▲無敵の45歳・谷内(左)が3度目の防衛に成功した
ナイスミドル実行委員会
「NICE MIDDLE 15」
2012年8月5日(日)東京・新宿FACE
40歳以上のキックボクシングの大会である『NICE MIDDLE』。今大会のメインはナイスミドルフェザー級タイトルマッチで、3度目の防衛戦となる王者・谷内雅紀(写真左)と挑戦者・加藤巧(写真右)の一戦。
谷内がリングインすると、45歳とは思えない鍛え抜かれた身体に観客が見入る。20〜30代の現役プロキックボクサーの身体と言われても遜色はない。
一方、挑戦者は41歳と谷内よりも若い加藤。40歳からの4歳差は大きいように思えるが、果たして加藤がその若さで勝つことができるか。
1R、序盤からパンチで果敢に攻める加藤、谷内はロープ際まで追い詰められるもしっかりローキックを返していく。手数では加藤が若干有利か。
2Rも同じような展開となるが、試合中盤、谷内の前蹴りからの左フック一発で、加藤がダウン! すぐに立ち上がれず、谷内のKO勝利となり、3度目の防衛に成功した。
谷内は試合後のインタビューで「加藤選手が最初にガンガン来て焦りました。強い選手でした。また頑張ります。僕は身体を鍛えてどんどん若くなっています。このままだと70歳になるまで防衛することになりそうなので、誰か僕を倒してください」と、まだまだ余裕のコメントを残した。
初代バンタム級王座決定戦では、そば職人の57歳のYUJI(写真右)が、44歳の渡部義孝(写真左)から2R中盤にパンチのラッシュでダウンを奪い、会場が沸いたが、2R終盤に渡部がパンチでダウンを奪い返す。3Rに入り積極的に前に出た渡部が再びパンチでダウンを奪い、渡部のKO勝利となった。
ライト級次期挑戦者決定戦では、50歳代同士の戦いとなり、試合前タイで合宿を敢行した村山安弘が、始終首相撲を中心とした試合展開で判定勝ちを収めた。
もうひとつの50歳同士対決である前NICE MIDDLE ミドル級王者のロッキー小松(写真左)が、極真会館のアキJOU(写真右)と対決。アキJOUはパンチで積極的に前に出ながら、空手特有の胴廻し回転蹴りを何度も出し、優勢に試合を進めて判定勝ちした。
注目された62歳同士の対決はローキックで果敢に攻めるタイガー青山に対して山崎国敏はパンチでラッシュし、山崎のパンチがクリーンヒット。青山が一瞬グラつき、安全のためレフェリーがストップ。山崎のKO勝ちとなった。
大森敏範・大会実行委員長は「ナイスミドルは全国から選手が集まって開催していますが、地方でもやってほしいという声もあがっています。中高年の発表の場は格闘技でなくても増えてきていますが、格闘技でもこうやって徐々に広がってきてうれしいですね。安全面に関しては頭部にクリーンヒットして脳が揺れた時点でダウンを取ってますが、これからも安全面第一をモットーに活動していきたいです」と大会の広がりと安全性に関してコメントした。
次回大会は11月11日(日)東京・新宿FACEで開催予定だ。
<全試合結果>
▼第22試合 フェザー級タイトルマッチ 2分3R
“神楽坂の異端児ムエタイ戦士”
○谷内雅紀(45歳/クラミツムエタイジム/グラフィックデザイナー/王者)
KO 2R1分13秒
“彩の国のハマヌーン”
●加藤 巧(41歳/超越塾/不動産業/挑戦者)
※谷内が3度目の防衛に成功。
▼第21試合 初代バンタム級王座決定戦 2分3R
“戦うメタルギタリスト”
○渡部義孝(44歳/PHOENIXファンキーガッツメン/会社員)
KO 3R14秒
“戦いが好きな、そば職人”
●YUJI(57歳/建武館/そば店主)
※渡部がバンタム初代王座に就く。
NICE MIDDLE 2分2R
▼第20試合 ライト級次期挑戦者決定戦
“傷だらけの力戦奮闘ファイター”
○村山安弘(50歳/クールチャンプ/建設業)
判定3-0 ※20-19、20-19、20-18
“IT業界の鉄馬乗り”
●しんのすけ(51歳/藤本ジム/IT会社代表)
※村山が次期挑戦者に決定。
▼第19試合 ライトヘビー級ノンタイトルマッチ
“筋肉こそ全ての男”
○黄金マッスルマン(37歳/近代戦闘術サトリクラブ/小学校教員)
KO 1R24秒
“NICE MIDDLE ライトヘビー級王者”
●¥chan(41歳/ボディプラント足立塾/税理士法人)
▼第18試合 ミドル級
“湘南の古武士”
○アキJOU(50歳/極真会館/居酒屋経営)
判定3-0 ※三者とも20-19
“前NICE MIDDLE ミドル級王者”
●ロッキー小松(53歳/シルバーウルフジム/インテリア会社代表)
▼第17試合 フェザー級
“秋葉原からの刺客”
