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【Krush】佐藤嘉洋が名城裕司に貫禄の勝利!石川直生は再起戦でも敗れる

2010/08/14


Krush実行委員会
「Krush.9」

2010年8月14日(土)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:00
観衆=1,600人(満員)



▼メインイベント(第9試合) 70kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
○佐藤嘉洋(名古屋JKファクトリー/K-1 WORLD MAX日本トーナメント2006&2007優勝)
判定3−0 ※30−29、30−29、29−28
●名城裕司(国士会館)

 名城と対戦予定だった山本優弥が急病で欠場となり、その代役として佐藤がKrushに緊急参戦。カード消滅の危機から一転、日本最強の男と名城のビッグマッチが実現した。両者には7・31RISEでアルトゥール・キシェンコをKOした日菜太から花束が贈られた。

 1R、サウスポーの名城が左ミドルと左ストレート、さらには胴廻し回転蹴りも繰り出す。佐藤は前蹴りとローで攻撃を組み立てようとするが、名城は自分の左に回りながらの左ストレート、左ストレートからの右フックと細かくパンチを当てる。

  じりじりと圧力をかけて前に出てジャブと右ローの佐藤。しかし名城は佐藤のガードの間にジャブを突き刺し、佐藤のローには左ストレートのカウンター、顔面前蹴りから右フック、そして左右のハイキック! 佐藤の周りをグルグルと回りながら細かくパンチを当てていく。

 しかし2Rに入ると佐藤とジャブとローが当たる回数が増え、必殺の奥足ローが名城の左足を捉える。名城もそのローに合わせて左ストレートを返し、左ストレートから右フック、そして左ハイキック。

  手数を止めることはないのだが、佐藤も前蹴りや右のヒザ蹴りから奥足ローを集めて得意の形に持ち込む。この奥足ローが徐々に効き始め、下がりながらジャブを返すだけになる名城。逆に佐藤は左フックから右のテンカオ、そして奥足ローを的確にヒット。名城も必死に右フックと左ストレート、近い距離での左フックを打ち返す。

 3R、右のテンカオで前に出る佐藤。名城はそこに右フックや左ストレートを狙う。しかし佐藤の強烈な奥足へのローで名城の足は止まる。

  名城は下がりながら左ミドル、左ストレート、ジャブを返すが、佐藤のテンカオとローの餌食になってしまう。その後も佐藤がペースを崩すことなくテンカオとローのコンビネーションで攻め続け、終盤にはワンツー、右アッパーから左フックを叩き込んで試合終了。

  1Rこそ名城のパンチに苦戦を強いられた佐藤だが、時間が進むに連れて自分の試合に持ち込み、きっちりと判定勝利を収めた。

 試合後、佐藤は「愛を知る県、愛知県の佐藤嘉洋です。名城選手は思った通り強くて、弱い選手じゃなかったです。この2,3年で格闘技界の景気も悪くなっていますが、そんな今だからこそ力を合わせるべきだと思います。戦う相手は業界の中じゃなくて、業界の外の野球やサッカーです。僕らが一回一回の試合を頑張ってお客さんに何かを感じてもらえれば、格闘技がメジャースポーツになると確信しています。だからみんなで一緒に頑張りましょう」と挨拶。そしてKrush実行委員会の宮田充代表に深々と頭を下げて、リングを降りた。




▼セミファイナル(第8試合) 63kg契約 K-1ルール 3分3R延長1R
○梶原龍児(チームドラゴン/WFCA世界ライト級王者)
判定3−0 ※29−27、29−27、30−27
●石川直生(青春塾/第2代全日本スーパーフェザー級王者)

 7・5K-1MAXで才賀紀左衛門に敗れた石川の覚悟の再起戦。対戦相手はKrushを主戦場に戦い続けてきた梶原。石川が復活の勝利を手にするか? それともKrush代表を自負する梶原がそれにふさわしい試合を見せるか?

 試合前、石川がいつものように水を相手に吹きかけるパフォーマンスを見せると、何と梶原も同じように水を吹きかけるパフォーマンス! 両者がグローブを合わせると場内からどよめきが起こった。

  さらに両者に花束を贈呈するのはK-163kg日本王者の大和哲也! 試合開始のゴングが鳴らされる前から、場内は大いに盛り上がる。

 1R、石川はパンチと前蹴りのフェイントを入れながら、インローと左ミドル。梶原のパンチを警戒しながら右ローと左ミドルを蹴っていく。梶原も石川の左ミドルをブロックしてパンチでと飛び込むが、石川は右ミドルと右ロー。この右ローが何発も梶原の左足をとらえる。梶原もパンチの圧力をかけて前に出て行くが、石川は確実に右ローを当てて梶原の出足を止める。

  梶原は終了間際に右ストレートから左フック、パンチをまとめるがクリーンヒットはない。

 2R、ここもジャブと左ミドル、右ローと蹴りで攻撃を組み立てる石川。梶原も右ストレート、左フックを返すが、石川は前蹴りで距離をとって右ロー、左ミドルを蹴る。パンチで前に出てくる梶原を左ミドルで止める石川。梶原の左フックをブロックして右ローを返し、これを何度も梶原の左足に蹴り込む。しかし梶原も石川のジャブにジャブを返して、石川の左ミドルをブロックしてバックブロー、石川の前蹴りを取って右ストレート! 

  石川の蹴りにパンチを合わせて反撃を試みる。石川は左ミドル、右ハイ、飛びヒザ蹴りを狙うが大きなダメージを与えるまでには至らない。

 3R、左ミドルを蹴る石川に対して、梶原は左フックから右ハイキック! 石川をロープまで詰めて一気にパンチをまとめる。石川は左ミドルと右ローを繰り出すが、そこに梶原の右ストレート! これで石川が尻餅をついてしまうが、そこはスリップと判断される。しかしここから梶原がパンチで手数を増やし、石川の右ローに左フックや右ストレート。

  石川も左ミドルと顔面前蹴りを見せるが、石川のジャブに梶原が右フック! ここから梶原は一気にパンチをまとめて、ロープを背負った石川にパンチの連打を浴びせてダウンを奪う!

 すでに残り時間は40秒を切り、石川はパンチとハイキック、飛びヒザ蹴りを狙うが、逆に梶原の右フックをもらってしまい、これで2度目のダウン。試合終了のゴングが鳴らされると、石川はその場に尻餅をついて体育座りをするように崩れ落ちた。

 判定はもちろん3−0で梶原の勝利。激闘を繰り広げた石川に梶原は声をかけ、梶原応援団からの拍手が巻き起こったが、石川は悔しさに溢れた顔でリングを降りた。一方の梶原は「これからは俺がKrush代表として、半端ねえ男を目指して邁進するぞ!」とラップ調のマイクアピールでKrush代表を宣言した。

★第7試合〜 オープニングファイト第1試合の結果はこちら

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