昨年上半期はシュートボクシング(以下、SB)日本スーパーウェルター級を獲得するなど、誰もが予想していなかった快進撃を見せた金井。その後は4連敗と結果を出せない時期が続いたものの、今年のシリーズ最終戦では約1年4カ月ぶりの勝利をもぎ取った。2010年、金井の巻き返しはなるか?
金井健治(かない・けんじ) 1975年2月27日、埼玉県出身 身長172cm、試合体重70kg 2000年9月20日、プロデビュー。 2008年2月3日、菊池浩一を下してSB日本スーパーウェルター級王座を獲得。 この年はカン・イェン、アンディ・オロゴン、大野崇らを次々と撃破し、大活躍を見せる。 2009年6月1日、梅野孝明にTKOで敗れて初防衛に失敗。連敗が続いたが、シリーズ最終戦で堤大輔を延長判定で下す。 戦績:23戦15勝(3KO)8敗 ライトニングジム所属 |
■仕事と格闘技の両立「内容の濃い練習をすればいい」 ーー金井選手は仕事と両立してプロとして試合に出ているそうですね。 「はい。仕事場の工場の2階にジムがあって、仕事が終わると2階に上がって練習しています。月水金がライトニングジムの練習日で、その他の曜日は出稽古に行ったりしていますね」
ーーもともとそこにジムがあったんですか? 「最初に兄がジムを始めて、それを僕が引き継いだ形になります。今はSBの加盟ジムで、僕が代表となってやっています。やる気のある人がどんどん増えていて、活気があるんですよ」
ーー仕事をしていると、昼にも練習しているプロ選手と比較して練習量が少なくなったりはしませんか? 「そうですね…でもそういうことはあまり考えないようにしています(笑)。昼の2・3時間の練習だけで、ガラっと変わるわけではないと思うんで。内容の濃い練習をすればいいと思いますし」
ーー梅野選手との試合はヒジでカットされてのTKO負けでしたが、もしカットがなければ勝っていたと思いますか? 「まぁ…でも(前回の試合は)僕はちゃんと顔の高さまではガードしていたんですよ。でも、こんな所(即頭部を)カットしてくる選手はいないですよね」 ーースキンヘッドの部分をカットされてしまったんですね。 「そうです。しかもヒジ打ちで切られたところが、今の自分の髪が生えている状態だと、ちょうど生え際で、僕は髪が波平タイプなんですよ」 ーーそのまま波平カットで試合をしようと思ったことはないですか? 「いや、そんなことをしたら(シーザー)会長に怒られます! かっこ悪いって。僕はもともと五分刈りぐらいの坊主頭で試合をやっていたんですよ。そしたら会長から『なんだお前、はげているのに五分刈りなんて、どっちかにしろ』と怒られまして。それで友達みんなを呼んで断髪式をしたんです。それがちょうど26の時でした。そこからスキンヘッドが始まって、もうすぐ10年です」 ーー金井選手の来年の抱負はありますか? 「梅野(孝明)を倒して終わりたいと思います」 |