シュートボクシング協会
「東北地方太平洋沖地震復興チャリティーイベント
SHOOT BOXING 2011 act.2 -SB168-」
2011年4月23日(土)東京・後楽園ホール
開場17:15 本戦開始18:00
※オープニングファイト開始17:30
▼メインイベント(第10試合) 70kg契約 シュートボクシング特別ルール 3分3R無制限延長R
○アンディ・サワー(オランダ/チーム・サワー/S-cup2002・2004・2008世界王者、K-1 WORLD MAX2005・2007世界王者)
判定3−0 ※30−29、30−29、30−28
●佐藤嘉洋(名古屋JKF/K-1 WORLD MAX2010準優勝)
東北地方太平洋沖地震の被災者チャリティー協力を申し出たサワーと、その心意気に触れた佐藤が出場を受諾したことで実現したビッグマッチ。
サワーは、佐藤が約1カ月という短いインターバルで試合を受け(※佐藤は3月12日にイタリアでアーメン・ペトロシアンと対戦)、SBに参戦することに対して敬意を表し、投げ・関節&絞め技を自ら封印。それらを禁止したSB特別ルールで試合を行うこととなった。試合前、かつて2人と激闘を繰り広げた魔裟斗が両者に激励の花束を贈る。
1R、佐藤がジャブから右のヒザ蹴り。そのまま首相撲に持ち込む。右ローを蹴る佐藤に対して、パンチで前に出るサワー。佐藤は左右のヒザ蹴りをサワーのボディに突き刺す。
ここでローブローをアピールするサワーだが試合は続行となる。サワーが右ストレートを打つと佐藤は首相撲に捕まえてヒザ蹴り。サワーは佐藤のヒザ蹴りに左フック、右ストレートを合わせる。
佐藤が右のヒザ蹴りから右ストレート。サワーの首を引っ掛けてヒザ蹴り。サワーは右ボディストレートから顔面への左フック、そして左アッパーから右ストレート! これが佐藤の顔面を捉えるが、佐藤もサワーの右ストレートに右ストレートを返す。
右のヒザ蹴りを狙う佐藤にサワーは左フック、右ストレート! 佐藤はサワーに組み付いてヒザ蹴りを入れる。佐藤のヒザ蹴りとサワーのパンチが激しく交錯し、1R終了のゴングが鳴らされた。
2R、左右のヒザ蹴りを見せる佐藤にサワーは左フック。右ストレートから左右の連打で佐藤を下がらせる。佐藤がジャブと右ローで反撃すると、サワーはそこに右ストレート!
佐藤はヒザ蹴りで前に出てバックキック。サワーはそれをかわして右ストレートを叩き込む。佐藤はジャブで距離を取りながら右のヒザ蹴り。サワーは強烈な左ボディから顔面への右ストレート! 佐藤の蹴り足を取って佐藤をマットに転ばせる。
佐藤はジャブから組んでヒザ蹴りを狙うが、サワーもがっちりと佐藤の体をロックして佐藤に首相撲の展開を作らせない。逆にサワーは組もうとする佐藤の組み際を狙って左フック。
サワーは首相撲になっても佐藤をマットに押し倒す。さらに佐藤が右フックを打つと、そこにサワーが左フックから回転の速い連打! さらにサワーは右ストレートで内側から佐藤の顔面を打ち抜き、一気にパンチで畳み掛ける!
佐藤も必死に左右のパンチを返すが、サワーがパンチの回転力で上回り、佐藤の顔面にサワーのパンチが立て続けに当たる! ハイキックもヒットさせるサワー! ラウンド終了のゴングと同時にサワーにもたれかかるようにして倒れる佐藤!
