▲前列左より80kg未満・100kg未満優勝の山田、70kg未満優勝の八隅、 60kg未満の清水
パンクラス
「第8回プロ・アマオープンキャッチレスリングトーナメント」
2010年9月19日(日)東京・大森ゴールジムサウス東京ANNEX
開場11:00 開始11:30
<全試合結果>
■60kg未満級
▼
決勝(第28試合)
○清水清隆(SKアブソリュート/第2代フライ級キング・オブ・パンクラシスト)
判定3−0
●村田卓実(和術慧舟會A-3/パンクラス・バンタム級4位)
現役パンクラス王者としてこのトーナメントにエントリーした清水。一本勝ちこそないものの、レスリング力を活かした安定感を感じさせる試合運びで、決勝戦にまで駒を進めた。対する村田はパンクラスでは清水の一階級上にあたるバンタム級のランカーで、清水とは対照的に準々決勝・準決勝はどちらも一本勝ちを収めている。
試合は序盤から立ち=レスリングの真っ向勝負でスタート。村田が清水をロープまで押し込んでいけば、清水も村田の頭を落としたり、足を払うなどしてバランスを崩そうとする。
しかしどちらも一歩も譲らず、緊張感のあるレスリングの攻防が続く。このまま時間切れになるかと思われた終了間際、清水が村田を崩して、立ちの状態のままバックへ! 清水がスリーパーを狙おうとしたところで試合終了となり、清水が判定勝利。最後のバックが勝敗を分ける形となった。
●試合後の清水のコメント
「良くも悪くもSKスタイルでずるがしこく勝ちました(苦笑)。ベルトを持っている身として不甲斐ない試合だったかもしれませんが、最低限でも優勝という結果は出せたと思います。次はコンバットレスリングの大会に出る予定なので、そこでもしっかり勝って防衛戦に備えたいと思います。
(チャンピオンとしてアマチュア大会に出る理由は?)うちの先輩たちもそうなんですが、プロで肩書きを持っていても、アマチュアの大会に出るんです。そしてそこで勝って、その先にある総合格闘技の結果につなげる。勝って当たり前と思われる試合に勝つことで新しいものをつかめると思うし、そういう気持ちでこれからもアマチュアの大会には出たいと思います」
▼準決勝(第24試合)
○村田卓実(和術慧舟會A-3/パンクラス・バンタム級4位)
一本 3分20秒 ※チョークスリーパー
●嶋田錠二(パラエストラ八王子/第5回60kg未満級優勝)
▼準決勝(第23試合)
○清水清隆(SKアブソリュート/第2代フライ級キング・オブ・パンクラシスト)
判定3−0
●早坂優瑠(CORE蒲田/2009ZSTジェネシストーナメントフライ級優勝)
▼準々決勝(第16試合)
○村田卓実(和術慧舟會A-3/パンクラス・バンタム級4位)
一本 2分14秒 ※腕ひしぎ十字固め
●藤井 徹(RBアカデミー)
▼準々決勝(第15試合)
○嶋田錠二(パラエストラ八王子/第5回60kg未満級優勝)
判定3−0
●中尾 享(X-TREME柔術アカデミー)
▼準々決勝(第14試合)
○早坂優瑠(CORE蒲田/2009ZSTジェネシストーナメントフライ級優勝)
一本 3分26秒 ※フロントチョーク
●穂田隆宏(ロータスパラエストラ世田谷)
▼準々決勝(第13試合)
○清水清隆(SKアブソリュート/第2代フライ級キング・オブ・パンクラシスト)
判定3−0
●田中竜一(P’sLAB大阪)
▼1回戦(第4試合)
○藤井 徹(RBアカデミー)
一本 3分30秒 ※チョークスリーパー
●古賀靖隆(ロータスパラエストラ世田谷)
▼1回戦(第3試合)
○中尾 享(X-TREME柔術アカデミー)
判定2−1
●大橋悠一(パラエストラ東京)
▼1回戦(第2試合)
○穂田隆宏(ロータスパラエストラ世田谷)
判定2−1
●小澤博和(RBアカデミー)
▼1回戦(第1試合)
