▲上のポジションを奪い、パンチを叩き込む宮田
リングス
「RINGS vol.2〜CONQUISITO 探索〜」
2012年9月23日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント 日本vsカザフスタン3vs3対抗戦 65.8kg契約 5分2R
○宮田和幸(BRAVE/シドニー五輪レスリング日本代表)
判定
●エルザン・エスタノフ(カザフスタン)
※対抗戦は2勝1敗でカザフスタンが勝利。
カザフスタンとの対抗戦は、この大将戦を待たずにカザフスタンチームの勝利が決定。宮田としては日本チームに1勝をもたらしたいところだ。対するエスタノフはレスリング、柔術、サンボ、散打のバックボーンを持ち、今年6月にZSTの清水俊一と対戦して逆転負けを喫している選手。
1R、強力な右ローを何度も繰り出す宮田。エスタノフがパンチを放ってくると片足タックルを仕掛け、エスタノフは一度受け止めて自ら寝技に引き込む。抑え込む宮田だがエスタノフは立ち上がり、宮田はバックを奪う。ジャーマンスープレックスを期待して場内が沸くが、エスタノフが腰を落としてディフェンスしたため宮田は後方へ引き倒すようにして寝技へ持ち込む。
以後、宮田がバックをキープしたまま背後からのパンチ、スリーパー狙いでラウンドを終えた。
2Rになるとエスタノフがパンチで攻め、宮田と組むと強烈なヒザ蹴りをボディに突き刺す。宮田はテイクダウンに行くがエスタノフを倒すことは出来ず、離れて左ロー。エスタノフは左右のフック、ハイキックで攻め、宮田はほとんど手が出なくなってしまった。
しかし、コーナーに追い詰められた宮田は片足タックルでテイクダウンを奪い、上のポジションをキープしてパンチを落とす。さらにバックを奪ってスリーパーを狙うが、1R同様に極めることが出来ず、試合終了のゴングを聞いた。
判定勝ちでカザフスタンに一矢報いた宮田だが、「勝ててホッとしているけれど、思ったよりも相手が強くてメインらしからぬ試合をしてしまった。まだ3〜4戦の選手があそこまでやれるとは……」と笑顔はない。「組んだ時にレスリング的なボディバランスの良さを久しぶりに感じた。今までは倒せる感覚があったけれど、そういう感覚がなかった」と、カザフスタン選手の強さに驚いたという。
今後に関しては「大みそかのイベントがあるなら出たいし、リングスにもまた出たい。オファーがあったら考えます」とした。
▲パワフルな打撃を繰り出したタギエフ(右)が大山(左)にTKO勝ち
▼セミファイナル 日本vsカザフスタン3vs3対抗戦 85.0kg契約 5分2R
○アシフ・タギエフ(カザフスタン)
TKO 1R4分44秒 ※レフェリーストップ
●大山峻護(おおやま・しゅんご/フリー/Road FC初代ミドル級王者)
これまでPRIDE、DREAM、UFCなどメジャーリングを渡り歩いてきたベテランの大山がリングスに初出場。2009年アジア・キックボクシング王者の肩書きを持つタギエフを迎え撃つ。
1R、いきなりパンチの打ち合いを行った2人だが、これで大山が眉間の辺りをカットし、流血してしまう。タギエフは強い右インローを集中的に蹴り、大山がパンチで応戦してくれば左右フックで打ち合う。その最中に右ハイキックも蹴る。
左右フックで打ち合いを挑んでくるタギエフに、大山はタックル。寝技に持ち込んで上になり、アキレス腱固めを仕掛けたが、タギエフもアキレス腱固めで応酬。足関節技の取り合いとなる。
足を引き抜いて立ち上がったタギエフは、すぐにパンチでラッシュを仕掛けて大山をコーナーへ詰め、大山もフックで打ち合うが、タギエフがボディへの飛びヒザ蹴り!
