2月28日(土)埼玉・所沢市民体育館で開催される『CAGE FORCE-EX』で今年の闘いの幕を開けるケージフォース。主催のGCMはリングマッチの『デモリッション』も今年は復活させて定期的に行っていくという。ケージフォースではパンクラス王者の井上克也VS戦極ライト級トーナメントで活躍した廣田瑞人が激突するほか、永田克彦が参戦するなどマッチメイクも気合い十分。勝負を懸ける感アリアリの久保GCM代表に今年の展望を聞いた。
久保豊喜(くぼ・とよき)
生年月日内緒、東京都出身
絵CMコミュニケーション代表取締役社長
拓殖大学柔道部で故・木村政彦から柔道を学ぶ。
和術慧舟會の東京進出から格闘技界に関わり、
WKネットワークとして全国に支部道場を展開。
コンテンダーズ、デモリッション、ORG、DOG、
クロスセクション、ケージフォース、ヴァルキリーなど
多くの格闘技イベント制作を手掛ける。 |
■格闘技って金網でやるものなんだという常識が根付いてきた
ーーまずは『ケージフォース』の2008年を振り返っていただきたいと思います。
「素晴らしいトーナメントになりましたし、いい選手たちが出てくれていい試合をしてくれたので感謝しています。バンタム級で優勝した水垣偉弥選手もフェザー級で優勝した星野勇二選手も、今後は自分の進みたい道へ進んでいただきたいと思います。ウチで防衛戦をやりたいと言ってくれるならそれも選択肢のひとつであり、水垣選手ならベルトを目指して修斗に戻るのも素晴らしいことだし、戦極やDREAMに出たいなら頑張ってくださいと応援します。それともWECに出たいというなら、じゃあこうだねという話をしますし、今後の進路は本人が決めることで僕らが決めることではありません。
ケージフォースでは選手を縛るような契約はしていませんから、ウチの大会を魅力的だと思って上がって来てくれた選手たちが、頂上に立った時は自由を約束します。興行的に僕らも力を付けて、DREAMさんや戦極さんやUFCと張り合えるような時代が来た時はまた違った政策を打ち出せると思いますが、今は現実問題として打ち出せる政策はこれです」
→初代フェザー級チャンピオンになった星野勇二
ーー1年間の試合をご覧になって、ケージでの闘いは進化したと感じていますか?
「図らずも石井慧選手が、オリンピックで金メダルを取った後にUFCへ行くんだと言ったことにより、一般の方に金網で真面目に格闘技をやってるところがあるんだと、それなりに広まったのはありがたい話です。どうしても年配の方たちには、金網と言うと“デスマッチ”と思われてしまうようですね(笑)。僕は金網デスマッチって一度も見たことがないんですけれど、そこに壁があるんです。
北米では金網で総合格闘技が行われているのは常識的なことにも関わらず、日本に伝わっていなかったのが今は徐々に伝わりつつあります。おかげざまでケージフォースを何度か放送してきた中で、いい視聴率を頂く時は瞬間最高視聴率を4%近くとらせていただけたこともあるんですよ。それだけ知れ渡っていると思うし、2年間テレビ東京さんで放送させていただいているんですが、ケージフォースという名前が売れたというよりは格闘技って金網でやるものなんだっていう常識がだんだんと根付いてきたのだと思います。だから今年にかける意気込みは大きい。さらに成長してDREAMさんや戦極さんと肩を並べられるようにグーッと! ……なればいいなぁ(笑)。
ケージフォースを2年間やってきてしっかりと価値観を見出せてきているので、それは継続していくのと同時に3月から『デモリッション』を再開させます。これは選手を育成するという部分が疎かになっていたからです。パンクラスさんならゲートゲートやゲート、ネオブラッドトーナメントがあったり、修斗さんならアマ修斗や新人王トーナメントがありますが、僕らは完全にそこにおんぶにだっこじゃないですか。
僕らが自信を持って言えるのは、所英男君や中村大介君が新人時代に上がり、中村K太郎がデビューしたのはデモリッションだったんです。無名の選手ばかりを集めてごった煮みたいな大会をやってると言われかねないんですが、いい選手をちゃんと輩出している実績があるので、未来の彼らみたいな選手を育てるためにも僕らは僕らで門戸を開き、全体的な活性化も担っていかないといけない、と思っています」
→初代バンタム級チャンピオンになった水垣偉弥
ーーデモリッションではなくケージフォースEXの回数を増やす方がいいのでは?
「その気持ちは分かりますが、金網を会場へ持っていくのに10tと4tのトラックが2台必要なんです。前日に積んで当日に下ろして、当日に積んで翌日に下ろすというこの3日間の作業だけで、会場費とそんなに変わらないくらいの経費がかかってしまうんです。だからケージの大会はそんな簡単に出来ないんです。ディファ有明を使うどこの団体さんよりも、ウチはお金がかかっているんです」
久保豊喜インタビュー内容
■格闘技って金網でやるものなんだという常識が根付いてきた
※以下GBR会員の方のみご覧になれます。
■日本人の選手たちが金網に興味を持つのは至極当然のこと
■日本のマスコミは日本の格闘技を応援するべきなんです
■金網で2〜3戦経験してからアメリカに行かないと公平じゃない
■年間日程を発表しないのは上向きになる可能性が非常に高いから
■宇野が正式にUFCへ行きたいと言ってきたなら、その方向で僕は動く |
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