「IT’S SHOWTIMEアムステルダム大会」
2010年12月18日(土・現地時間)オランダ・アムステルダム
▼メインイベント 70kg契約 3分3R延長1R
○モハメッド・カマル
延長R 判定
●モッサブ・アムラーニ
メインイベントはモハメッド・カマルVSモッサブ・アムラーニ。「Who is the King of Amsterdam?」(アムステルダムのキングはどっちだ?)これが試合テーマ。
両者の激闘は延長4Rにもつれ込み、カマルに軍配が上がった。一緒に練習で汗を流す2人は、互いの技量も癖も根性も全てを知り尽くしている。アムラーニは弟分のカマルを公私ともに色々と世話してきた。カマルが現在学校に通って問題児の世話をする資格を取ろうと勉強しているが、これもアムラーニの影響を受けてのことだと思われる。
「キックで飯を食おうとは思わない。社会に役立つ仕事をしながらキックもする。これが理想だ」と同じことを2人とも言う。兄貴格のアムラーニを手本としているのだろう。
1Rの出だしはアムラーニがカマルを呑んでかかった。カマルは萎縮気味だった。アムラーニの攻めに、ガードで顔面を固めて動きが止まっていたカマルだが、チャンス時にまとめてパンチを返していく展開となった。結果的に64kgを主戦とする軽量のアムラーニは、本年70kgを主戦場に試合経験を積んだカマルの重い一発一発の前にダウンこそ免れたものの、徐々に圧されていった。
▼第5試合 IT’S SHOWTIME 77kg世界タイトルマッチ 3分5R
○アーテム・レヴィン
TKO 4R ※試合放棄
●ロシネ・オズニ
※レヴィンが王座に就く。
IT’S SHOWTIME 77kg世界タイトル認定戦。オズニは自らの勝利と王者就任を確信していたが、ロシアからのアーテム・レヴィンは予想以上の実力者だった。
仲間の声援を背に受けて勢いよく攻め込んだオズニは、序盤ですっかりレヴィンが只者でないことを知ったようだ。ロシアや東欧系はボクシングが上手い。レヴィンはオズニのパンチを見切り、ノーガードで顔を突き出し挑発した。
オズニは全く中に入れず。ラウンドが進むにつれ気持ちも圧され、4Rにレヴィンの前蹴りを左目に受けた時点で気持ちが折れたようだった。ドクターチェックを2回挟んでから自ら試合を放棄してしまった。このレヴィンという選手。かなり長期政権になる可能性が高いように思える。
▼第4試合 ヘビー級 3分3R
○リコ・ヴァーホーベン
判定
●フランシスコ・ムニョス
リコ・ヴァーホーベンは当初『IT’S SHOWTIME』王者のヘスディ・カラケスとのワンマッチだったが、カラケスがK-1参戦となったため対戦相手がイギリスのクリス・ノールズに変更となった。
ところが前日の大雪でイギリスも空港全面閉鎖となりオランダ入りができず。急遽抜擢されたのがチャクリキでキック留学中のスペイン人フランシスコ・ムニョス。
次々対戦相手が変わったヴァーホーベンは気の毒だったが、攻撃の一発一発に脈絡がなく、決定的ダメージを与えることができず判定勝ちに終わった。
▼第3試合 77kg契約 3分3R
○カリッド・ボーディフ
判定
●マーセル・グローエンハート
マーセル・グローエンハートは10月の『IT’S SHOWTIME』で頭角を現した。対戦するカリッド・ボーディフは2009年1月のビースト・オブ・ザ・イースト(−72kg)8人トーナメントの覇者。
上り調子のグローエンハートだったが、技量・スタミナともにボーディフに及ばず、土をつけられ足踏みすることとなった。
▼第2試合 70kg契約 3分3R
○ウォーレン・スティーブルマンズ
判定
●ケネス・ファン・エスヴェルデ
ベルギーからのエスヴェルデと2008年『K-1 WORLD MAX』参戦済みのスティーブルマンズ。ディフェンスが上手いエスヴェルデに手を焼いたものの、終始攻め続けたスティーブルマンズが勝利。
▼第1試合 ヘビー級 3分3R
○アンデルソン・シウバ
KO 1R ※右ハイキック
●フレディ・ケマイヨ
メインプログラムの先陣を切って登場したフランスのフレディ・ケマイヨと、ブラジルからチャクリキで練習を重ねるアンデルソン・シウバ。ケマイヨが「キャリアの違いを見せる」と言えば、シウバが「ロートルは静かにした方がいい」と笑う。
試合はシウバが右ハイを左側頭部に決めKO。ケマイヨは繰り返されたローによって自然と防御意識が下に集まり、右ハイをモロに受けて大出血を起こした。映像的には実にインパクトのある出だしとなった。
提供/JSPORTS レポート/遠藤文康
■IT'S SHOWTIME番組情報
「〜最強打撃格闘技〜IT'S SHOWTIME 2010・12・18 アムステルダム大会(オランダ)」
<再放送予定>
12月26日(日)17:00〜19:00 J sports ESPN
1月1日(土)15:00〜17:00 J sports ESPN
スペシャルゲスト解説:魔裟斗 / 解説:布施鋼治 / 実況:矢野武
■IT'S SHOWTIME 2011シーズン大会予定
3月6日(土)アムステルダム大会(オランダ)
<決定カード>
ダニエル・ジータVSヘスディ・カラケス
ドラゴVSアルトゥール・キシェンコ
3月26日(土)ブリュッセル大会(ベルギー)
5月21日(土)アムステルダム大会(オランダ)
7月23日(土)ソチ大会(ロシア)
<-70kg級トーナメント>
出場予定選手=ジョルジオ・ペトロシアン、アンディ・サワー、佐藤嘉洋、ドラゴ、ムラット・ディレッキー、ジャバル・アスケロフ、クリス・ンギンビ、Evgeniy Kurovskoy
<その他の決定カード>
ロシネ・オズニVSアルトゥール・キシェンコ
ヘスディ・カラケスVSアレクセイ・イグナショフ
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