格闘技業界随一、キャラが立ち過ぎているDEEPの佐伯繁代表。コミカルな言動にばかり注目が行くが、実は格闘技業界の事を真剣に考えている人なのだ。今回は佐伯代表の格闘技興業論、そして今年も何大会やるのか分からないほど多い興行予定のことを聞いてみた。
■精神力が強い、即戦力が欲しい
――まず昨年のDEEPを振り返って下さい。
「一昨年は『PRIDE』がなくなってしまいましたが、今年は『DREAM』が立ち上がって、やっと今まで通りの生活に戻ったという感じがします。僕は精神的に大変ですが、頑張った選手が上がれる大舞台がないと選手も困ってしまいますからね。DEEPとしても形にはなってきました。いま思えば、年末年始を含めて世代交代を凄く大きく感じる年でした」
――ベルトがMIKU選手以外は全部移動しましたね。
「凄く僕が感じたのは、追う者の強さ。戦極さんのサンチアゴと北岡を見てもそうだけど、待っている者と、トーナメントをやって勝ち上がってきた者だと勝ち上がってきた者が勝っちゃうんだよね。だから凄く面白いと思う。体的には休んでる方が楽だけど、そうじゃない。
あとは精神的なモチベーション。チャンピオンが防衛できないのはなんでかって言ったら、みんなチャンピオンになりたいって意識が強いけれど、チャンピオンになった人間は意外とそれに慣れてしまって、何も変わってないじゃんってなってしまうんですよ。
目標がなくなってしまうし、モチベーションが下がるから。そうなると試合にも気持ちが入ってないから、タイトルを取ったときくらいのモチベーションでいけば負けないと思うんですけど、よりモチベーションの高い挑戦者に負けてしまうという。
みんな進化し続けているので、今まで総合やって1年かかったものが半年くらいでそこまでいけるようになっている気がする。それは12月の『フューチャーキングトーナメント』をやってみて凄く感じました。ハッキリ言って、フューチャーキングトーナメントはプロでも勝てないですよ。パウンドありで3〜4試合勝つのって精神力が強くないと無理。だから僕はああいう精神力が強い、即戦力が欲しいんです。
最低の練習量はありますけど、練習を長くやれば強くなるってもんじゃないんですよ。だったら誰でも練習します。そうではなく、いかに練習でやってることを試合に出すかというメンタルなトレーニングがいま一番必要だと思うんですよね。
いくら練習したって試合に勝てないと意味が無いじゃないですか。みんな試合で勝つために練習しているわけだから。練習だけしてたらいいってわけじゃないんですよ。だって仕事やりながら2時間しか練習できない人でも、強いヤツは強いんだから」
佐伯代表インタビュー内容
■精神力が強い、即戦力が欲しい
※以下GBR会員の方のみご覧になれます。
■分かりやすい試合をウリにしていかないとメジャーになれない
■格闘技を全部制することが出来ると思っています |
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