▲ウォーレン・スティーブルマンス(左)に敗れ、3連敗となった宍戸大樹
シュートボクシング協会
「SHOOT BOXING2012〜Road to S-cup〜act.1」
2012年2月5日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始17:30
※オープニングファイト17:15〜
▼メインイベント(第10試合) 70.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分5R無制限延長R
○ウォーレン・スティーブルマンス(南アフリカ/ボスジム/K-1EuropeMAX2008オランダ王者)
判定3-0 ※47−46、46−44、47−44
●宍戸大樹(シーザージム/SB東洋太平洋ウェルター級王者)
昨年11月『SHOOT the SHOOTO2011』で、修斗のリオン武に手痛い敗北を喫しどん底に落ちた宍戸が、復帰戦でいきなり強敵を迎える。
対戦相手はK-1 MAX2008オランダ王者スティーブルマンズ。K-1MAX2008世界トーナメントでアンディ・サワーに敗れはしたが、爆発力のある攻撃で一進一退の攻防を繰り広げ、判定にもつれ込む接戦を繰り広げたアグレッシブなファイターだ。
1R、宍戸は左へ回り込みながら左ローを連発していく。前蹴り、右ミドルも混ぜながら回り込んでいくが、スティーブルマンスの圧力でコーナーに詰められる場面も。
宍戸がコーナーに詰まるとパワフルなパンチのコンビネーションを叩き込むスティーブルマンス。宍戸をコーナーへ追い込み、左ストレートでダウンを奪う! 立ち上がっても左右フックでめった打ちにされる宍戸! ここで宍戸は組んでのアームロックにいき、離れると胴廻し回転蹴り。
宍戸は投げと前蹴りで何とかこのラウンドをしのいだ。
2R、宍戸は前蹴りと右ミドルで距離をとろうとするが、スティーブルマンスのパワフルなパンチを浴びてブロッキングするのが精一杯。
スティーブルマンスは顔面とボディに打ち分けるパンチのコンビネーションで宍戸を追い込んでいく。宍戸は投げを繰り出すが失敗。ローを蹴るスティーブルマンスに宍戸は投げ、前蹴りで応戦する。後半、スティーブルマンスはやや手が出なくなってきた。
3R、再び左右のローを蹴りながら回り込む宍戸。スティーブルマンスがパンチで前に出てくると組んで投げを狙い、離れると前蹴りとパンチの連打。そして、組み付くと首投げで宍戸がシュートポイント(1点)を奪う!
宍戸はバックブローからバックキック、さらに組んでの首投げで2度目のシュートポイント! 波に乗る宍戸はパンチとヒザ蹴りで攻め、組むと今度はアームロックを狙っていく。スティーブルマンスは明らかにスタミナ切れだ。
4R、ローの蹴り合いから宍戸が連打で組み付き、鮮やかな首投げで3度目のシュートポイントを奪う。スティーブルマンスは強烈なパンチで宍戸を追い込むが、宍戸のジャブで左目が赤く腫れる。それでもフックとボディブローで宍戸をコーナーへ追い込む。
スティーブルマンスはバックを奪って投げを狙うが、これは宍戸が阻止。同体で倒れるとスティーブルマンスはスタミナ切れで立ち上がるのもやっとの状態だったが、立ち上がると一気にパンチで宍戸に襲い掛かり、左フックでダウンを奪う!