○菅野一教(46歳/PHOENIXファンキーガッツメン/電機部品販売店店長)
判定2-1 ※20-19、20-19、19-20
“生活習慣病根絶を目論む男”
●Dr インクレチン(41歳/クンタップムエタイジム・四街道格闘サークル/内科医師)
▼第16試合 ライト級
“永遠の15歳”
○レイチャ親方(41歳/MKBジム/建築エクステリア)
判定3-0 ※20-18、20-17、20-16
“笑顔で素敵な香りを皆様へ”
●石井彰英(45歳/誠真ジム&リョウマ/香料会社)
▼第15試合 ウェルター級
“最強オヤジファイター”
○丸山祐之(47歳/鍛錬会/自営業)
判定3-0 ※三者とも20-16
“ラブ&ピースなファイター”
●アレソラH(46歳/チームピットブル/作り物師)
▼第14試合 フェザー級
“火消しの達人”
△ファイヤーマン・ヒロ(49歳/マスターズピット/消防士)
判定1-0 ※20-20、20-20、19-20
“ザ・ハゲおやじ”
△長友亮二(47歳/B-FAMILY NEO/ラーメン店主)
▼第13試合 フェザー級
“勇気と度胸を欲しがっている男”
○山崎国敏(62歳/ZEUS西船橋/会社員)
KO 1R46秒
“今日、今が現役”
●タイガー青山(62歳/新興ムエタイジム/ハウスメーカー店長)
▼第12試合 フェザー級
“笑顔第一!デパ地下の闘うパン屋さん”
○田中 聡(49歳/コナミスポーツ船堀ファイトクラブ/百貨店販売員)
KO 1R1分58秒
“初勝利を欲しがる男”
●高橋義博(61歳/ウイラサクレック天王台/自営業)
▼第11試合 フライ級
“闘う魚屋さん”
○久保田真樹(40歳/スーパータイガージム田中塾/スーパー勤務)
KO 2R1分55秒
“市民を守る火消し魂”
●松野雄一郎(41歳/チーム・ファイアーマン/消防士)
▼第10試合 ライトヘビー級
“戦うダンシングヒーロー”
○アルファ阿部(41歳/ZEUS西船橋/不動産会社代表)
不戦勝 ※体調不良によるドクターストップ
“草食系ファイター”
●田辺丈人(37歳/和術慧舟會GODS/建設業)
▼第9試合 ウェルター級
“江戸川の闘うエロ男爵”
○高橋澄人(35歳/コナミスポーツ船堀ファイトクラブ/フリーター)
KO 1R2分
“ペルシャの申し子”
●仁須谷ハミ(45歳/市原ジム/新聞販売店店長)
▼第8試合 ライト級
“岩手のGTM(グレートティーチャー村上)”
○村上リョウ(44歳/HOSOKAWAジム/特別支援学校教員)
判定3-0 ※三者とも20-18
“進化する怪人”
●まぐろマン(35歳/マグロ同好会/ビールメーカー)
▼第7試合 フェザー級
“尾山台の戦うラーメン屋”
○太 志(39歳/S-KEEP/ラーメン店主)
判定3-0 ※20-19、20-19、20-18
“掟破りの海上自衛官”
●川向寿和(43歳/獅衛館/海上自衛官)
▼第6試合 ライト級
“闘うスポーツ店店長代理”
○原川秀樹(41歳/リバーサルジム武蔵小杉/スポーツ店店長代理)
KO 1R12秒
“挑み続ける黒坊主”
●松倉雅紀(45歳/尾下塾/警備業)
▼第5試合 ウェルター級
“全日本アマチュアシュートボクシング準優勝”
△T-MAX☆310(42歳/シーザージム新小岩/牛乳配達員)
判定1-1 ※20-19、19-20、19-19
“ザ・おやじファイトR40ミドル級王者”
△私闘鋭多(41歳/秀武會/自営業)
▼第4試合 フェザー級
“戦慄の毛髪職人”
○天白慈存(48歳/空手塾拳友会/毛髪業)
判定3-0 ※三者とも20-19
“つくばの狂犬”
●落合章弘(53歳/ボンボフリーリー/ドッグ カフェオーナー)
NICE MIDDLE Jr 2分2R
▼第3試合 ライト級
“神輿命のお祭り男”
○Sin(39歳/拳蹴塾/某スーパー鮮魚部勤務)
KO 1R1分8秒
“神保町「味噌や」参上!”
●堀井 忍(39歳/PHOENIXファンキーガッツメン/ラーメン店主任)
▼第2試合 ウェルター級
“一発を狙う3児の父”
○高橋ゴロー(38歳/建武館/不動産業)
判定2-1 ※20-19、20-19、19-20
“元祖・戦う3児の父”
●ゴッドファーザーTOMO(39歳/FREEDOM@OZ/建設業)
▼第1試合 バンタム級
“燃える経理マン”
○涌井 純(36歳/PHOENIXファンキーガッツメン/製造業)
KO 1R36秒
“超高齢化社会を支える男”
●ヘルパーSATO(37歳/市原ジム/ケアワーカー)
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