アクセルプロモーション
「アクセル18 聖夜祭り」
2011年12月25日(日)兵庫・神戸ポートターミナルホール
開場15:00 開始16:00
2004年から神戸発の格闘技イベントとして開催、今回で18回目を数えるアクセル。「神戸から世界へ」を目標に今大会はアクセルライト級GP1回戦、ミドル級タイトルマッチ、あの“ザ・ビースト”ボブ・サップと“レジェンド”金泰泳を迎え過去最高のメンバーで過去最高の観客を動員し、聖夜の神戸を熱く盛り上げた。
▲アクセルと30万ドル(約2,300万円)で3年契約を結んだことで話題となった金(左)が初参戦。後藤(右)に辛勝した
▼メインイベント Gルール+ヒジあり 3分3R
○金泰泳(正道会館/1995年空手ワールドカップ優勝、元UKF世界ライトヘビー級王者、元WMTC世界ジュニアミドル級王者)
TKO 3R終了時 ※セコンドからのタオル投入
●後藤龍治(浅草MJ/元MA日本ウェルター級王者、元IMF環太平洋スーパーウェルター級王者、元SB&元新日本キックミドル級王者、2002年K-1 WORLD MAX日本トーナメント3位)
※本戦の判定は30-30、30-28、30-30
1R、リーチに優る金がスピーディーなジャブを的確にヒットさせ、グラつかせるものの大きなダメージはなく、後藤はローを蹴り返す展開。ヒジありルールということもあり、互いに距離をとり様子見といった感じだ。
2R、速いジャブから右ローキックを執拗に狙う金。接近戦でのローキックは空手の下段廻し蹴り仕込み。後藤も負けじとローを返すが、パワーでは金が優る。後藤は再三ロープに押しこまれて前に出られない。
3Rも2Rと同様、金は後藤を押しこみながらヒザ蹴り。鋭い右ハイキックもかすめて徐々に金がペースをつかむ。このまま圧力をかけ続け押しきるのかと思われたが、ここで後藤の突き上げるヒジ打ちが炸裂。金は額をカットし、出血で試合がストップ。
一瞬の出来事にバッティングかとも思われたが、後藤はヒジをアピール。レフェリーもヒジ打ちであることを確認していた。しかし、ドクターチェックで試合続行は可能と判断され、会場のボルテージは最高潮に。出血の影響なく、金が前に出る展開のまま試合終了となった。
判定は1-0でドロー。ルールでは延長戦に突入するはずだったが、後藤陣営がタオルを投入し、試合続行不可能の意思表示。一瞬会場は混乱したが金のTKO勝ちが宣言された。試合後、後藤は「最初から3Rだけと決めていた。もう体がボロボロです」とコメント。勝者となった金を称えた。
▲小西(右)がKO勝ちで新チャンピオンの座に就いた
▼セミファイナル アクセルミドル級タイトルマッチ Gルール 3分3R
○小西拓真(M-BLOW/同級1位)
KO 2R2分41秒 ※右ストレート
●平尾大智(正道会館/同級10位/2010年正道会館全日本大会軽量級優勝)
※小西が第5代王座に就く。
空位となっていたアクセルミドル級王座を、同階級1位の小西と正道会館王者の平尾が争った。
経験に勝る小西はK-2、NJKFで負け知らずの21連勝。アクセルでも負けなしのシンデレラボーイ。対する平尾は経験では劣るものの昨年の正道会館軽量級王者として意地を見せたいところ。
1R、サウスポーの小西に対し、平尾はセオリー通り右ミドルキックで攻めていく。手足の長い平尾に対し、小西はなかなか懐に入れない。
後半、強引にインファイトを仕掛けた小西は得意のパンチラッシュを仕掛けるもダメージを与えるまでには至らない。
2Rも1Rの後半と同じく、小西はインファイトを仕掛ける。パンチのラッシュが当たりだし、スタンディングのまま1度目のダウン。再開後、小西の狙いすました右ストレートが直撃し、平尾は2度目のダウン。
レフェリーが試合をストップし、小西が第5代アクセルミドル級チャンピオンとなった。
▲瀧川(左)がパンチで3ノックダウンを奪ってTKO勝ち
▼第10試合 武道会ルール3分3R
○瀧川リョウ(ドージョーチャクリキジャパン/アクセルランキング8位、1998年K-1 JAPAN GP第3位)
TKO 2R1分46秒 ※パンチラッシュ
●エドワード坂本(東海ブラジリアン柔術)
1R、3日前に急遽参戦が決まったというエドワードが積極的に前に出て、ストレートを当てていくが瀧川は冷静に様子を見る。徐々にペースを上げてきた瀧川が左フックでダウンを奪う。カウント9でなんとか立つもエドワードのダメージは大きい。終了直前に大きな右フックを当てられるが、ゴングに救われた。
