8月21日(土・現地時間)中国のリゾート地として注目されている海南島の海口市で開催された「龍行天下」大会で、前WPMF世界ライト級チャンピオンの“鉄人”増田博正(スクランブル渋谷)がWBCムエタイ世界暫定ライト級王者決定戦に挑戦した。
対戦相手はジャルンチャイ・ウッドドニムアン(タイ)。2005年8月22日に石井宏樹、2006年11月12日に小林聡と対戦しており、日本でもお馴染みの選手だ。ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王座を長きに渡り保持。その他にもタイ国プロムエタイ協会同級、オームノーイスタジアム同級、WMC世界同級チャンピオンの座にも就いたことがある。
会場は約5000人ほどの超満員で、両選手がワイ・クルーを踊り始めると拍手や歓声があがった。
1R、増田が先にローで仕掛け、左ストレートで攻撃。お互い様子を伺いながら、ミドル、ロー、前蹴りと蹴り中心のジャルンチャイに対し、増田はローからパンチへのコンビネーションで攻撃を続ける。
2R開始後はお互い蹴り中心の攻撃が続く。蹴りながら前にプレッシャーをかけるジャルンチャイに対し、時折キャッチからパンチの攻撃で応戦する増田。
3R、相手の蹴りのタイミングにあわせ、続けざまにキャッチからインローキックへの攻撃で応戦する増田。更に右ミドルを蹴り続けるジャルンチャイ。蹴りながらコーナーへプレッシャーをかけ続けるジャルンチャイに対し、ローからパンチの攻撃を続ける増田。終了間近に増田の左ストレートがジャルンチャイを捕らえる。
4R、更にミドルでプレッシャーをかけながらコーナーに追い詰めようとするジャルンチャイに対し、パンチからローへのコンビネーションで攻撃する増田。増田のパンチがジャルンチャイを捕らえ始め、コーナーに追い込む。
5R、蹴り続けるジャルンチャイに対し、パンチと蹴りで応戦する増田。蹴りからパンチ、パンチから蹴りへとお互い攻撃を続ける中、ジャルンチャイが飛びヒザで攻撃、更にヒザでの攻撃を続ける。相手の蹴りのパンチを合わせたところで試合終了。
お互いにクリーンヒットが無いまま、終始強いミドルキックで圧力をかけ続けたジャルンチャイに軍配があがる結果となり、2−1の判定でジャルンチャイがWBCムエタイライト級の新チャンピオンになった。
また、同大会では初のWBCムエタイ女子のライト級タイトル戦も開催され、日系アメリカ人のミリアム・ナカモト(USA)がクレアー・ヘイグ(ルクセンブルク)から開始早々1分でTKO勝ち。初の女性WBCムエタイチャンピオンとなった。
「龍行天下」大会
2010年8月21日(土・現地時間)中国・海南島 海口市
<試合結果>
▼WBCムエタイ世界暫定ライト級王者決定戦 3分5R
○ジャルンチャイ・ウッドドニムアン(タイ)
判定2−1
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増田博正(スクランブル渋谷/前WPMF世界ライト級チャンピオン)
▼WBCムエタイ女子のライト級タイトル戦
○ミリアム・ナカモト(USA)
TKO 1R
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クレアー・ヘイグ(ルクセンブルク)
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