4年に一度の空道(くうどう)世界大会、国際空道連盟/大道塾総本部『第三回世界空道選手権大会』が、今年11月15日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される。今回は第二回の40カ国をさらに上回る50カ国以上から参加申し込みがあり、2日間での大会開催も検討中だという。今や母国日本をはるかに超える競技人口が存在するロシアを始めとして、強力な外国人選手を相手に日本代表メンバーは王座を獲得することが出来るか? 柔術の寝技と大道塾では珍しい足技主体のスタイルを持つ我妻に聞く。
我妻猛(あがつま・たけし)
1976年10月20日、宮城県出身
身長177cm、体重66kg
北斗旗全日本体力別中量級2007年優勝、2008年春3位、2008年秋4位、2009年3位
大道塾/角田同好会所属 |
■過去2回中量級は日本が優勝しているので、
自分たちの代で落とすわけにはいかない
ーー今回、日本代表選手になられたお気持ちから聞かせてください。
「最終的に9月の合宿で選考試合をやって、そこで確定ということなので次の試合を絶対に落とすわけにはいかない、という気持ちで日々練習しています。自分の出場する中量級だけが、第一回と第二回で全て日本人が優勝しているので、今回自分たちの代で落とすわけにはいきません。絶対に優勝するという気持ちで腹を括っています」
ーー世界大会出場は初めてですが、過去の大会はご覧になっていますか?
「はい、両大会とも見ています。外国勢はとにかくパワフルで、全体的に強いという印象ですね。前回見た時も、自分が試合場に立ってこの選手たちとまともに闘えるかなって思っていました。しかし、この4年間練習してきて何とか代表の候補に挙げていただいたので、選ばれたからには外国人、特にロシア人に勝たせるわけにはいかない。打倒ロシアで日々練習をしてきました」
ーーやはり一番怖いのはロシアですか?
「ロシアですね。あのパンチをもらって、正直、まともに立っていられるかなと思っています」
ーー国際試合の経験はありますか?
「ないです。今さらですけれど、あのロシア人を相手にどう闘えばいいのかなと日々考えています。まともに行っては勝てないので、戦略をしっかり立てて臨みたいと思っているので、日々試しながら練習をしています」
ーー打倒ロシアのキーポイントは戦略ですか?
「はい、そうだと思います。まともにぶつかってもフィジカルで絶対に勝てないので、力と力でぶつかれば先にこっちが潰されてしまいます」
ーー事前に選手の情報が入ってこなければ戦略も立てづらいのでは?
「今回のロシア代表の映像はすでに入ってきていますので、それを見ながら日々研究しています」
ーー6月から月1回(2日間)のペースで選手強化練習(合宿)を行っていますが、我妻選手は今のところ皆勤賞ですね。
「合宿に出て初めて世界大会への意識が植え付けられたような気がします。自分でちょっと甘えがあったなと感じました」
ーー合宿には歴代チャンピオンのコーチがいますが、特に印象に残っていることは?
「第一回、第二回とも世界大会を経験している先輩たちなので、本当に外国人選手の怖さを知っているんですよね。そういう方々に直に教わると言葉の重みが練習している中で伝わってきます。それだけ自分が怖い怖いと思いながら、ちょっとまだ甘く見ているところがあるなと合宿に出て初めて気付いた部分は大きかったです。逆にこういう技で行けば自分でも通用すると見えた部分はありますね」
ーー特にどのコーチの教えがタメになったというのはありますか?
「自分のスタイルは蹴り重視のキックスタイルなので、吉祥寺支部の飯村(健一)先輩の指導が一番しっかりと自分の型にハマったと思います。1回出るごとに自分でスキルアップが出来ているのを確認できているので、合宿は凄くいい経験です」
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