ラウンド終了のゴングが鳴ったため、ダウンカウントが取られることはなかったが、佐藤は鼻から出血しながらコーナーに戻る。逆にサワーは両腕を力強く突き上げて、自陣コーナーへ戻った。
3R、佐藤がワンツーから前に出て、激しくパンチで打ち合う両者! 佐藤は左右のフックからヒザ蹴り、さらにバックキック。サワーに組み付いて、サワーをロープまで押し込む。
右ストレートからのヒザ蹴りで前に出る佐藤。このヒザ蹴りがサワーのボディを捉えるが、サワーは下がらない。必死に佐藤は右ストレートとヒザ蹴りで前進。しかしサワーが佐藤のヒザ蹴りに左フックを合わせて、さらにそこから返しの右フックを叩き込む。
佐藤はサワーに組み付いて細かいヒザ蹴りを出すが、サワーの動きを止めるほどの威力はない。佐藤は右ストレートから前に出てヒザ蹴り。そのままサワーに組み付くと、コーナーを背負ったサワーは佐藤の体に両足をフックするようにしてブレイクを待つ。
ブレイク後、佐藤が左のヒザ蹴り! 左右のフックを返すサワー。最後は首相撲の攻防でサワーが佐藤をマットに倒すようにし、立ち上がった佐藤にボディストレートを打ったところで終了のゴングが鳴った。
判定は3−0でサワーが勝利し、ビッグマッチに相応しい激闘を制した。試合後、サワーはリングを降りようとする佐藤を呼び止めると、お互いに健闘を称える。
そしてプレゼンターの関根勤から勝利者トロフィーを受け取ると、マイクを持ち「コンバンハ! 今はすごくエキサイトしているけど、日本を厳しい状況が襲いました。これからみんなで努力しなければいけないし、自分もリングの上で試合をしてみなさんに元気を与えたいと思います。押忍!」と挨拶。
さらにサワーはリング上でマスコミ用の写真撮影が終わると、会場を後にするファンを呼び止め「今日、会場でチャリティーイベントを行っていて、自分のグッズを買ってくれた収益金は全て義援金として被災地に送ることになっている。ぜひよろしくお願いします!」とメッセージ。このメッセージを聞いたファンは、リングに残るサワーに大きな拍手を送った。
なお試合を観戦していた魔裟斗は「地力が違う。最初のテンカオ(相手を掴まずに出すヒザ蹴り)で(サワーが前に出てくるのを)止められなかったら佐藤はもう打ち合うしかない。打ち合ったらサワーが勝つ。だから地力が違ったということです。オランダ人は頑丈だからあのテンカオでは止められないですよ。サワーじゃなくてもクラウスでも止まらない。でも、佐藤の作戦ミスではないです。佐藤にはそれしかなかったから。サワーの方が強かったということですね」と試合を振り返った。
▼セミファイナル(第9試合) 62kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R無制限延長R
○鈴木博昭(ストライキングジムAres/SB日本スーパーフェザー級1位)
判定3−0 ※3者とも30−27
●キム・ウーフ(韓国/太雄会館/韓国ムエタイ連盟ライト級王者)
ここ2戦は総合格闘家の石田光洋、大澤茂樹から勝利を収めている鈴木。今回の対戦相手は韓国ムエタイ連盟ライト級王者の肩書きを持つウーフ。試合前、ウーフが足にワセリンを塗っていたため、試合前にレッドカード(減点1)が言い渡された。(※SBでは顔以外へのワセリンの塗布は禁止)
1R、サウスポーの鈴木が左ミドル。ウーフも右ミドル、右ストレートを返す。左ハイキックを蹴り、圧力をかけて前に出る鈴木。ウーフも下がりながら右ストレート、左フックを返す。鈴木のローに左フックや右ストレートを合わせるウーフ。ウーフのインローがローブローとなってしまう。再開後、前に出ながら右の前蹴りを見せる鈴木。ウーフはその前蹴りをすかして、左フックで飛び込む。
首相撲の攻防になると互いにヒザ蹴りを蹴り合う。左右の細かいパンチで前に出るウーフ。鈴木は両腕を上げて、しっかりとそれをディフェンスする。さらに鈴木は投げをディフェンスして腰を落としたウーフを蹴り上げ、立ち上がったウーフをロープまで詰めてパンチをまとめる!
2R、左右のパンチから奥足ローを蹴るウーフに鈴木は左ストレート。鈴木がウーフの足を取って投げようとすると、ウーフはそれを必死にディフェンスする。鈴木は組みのプレッシャーをかけながら、ウーフをロープまで詰めて左ストレート、右フック。ウーフは鈴木を首相撲に捉えて、それをディフェンスする。
ここで両者の距離が離れると、左目を気にするようなしぐさを見せる鈴木。カカト落とし、左ミドル、左ストレートを放つがクリーンヒットはない。ウーフが鈴木の右の前蹴りをキャッチすると鈴木はジャブ、そして左ストレートからパンチの連打!
左ボディストレート、目線を下に落としての右ハイキック! これで動きが止まるウーフに鈴木がラッシュを仕掛けるが、ウーフはガードを固めてそれを凌ぐ。
3R、鈴木が左インローから右ハイキック、左のバックスピンキック、右のカカト落としから左のバックキック! 大技を交えてウーフを攻め込む! しかしここでウーフのローキックが再びローブローとなり、ウーフにレフェリーから口頭注意が与えられる。
再開後、鈴木は右ロー、組みの攻防から離れ際の左フック。ウーフも鈴木のインローに右ストレートを返し、左フックまでつなげる。これをもらってしまう鈴木だが、体勢を立て直して、ウーフを下がらせると、左ハイキックから左ストレート。ウーフも飛びヒザ蹴りから右アッパーを返す。鈴木の左ストレートが何度も当たるが、ウーフは倒れず。粘るウーフを仕留め切れなかった鈴木だが、フルマークの判定勝利を収めた。
★第8試合(鈴木悟vs島田昌洋)、第7試合(RENAvs神村エリカ)はこちら
★第6試合(石川剛司vs遠藤信玄)、第5試合(高橋藍vs藤野恵実)から第1試合はこちら
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