山城裕之・新代表を迎えて9月大会より新体制で大会を運営していくことになったZST。9月21日(月・祝)の「ZST.21」ではZST×SWAT!の対抗戦という試みのマッチメークも組まれた。この新たな船出を前に旗揚げ戦から大会を運営してきた上原広報にインタビュー。今後のZSTの活動方針について聞いた。
PROFILE
上原譲(うえはら・じょう) 元リングス広報 リングス活動停止後、2002年11月23日にZST旗揚げ 初期はZST4兄弟として矢野卓見、今成正和、所英男、小谷直之らが活躍 今年はチームZSTとして金原正徳が戦極フェザー級GP2009で優勝を果たした |
■9月大会では今までにないマッチメークが組めたと思います ーー今大会はZST×SWAT!の対抗戦というマッチメークになりましたが、こういった大会はいつかやってみたいという考えがあったんですか? 「そうですね。SWAT!で頑張っている選手たちの下からの突き上げというか、すごく良い選手が多いんですね。それで今回は本戦ではあるんですが、会場がディファ有明ではなく新宿FACEということもあり、このタイミングでやってみようと思いました」 ーー上原広報の目から見てSWAT!勢のレベルはかなり上がって来ていますか? 「競技者としてのレベルはもちろん、選手として自分のキャラクターが確立されているなと感じます。また彼らが本戦に出ることや本戦に出ている選手と戦うことを目標にしていて、その焦点が徐々に合ってきたところで、こういった今までにないマッチメークが組めたと思います」 ーー対抗戦自体は6試合組まれたことになりますが、上原広報はどんな結果を予想していますか? 「僕は3勝3敗くらいの五分五分の結果になるんじゃないかなと思います。本戦ファイターで負ける選手はいるだろうし、SWAT!の選手で勝つ選手もいるでしょう。ただZSTとしては勝ち負けよりも、最終的にそれぞれの選手が持っている良さを出した上で勝つことを評価したいと思っています。だからどの選手、特にSWAT!の選手たちにはいつもやっているように思い切り、自分の良さを出して戦って欲しいですね」 ーーSWAT!の選手は本戦の選手に比べると試合数も多く、いい経験の場になっていると思います。成長度合いという部分では本戦の選手を上回っているかもしれません。 「今回は大会のスケジュール上、SWAT!での出場になっていますが、清水兄(=俊一)がその前例を作ってくれていると思うんですよ。今のSWAT!の選手はそれに続いているんじゃないでしょうか」 ーー逆にSWAT!勢を迎え撃つ本戦ファイターはいかがでしょう? 「一つ注目して見ているのは渋谷(修身)選手と吉田(智彦)選手の試合ですね。渋谷選手はここまで若手選手に連戦連勝で、まだ戦っていない相手で一番トップにいる選手が吉田選手だと思うんですよ。その吉田選手に対して渋谷選手がどんな試合をするのか。そこが気になります。それ以外には小谷直之VS内村洋次郎というこれまでの因縁がある試合もありますが、伊藤健一VS岡澤弘太、西坂タツヒコVS東谷輝彦はどちらかが勝ってもおかしくない試合だと思います。 ただその中でも稲津航VS藤原敬典は少し違う見方をしていて、稲津選手はZST.2から参戦していて、年齢は若いのですがもうベテランと言ってもいい選手。しかも今回はフリーとなり、階級を下げての試合です。対する藤原選手はチャンピオンでありながら、今回のマッチメークのテーマに沿って青コーナーで登場します。この試合がどんな結末を迎えるかで、今後こういったマッチメークの大会が続くのかどうかにも関わってくると思います」 ーーZSTとSWAT!の間に差があるかどうかが最も分かる試合という見方が出来るわけですね。 「例えばここで稲津選手がチャンピオンの藤原選手を相手にしないで勝つというのはZSTの世界ではありだと思うんですよ。この組み合わせがものすごい名勝負になって、互いに再戦を欲するような状況になれば、ベルトを賭けて再戦する可能性もありますが、ZSTととしては無理にそういう流れを作ろうという気はないです。だから稲津VS藤原という組み合わせはこの一回で終わってしまうかもしれない。そういう部分でも注目してみて欲しいですね」 |