▲ヨードセングライ(左)の強烈な左ミドルでSHOHEI(右)の顔が苦痛にゆがむ
M-1MC
「M-1ムエタイチャレンジ Sutt Yod Muaythai vol.3」Part2(夜の部)
2012年9月9日(日)東京・ディファ有明
▼メインイベント(第13試合) 日vsタイ5対5マッチ 大将戦 76.2kg契約 3分5R
○ヨードセングライ・フェアテックス(タイ/フェアテックスジム/WBCムエタイ&プロムエタイ協会世界スーパーウェルター級王者、WPMF世界スーパーミドル級王者、元ルンピニースタジアム認定ウェルター級&ミニフライ級王者、元WMC世界ウェルター級王者ほか)
KO 2R1分34秒 ※右フック
●SHOHEI(田頭道場/WMF世界スーパーミドル級王者)
2勝2敗で迎えた日本vsタイ5対5マッチの大将戦は、ムエタイで8本のベルトを獲得したヨードセングライとWMF世界スーパーミドル級王者SHOHEIによって雌雄が決せられた。
サウスポーの両者は1R序盤はあまり動かず、ジャブの突き合いとローキックの蹴り合い。徐々にSHOHEIがスピードを上げて動き、パンチとローを入れていく。ヨードセングライはジャブを突いて突き刺すような左ボディストレートから左右フック。お互いに様子を見るラウンドとなった。
2R、左ストレート、右フックを打ってきたSHOHEIにヨードセングライが右フックから左ハイキック! これでSHOHEIがフラつき、ヨードセングライが一気にラッシュを仕掛ける。左右フックの連打と左ヒジ打ちでSHOHEIをコーナーに詰め、ダウンを奪う。
足元がフラつきながらも立ち上がったSHOHEIだったが、再びヨードセングライが左右フックでラッシュ! SHOHEIがコーナーで崩れ落ち、ヨードセングライが圧倒的なKO劇でタイチームの勝ち越しを決めた。
▲一戸(右)が相手の脇を潜り抜けて放った右アッパーでダウンを奪った
▼セミファイナル(第12試合) 日vsタイ5対5マッチ 副将戦 WPMFスーパーバンタム級 3分5R
○一戸総太(ウィラサクレック・フェアテックスジム/WPMF日本スーパーバンタム級2位、元WPMF日本バンタム級王者)
判定3-0 ※三者とも48-47
●マキ・ピンサヤーム(タイ/元ルンピニースタジアム認定バンタム級&スーパーバンタム級王者、元オムノーイスタジアム認定バンタム級王者、現ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級4位)
ウィラサクレック・フェアテックスジムのエース格である一戸が、ムエタイの古豪ピンサヤームに挑む。過去5戦は2勝1敗2分と戦績が安定しない一戸だが、攻撃力には定評がある。今回がムエタイ戦士との初対戦。
一方のピンサヤームは2004年にルンピニースタジアムのMVPにも選ばれた選手で、日本では2009年6月21日に藤原あらしをKOした一戦が光るが、2011年7月24日に秋元皓貴にKO負け、今年7月15日には宮元啓介とドローと実力に陰りが見え始めている。一戸にとっては名を挙げるチャンス到来と言えるだろう。
1R、一戸がワンツーで先制し、ピンサヤームは一戸の打ち終わりに右ストレートを狙い、右ローへつなぐ。一戸は右ミドルも多用するが、これはピンサヤームがしっかりとブロック。このラウンドはお互いに様子見となった。
2R、ジャブの突き合いとローの蹴り合いから、一戸がボディブローと右ストレートを当て始める。ピンサヤームは一戸のパンチにミドルキックとハイキックを合わせていくが、一戸のヒジをもらってコメカミ辺りをカット、流血する。
3R、強烈な左右ローを蹴って回り込む一戸が、右アッパーでピンサヤームからダウンを奪う! ドッと沸く場内。ピンサヤームは間合いを詰めてヒジとヒザで逆転を狙うが、一戸が首相撲でピンサヤームを2回も転倒させる。
さらにパンチで攻める一戸。しかし、ピンサヤームもしつこく組み付いてはヒジ、ヒザの猛攻を加える。
4Rもピンサヤームはヒザ蹴りの猛攻。一戸はパンチで応戦するが、組まれてヒザをもらい続ける。ブレイクになってもすぐに組み付き、しつこくヒザを見舞っていくピンサヤームに一戸は押されてしまう。
しかし5R、一戸は組もうとするピンサヤームに対してフットワークを使って回り込み、右ストレート、右フックをヒットさせる。それでも組んでのヒザに持ち込むピンサヤームだったが、一戸は首相撲と足払いでピンサヤームを転倒させた。一戸がパンチ、ピンサヤームがヒザで攻めて試合終了。
判定はダウンを奪った一戸が僅差で勝利! リングサイドに一戸の応援団が押し寄せ、一戸の勝利を祝福した。
▲ゲーオ(左)の鋭い右フックが炸裂!
▼第11試合 日vsタイ5対5マッチ 中堅戦 WPMFウェルター級 3分5R
○ゲーオ・フェアテックス(タイ/フェアテックスジム/元WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者 、元ルンピニー・フェザー級王者、元タイ国プロムエタイ協会2階級王者)
KO 4R1分45秒 ※パンチ連打
●高修満(エイワスポーツジム/WPMF日本ウェルター級5位、ラジャダムナンスタジアム認定ジュニアミドル級8位、J-NETWORKスーパーウェルター級1位)
ゲーオはかつて山本元気と二度の死闘を繰り広げ、日本でもお馴染みのムエタイ戦士。2007年にはボクシングにも挑戦し、アマチュアボクシング選手権で金メダルも獲得している。
そのゲーオと対戦するのは、ラジャダムナンスタジアム認定ジュニアミドル級ランカーの高。本場タイで修業したムエタイテクニックと粘り強さを武器に大物狩りを狙う。
1R、サウスポーのゲーオがパワフルな左ミドルと左ボディストレートを放つと、場内からはどよめきが起こる。高は右ロー、右ミドル。パンチで前に出ようとすると、ゲーオが前蹴りで突き放す。
2R、圧力を強めるゲーオは前蹴りで高を何回も吹っ飛ばす。パワフルな左ミドルと鋭い左右フックで高を追い詰め、高は右ミドルを返すがゲーオの圧力に押され気味だ。
3R、強力な左ボディストレートを突き刺して前に出るゲーオ。左ミドル、右ハイ、前蹴りで高を突き放す。しかし、後半はやや失速し、ミドルを蹴る高を首相撲でつかまえてブレイクになる場面が多くなる。
4R、ゲーオは左ミドルと左右のフック。高も右ミドルで応戦する。だいぶ疲れ気味に見えるゲーオ。ここで、高のファールカップのヒモが切れるアクシデントがあり、試合は一時中断に。流れをつかんでいた高は何度も叫び声をあげて悔しがる。
そして、試合再開直後、予想だにしない出来事が。ゲーオがいきなり左ハイキックと左右フックの連打で襲い掛かり、あっという間にダウンを奪う! 勝利を確信したゲーオはコーナーに上って笑顔で両手を広げるが、高は何とか立ち上がった。
しかし、再びゲーオが左右フックで襲い掛かり、高は後方へ吹っ飛ぶようにしてダウン! レフェリーが試合を止め、ゲーオのKO勝ちとなった。
★第10試合(Little Tiger vs ジャウパチャラ)、第9試合(清川vsラックタワルン)、第8試合(田中vs中澤)、第7試合(小川翔vs稲葉竜太)から第1試合の試合結果はこちら
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