する選手が続出した。軽量級と中量級に至っては準決勝以上は海外選手に独占状態となった。
重量級も例外なくロシア勢が猛威を振るい、3名の日本勢のうち2名が緒戦で敗退した。その中で学生の部、日本選手最後の生き残りとなった長谷川達矢が善戦。得意技の左下段を集中的に使って準決勝を突破した。決勝ではロシアのフィリポフ・エフゲニーと対戦した。
フィリポフは突きと前蹴りの圧力組手を得意とし、無名ながら準決勝で優勝候補の筆頭と言われたナシロフ・ナザールを破った。そのフィリポフに対して長谷川は得意技の左下段を集中的に当てていった。フィリポフは次第に足を痛めつけられ、圧力に翳りを見せる。
長谷川は時おり捨て技を使いながら、なおもしつこく左の下段を狙い、完全に動きを封じて判定勝ちを収めた。
長谷川は6月にカザフスタンで初の国際戦を体験し、その経験を早くも生かし学生大会ながら日本の王座を守るという殊勲を挙げた。10月の全日本大会への出場も決定しており、ベテランの壁ををどこまで打ち崩せるか、その活躍に期待したい。
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