倒れた大山の上に覆いかぶさり、パンチを見舞うタギエフ。ここでレフェリーがストップに入り、タギエフのTKO勝ちとなった。この時点でカザフスタンが2勝をあげ、対抗戦に勝利した。
▲圧倒的なスタミナと突進力でアスラン(左)がZST王者・藤原(右)を破った
▼第5試合 日本vsカザフスタン3vs3対抗戦 61.2kg契約 5分2R
○アスラン・トクトルバエフ(カザフスタン)
判定3−0
●藤原敬典(スピニングガレージ/初代ZSTバンタム級王者)
対抗戦の先鋒を務めるのは初代ZSTバンタム級王者・藤原と、総合格闘技戦績はわずか2戦2勝のアスラン。しかし、前田日明リングス代表は「とても数戦のキャリアとは思えないし、スタミナが凄い」とアスランを評しており、決して油断のならない相手だ。
1R、藤原が左フックでアスランをグラつかせたが、アスランはすぐに片足タックルで寝技に持ち込む。立ち上がる藤原だが、アスランはバックを奪って持ち上げてのテイクダウン。ようやく藤原が立ち上がるとアスランは左右のフックで藤原を攻め、藤原がパンチを打ってくると片足タックルでテイクダウンを奪う。
寝技では特にこれといった動きを見せないアスランだが、藤原が立ち上がると左右フックとアッパーで前へ出て攻める。藤原が打ち返そうとするとやはりタックルでテイクダウンしてしまうアスラン。ラウンド終了間際には、アスランの右フックで藤原がダウン気味に倒れ、藤原はアスランの片足にしがみついてラウンド終了のゴングを聞いた。
2Rになるとアスランが左右フック、アッパー、ボディブローで藤原を攻める。これに藤原が打ち返そうとすると、アスランはタックルでテイクダウンを奪ったり、バックを奪ったりする。藤原は左右のフック、アキレス腱固めで挽回を狙うが、アスランは最後まで左右フックとタックルで攻め続け、判定勝ちでカザフスタンが先勝した。
▲パンチの応酬は渡辺(右)が競り勝った
▼第4試合 57.0kg契約
○渡辺竜也(RINGS)
判定3−0
●宮本大輝(総合格闘技move)
1R、宮本はジャブから大振りのフックで突っ込み、渡辺はそれに合わせてフックからの連打で迎え撃つ。
お互いにパンチを繰り出して場内を沸かせ、倒れた宮本に渡辺が鉄槌。これは外れてマットを叩いたが、轟音が鳴り響き場内はどよめく。上になった渡辺が宮本の顔面へパンチを叩き込む。
2Rも両者は打ち合い、渡辺の右フックで宮本はダウン気味に倒れる。それでも宮本は打ち合いに行き、寝技になると腕十字!
まさかの逆転劇かと観客が盛り上がるが、渡辺は脱出して上からパンチを叩き込み、スタンドに戻るとまたも打ち合う。最後は失速した渡辺だが、逆転は許さず判定勝ちした。
▲ロシアのピターリ(左)がまたもKO勝ち
▼第3試合 71.0kg契約
○クラット・ピターリ(ロシア)
KO 2R1分10秒 ※左アッパー
●RYO(RINGS/THE OUTSIDER 65-70kg王者)
アウトサイダーで2勝2KO、リングスで2勝2KOと無敗の快進撃を続けるピターリに、アウトサイダー王者となったRYOが挑む。
両者は昨年11月に対戦し、この時はピターリが試合時間残り5秒でKO勝ちを収めている。RYOのリベンジなるか、それともピターリが返り討ちにして連勝記録を伸ばすのか。
1R、RYOはタックルを仕掛けるが、ことごとくピターリに逃げられてしまう。ピターリはヒザ蹴り、左ボディブローを叩き込み、そのパンチの音に場内からはどよめきが起こる。RYOがタックル、ピターリがそれを切ってパンチとヒザ蹴りという展開が続き、スタンドでピターリが圧倒する。
2Rもタックルに行くRYOだが、ピターリはことごとく切る。RYOが足関節を取りに行っても、スルリと足を抜いて脱出。そして、タックルに来たRYOにピターリが右アッパー、続いて左アッパーを叩き込み、RYOをKOした。
▼第2試合 73.0kg契約
○山田崇太郎(BRAVE)
TKO 2R3分57秒 ※レフェリーストップ
●高橋圭典(マッハ道場)
▼第1試合 73.0kg契約
○クレベル・コイケ(ボンサイ柔術/STONE GYM)
一本 1R2分40秒 ※三角絞め
●堀 鉄平(RINGS)
▼オープニングマッチ第4試合
○橋本郁弥
TKO 2R41秒
●菱沼 郷(ハイブリッドレスリング山田道場/THE OUTSIDER 70-75kg級ランキング2位)
▼オープニングマッチ第3試合
○我妻慎太郎(チームバットラック)
判定2−0
●福田隆人(平井ジム)
▼オープニングマッチ第2試合
−小谷田銀次(Fierce)
試合中止
−齊藤勇駿(フリー)
▼オープニングマッチ第1試合
○藤本博基(フリー)
判定3−0
●大塚一樹(AACC行徳)
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