↑決勝戦/北斗旗史上に残るシーソーゲームの大激戦となったが、強烈なローキックで効果を奪った加藤(右)が初出場で初優勝の快挙を達成した
全日本空道連盟大道塾 北斗旗実行委員会
「2010北斗旗全日本空道無差別選手権大会」
2010年11月20日(土)東京・国立代々木競技場第二体育館
開会式13:30 開始14:00
大道塾創立30周年の記念大会でもある今大会は、来年2月19日にモスクワで開催される『第1回空道ワールドカップ』(体力別)の日本代表選手選考を兼ねているため、トーナメントは従来の「無差別」とは異なる方式で行われた。
→準々決勝A/蹴りを多用した中村が道衣を利用した崩しからのヒザ蹴りで一本勝ち
体力別制トーナメント方式として、体力指数(身長+体重の数値)の差が少ないようA・軽量中心、B・中量中心、C・軽重量中心、D・重量中心の4ブロックに分け、AとBの勝者、CとDの勝者がそれぞれ闘い、その勝者同士が決勝戦を争う。
この方式は大道塾創立当時に開催された北斗旗無差別トーナメントの試合方法と同じもの。「体力別」と「無差別」のそれぞれの醍醐味がミックスされた形となる。
→準々決勝B/組んでのヒザ蹴りをしつこく狙い、堀越のパンチを封じた田中が判定5-0で勝利するも、準決勝は棄権した
Aブロックでは第3回世界大会-230準優勝の中村知大(早稲田大学準支部)が、同3位の平安孝行(中四国本部)にヒザ蹴りで一本勝ちして決勝トーナメントに進出。
→準々決勝C/我妻の独特なムエタイスタイルに渡部は寝技で対抗。しかし、2度のグラウンド戦を使い果たし(寝技は2回までしか認められない)、アキレス腱固めをストップ後もかけ続けたため反則をとられて敗退。
Bブロックは第3回世界大会-240準優勝の田中俊輔(吉祥寺支部)が、同4位・堀越亮祐(日進支部)を破って制したが、棄権したため堀越が敗者復活で決勝トーナメントに進出した。
→準々決勝D/開始から猛攻を加えた加藤が投げからのマウントパンチで効果を奪い、続くアームロックで一本勝ち
Cブロックは第3回世界大会-240で3位になった我妻猛(角田支部)が、寝技で連続一本勝ちを収めてきた渡部秀一(成田支部)を破って決勝トーナメントへ。
→準決勝/田中の棄権により敗者復活した堀越が、得意のワンツーで中村を仰け反らせて有効を奪った
Dブロックは今年の全日本体力別260+優勝の加藤久輝(安城同好会)が圧倒的な強さを発揮し、ブロック決勝で阿部和幸(新潟支部)からアームロックで一本勝ちを奪っての決勝トーナメント進出を果たした。
決勝トーナメント(準決勝)は中村VS堀越、我妻VS加藤となり、まず堀越が中村から左フックと右ストレートで効果と有効を奪い、敗者復活から決勝へ進出するという劇的な展開に。
→準決勝/加藤が左右のフックで突進して技あり、続いて右ストレートで我妻を完全KOした
加藤はここでも怪物ぶりを発揮し、左右フックの連打と一発の右ストレートで我妻から合わせ一本勝ちし、決勝へ駒を進めた。
今年の西日本大会の決勝戦(この時は堀越が効果1、加藤が効果2で加藤が勝利)と同じ顔合わせとなった決勝戦は、北斗旗史上に残る大激戦となった。
→決勝戦/加藤の豪腕パンチに堀越の首が捻られ、吹っ飛ばされる。堀越もパンチで効果を奪う大奮戦
加藤が開始直後から猛然と攻めて左フックでさっそく効果を奪ったが、なんと堀越が出会い頭に左ストレートを決めて効果を取り返す。
→決勝戦/荒々しいファイトスタイルも魅力の加藤。かつて北斗旗を連覇したセーム・シュルトと同じく、道衣を掴んで振り回しての攻撃を得意とする
焦る加藤は反則の掴みからの打撃(体力指数が30以上あるため禁止)を連発してしまい、3度の反則(堀越には有効が与えられる)であと1回の反則で失格負けという事態に。
その後も激しく打ち合った両者だが、本戦は両者とも効果1と有効1(堀越は敗者復活のため加藤に有効1が与えられていた)で引き分け、自動延長に(有効2以上、効果3以上がなければ自動的に延長になる)。
インターバルで落ち着きを取り戻した加藤は左右のローキックで距離をとり、接近戦になると投げを見舞う。堀越も右フックで応戦し、またも激しい打ち合いが展開されたが、破壊力抜群のローキックで効果を奪った加藤が優勢勝ちとなり、無差別全日本に初出場で初優勝という快挙を達成した。
加藤は日本人の父とフランス人の母を持つハーフで、国籍はフランス。以前は実業団のハンドボールチームに所属して活躍していたという。24歳で大道塾に入門し、現在は28歳。身長185cm、体重89kgという恵まれた体格を持っており、今年春の全日本体力別ではプロ総合格闘家・中村和裕から勝利を収めている。
巨大なインパクトを残して現れた怪物ホープは「目標は空道の世界チャンピオンです」と語った。ワールドカップへ向けて、日本にとっては力強い新エースの誕生となった。
また、同時開催された女子の部では、神山歩未・喜未の姉妹と、ベテランの岡裕美、吉倉千秋の4名による総当りリーグ戦が行われ、最終試合で岡を破った神山歩未が春の全日本女子大会に続いて栄冠を勝ち取った。
RESULT
優 勝 加藤久輝(安城同好会)
準優勝 堀越亮祐(日進支部)
3 位 中村知大(早稲田大学準支部)
4 位 我妻 猛(角田支部)
5 位 田中俊輔(吉祥寺支部)
6 位 渡部秀一(成田支部)
7 位 阿部和幸(新潟支部)
8 位 平安孝行(中四国本部)
特別賞 田中洋輔(早稲田大学準支部) 草薙一司(秋田市同好会)
女子優勝 神山歩未(日進支部)
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