9月10日(金・現地時間)韓国・ソウルのゴグチャンホールにて、KMプロモーション/KGS『RISE KOREA 2010 in SEOUL』が開催された。
海外で初の開催となったRISE韓国大会。会場は通常格闘技のホールではないが、リング周りにトラスを組み、演出照明も多数装備。大会後半の日韓戦から花道両サイドから火柱が出るなど1000人規模の会場では考えられない豪華演出が組み込まれた。
まず注目の日韓3対3の第1戦。7月にバンタム級タイトルに挑戦した九島亮(ヌンサヤーム)が登場。相手は日本でも数多くの試合経験のあるチェ・ジンスン(韓国/洪成清武)。
1R序盤から左右のパンチで圧力をかけるジンスンに対し、九島はガードを固め徹底したローキックを打つ作戦に。2R序盤には既にローキックのダメージが見えるジンスンだが、それでも果敢にパンチで勝負にでる所に九島の右ハイキックが2発連続でクリーンヒット! しかし、ダウンしないジンスン。この打たれ強さには会場からもどよめきが起きるほど。そして3Rも両者一歩も譲らず判定はドロー。
そして延長ラウンドにもつれ込むと九島のローキックでダウン寸前のジンスン。パンチで何とか挽回を図ろうとする所に九島もパンチで応戦。大歓声のなか試合終了のゴングが鳴り、判定で九島の勝利し、日本勢が幸先の良いスタートを切った。
続いてミドル級で出場したのはRISE初参戦となる藤原ジムの清水武。相手のチェ・イルボク(韓国/清武) は最近まで兵役に出ていた選手であるが、戦績は11戦10勝のうち9KOと強打者。
このイルボクもチェ・ジンスン同様、1Rからパンチで前に出てくる。序盤、清水がパンチを被弾しながらもサウスポーからイルボクの奥脚にローキックを叩き込んでいくと確実に効いた様子。しかし諦めず左右のフックで清水の距離を潰し攻め立てるイルボクに対し清水はヒザ蹴りで応戦。そしてお互いダウンすることなく試合終了。ローキックでのダメージが評価され清水が判定で勝ち2連勝となった。
そして日韓戦最後に登場したのはRISE若手のホープである里獅ZLS(チームゼロス)
。3連敗は避けたい韓国勢からは日菜太、白須康仁などと戦った経験のあるオ・デュソク(韓国/水源闘魂)が登場。
入場時から大歓声で迎えられ気合十分のデュソクが1Rから一気にラッシュを掛ける。これまでバックボーンのボクシングを生かしたパンチだけの戦いが多かったが、今回はパンチの打ち終わりにミドルやローを織り交ぜ攻撃を散らす。面食らった里獅は後手に回ってしまい印象を悪くする。
2Rもデュソクが先手で攻撃を仕掛けてくるのに対し、里獅がパンチとヒザ蹴りで対抗。そしてデュソクが打ち合いに来た所で里獅の右ストレートがデュソクのアゴにクリーンヒット! 腰が落ち最大のチャンスをむかえた里獅だったがデュソクが追撃を許さない。その後もスタミナが落ちないデュソクが積極的に攻め判定勝利。負け越しとなったが韓国勢が嬉しい1勝を手に入れ地元での日韓戦を締めくくった。
メインイベントでは日本でもお馴染みのオルチャン-Kことクォン・ミンソク(韓国/清武)
が出場。対するは昨年のK-1ユースにも出場経験があるイ・ソンヒョン(韓国/仁川武飛)。
1Rから慎重な様子もなく攻める両者。パンチ、キックのレベルが高くお互い激しい打ち合いとなる。2R中盤からソンションのテンカオを喰らうと表情を曇らせるミンソク。そのマイナスを埋めるべく必死に前に出るがミンソクを完全に捕らえることが出来ない。そして3Rまでノンストップバトルが続き判定へ。ジャッジ2者がソンヒョンを指示!初開催の韓国RISEメインをしっかり締めくくった。
このイ・ソンヒョンは来月3日韓国で開催されるK-1MAXで才賀紀左衛門と対戦が決定しており、今後の活躍が期待される。
今回、大会を主催したKMプロモーションの崔永在代表も大会内容には満足しており、今後選手の活躍の場を増やすため次回大会も検討中とのことだ。
KMプロモーション/KGS
「RISE KOREA 2010 in SEOUL」
2010年9月10日(金・現地時間)韓国・ゴグチャンホール
オープニングゲーム開始17:00 本戦開始18:00
<主な試合結果>
▼メインイベント(第11試合) スーパーライト級(-65kg) 3分3R延長1R
○イ・ソンヒョン(韓国/仁川ジム)
判定2−0
●クォン・ミンソク(=オルチャン-K/韓国/清武)
▼セミファイナル(第10試合) 日韓戦 ミドル級(-70kg) 3分3R延長1R
○オ・デュソク(韓国/水源闘魂ジム)
判定3−0
●里獅ZLS(チームゼロス/同級9位)
▼第9試合 日韓戦 ミドル級(-70kg) 3分3R延長1R
○清水 武(藤原)
判定3−0
●チェ・イルボク(韓国/清武)
▼第8試合 日韓戦バンタム級(-55kg) 3分3R延長1R
○九島 亮(ヌンサヤーム/同級1位)
延長判定3−0
●チェ・ジンスン(洪成清武)
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