○田中竜一(P’sLAB大阪)
一本 4分5秒 ※ヒールホールド
●コダママン(P’sLAB東京)
■70kg未満級
▼決勝(第29試合)
○八隅孝平(ロータスパラエストラ世田谷/第5回大会70kg未満優勝)
判定3−0
●荒牧 拓(パンクラスP’s LAB横浜/第1回大会70kg未満優勝)
各種組み技大会で数々の実績を残している八隅。準々決勝では大沢義幸に肩固めを極め、準決勝では昨年の全日本修斗グラップリング王者・竹内稔に判定勝ち。優勝候補として順当に決勝まで進出した。一方の荒牧はトリッキーな寝技を駆使し、1回戦から準決勝まで2つの一本勝ちを収めている。この2人は第5回大会の決勝で対戦しており、約3年ぶりに決勝で再戦することとなった。
試合が始まるとすぐに八隅がタックルを仕掛け、荒牧が引き込むようにグラウンドで下になる。ここから荒牧は足を効かせてサブミッションを仕掛けていこうとするのだが、八隅がそれを潰してパスガード。
ポジショニングで荒牧を攻め込み、肩固めやノースサウスチョーク(上四方固めからのチョーク)を仕掛けていく。荒牧も何とかそれに耐え続けたが、八隅が荒牧を攻め続けて試合終了。八隅が2度目の優勝を果たした。
●試合後の八隅のコメント
「準々決勝はパスガードしたらそのまま肩固めが入りました。準決勝で試合をした竹内選手は自分が前に教えていた選手で、何も起こらずに終わってしまいましたね。決勝の荒牧選手とは一度試合したことがあって、絞め技が極まりにくいという印象があったんですよ。それを忘れてチョークを取りにいって、極まらなかったですね。
今回は緊張していいスパーリングが出来たというか、やって良かったですね。今回のテーマは“ゆっくり攻める”で、ちゃんと相手を押さえ込んで、そこで相手のリアクションを待って極めるということを考えていたんです。でも対戦相手が知らない相手じゃないということもあって、ガンガンいけなかったですね。北岡(悟)からは『まだまだ出来ていない』と駄目出しをくらいました(苦笑)」
▼準決勝(第26試合)
○荒牧 拓(パンクラスP’s LAB横浜/第1回大会70kg未満優勝)
一本 56秒 ※フロントチョーク
●水洗裕一郎(X-TREME柔術アカデミー/2010年デラヒーバカップエキスパート優勝)
▼準決勝(第25試合)
○八隅孝平(ロータスパラエストラ世田谷/第5回大会70kg未満優勝)
判定3−0
●竹内 稔(パラエストラ東京/2009年全日本修斗グラップリングライト級優勝)
▼準々決勝(第20試合)
○荒牧 拓(パンクラスP’s LAB横浜/第1回大会70kg未満優勝)
判定3−0
●伊勢谷岳広(BRAVE)
▼準々決勝(第19試合)
○水洗裕一郎(X-TREME柔術アカデミー/2010年デラヒーバカップエキスパート優勝)
一本 58秒 ※チョークスリーパー
●依光健太郎(パンクラスゴールドジム行徳)
▼準々決勝(第18試合)
○竹内 稔(パラエストラ東京/2009年全日本修斗グラップリングライト級優勝)
不戦勝
●奥田照幸(X-TREME柔術アカデミー)
▼準々決勝(第17試合)
○八隅孝平(ロータスパラエストラ世田谷/第5回大会70kg未満優勝)
一本 1分20秒 ※肩固め
●大沢義幸(GOKITA GYM)
▼1回戦(第11試合)
○荒牧 拓(パンクラスP’s LAB横浜/第1回大会70kg未満優勝)
一本 4分12秒 ※ヒールホールド
●濱崎一登(ロータスパラエストラ世田谷)
▼1回戦(第10試合)
○伊勢谷岳広(BRAVE)
一本 2分46秒 ※三角絞め
●田村裕之(SKアブソリュート/201年全日本サンボ選手権準優勝)
▼1回戦(第9試合)
○依光健太郎(パンクラスゴールドジム行徳)
一本 54秒 ※フロントチョーク
