10月3日(日)千葉・ウィラサクレック天王台ジムにて、M-1MC『M-1 FAIRTEX SINGHA BEER ムエタイチャレンジ 第37回M-1ムエタイアマチュア大会』が開催された。
今大会では、新設されるM-1女子40kg級の初代王座を決めるワンデートーナメントが行われ、このトーナメントに“天才少女”伊藤紗弥、佐々木蝶里(共に尚武会)、NORI(Team DATE)、山本帆香(鍛錬会)がエントリー。伊藤は35kg級の王座を獲得しており、二階級制覇がかかった一戦でもある。
ジュニアの場合、男女混合でのマッチメークが基本だが、40kg級を境にパワーの差が出始めてくることから、女子部門を新設。試合開始前にくじ引きが行われ、伊藤vsNORI、佐々木vs山本となった。
▼M-1女子40kg級の初代王座ワンデートーナメント一回戦
○伊藤紗弥(尚武会)
TKO 2R
●NORI(Team DATE)
ジュニア女子では文句なしのトップクラスの実力を誇る伊藤は、落ち着いた表情でリングイン。対するNORIはリングに上がった瞬間、Team DATEの応援団が凄まじい歓声を上げ、NORIを後押し。伊藤が勝利して二階級制覇へ王手をかけるか? NORIが伊藤を下して大金星を上げるか?
1R、NORIへの大声援が沸き起こる中、開始からガンガン前に出る伊藤。ワンツーから右ミドルとテンポよくコンビネーションをつないでいく。NORIは前蹴りで牽制し、距離を取ろうとするも、伊藤はお構いなしに前に出て左右のミドルやワンツーと、とにかく手を止めない。更には飛びヒザを出すほどのアグレッシブさを見せる。NORIは前蹴りを何とか出して伊藤の前進を止めようとする。
2R、ゴングが鳴った直後、伊藤が放ったジャブでNORIの首が跳ね上がる。何とか距離を取ったNORIは、前蹴りを出すも、伊藤がこれをキャッチし右ミドル。すかさずNORIをロープに詰めてラッシュを仕掛ける。何とか脱出したNORIだが、更にラッシュを仕掛けてくる伊藤にたまらずダウン。そのままTKOとなり、伊藤が決勝へと駒を進めた。
▼M-1女子40kg級の初代王座ワンデートーナメント一回戦
○佐々木蝶里(尚武会)
判定
●山本帆香(鍛錬会)
佐々木は別ブロックの伊藤とは同門であり、これに勝利すれば決勝で待つ伊藤と同門対決が実現する。対する山本は既設の40kg級の元王者である新垣聖羅と同門。山本からすれば、新垣に続いて40kg級の王座を獲得したいところだろう。
1R、互いに前蹴りで出方を探り合っている様子が続いていく。山本は右ミドルを、佐々木は前蹴りからワンツーを主体に試合を組み立てていく。佐々木がワンツーを打ちながら前進していくが、山本は前蹴りで応戦していく。
2R、序盤はミドルやローの蹴り合いとなり、佐々木がミドルを蹴れば山本もミドルを返し、山本がローを蹴れば佐々木もローを返し、互いに譲らない展開に。それでも佐々木は右ミドルやワンツーと1Rと同じ攻勢に出る。山本はワンツーで佐々木に応戦。中盤以降はスタミナが消耗してか、互いに動きに精彩を欠くも、手を休めずにフルラウンドを戦い抜いた。結果、手数を上回った佐々木が決勝へ駒を進め、伊藤との同門対決となった。
▼M-1女子40kg級の初代王座ワンデートーナメント決勝戦
○伊藤紗弥
判定
●佐々木蝶里(尚武会)
1R、左右のミドルからワンツー、右ミドルと軽快なコンビネーションをつなげる伊藤。序盤は防戦一方となってしまう佐々木だが、伊藤の右ミドルをスウェーでかわすと、ワンツーから右ローで応戦。
2R、1R同様、伊藤は左右のミドルを使い分けていく。佐々木はワンツー、右ローと、こちらも1Rと同様の攻勢。伊藤は1Rに加え、このRでも積極的に前に出る姿勢を貫いた。佐々木は下がる姿がやや見受けられるも、中盤はミドルやローを打ち分けて伊藤に応戦していく。最後まで戦い抜いて終了のゴング。結果、手数で上回った伊藤が勝利し、二階級制覇に成功した。
また、M-1女子40kg級王座決定戦の前に、新垣聖羅(WSR蕨)と林田昌子(藤原)のエキシビションマッチが行われた。新垣は昨年12月にM-1 40kg級王座を獲得し、その後成長に伴い返上。7月26日にJ-GirlsにてU-15ミニフライ級の王座を獲得している。また、林田は17日にJ-Girlsにてグレイシャア亜紀(フォルティス渋谷)との一戦を控えている。
次回は10月31日(日)を予定しており、全階級で次期挑戦者決定トーナメントが行われる予定となっている。
|