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 7月12日(日)東京・後楽園ホールで行われた新日本キックボクシング協会「MAGNUM 20」にて、木暮智を僅差の判定で破り、日本バンタム級の新チャンピオンとなった池田。菊地剛介や深津飛成という伊原道場の先輩も巻いた、伝統のベルトを手にした池田はチャンピオンとしての抱負を熱く語った。

PROFILE
池田茂由
(いけだ・しげよし)
1982年12月28日、神奈川県出身
身長164cm、体重58kg
2003年10月12日、「MAGNUM3」土田真志戦でプロデビュー。
2007年10月21日、「MAGNUM15」日本フライ級王座決定戦では
レオン・ケイスケに判定で敗れ、王座獲得ならず。
2009年に入り、フライ級からバンタム級に転向。
2009年5月3日、「KNOCK OUT 2」ではベニー・ユキヒデに勝利し、
日本バンタム級次期挑戦権を獲得。
2009年7月12日、「MAGNUM20」日本バンタム級タイトルマッチで
王者・木暮智に判定勝利し、新チャンピオンとなる。
戦績:14勝(5KO)5敗2分
新日本キックボクシング協会 日本バンタム級王者
伊原道場所属

■ベルトが欲しいという気持ちでパンチを出すことが出来た

ーー試合が終わって今はどんな心境ですか?

「行くに行けない、見るような試合になって、ちょっと盛り上がりに欠ける試合だったかなと思います。ただ今回はKOで相手を倒すことではなく、ベルトを取ることが目的だったんです。だから盛り上がらない試合になったとしても絶対にベルトを取る。そういう気持ちで試合をしました。今、こうしてベルトを手に入れることが出来てホッとしていますね」

ーー今回の試合に向けてどんな作戦を立てていたんですか?

「木暮選手は左ミドルと左のヒジ打ちが上手い選手なんで、それを警戒して戦おうと思っていました。ただ実際に試合をしてみると、予想以上に間合いが遠くてやりにくかったですね。ただそれでも突き進むしかなくて。反省点が多い試合だったと思います」

ーーどのタイミングで相手との距離感が合ってきましたか?

「ぶっちゃけ、試合が終わるまで距離感は分からなかったです。でもこのまま試合が進むと展開が変わらないと思ったので、3Rからは無理矢理にでも突っ込むようにしました。木暮選手はこっちが思っていた以上にミドルとローが上手くて、懐が深くてやりにくかったです」

ーー判定を見ても接戦だったと思うのですが、どこが勝負を分けたと思いますか?

「やっぱりベルトが欲しいという気持ちじゃないですかね。僕のその気持ちが強かったからこそ、パンチを出すことが出来たんだと思います。判定を待っている間も、もちろん自分が勝ったとは思っていたのですが、かなりドキドキしていましたし、実際に判定を聞いた瞬間は気持ちが楽になりました」

ーーベルトを巻いた気分はいかがですか?

「このベルトはジムの先輩である菊地剛介さん、深津飛成さんが巻いていたベルトだったので、それを巻くことがずっと夢でした。先輩達が巻いてきたベルトを自分も巻くことが出来て本当にうれしいです」

ーー今回のタイトルマッチに向けてはかなり気持ちの入った練習が出来たんじゃないですか?

「5月の挑戦者決定戦から気合の入った練習が出来ていたし、その時からタイトルマッチを見据えて練習をしてました。しかも5月に試合をしたベニー・ユキヒデ選手もサウスポーだったんですよ。2戦連続でサウスポーと試合をすることになったことは、いいサウスポー対策につながっていたと思います」

■学生キックの先輩でもある藤原あらし選手とは戦ってみたい

ーーこれからのチャンピオンとしてどういった選手になっていきたいと思いますか?

「技術的にも精神的にも、その日の興行の中で『一番面白いのは池田だ』と思われるような選手になりたいですね。自分はバンタム級に階級を上げて、まだまだ他のランカーや強い選手とは試合をしていません。これからももっと練習をして力を付けて、強いチャンピオンになっていきたいです。そして他団体の選手とも戦ってみたいです」

ーー他団体選手との対戦にも興味があるんですか?

「はい。日本にはキックの団体が幾つもあって、日本チャンピオンが何人もいるのはおかしいと思うんですよ。だから僕は他団体のチャンピオンとも戦って、日本で一番の選手になりたいです」

ーー池田選手が具体的に興味を持っている選手はいるんですか?

「全日本キックの藤原あらし選手ですね。あらし選手は僕の学生キックの先輩でもありますし、一度は対戦してみたい選手だと思います」

ーー協会の興行の中で他団体選手と対戦することは難しいと思います。そうなると実現の場はTITANSになりそうですね。

「そうですね。TITANSには色々な団体の選手も出ているので、そこで他団体の選手と戦ってみたいです。ただ本当は敵地に乗り込んでやりたいって気持ちもあるんですよ。いずれはそういうことも視野に入れてやっていきたいです。僕は協会の中でも本部というか、伊原道場の所属として試合をさせてもらっています。他団体に出ることが実現できるかどうかは分かりませんが、僕の力で団体の交流の輪を広げて、キック界の統一というか、そういう動きを作ることが出来たらいいなと思います」

ーーありがとうございました。
(2009年7月12日、新日本キック「MAGNUM 20」での木暮智戦後、控え室にて収録)


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