●井口翔太(アングラー)
▼1回戦(第8試合)
○水洗裕一郎(X-TREME柔術アカデミー/2010年デラヒーバカップエキスパート優勝)
判定3−0
●飯田将也(X-TREME柔術アカデミー)
▼1回戦(第7試合)
○竹内 稔(パラエストラ東京/2009年全日本修斗グラップリングライト級優勝)
一本 42秒 ※フロントチョーク
●佐藤孝祐(湘南格闘クラブ)
▼1回戦(第6試合)
○奥田照幸(X-TREME柔術アカデミー)
判定3−0
●花輪裕樹(RBアカデミー)
▼1回戦(第5試合)
○大沢義幸(GOKITA GYM)
判定2−1
●本田朝樹(パンクラスP’s LAB横浜/2006年ネオブラッドトーナメント優勝)
■80kg未満級
▼決勝(第27試合)
○山田崇太郎(BRAVE/SRC育成選手/第5回80kg未満優勝)
一本 3分8秒 ※ネックロック
●富山浩宇(パンクラスP’sLAB横浜/2009年ネオブラッドトーナメント準優勝)
SRC育成選手としても活躍する山田が大会史上初の2階級制覇に挑戦。すでに100kg未満級で優勝を果たしてのトーナメント出場となった山田は、準決勝で19歳の柔道家・武田飛翔にバックからのチョークスリーパーで一本勝ちを収める。逆ブロックを勝ち上がった富山はコンバットレスリングや総合格闘技のトーナメントで実績を残すファイターで、準決勝では神田崇広と足関節の取り合いを繰り広げ、判定勝利した。
試合は富山が先に片足タックルでそのまま山田をテイクダウン。しかし山田はガードポジションからギロチンチョークとアームロックを狙いつつ、強烈なヒップスローで富山の体を引っくり返してマウントポジションを奪う。ここから山田は富山の首を抱えてネックロック! 1度は脱出した富山だったが、2度目のネックロックが深く入りタップ。山田が全3試合すべて一本勝ちで2階級制覇を達成した。
●試合後の山田のコメント
「100kg未満級の決勝は相手にホールドされてしまいましたね。トーナメントなんで力を使わないようにしたんですが、体力を使ってしまったのは想定外でした。対戦相手が重いということもあったかもしれないですが、自分としては納得がいかないです。80kg未満級の決勝で対戦した富山選手とは2007年にもやっている相手なんですが、この時は判定勝ちだったんですね。その相手から一本を取れたことは良かったと思います。自分はSRC育成選手なので、実績を積んでまたSRCのリングに立ちたいと思います」
▼準決勝(第22試合)
○富山浩宇(パンクラスP’sLAB横浜/2009年ネオブラッドトーナメント準優勝)
判定3−0
●神田崇広(GRABAKAジム)
▼準決勝(第21試合)
○山田崇太郎(BRAVE/SRC育成選手/第5回80kg未満優勝)
一本 2分19秒 ※チョークスリーパー
●武田飛翔
■100kg未満級
▼決勝(第12試合)
○山田崇太郎(BRAVE/SRC育成選手/第5回80kg未満優勝)
一本 3分9秒 ※アームロック
●山崎洋一(RBアカデミー/2009年ボーダレスカップ優勝&2010年イーストジャパン優勝)
大会史上初の2階級制覇を目指し、100kg未満級にもエントリーした山田。対戦相手の山崎は90kgの巨漢ファイターで柔術トーナメントで多数の優勝という実力を誇る。試合は山崎が片足タックルで山田をテイクダウンするという展開でスタート。山田の足をしっかりとロックして押さえ込む山崎に対し、山田は下からアームロックを狙いつつ、山崎のバックに回り込む。ここからハーフガードで上を取った山田は山崎の左腕をキャッチしてアームロック! これがガッチリと入り、山田が一本勝ちを収めた。
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