2R、開始早々パンチのラッシュで瀧川が1度目のダウンを奪う。直後に左フックで2度目のダウンを奪った瀧川の攻撃は止まらない。パンチのラッシュで最後はレフェリーストップとなった。
▲大塚に下から関節技を極められそうになったサップは反則を犯してしまった
▼第9試合 武道会ルール 3分3R
○アレクサンダー大塚(AODC)
反則勝ち 2R1分43秒 ※イエローカード2枚
●ボブ・サップ(アメリカ)
初期PRIDEで活躍したアレクサンダー大塚と、K-1で活躍したボブ・サップが神戸の地で激突した。
1R、大塚にサップはパンチの猛ラッシュ。大振りの鉄槌のような右パンチが直撃し、大塚はたまらずダウンする。再開後、タックルで倒した大塚が腕十字を狙うもサップは強引に持ち上げ、大塚をマットに叩き付ける。しかし、バスターは禁止のためこれはイエローカード。その後も大塚は寝技を狙うも不発。
2R、サップはヒザ蹴り連打からマウントポジションを奪うが、大塚が切り替えして三角絞めを狙う。ここでまたもやサップが大塚を持ち上げてマットに叩きつけ、2度目のイエローカード。累積でレッドカードになり、反則負け。判定後は納得のいかないサップがセコンドも巻き込み大暴れ。後味の悪い幕切れとなった。
▲宮野(右)が大差の判定勝ちを収めた
▼第8試合 空手ルール本戦3分、延長2分※マストシステム
○宮野孝裕(宮野道場/アクセル初代ミドル級王者、2001年新極真ワールドカップ優勝)
判定3-0
●池野榮司(池野道場)
アクセルに宮野が久しぶりの参戦、相手はアクセル常連の池野だが、過去一度、池野は敗れているためリベンジマッチとなった。
1R、宮野は序盤から大技を繰り出し積極的に攻めていく。つかみからのヒザ蹴りが面白いように決まり、池野は防戦一方となるが、体格差もかなりあるため倒すには至らない。
2R、延長がないため猛然と倒しにかかる宮野。左ミドル・左フック・右ローと完全に効かせるも池野は耐える。最後に胴廻し回転蹴りも狙うが当たりが浅くタイムアップ。大差の判定勝ちとなった。
■大会総評 酒谷敏生アクセルプロデューサー
「お客様は関西の格闘技イベントで一番くらい入ったのではないでしょうか? もうこの規模では1人では無理ですね。せめて3人はスタッフが欲しい(笑)。今大会で一番光っていたのは小西選手ですね。平尾選手も頑張っていたし、いい試合でした。金選手は流石でした。カットした後もガンガン行っていた。後藤選手のコメントにも感謝を感じました。次は春に開催予定です。ライト級GPもハイレベルな試合が多かったですし、これからの展開にご期待ください」
▼第7試合 Gルール 3分3R
○大石 亨(日進会館/1995・1997・2011年士道館全日本無差別級優勝、元MA日本ヘビー級王者、1998年K-1 JAPAN GP第3位、2011年アクセルヘビー級王者)
TKO 2R1分12秒 ※パンチラッシュ
●島虎(フリー/アクセルヘビー級10位、ケンカ祭りトーナメント優勝)
▼第6試合 ミャンマ−ラウェイルール 3分3R
○黒田昌裕(黒田道場/2010年格闘空手選手権優勝)
TKO 2R2分43秒 ※セコンドからのタオル投入
●酒井勇太(国際チャクリキ協会顕修塾/国際チャクリキ空手ランキング1位)
▼第5試合 ライト級GP 1回戦 3分3R
○Tiger育夫(若獅子会館)
判定3-0
●ムテキング(紫志堂/S-1キック初代ミドル級王者、アクセルライト級3位)
▼第4試合 ライト級GP1回戦 3分3R
○菱川晋作(正道会館/2007年正道会館全日本大会軽量級優勝)
判定3-0
●龍啓(国士会館)
▼第3試合 ライト級GP1回戦 3分3R
○為房厚志(二刃会北野ジム/NJKFウェルター級2位、元WBC統一ムエタイ1位、アクセルライト級1位)
判定3-0
●松岡 力(截空道/2009年K-1甲子園西日本2位、チャクリキ協会ライト級西日本王者、アクセルライト級4位)
▼第2試合 ライト級GP1回戦 3分3R
○尾崎昌士(M-BLOW/アクセルライト級7位)
判定3-0
●村浜TAKE HERO(大阪ファイティングファクトリー/元SBカーディナル級王者、元KICK世界スーパーフェザー級王者、1997年K-1 JAPAN GPフェザー級王者)
▼第1試合 格闘空手ルールリベンジマッチ 3分3R
○高橋直弘(高橋道場)
KO 2R1分18秒 ※左ハイキック
●樋口 淳
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