5R開始前から「宍戸」コールが鳴り響き、最終回のゴングが鳴った。宍戸はボディストレートから右ロー、左ミドル。パンチの連打からバックキック、前蹴りから再びバックキック。しかし、スティーブルマンスが強打で前に出ると宍戸は組んで投げを狙う。
スティーブルマンスの豪腕がうなりをあげ、打ち合いにいった宍戸の頭が激しく左右に揺れる! それでも宍戸は前へ出てパンチから前蹴り、バックブロー。
スティーブルマンスは蹴りで距離をとり、宍戸はパンチから投げにいったが時間切れ。2度のダウンを奪ったスティーブルマンスが勝利を収め、宍戸はキャリア初の3連敗を喫してしまった。
スティーブルマンスは上機嫌で「SB(シュートボクシング)のコスチューム(ロングスパッツ)は気に入った。S-cupにはオファーがあれば出たいね」と語った。敗れた宍戸はノーコメント。以前から「3連敗したら格闘技にしがみついていてはいけない」と公言しているだけに、その去就が気になるところだが、シーザー武志会長は「続けるのもとことんやるのかも宍戸の気持ち次第」と、今後のことは本人の意思に任せるとした。
▼セミファイナル(第9試合) 70.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
○鈴木 悟(Unit-K/バンゲリングベイ・スピリット/SB日本スーパーウェルター級王者)
判定3-0 ※28−26、28−26、28−26
●ボーウィー・ソー.ウドムソン(タイ/ワンソンチャイ・ボクシング・プロモーション/WMC世界ウェルター級王者)
昨年、トビー・イマダ、ドラゴとの超獣決戦をそのハンマーのような剛拳で制してきたボーウィー。
対する鈴木は、昨年9月の後楽園大会でSB日本スーパーウェルター級王座決定戦を制し新王者に。王座戴冠後の初戦となった11月のクリストフ・プルボー戦では敗れており、今回が再起戦となる。ともに豪腕を持つ選手同士だけに、激しい試合が期待される。
1R、右腕をダラリと下げるデトロイトスタイルに構えた鈴木はジャブから右ストレート、組むとボーウィーを巻き込むように投げるが、これはシュートポイントにならず。
ボーウィーはパンチを上下に打ち分けながら前へ出て、鈴木はジャブと右ストレートをヒットさせていく。鈴木の右ストレートを喰ってのけぞったボーウィーだが、すぐにパンチを出しながら前に出てパンチを打ち返す。さらにローキックとヒザ蹴り。
鈴木はボーウィーをコーナーに詰めるとボディと顔面へのコンビネーション、さらに打ち合ってきたボーウィーに右ストレートを直撃させダウンを奪う! ラッシュをかける鈴木にめった打ちにされたボーウィーにスタンディングダウンが宣告され、ボーウィーはフラフラでゴングを聞いた。
2R、鈴木は右ストレート、ワンツー、ジャブの連打からの右ストレートとボーウィーの顔面を次々と捉える。
しかし、ボーウィーも豪腕フックで逆襲し、組んでの投げを狙う。至近距離で打ち合い、ボディを叩き合う両者。ボーウィーは打ち合いの中でヒザ蹴りを突き刺す。両者足を止めての打ち合いに場内は大興奮!
ボーウィーの左右フック、鈴木の右ストレートで両者ともにフラフラ。文字通りの"ド突き合い"に場内は大歓声に包まれ、鈴木はにっこりと笑う。
3R、ボーウィーがパンチで襲い掛かり、なぎ払うようなフックで鈴木の顔面とボディを叩く。鈴木も負けじと打ち合い、大興奮の場内。
鈴木の左フックでボーウィーがフラつくが、ボーウィーはすぐに回復して左右フックとヒザ蹴りで反撃。ほぼノーガードで打ち合いを続ける両者に、「さとる」コールと「ボーウィー」コールが送られ場内は真っ二つに割れる。
ボーウィーは逆転の投げを狙うが失敗。最後まで激しく打ち合った両者に万雷の拍手が鳴り響いた。そして判定は……鈴木! 鈴木が死闘を制し、ボーウィーを破る金星を獲得した。
鈴木はマイク握り「かねてからボーウィーと鈴木が見たいというたくさんの声があり、こんな素晴らしいカードで開幕戦を迎えることができました。ボーウィー選手がああいうスタイルなのでそれに応えないといけないと思い、気持ちに応えるつもりでお客さんを沸かせるために戦いました。その結果、勝つことができたのでうれしい限りです。今年はS-cupがあるので世界レベルのボーウィーを倒したことでS-cupに近づけたと思います」と語り、声援を一身に受けていた。
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