9月13日(日)東京・新宿FACEにて開催されるマーヴェラスジャパン/DEEP事務局『女子総合格闘技団体ジュエルス
5th Ring』で初代スマックガール無差別級女王・藪下めぐみと対戦する江本敦子(フリー)。「闘牛・空(ブルファイト・そら)」というリングネームで女子プロレスのリングで活躍する傍ら、総合格闘家の一面も持つ。2008年にはブラジリアン柔術の紫帯に昇格しており、強さにますます磨きがかかる。その強さの根底には、ある秘密が……。
PROFILE
江本敦子
身長164cm、体重73kg
1978年11月8日 、神奈川県出身
身長173cm、体重70kg
2006年8月19日、「レッスルエキスポ2006 夏のお台場・女子格闘技物語」で総合デビュー。
2008年2月14日 、「SMACKGIRL WORLD ReMix TOURNAMENT
2008 開幕戦」の無差別級にエントリーし、1回戦でたま☆ちゃんに勝利
2008年4月25日、同準決勝戦のジュネル・マルケスで敗れる。
戦績:4勝2勝2敗
所属フリー
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■牛の乳搾りバイトで体力アップ!プロレス入りを決意
――元々プロレスから経験されたんですよね?
「そうです。23歳のときにアルシオン(女子プロレス団体)に入りました」
――どうしてプロレスだったんですか?
「プロレスをやる前に北海道の牧場で2年間、牛の乳搾りをしていたんです。それまで格闘技とかの経験はなかったんですけど、それで結構体力がついたんですよ」
――えっ、牛の乳搾りで体力が付くんですか??
「めっちゃ付きますよ。牛は400kgぐらいあるんです。それをどかしたりしないといけない上に、蹴られたりするんですよ。3K(きつい、汚い、危険)の職場だったんですけど、そこで身についた体力をどう使おうと思ってプロレス入りを決めました」
――実家が牧場だったんですか?
「違います。バイトでやっていました」
―― 一日何匹ぐらいの牛の乳を搾っていたんですか?
「だいたい40〜50頭ですね。最終的に乳を搾るのは機械なんですけど、最初は手作業なんです。他の仕事としては、餌をあげたり、糞を片付けたり、トラクターに乗ったりしてしたね」
――ちなみに、当時の時給はいくらですか?
「月給でもらってましたよ。住み込みだったんですけど、食事がついて8万円ぐらいでしたね。それを二年間やっていました。休みは週1とれるか取れないかの中、お金を使うところがありませんでした。朝晩は必ず牛の世話をしないといけなく、朝4時に起きて一日2回は搾ってましたね」
――そこまで大変だったんですね。元々、牛好きだったんですか?
「短大に行って卒業するときにボランティアに目覚めたんですよ。ワークキャンプといって海外にどっか1カ月ぐらい行って子供の寮を作ったり、教育施設を修理したりするボランティアをやってました。1年ぐらいかけて世界各国を転々と回るんですけど、タイ北部の山岳民族の村に学校の寮作りで行ったんです。
そこの住民はみんな普通に豚を飼っていて、お客さんが来たから豚を食べようということになったんです。そうしたら、そこの住民が豚を撲殺するんです。ブーブーって生きてる豚を棒で一撃か二撃で倒して目の前で腹を割って火であぶるんです。次に鳥を食べようとなると、鳥の首をきゅっと絞って食べるんです」
――日本では考えれられない経験を目の当たりにしたんですね。
「洗濯になると、洗濯機とか何もないんですよ。そういうところに放り込まれた私は何も出来ませんでした。洗濯の仕方にしても、『何をしてんだ?』と現地の人に笑われるぐらいでしたから。その時に『人生は…
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